大キレット制覇!【槍ヶ岳~穂高連峰】


- GPS
- 168:00
- 距離
- 33.5km
- 登り
- 2,898m
- 下り
- 2,886m
コースタイム
05:30 上高地バスターミナル 06:05
07:10 徳沢 07:20
08:05 横尾 08:15
09:20 槍沢ロッジ 09:35
10:30 大曲 10:40
11:40 水場 11:50
12:40 殺生ヒュッテ 13:30
13:55 槍ヶ岳山荘
27日(土)
06:10 山頂ピストン
06:30 槍ヶ岳山荘 06:40
07:20 中岳 07:30
08:15 南岳小屋 08:25
09:40 A沢のコル 09:50
10:40 北穂高小屋 11:15
12:00 ニセ涸沢のコル 12:10
12:50 穂高岳山荘
28日(日)
穂高岳山荘 05:40
06:00 奥穂高岳 06:10
06:50 紀美子平~前穂 07:40
08:30 岳沢ヒュッテ跡 08:40
09:45 河童橋
天候 | 26日(金) 雨 27日(土) 曇り 28日(日) 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◎設定したエスケープ 上高地~中岳:戻る 中岳~南岳手前分岐:天狗池より上高地 南岳手前分岐~長谷川ピーク:槍平小屋から新穂高温泉 長谷川ピーク~涸沢岳:涸沢より上高地 涸沢岳~奥穂高岳:新穂高温泉 奥穂高岳~上高地:進む ◎現役で槍~穂高に行こうと思っている人へ (身内向け、テント泊です) 現役で行くなら相当メンバーを絞らないとだめだろう。一人ひとりが槍~穂のCL出来るくらいの力量が必要。連れて行ってもらうのは危険。あと2泊3日分の荷物を背負って岩場を9時間行動できるだけの体力も必須。もちろん岩場慣れも必修。2~3人がベストか。 メンバーをそろえたならばあとは天候だろう。雨で濡れていたら中止にしたほうが賢明だし、強風でも行かないほうがよい。 メンバーをそろえて天候がよければそんなに難しいルートではないが、悪条件での行動を考えると、やはり現役で行くのはかなり厳しいように思った。 ◎水について 水はダッポで計8リットルもって行きました。槍ヶ岳山荘では雨水を売っています。雨水が有料です。今回は小屋泊したので無料でした。ミネラルウォーターは500mlが300円くらいします。槍ヶ岳山荘を雨水を2リットルもって出発しました。穂高岳山荘の水も雨水で有料です。料理を全て雨水、飲料水を全て下界の水で足りました。上高地に着いたら残りは300mlくらい。今回はあまり水を必要としない天候だったので計8リットルで足りたけど初日が好天だったら足りないでしょう。 ◎タイムの比較 参考にするには注意!体力や技術のある人ならこのタイムでいけると思うけど、今回は天候が悪いため、人が少なくすれ違いということをほとんどしなかった。また、雨だからといってペースが落ちてタイムが遅くなることもなかったと思う(強いていえば強風で槍~大喰岳が少し遅くなったくらい)。そして、2人なので道を譲ってくれることが多かった。上高地~槍沢ロッジは意識して速歩き。槍沢ロッジ~穂高岳山荘は意識せずにマイペース。穂高岳山荘~上高地(奥穂~紀美子平は少し速いマイペース)は走る勢いで行かないとこのタイムは難しいです。以上のことを理解して参考に。 上高地~槍ヶ岳 エアリア 上高地(3:10)横尾(1:40)槍沢ロッジ(5:30)槍ヶ岳山荘 【10:20】 今回 (1:50) (1:05) (3:10) 【 6:05】 槍ヶ岳~穂高岳 エアリア 槍ヶ岳山荘(2:50)南岳小屋(3:30)北穂高小屋(2:30)穂高岳山荘 【8:50】 今回 (1:25) (2:05) (1:25) 【4:55】 穂高岳~上高地 エアリア 穂高岳山荘(0:50)奥穂高岳(2:00)前穂高岳(2:20)岳沢ヒュッテ跡(2:00)上高地 【7:10】 今回 (0:20) (0:55) (1:00) (1:05) 【3:20】 |
