石鎚山系縦走(マイントピア別子〜土佐岩原)
- GPS
- 49:40
- 距離
- 89.5km
- 登り
- 7,342m
- 下り
- 7,261m
コースタイム
- 山行
- 5:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:30
- 山行
- 9:12
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 10:09
- 山行
- 9:41
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 10:16
- 山行
- 9:54
- 休憩
- 0:34
- 合計
- 10:28
- 山行
- 8:24
- 休憩
- 0:11
- 合計
- 8:35
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:土佐岩原 |
コース状況/ 危険箇所等 |
らくルートで難路指定の箇所は確かに難路だった。 ・黒岩山〜登岐山:P1369への登りから、腰高や背丈レベルの笹漕ぎが連続する。特に登岐山の山頂手前が激しい。 ・兵庫山〜玉取山:P1266を過ぎた後、岩場がある。まっすぐ登るとそれなりに危険。 ・中川峠〜カガマシ山:中川峠直後のルートが分からない。また、膝下レベルだが、笹多めで足下が見えない所が多い。 ・橡尾山:踏み跡はあるが、山頂付近は腰高の笹藪、東側は背丈の笹藪がある。 ・黒滝山〜八坂神社:踏み跡もテープもほぼない。ただし、GPSを使えば快適な山道。 |
写真
感想
難路が多く水場情報もないので、なかなか踏ん切りがつかなかった四国中央の境界線を歩きに行った。これは石鎚山系縦走(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2699325.html)の続きとなる。取水計画が難しく、ルート近くにある沢が最後まで分からなかったが、気温が低めなので無理すれば2日分くらいの水は持てそうだ。予報では珍しく晴れが続く滅多にない好条件だ。
[1日目]
前回の終了点、マイントピア別子からスタートする。初日はひたすら登るので、荷物は軽い方がよいが、不安にかられて登山口付近の自販機で水を1L追加してしまった。途中の東平は紅葉が綺麗だった。実は登った先の東平に自販機があった(忘れていた)。せっかくなので自販機でたっぷり水分補給して山道を登る。休暇を取って平日に行ったため、ここから終点まで5組と会っただけ。
まずは銅山越を目指す。あまり考えずに尾根道を選択したので、うっかり銅山峰ヒュッテを確認し忘れた。銅山越は風が強くて少々寒い。ここから西山側に少し行くと眺めの良い場所があるが、今日はガスがかかっているので行っても無駄だ。P1466付近は急坂だが、そこからは緩やかな道が続く。風のない箇所にテントを張り、まずは初日終了。水を多めに持ってきたのと、東平で水分補給したので、大阪屋敷越を降りて水を取らなくても次の水場まで持ちそうだ。明日はちち山わかれから、本格的な縦走に入る。
[2日目]
登り始めてすぐに笹が目立ってきた。笹が朝露で濡れているのでスパッツを装着。足が蒸れるので、できればつけたくないがやむを得ない。ちち山わかれ付近は、昨年、笹が刈り込まれていて非常に助かった。そのため、今年も道が確保されている。しかし、刈り込みはちち山方面だけで、分岐から東側は当然のように地面が見えない。冠山の手前は特に笹が多めだ。腰高の笹で随分と濡れてしまった。冠山から平家平までは比較的マシな状態。
平家平は広々として良い所だ。ここが今回もっともメジャーな山(笑)。平家平を過ぎると笹が無くなるが、三ツ森山、そして大座礼山まではそこそこ遠く、ひたすら歩くことになる。大座礼山の麓に水場があるので、境界線を外れて山を降りる。水は残りわずかだが、ここは地図に記載のある唯一の水場で確実に水があるはず。行ってみると大北川の源流との看板があった。ヤマレコの地図で水場表示は2箇所あるが、南側の方が水量が多い。
ここからさらに下って駐車場の脇で宿泊した。ちなみに、先ほどの源流はここに流れてくるので、下流でよければ取水できる。明日からは、どこで水を得られるかが最大の課題となる。
[3日目]
大田尾越から境界線に復帰して東光森山に登る。ここから野地峰までひたすら歩く。途中、P1403でルートミス。ピーク手前で急に曲がるとは思わなかった、要注意。黒岩山までは道がよいが、P1369の手前から厳しい笹漕ぎになる。踏み跡はあるものの、腰高や背丈の高さの笹が両側からしっかりと行く手を遮っている。この激烈な笹漕ぎが登岐山の山頂まで続く。特に山頂付近は急坂で踏み跡もわからない。ここで時間がかかり過ぎたので、登岐山の三角点まで行かずに大登岐山で引き返した。
今日、止まる所を探さねばならないので、急いで山を降りる。北側はさほど笹が無く順調に降りて、テント泊適地を発見。しかし、疲れ過ぎたのか、体調が悪く食事が喉を通らない。明日の朝までに回復しなければ早明浦ダムにエスケープすることになる。
[4日目]
