幌尻岳(チロロ林道コース日帰り)
- GPS
- 16:06
- 距離
- 25.2km
- 登り
- 2,378m
- 下り
- 2,388m
コースタイム
- 山行
- 14:57
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 16:12
天候 | 晴れのち霧・曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・道の駅樹海ロード日高から、車で約26km・約1時間。 ⚫︎補足 ・道の駅樹海ロード日高より、国道274号線を日勝峠方目へ。 ・日高町千栄の千呂露橋を越えてすぐ、HOA北海道アウトドアアドベンチャーズの看板を右折し、林道に入る。 ・そこから登山口までは道なりに直進。 ・つりぼりいざわ看板辺りから先は、砂利道となるが、しっかり整備されており、車用の渡渉が一箇所あるが、レンタカー(デミオ)でも問題なかった。 ・途中、シュンベツ沢出合の先にゲートがあり、ハイシーズンは開放されているが、10月上旬辺りには鍵が掛かるため、登山時期によっては日高北部森林管理署に入林届を提出すると同時に、あらかじめゲート鍵番号を入手しておく必要がある。 ・千呂露川二岐沢出合のゲート手前に駐車場。10台程度。 ・Googleマップ上は、幌尻岳チロロ林道登山口駐車場 https://goo.gl/maps/UUCkH28iAYwYgbVP6 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◾️GPS軌跡について ・下山時の北海道電力取水場を過ぎた辺りで電池切れとなったため、ここからゴール地点までは手動で編集を加えております。 ◾️コース状況・危険箇所等 ・一般登山道ですので、特筆すべき危険箇所はありません。 ・但し、行程の長さ、アップダウンを含めた累積標高差、数回の渡渉、両側が切れ落ちた痩せ尾根、這松の藪漕ぎ、エスケープルートの取りづらさなど、部分的に難易度を押し上げる要素もあり、健脚者向け且つ一定レベルの経験値はあった方が良いと感じました。 ⚫︎登山口〜北海道電力取水場 ・約3.5kmの砂利林道。 ⚫︎北海道電力取水場〜ニノ沢出合 ・ここから登山道に入っていく。 ・補助ロープ区間が2箇所ある(沢のへつり・高巻き)。 ⚫︎ニノ沢出合〜滝間 ・沢沿いの登山道を緩やかに登る。 ・渡渉を5〜6回ほど繰り返す。 ・渡渉箇所は、靴が浸かる程度(水量次第)だが、藻の付いた石は滑りやすいため、ストック等の補助があると良い。 ⚫︎ 滝〜ヌカビラ岳 ・滝を過ぎると、本格的な登りが始まる。 ・滝〜ヌカビラ岳間の中間地点(標高1,400m付近)にトッタの泉。 ・岳樺帯を抜けると視界が開け、岩壁直下を巻いた後、小さな梯子2箇所を過ぎると、勾配が緩やかになる。 ・早朝にこの区間を通過する場合、熊笹&這松の夜露でびしょ濡れになる。 ⚫︎ヌカビラ岳〜北戸蔦別岳 ・緩やかなアップダウンの繰り返し。 ・北戸蔦別岳山頂直下がやや急登。 ・部分的に這松の藪漕ぎ。 ⚫︎北戸蔦別岳〜戸蔦別岳 ・北戸蔦別岳から一旦下って、軽いアップダウンを経て、再び戸蔦別岳まで登り返す。 ・這松が一段と伸び、痩せ尾根のアップダウンが続くため、ペースを上げにくい。 ⚫︎戸蔦別岳〜七つ沼カール分岐〜肩〜幌尻岳 ・戸蔦別岳から再び七つ沼カール分岐まで下って、肩まで登り返す。 ・肩への登りがこのコース上での最大斜度。 ・七つ沼カールは幕営可能だが、ヒグマの目撃情報が多数(この日も3匹ほど目撃)。 ・肩〜幌尻岳は、緩やかなアップダウン。 ◾️幕営地 ・トッタの泉:1張 ・ヌカビラ岳〜北戸蔦別岳:2〜3張×3箇所程 ・北戸蔦別岳山頂:3〜4張 ・戸蔦別岳山頂:2張 ・七つ沼カール:数十張り(但し、ヒグマの目撃情報多数) |