感想
手記の転載(ちょっと修正)
詳細
25日(木)
私:14時から準備会。現役のものを選りすぐってもっていく。いらないと思われるものを片っ端から削る。
GT:22時に新宿駅西口に集合して、途中のコンビニで朝飯を買い、バスの集合場所へ向かった。バスは「さわやか信州号」で上高地のバスターミナルまで一人6000円。あらかじめ予約が必要で、ひとつの会社が満席でも他の会社から予約できることもある。消灯後にパーキングエリアに着くたびに叩き起こされて全然眠れなかった。
私:「さわやか信州号」はバスを運行しているのはアルピコグループだけど、座席の販売は他社に委託しているっぽい(全席委託化かは分かりません)。座席は、○○席分をA社、××席分をB社、△△席分をC社というように販売しているようです。だからA社で満席でもB社で予約できるかも。
26日(金)
05:30 上高地バスターミナル着
私:予定より早く着いた。助かった。今日のとっても長い行動が楽になる。
GT:上高地バスターミナルに着くと、やはり雨が降っていた。槍ヶ岳山荘の天気予報では、今日は朝から暴風雨で、昼に擬似好天があり、夜は暴風雪になるとのこと。雪が積もったら撤退色が濃厚である。また、強風のため今日中に槍岳山荘に着けない可能性もある。あまりよろしくない状況だ。それでもとりあえず朝食をとって水を汲む。GTは飲用不可と書かれたトイレの水を汲むというありえない行動をとった。目の前に飲料水があるというのに・・・
私:飲用水と書いてあるのが正面のやや広い屋根のないところにあります。
06:05 発
GT:雨の中をものすごい勢いで歩き出す。野郎2人だからこそ実現した速度であった。前の人をバンバン抜かしていくことに快感を覚える。現役時代は決して出してはならぬスピードだ。明神に6:40に着く。ちなみにコースタイムは1:00である。休まずに徳沢まで行く。
私:横尾まで時速6kmなんですけど。普段でもココまで速くは歩かないよぅ。
07:10 徳沢着
GT:ここもコースタイムの半分で歩いた。明らかに速すぎである。
私:シミテックスのために靴の中が濡れてくる。萎える。
07:20 発
GT:平坦な道をひたすら高速で歩き続ける。この速度で歩き続けたらバテバテになることにそろそろ気づく。それでも速度は落とさない。梓川が殺人的な水量になっている。
私:梓川は透き通っていてきれいな川なんだけどなぁ。今回は濁流。槍ヶ岳の梓川と甲武信岳の千曲川は信濃川の源流です。
08:05 横尾着
GT:もはや撥水性を失ったゴアはムレテックスへと変貌し、ヒートロス現象によって人間の体を蝕んでいくのだった・・・。
私:横尾は涸沢への分岐。上高地11km、槍ヶ岳11kmという看板がある。懐かしいなぁ。もう半分歩いたんだよ、水平距離は。ちなみに、高低差は上高地から100m変わっただけ。肩までの残りの高低差は1400mくらい。
08:15 発
09:20 槍沢ロッジ着
GT:小屋の中で休憩していると山小屋のありがたさがよくわかる。登山者と小屋番の話を盗聴していると、稜線はこれから暴風雨になるとのこと。かなりやばそうな口調で話している。登山者は槍沢ロッヂで泊まったのだろうか。それ以降後ろから登ってくる登山者を見なかった。
