北岳〜間ノ岳〜農鳥岳 初の南アルプスは白峰三山・天上の散歩道を歩く


- GPS
- 32:00
- 距離
- 24.1km
- 登り
- 2,456m
- 下り
- 3,158m
コースタイム
- 山行
- 4:13
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 5:25
- 山行
- 7:49
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 8:45
天候 | 1日目 ☀晴れ 2日目 ☀晴れ 時々 ⛅ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(平日は始発が 8:40 です) |
コース状況/ 危険箇所等 |
●広河原〜白根御池 急登だけど足が置きやすく歩きやすい道。 ●白根御池〜北岳肩の小屋 白根御池までの道と違いしんどい急登。決して歩きにくいということはないけど。 甲斐駒・仙丈が目に入る稜線からの景色は絶景のひとこと ●肩の小屋〜北岳〜北岳山荘〜間ノ岳 日本一高い天空の大縦走路。ここを歩けるのはまさに登山者の悦びです。 ●間ノ岳〜農鳥小屋〜農鳥岳 北岳〜間ノ岳に比べるとガツンと400m下ってガツンと250m登り返す感じ。 決して歩きにくいみちではありません。西農鳥岳への登りはけっこうな急登 西農鳥〜農鳥もアルパインチックな岩稜歩き ●農鳥岳〜大門沢小屋〜奈良田 急登があれども歩きやすかったそれまでの道とは打って変わってエグい急降下。 大門沢小屋から奈良田も飛び石の渡渉、絶壁のトラバースがありあなどれない。 何より林道に入ってからの長い舗装路歩きはソールの堅いアルパインブーツには堪えます。 |
写真
感想
去年・今年とソロテント泊山行をしていなかった。2年前にソロテント泊用に購入した50Lのザックも全然使用しておらず、一昨年の槍穂縦走以降使ってないので宝の持ち腐れ・・・。久しぶりにソロテン泊縦走に行こうと考えた。
楽しい(苦しい?)ソロテン泊山行。めざすは白峰三山。いよいよ私も南アルプスにデビューします。(^^ ・・と思いたったが幕営地の北岳山荘はコロナ禍での対応で完全予約制になっており土曜日はもう満席だった。10月8日の在宅勤務日に有給を取って金土で行くことにしました。前日に確認していて気づいたのが、平日の奈良田から広河原へのバスの始発は8:40と遅い事。6時半から登るつもりが9時半スタートになる。個人的には最近ではありえない遅発ち。タクシーを手配して早朝スタートすることも考えたが、1日目は北岳山荘まで約7km。登る標高差はガッツリ1700mあるが頑張れば3時半頃までの常識的な時間に到着できると判断して8:40のバスで行くことにした。
広河原インフォメーションセンターを9:40スタート。コメツガなどの樹林帯の急登を登るが足の置きやすい適度な急登という感じで歩きやすく高度もぐんぐん稼げる。2200mを超えてしばらくすると急登が終わり斜面をフラットにトラバースする感じで進むと開けた所が現れそこが白根御池だった。
白根御池から北岳山頂が見えた。近いようで遠い。まだ標高差で1000m近くある。白根御池で一服し再スタート。ここからがこのルートの踏ん張りどころか。それまでの樹林帯の歩きやすい?急登と変わって、しんどい急登が続く。ダケカンバなどの木はあるが背は低く空は開けてきた。しんどい急登が続くが振り返ると鳳凰三山がドーンと見えた。背の低いダケカンバの葉は落葉していてますます青空が広がりその先の絶景を期待しながら急登を登ると甲斐駒・仙丈が目に飛び込んできた。素晴らしい景色に感動。2800mを超えて周囲がハイマツ帯になるが北岳はまだ高い所にある。さすが第2位の高峰だな〜と感じながらも景色を楽しみながら登る。しばらくすると標高3000mの肩の小屋に着いた。
肩の小屋で富士山を拝みながら缶ビールをあける。美味い〜!最高のひと時でした。
肩の小屋を後にして岩稜を登ると人がいる北岳山頂と間ノ岳へと伸びる天空の縦走路が目に入った。“明日はあそこを歩けるのか〜“ と悦に浸りながら進み北岳山頂に到着。日本一高い展望台から富士山を拝み大満足です。見下ろすと眼下に白根御池が見えた。ここまでなかなかタフな急登でした。(汗)
北岳を後にして間ノ岳方面に稜線をしばらく下って北岳山荘に着いた。時刻は3時過ぎ。遅くならずに常識的な時間につけてよかった。小屋で受付をしてテントを設営。その頃には雲がわいてきて富士山は見えなくなっていたが夕焼けに染まる北岳を拝むことができました。北岳山荘はテント泊者でも小屋の食事をとることができたので、予約時に夕食を注文していた。5時からの夕食のメニューはサバ味噌。はじめは “2000円でこれかよ〜” と思ってしまったが、素朴ながら美味い!ご飯もおかわりをいただきました。安くはないけど美味しいご飯はありがたいです。あとはテント内でダラダラお酒を飲みながら過ごし8時頃には眠りにつきました。
2日目。3時半ごろ目が覚めて外を見ると星が輝いていた。前日の予報は雨はないけど曇り基調の予報だったのでいい方に外れたか?夜明けを期待しながらラーメンを作る。ちゃんまが以前買ってきたマルちゃん製麺の煮干し醤油味。それまで何種類かの袋めんや棒ラーメンを試してきたけどその中では、これが一番だった。乾燥野菜をトッピングして美味しくいただきました。
まだ夜明けまでには時間はあり片付けしながらダラダラ過ごしていると次第に東の空が赤くなってきた。富士山のシルエットも姿を現す。稜線上で一夜を過ごす者の特権である絶景が拝めそうだ。やがて雲海に浮かぶ富士山とともにご来光がテン場に差し込む。モルゲンロートに染まる北岳・間ノ岳とともに最高の景色を拝めました。来てよかった。今日の自分はツイてるな!
