(後立山縦走)扇沢-針の木-五竜-鹿島槍-唐沢岳-白馬岳-祖母谷-欅平
- GPS
- 128:00
- 距離
- 51.7km
- 登り
- 4,159m
- 下り
- 4,985m
コースタイム
day2 新越山荘6:02-7:56爺ヶ岳-9:57鹿島槍-11:33キレット小屋
day3 キレット小屋5:47-8:20五竜岳-10:36唐松岳頂上山荘
day4 唐松岳頂上山荘6:45-7:02唐沢岳-10:13天狗の頭-11:33鑓ヶ岳-13:20白馬頂上宿舎
day5 白馬頂上宿舎5:01-5:35白馬岳-8:48不帰岳避難小屋-12:00祖母谷温泉-名剣温泉13:55-14:08欅平
天候 | day1 晴のち曇 day2 曇 day3 曇のち雨 day4 曇のち雨 day5 曇後雨後曇 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰りは欅平から宇奈月、富山、越後湯沢から首都圏へ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
地図に危険マークのあるところはそれなりに危険。 特に不帰ノ険は高い難易度の岩壁が連続します。 祖母谷の野天の水温調節に注意。火傷します。冷たいと思っていると熱い部分が塊で漂ってきます。足などはもちろんのこと、デリケートなあたりも無防備ですし。 私は祖母谷は話しの種程度に楽しんで、温泉自体は名剣温泉でほっこりしていました。 |
写真
感想
day1 扇沢にバス到着。暗い中準備をのんびりしている間に明るくなり、出発。最初は林道に交じったり離れたりの道。その過程で、作業用と思われる道に迷い込んでしまい、30分ほどロス。注意しましょう。一気に高度を上げ、雪渓を抜け、針ノ木峠へ。雪渓は崩壊して登山道はすべて沢を高巻くところにつけられていました。
天気は朝方のみ晴れて、あとはほとんど曇の中。深夜バスでは熟睡ができないため、ここにきて眠くなり、適当なピークで数分の仮眠を何度か取ります。曇りながらも風は無風で、天気は安定していたので可能でした。見晴らしは時々黒部ダムが見える程度です。本日のお宿、新越山荘に到着。
day2 霧の中、新越山荘を出発。何度か雷鳥に遭遇。爺ヶ岳を通り、鹿島槍に到着。見晴らしはありません。本日のお宿キレット小屋に早々に到着。予約済みでしたので、本日の山歩きはここでおしまい。
day3 昨日でキレットは終わったかと思ったら、キレット小屋の北側の方が緊張しました。それでもそれほど長くないので、難なく通過。五竜の直前では風が厳しくなり、ジャケットを羽織ります。ここも垂直に登るようなポイントがあるので、要注意。霧雨がだんだん雨粒に変わってきます。視界の効かない中、五竜山荘が現れますが、もうひとつ先の唐沢岳頂上山荘を目指します。
風雨の中、ほどなく唐沢岳頂上山荘に到着。一時休憩の登山客で受付はごった返していました。ほとんどが八方尾根からの登山客で、慣れてない人や装備が十分でない人には厳しい夏山だったようです。皆様自分の居場所確保に必死の雰囲気。雨が降ってなければ天狗山荘まで目指したところですが、雨に濡れた不帰の険を通過するのは危険すぎると判断し、ここに宿泊することにしました。2階の喫茶店を紹介され、オーナーオリジナルのピアノ曲コンピレーションBGM(だったっけな?)など、見事な店作り。素敵な雰囲気の中、優雅な時間をすごしました。
雨が上がって、夕闇までの3時間くらいが、今回五日間の山行で最高の見晴らし。ここぞとばかりにシャッターを切ります。剣と月のコラボ。
day4 唐沢岳に登ると、今回の山行の核心となる不帰の険。気候面では最高の条件。赤点線区間に入ります。肝がずっと冷えっぱなし。三点支持を意識しながら慎重に手足を使います。三点の瞬間に一点が外れれば、二点。そんな状態は想像したくありません。何人もの方とすれ違いましたが、皆さん真剣。核心を越えて、来た道を振り返ると、自分が通ったことにびっくり。
快調に歩みを進めて、天狗の頭に差し掛かる頃に曇。次に白馬鑓を登っている時は日差しが暑いほど照り付けました。そして、山頂直前から天気が崩れ始め、本降りになったのでジャケットを羽織ります。風で体温が奪われるので、杓子岳のふもとで、下も合羽になり、頂上には寄らず最短距離で本日のお宿の白馬岳頂上宿舎を目指します。後方から遠いながらも雷の音が2度ほど聞こえ、ひやひやの行程。小ピークに登る時は判断を迫られますが、雷鳴が遠いのと、鞍部で停滞するには寒すぎるので突っ込みます。雨の中、お宿が見えた時は心底ほっとしました。
受付が分からず、建屋の周辺をさまよいますが、これはご愛嬌。お宿ではぬれた衣類を乾かしながら冷えた体を暖めます。夕方雨上がりの稜線に出ると、嘘のような美しい夕日。一瞬だけ今日のご褒美を頂きました。
day5 最終日の行程は白馬岳に登り、それから祖母谷に降りることにしました。エスケープの無い降り続けるだけの一本道で、雨の予報が気になりますが、なんとかなると判断。変化に飛んだ道で楽しめますが、清水岳からの下りで雨が本降りに。ジャケットを羽織って、体温が冷え切らないようにします。樹林帯に入り、木々が雨を和らげてくれます。標高が低くなった分だけ気温も上昇。不帰岳をかすめて避難小屋を越えてしばらくすると雨が止んでいました。林道に到達し、人心地つきます。
登山客とは誰にも会わず下山し、祖母谷で温泉につかりますが、つかり足りないので、名剣温泉にも入ります。
トロッコ列車に乗って山行終了。列車の中では、ぬれた靴のせいで足元が冷たく、でもこらえるしかありません。
---他
雨の中、白馬の大雪渓を登ってきた人の中にはかなり危険な状況の人もいたとか。ほぼ3000m峰です。条件がよければ、なまじ登れてしまいますが、自然に牙をむかれると、生身の人間では受けきれません。しっかりした装備を忘れぬよう。
初めての山中4泊。不安な中、十分に安全を見て計画を立てました。雨が降っても、強雨ではなかったので、乗り切りました。コースタイムとしてはもっと攻めてもいいかも。
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