私:見なかったというより追いつかれなかったというべきか・・・。あのスピードだし。
09:35 発
GT:我々はその話を聞かなかったことにして出発する。すると小屋番が後を追ってきて我々に警告を与えた。ありがたいお言葉を受け取り、またもや急ぎ足で出発する。
10:30 大曲着
GT:雨の中凍えながら休憩を取る。沢の渡渉が増水のために難易度が増している。濡れた靴での渡渉は浸水を考えなくてよい分、むしろ気楽である。
私:高度を稼ぎ出してからはそれほどハイペースではないのだけどもう着いちゃった。
10:40 発
11:40 水場着
GT:槍ヶ岳方面から吹いてくる強風と雨のおかげで体力的、精神的にキツイ。しかも次第に斜度がきつくなってくる。
11:50 発
GT:震えながらザックを背負う。
12:40 殺生ヒュッテ着
GT:殺生ヒュッテの中で休ませてもらうことができて生き返るような思いだ。ここで昼食のハンバーグパンを食べてエネルギー補給。我々の行動食には重大な欠陥があった。それはチョコレートやクッキーなどの単糖類ばかりで肝心の炭水化物が少なかったのだ。これでは30分ほどでエネルギーが尽きてしまいシャリバテ状態になる。インシュリンのせいで血糖値が低下し、腹もペコちゃんだ。もっと煎餅などの炭水化物を入れておくべきであったと反省する。
私:雨具を小屋にあるハンガーにかけて快適です。
13:30 発
GT:しっかり炭水化物を補給して出発。槍ヶ岳まではコースタイムであと40分の登りだ。槍ヶ岳山荘が見えてからが長かった。ちなみにこのとき擬似好天で霧があったものの穏やかな天候だった。岩にはマークが頻繁についており相当の濃霧でないかぎり迷うことはないだろう。
私:擬似好天ていっても荒天にはかわりないよぅ。寒いし、雨だし。
13:55 槍ヶ岳山荘着
GT:やっとのことで槍ヶ岳山荘に到着。到着後しばらくしないうちに暴風雨となる。南岳に向けて出発した夫婦は5分もしないうちに引き返してきた。殺意をもった風は那須岳以来だ。予報通りだと今夜雪に変わるそうで、稜線に積もらないことを祈るばかりである。
私:今日のうちに槍ヶ岳山頂にいっておこうということでドアを開けると・・・・さっきまでの穏やか?な天候は一体ドコに。いつの間にか歩くのも難しそうな風が吹いている。この日、上高地から来るのはうちらが最初で最後だろう。
GT:テント泊はトイレにも行けなくなる可能性あり、ということで素泊まりに決定。おかげで濡れた靴や雨具、ザックを乾かすことができた。談話室には山渓や岳人が置いてあって夕飯の時間までひたすら読んだ。
私:トイレどうこうでなくて、全身ビショビショで氷点下はキケンでしょ!小屋の床冷たー!氷の上を歩いている様。靴下は乾かしてるので裸足です。一気に目が覚めます。ザックや靴は乾燥室に入れてはいけませんと書いてあったけど、それに気付いたのは全て乾燥室に運んで数時間経った後なので・・・・。夕食まで談話室でごゆっくり。
GT:飯の時間になり炊事場に移動しようとした。受付の時に言われたのは別館で自炊せよとのことだったが、談話室には「自炊の方はキッチン槍で」と書いてあった。キッチン槍は暖かな部屋であったが、別館はまるで隔離病棟だ。別館の扉からは外と直結しているのではないかと感じるくらい強風(隙間風)が吹いてくる。受付の人の間違いだと思いたくて、小屋の人に確認したがやはり自炊は別館でと言われてしまう。仕方なく別館で食事を作った。
私:風が吹くたびに戸が揺れるし、隙間風が入ってくるような感じだった。小コヘいっぱいにカレーを作る。ルーは半箱。満足満足。外を見るとたまに粉雪が舞っている。明日大丈夫か!?