相変わらず米など重たいものは食べれないが、リンパ節の腫れは無くなったので、もう少し進んでみる。この後のルートも難路指定で、兵庫山を過ぎた後に危険箇所の指定がある。行ってみると、岩場。登るルートを間違えたのか、どんどん厳しくなって最後はそれなりの難所となった。うーむ、クライミング経験ないとここ無理では? とりあえず危険箇所を登り切ると、なだらかで歩きやすい道となるが、途中の県境踏替点で再度ルートミス。どうも90度曲がる箇所は引っかかりやすい。
玉取山の先、白髪隧道上の猿田峠を南に降りた辺りは地形を考えると水がありそうだ。地図では200mほど下ると川になるので、それ以前に沢が見つかる可能性が高い。運良く80m下った所で右手に水音が聞こえた。この後いつ手に入るかわからないので、ここで十分に取水する。
重いザックを背負って大森山、佐々連尾山(またササ?)を越える。中川峠までは道も良く順調だが、この先から急に踏み跡が無くなり、GPSのお世話になった。登ってしまえば尾根上には踏み跡がある。だが、この付近は笹が多めだ。カガマシ山からの下りで地面が見えず、倒木を引っかけて大ゴケし、ズボンを破いてしまった。お気に入りのミレーのティフォン トレッキングパンツなので、超悲しい(T_T)。
さらに、テントを張った直後から雨が降り出した。雨雲レーダーを見ると一時的らしいが、明日は下草が濡れているだろう。
[5日目]
相変わらず体調は万全ではないが、中川峠を越えたので笹ヶ峰までエスケープルートはない。まず、橡尾山に向かう。低いので楽に行けるかと思ったら、この山が難敵だった。腰高の笹をかき分け山頂まで辿り着いたまではよいが、その後は急な下り坂に加えて笹藪だ。しかも最後は背丈の笹が密集している。朝から全身ずぶ濡れになりながら笹漕ぎし続ける羽目になった。しかし、ありがたいことに次のP1029手前から笹が刈り込まれていた。ただし、難儀な倒木があり、重たいザックを置いて這いつくばりながら下をくぐったのはご愛敬。かなり大きな笹藪なので、もし刈り込まれていなければ酷いことになっていただろう。
笹ヶ峰は良いところだ。ここから一気に三傍示山に登り、小休憩の後、下って林道に入る。前回の剣山系縦走(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3371399.html)の経験から、林道沿いに水がある可能性が高いと考え、境界線ではなく林道を進むことにした。もっとも体調が良くないので難路は避けたいという理由もある。案の定、林道の最下点(分岐点付近)に水が流れていた。ここで、明日の昼分(ゴール分)まで追加して水問題は解決。
重たい荷物と疲れた体で何とか野鹿池山の登山口へ。ここ辺りはシャクナゲの名所らしい。龍神様に安全祈願して野鹿池山に登る。黒滝山への途中にテント泊適地があり、明日のために少々時間が早いがここで切り上げることにした。
[6日目]
結露も無く穏やかな朝。黒滝山からは難路指定になっており、十分に余裕をみてスタートした。しかし、最初の下りが急なだけで、落ち葉が敷き詰められた快適な尾根道が続く。ただし、踏み跡もテープもほとんど無いので、GPSがないと道を間違う危険性は高い。高低差もそれほど無く、存分に秋の山歩きを楽しめた。そのおかげか、体調も回復して食欲も戻ってきた。
林道に合流してからは、予定ルートの直降ではなく安全な林道を進む。尾根から離れた標高900m位の所に沢があったので、ここを登るときには使えそうだ。八坂神社手前からは山道を使うことになるが、降り口が分からず少し西側を降りてみた。ここはかつて道があったようだが、今は雑草だらけで全身種まみれになった、要注意。特にやっかいな萩の種が多量に付いたのには閉口した。また、八坂神社から先でまっすぐ降りるルートは判別できなかった。どう考えても果樹園を突っ切るようだ。人の敷地に入るわけにも行かず、遠回りだが国道まで舗装路を使用した。
結局、予定時刻より3時間も早く土佐岩原駅に着いてしまった。さすがに歩き疲れたので大歩危駅まで歩く気にはなれず、タクシーで移動して全行程を終了。
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全般に山頂では通信できて(au)、確実な天気情報が得られたのは心強かった。反省点としては、保護メガネを忘れていったこと。せっかく藪漕ぎ用のクリアレンズを用意していたのに... 目の近くに笹が当たったこともあり、危なかった。また、昨年同様、薄手のダウン上下を持って行ったのだが、寝るときは少し寒かった。気温から考えると十分なはずだが、以前より耐寒力が落ちたのかも。一方、歩いている時はベスト(ナノエアライト ハイブリッド ベスト)が丁度良かった。風があるときはレインウエア、風が無いときはベストが最適の選択だった。
それにしても運良く全日晴天となり、無事に難路連続のルートを踏破できたことは素直に嬉しい。
水場情報:
・大座礼山の東側を降りた所(大北川の源流)
・白髪隧道上の猿田峠を南に降りた所(5-10分、80mほど下ると右手に水音)
・三傍示山登山口から林道を進み、林道下名栗山線分岐付近
・市女笠山〜八坂神社間で、林道が西に大きく伸びた900m付近
追記:
高知自動車道と交わる笹ヶ峰付近は「四国奥山回廊」というハイキングコースらしい。確かにかなりの山奥だ。
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