撤収をして縦走再スタート。いい天気になりました。左を見れば雲海に浮かぶ富士、右には中央アルプス、後ろを見れば北岳、仙丈、甲斐駒、八ヶ岳と素晴らしい眺望の縦走路を進む。途中でトレラン風のスタイルで稜線を歩くパーティが後ろから来たので、道を譲ると “すいません〜” と先行していった。このパーティも景色を楽しみながら進むという感じで、がむしゃらに飛ばすという感じではなく、競うつもりはないのですが結果的に同じくらいの速さでその先もしばらく抜きつ抜かれつという感じでした。後でいろいろ話を聞いたら関西から来ていて、白峰三山縦走チームと広河原から北岳・間ノ岳ピストンチームに分かれて山行を楽しんでいるとか。奈良田に下りて合流したらキャンプ場でゆるキャン△するそうで、お肉も調達ずみとの事。裏山です。最近の山行はちゃんまと行くか、それ以外はソロだった。ソロ山行は終始、自分のペースで行動できる点が大きなメリットだが “仲間と行く山行もたまには楽しそうだなぁ・・“と思いました。山友いないんですよね。金沢に住んでいた頃が懐かしい。
そんな事を思いながらも景色を楽しみながら進んで間ノ岳に到着。最高の縦走路でした。間ノ岳からはそれまで眺めた絶景に次の農鳥岳、また仙塩尾根の向こうに塩見岳、悪沢岳、赤石岳と続く南アルプスの主稜線が見えた。南アルプスも北アルプス同様に雄大です。少しずつでいいから赤線伸ばして行きたいな。
間ノ岳から農鳥岳へは鞍部まで400m程度下り、250m登り返す。鞍部付近にある農鳥小屋に寄ったら、有名な小屋番のお父さん(お爺さん)が、先行していた3名様パーティと談笑していた。私も少しお話しました。おっかないクソ爺と思っていたが、全然そんなことない感じでした。お父さんはこの日の晴れで5日連続だと言っていた。いい時に来られてよかったです。愛想のいいお父さんにつられてバッジと手拭いを購入。白峰三山連結バッジは肩の小屋、北岳山荘にはなかった。これぞとばかりに購入させていただきました。
農鳥小屋から西農鳥までは急登。急登はこれが最後と自分を奮い立たせて上り切りました。西農鳥から農鳥までは思っていたよりも遠く、急登はないけど北アルプスを思わせる岩稜歩行などもあり最後までアルプス縦走を楽しませてくれました。そんな感じで辿り着いて農鳥岳で白峰三山縦走完了。楽しい縦走だった。来てよかったな。
農鳥岳からは大門沢登山道で奈良田まで下る。農鳥岳から下り始めると周囲はガスに包まれて遠方は見えなくなった。大門沢ルートはなかなかエグい下山路。樹林帯の急激な下り、足をすべらす急斜面のザレ場など神経をすり減らす下山となった。途中の標高2180mあたりのポイントでバッテリーが生きているガラケーを拾得した。どうしようかと迷ったが、持っておりることにした。後に辿り着いた大門沢小屋の小屋番さんに相談したら小屋で預かってくれるとの事。その言葉に甘えて拾得ガラケーを小屋番さんに渡し大休憩に入る。関西から来た3人チームと談笑。“一般ハイカーにしてはけっこう速いですよ〜“ とのお言葉をいただき単純に喜んでしまいました。おつまみチーズのおすそ分けをいただく。ありがとうございます(^^。
その後も大門沢沿いの道を進む。渡渉したり高巻でバランス崩したら終わり!って感じの下ノ廊下を思わせるような絶壁のトラバースがあったりと最後まで気の抜けない道を進んで舗装された林道に出て一安心。でも奈良田は遠い。そこから林道・アルプス県道と長い舗装路を歩く。今回履いているのはアルパインブーツ。稜線上ではこの靴でよかった〜と思っていたが、長い舗装路にこの靴は合いません。最後のこの舗装道路歩きは堪えました。(汗)
登山バスの始発点である奈良田第一駐車場まで歩いて終了。流石に疲れましたが充実の白峰三山縦走でした。来年は2〜3回は南アルプスを歩こうと思っております。
記憶が鮮明なうちに感想を・・と作文していたら、えらい長文になってしまった。ほとんどいないと思うけど、もしここまで稚拙な感想を読んでいただけた方。あなたは偉い。どうもありがとうございました。(感謝)
(注意)2日目の行動開始時にGPSを起動させた時に保存した前日のログを消去しなかったからか?2日目のログの時間が記録されていませんでした。レコの各ポイント及びその通過(滞在)時刻は写真の撮影時刻から手入力しています。
天気が良くて穏やかな登山日和に行けてラッキーでした。やっぱり北岳〜間ノ岳の稜線は一度は歩いてみたいですよね。白峰三山合体バッジは農鳥小屋で販売していました。ということは購入するには普通に考えると今回のコースになるんでしょうか。大門沢登山道の長い下りはなかなか手ごわいですよ〜
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