GT:ここで今回の山行の要である軽量化について書いておく。コッヘルは2人ということでEPIのチタンコッヘルと部室のアルミ小コヘを持ってきた。今回初導入のチタンコッヘルは底にアルミニウムが吹き付けてあり、米もうまく炊けるタイプ。また、ガスヘッドはEPIのREVOで、軽量、高火力かつ炊飯に必須の超とろ火も可能なもの。明らかにプリムスの同ランクのものより高性能。ワンゲルではプリムスを使っているが、そのうちEPIに変えてもいいのではないかと思った。ガス缶は250gを2個だが、2泊3日で1個の半分ほどしか減らなかった。テントはメスナーの1~2人用で部室の個テンよりかなり小さく、軽量化の効果を実感できた。医療箱も部室のものの3分の1ほどに減らした。団装小物もロウソクを無くしたらかなり小さい。医療ポリはカット。今までのワンゲルは明らかに荷物を持ちすぎだ。OBになって心底実感できる。
GT:夜は酒を飲んで布団の間にシュラフを挟んで寝た。暖かくて熟睡できた。
私:さあ、寝ようってことで乾燥室にあるザックにシュラフを取りにいきます。で、指定されたスペース(布団)でシュラフを出すと・・・・かなり濡れている。ショック。
27日(土)
06:10
私:朝食は例の場所で。さらに冷え込んでいる。トマトスープリゾットを食す。窓を開けると御来光。
GT:心配していた積雪はなく、遠くまで見渡せる。風はかなり弱まっており何とかいけそうな印象だった。とりあえず槍ヶ岳の頂上に行く。梯子は凍りつくくらい寒い。手袋が張り付いた。ここの岩場は三点支持ができれば問題ない程度の難度である。山頂は10人もいられないくらい狭く、風も寒いので穂高をバックに写真を取ってさっさと降りた。槍岳山荘06:30着。
私:さっさと登ろうとしたら高山病になるからといってゆっくり登った後。翌日はナンなの???双六以北に積雪。八ヶ岳、那須岳、磐梯山にも降雪があったようです。すぐに溶けたようだけど。本当にギリギリだった。この日は最高気温1℃、最低気温-7℃。雄大な穂高連峰が聳え立っている。
06:40 発
GT:槍ヶ岳山荘を南岳に向けて発つ。途中で昨日の夫婦を追い抜いたが、強風のため進むのを躊躇しているようだった。我々はとりあえず大キレットの手前の南岳小屋まで行ってみることにする。風の強さは少しバランスを崩す程度。岩場の通過はしたくない感じだ。途中の大喰岳はどこが山頂だかわからなかった。
07:20 中岳着
私:岩陰でひっそりと休憩。
07:30 発
GT:南岳までは比較的なだらかな地形が続き、危険箇所はない。風が強く呼吸が苦しい。
08:15 南岳小屋着
GT:ネットで見たことのある警告の看板があった。風はだいぶ収まってきているようなので進むことにする。
08:25 発
GT:とうとう大キレットに来てしまった。昨日の雨の中の行動でもう十分きつかったのに、ここからが今回の山行の核心である。いったいどんな困難が待ち受けているのか。
私:穂高の壁は見えるんだけど間(コル)が見えない。
GT:南岳小屋からは200mの急な下りだ。軽くガレていて慎重に下るが、たいしたことはない。主に岐阜側が切れているがよろけないように歩けば問題ない。また、ルートには少なくとも5mごとにマークがあって濃霧でないかぎりルートを見失うことはないだろう。だが、頻繁に九十九折になっているので我々は何度か道を間違えそうになった。このマークは穂高連峰に入ってもついているので全体的にルーファイは楽だった。
私:下りは意外と楽で南岳~大キレット(最低鞍部)だけなら八ヶ岳の赤岳南稜(赤岳~キレット小屋)に近い。それにプラス梯子があるくらい。
GT:難所のひとつである長谷川ピークはA沢のコルの手前にあるが、剱岳のカニノヨコバイ風のトラバースだった。鎖はついているものの、向こうとこちらが切れているので高度感が半端ない。最初の一歩が遠く、リーチが短い人は注意すべきところだろう。
私:長谷川ピークへの急斜面を一気に登るといきなり反対側何もねーだった。
09:40 A沢のコル着
GT:途中で休憩する場所はいくらでもあったが、大勢のパーティーではぎりぎりかもしれない。
私:A沢のコルは風がビュービューなので少し手前の岩陰で休憩。風をよけて休憩できるのは3人くらいが限度。
09:50 発
GT:ここからは壁のような北穂高岳の登りに入る。イメージとしては沢の乾いた階段状の滝を200mくらい登り続けるような感じだった。マントルを繰り返すのでリーチが短い人は不利だろう。ホールドにする岩が浮石もあるので、岩が剥がれたら死である。ホールドは確認してから使ったほうが賢明だ。
私:ここからが疲れるところ。ホールド探して掴んで登るの繰り返し。さすがに1時間続くと腕が疲れる。最後はバテそう。
GT:飛騨泣きは剱岳のカニノタテバイを髣髴とさせるのぼりで、杭を使ってよじ登る。たいしたことない。タテバイのほうが怖かったかも。
私:いろいろくっついていて核心って気付かないかも。飛騨泣きよりもぶっとい鎖と変な足場のほうがビビた。
GT:難所とされる長谷川ピークや飛騨泣きは整備されていてそこまで危険に感じなかった。大キレット越えの一番危険なところは何の変哲もない岩場だと思う。こういった岩場は難所の陰に隠れているが、油断しやすい箇所だし、整備されていないこと、非常にたくさんあることで事故につながりやすいのだろう。実際鎖がついていないのが不思議なくらい怖いところもかなりあった。
GT:北穂高小屋の近くには鎖や梯子が連続し、ここは油断ならない。
10:40 北穂高小屋着
GT:北穂高小屋到着!!やっと大キレットを越えた。ルートを振り返ると槍ヶ岳が見える。よくもまぁ、こんな険しい道を越えてきたもんだ。在京のKKに電話し、TCさんがTKさんに景色と後の写メールを送った。今日の天気は少し曇っているものの遠くの山までよく見える。富士山とか。立山のほうは昨夜の寒気で雪が降ったようだ。中高年がいっぱいいる。観光地か!
私:50分の行動時間とはとても思えない。2時間くらい行動したような疲労感。でも達成感のほうが大きい。
GT:途中ですれ違ったのは5人ほどの中高年だけで、誰も追い抜かなかったし、後ろから来ている気配もなかった。ごぼうサラダパンを食べる。
11:15 発
私:北穂北峰のピークはしょぼい。
12:00 ニセ涸沢のコル着
GT:前にいる登山者をばんばん追い抜かした。ここまでは鎖があるがまあ問題ないでしょう。北穂高岳は北峰と南峰があり、南峰の方が標高が高いらしいが標識らしきものはなく、北峰のみあるようだ。
12:10 発
GT:ここからは危険マークがあるように危険である。鎖や梯子があって大キレットが復活したのかと思った。涸沢槍などの小ピークを越えていくが岩場の連続で気が抜けない。涸沢岳に登ってから穂高岳山荘に下る。
私:涸沢槍は意識してないとトラバースなので通り過ぎてしまう。涸沢岳は片側何もないというのが北穂側から見るとよくわかる。奥穂の登りが迷路のように見える。
12:50 穂高岳山荘着
GT:テント泊の申し込みをしようとしたら現役Pに遭遇。何でも昨日の雨と風で停滞していたそうな。STとHSのザックが30Lほどの膨らみしかなく、RNとIWのザックはパンパンだ。特にIWは100Lくらいに見える。イジメと勘違いした。 テン場は狭く小型のテントしか張れない。せいぜい20張というところだろう。V6はギリギリだった。
私:テン場は稜線の東側にあってかなりの風が防げる。キケンだけどいいテン場。上の段で他の人たちがテントを張ろうとしていた。会話や音やが非常に恐く感じた。なんというか落石されそうだった。
GT:夕方、沈み行く夕日を見に行った。STとHSを残してほかのメンバーはテントに戻ってしまう。飲み会が始まって一時間以上しても戻ってこない。何をしてるのかの話をしていたらやっとテントに戻ってきた。STは小屋の中であったまりながらカップラーメンを食べ、余ったスープにご飯を買ってラーメンライスにして食ってたらしい。ちなみに食事は軽量化のために全部ご飯・味噌汁。
私:現役を横目にマーボー丼。マーボーは2人で3人前を食す。
GT:夜は寒くて、夜中何度も起きてしまった。STは3シーズンシュラフを切って、サマーシュラフを持ってきていたので寝れない夜をすごしたのであろう。
28日(日)
05:40 発
私:予備米を使ってラーメンライス。満腹。
GT:現役を待たずしての少し遅めの出発。05:30には明るくなっていて、ヘッデンなしでも行動できた。小屋を出てすぐ奥穂高の厳しい登りが始まる。梯子があり、かなりの斜度の岩場だがそんなのお構いなしで人を追い抜かしていく。大学生のパーティーも決して遅いわけではないけれど、速攻で抜き去る。そのおかげで体力的に非常につらく、TCさんのお叱りを受けた。
私:ない。高山病になっちゃうよ。
06:00 奥穂高岳着
GT:狭い山頂で休憩。ジャンダルムがよく見える。次は西穂高岳~奥穂高岳というのもいいだろう。今日も見晴らしがよく下界までの道のりがまるみえだった。
私:エアリア50分のところを20分で登った。もうダメ。
06:10 発
GT:吊尾根ははじめ軽い下りで、後に右側が切れたトラバースになる。転ばないように注意しつつ高速移動した。そこまで難しい箇所はない。
私:前日のルートの所為か鎖があっても気にならなくなってきた。
06:50 紀美子平着
GT:ここに荷物をデポして前穂高をピストンする。快適な岩場の登り。前穂高岳の山頂からは奥穂高~西穂高のギザギザの稜線が拝める。
07:30 紀美子平戻る
GT:ピストンしてまた紀美子平の分岐に戻ってきた。登り15分、下り10分でピストンした。今日のペースはコースタイムの半分以下できている。
07:40 発
GT:荷物を回収して出発。重太郎新道はいきなり鎖が出てきてビビッタ。急な岩場の下りであり、慎重に下る。途中にかけてある曲がった梯子が今回の山行の中で一番怖かった。そのいびつな形相は誰しも恐怖心を抱くに違いない。その後は斜度以外特に困難なところがなく、超速で駆け下りた。後ろからの登山者の気配を感じたからである。今回の山行では人に抜かれたことがないのが自慢出来る点だったため、追いつかれまいと走った。
私:ない。走り降りた感じ。
08:30 岳沢ヒュッテ跡着
GT:結果2時間のコースタイムを50分で歩いてしまった。またもやTC大先生にお叱りを頂く。岳沢ヒュッテ跡には仮設トイレとテント用のスペースがたくさんあった。
私:歩いてしまったは間違い、走ってしまったが正解。暑い。今回の山行で初めて雨具を脱ぐ。現役から頂いた水2リットルを捨てる。
08:40 発
GT:とうとう最後の一本になってしまった。最初は石畳のような歩きやすい道を行くが、岳沢を何度か渡るうちに道がわからなくなりゴーロを下ってしまった。20分下ったら左側に赤テープを発見し、元の道に戻って快適な石畳を高速で下った。前に先ほどの登山者がいたのでムキになって追い抜かそうといてもなかなか間が縮まらない。10分ほど歩いてようやく外国人の登山者を抜かすことができた。しょうもない意地を張ってしまったことに軽く後悔する。
09:45 河童橋着
GT:とりあえず上高地アルペンホテルで温泉に入る。外来の受付が10時までだったのでギリギリセーフ。在京連絡してさっさと風呂に入る。
私:足裏が痛くてまともに歩けない。ホテル出たら気温が低いことに気付く。
GT:五千尺レストランで昼飯を食べ、上高地バスターミナルでバスに乗りつつ東京に帰った。ちなみに現役は13:30に上高地に着いたとさ。
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