その他周辺情報 | ◾️登山届 ・チロロ林道第一ゲートと登山口にあり。 ・登山届とは別に入林届が必要(登山口にBOXあります)。 ◾️WC ・登山口に仮設WCあり。 ・ルート上には無いため、携帯トイレ等持参。 ◾️コンビニ・売店など ・道の駅 樹海ロード日高 01457-6-2008 https://goo.gl/maps/EhbBFkaqduwAp5Ra6 ・セイコーマート 日高道の駅店 01457-6-7575 https://goo.gl/maps/8uFNFiHupmpEU1Tj8 ◾️温泉 ・沙流川温泉 ひだか高原荘 @500円 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
スリング
環付カラビナ
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感想
2年前の晩秋に遠征で訪れた幌尻岳。
当時は、北戸蔦別岳を過ぎた辺りで風雪が強まり、日没前に幕営地へ戻れるペースではなかったため引き返し、翌日下山となった。
今回もテント泊で準備していたが、気圧の谷の影響で、初日午後から天気は下り坂。
翌日も雨が予想されたため、思い切って日帰りでトライすることにした。
とはいえ、往復約26km、累積標高約2,400mの長丁場。
ルート上に避難小屋はなく、エスケープも難しいため、ビバーク装備も整えつつ、遅くとも午前中に幌尻岳から下山を開始できるよう行程を組んだ。
逆算して、スタートはAM 1:30。
長い林道歩きから始まり、沢沿いの緩やかな登りが滝付近まで続く。
暗い中での沢のへつりと渡渉が心配だったが、一度歩いていることもあり、杞憂に終わる。
本格的な登りが始まる滝の辺りで、明るみ始めた。
ここからヌカビラ岳まで、標高差700m弱。
ちょうど中間地点辺りにトッタの泉があり、水分補充出来るのがありがたい。
森林限界を越えた辺りの岩壁基部を右に巻き、小さな梯子2箇所を登ると、広い稜線に出た。
ヌカビラ岳のピークは近い。
ここから北戸蔦別岳までは、緩やかな登り基調となる。
北戸蔦別岳山頂からは、360°の眺望。
これから向かう幌尻岳への稜線アップダウンも目視できたが、アップダウンがなかなか手強そうに感じた。
戸蔦別岳へは、標高差約100〜150mの登り返しが概ね2回ある。
這松の藪漕ぎも徐々に濃くなってくるが、思ったほど酷くはない。
ただ、引っ掻き傷と衣服へのダメージは、ある程度覚悟しておいた方が良いと思う。
戸蔦別岳から肩についても、標高差約200mの登り返しが概ね2回。
特に、七つ沼カール分岐を越えた鞍部から肩までの登り返しは、恐らく今回のルート上で一番の急勾配。
這松も一段と濃くなり、ペースアップは期待できないので、体力温存に徹し、着実に高度を上げていく。
肩まで登れば、幌尻岳山頂までは、緩やかな稜線のアップダウン。
途中に偽ピークがあるが、ガスが湧く前に通過したので、距離感が掴めてペース配分がしやすかった。
山頂には、登山者が3組6名。
新冠コースから上がってきた方の百名山全山完登に立ち会うことができた。
こちらも嬉しくなる。
西側からガスが湧き始めたので、軽く補給を済ませ、そそくさと下山を開始する。
復路では、登山者4名とすれ違う。
お話した方も、前回ピークを踏めなかったそうで、日帰りするとのこと。
短い時間でしたが、この山域のことを色々教えていただきました。
肩からの激降りを終えた七つ沼カールで、ヒグマを目撃。
稜線から見下ろす形だったので、500m近くは離れているのに、瞬発力がはっきり分かるほど、雪渓を俊敏に動き回っていた。
彼らの住まいにお邪魔している立場を痛感する。
やはり、出会わないに越したことはない。
ガスが一段と濃くなり、幌尻岳方面の眺望もなくなったので、先を急ぐ。
再び這松、登り返しと格闘しつつ、北戸蔦別岳の山頂で軽く補給休憩。
ここまで戻れば、あとは大きな登り返しはない。
結局、北戸蔦別岳〜幌尻岳間は、行き帰りで所要時間がほぼ変わらなかった。
改めて、CTを縮めづらい山だと思う。
高山植物に癒されながら、トッタの泉で生き返り、沢沿いの下りと惰性の林道歩きを経て、17:30頃に下山完了。
終わってみれば、それほど無理なく日帰りを達成できた形ですが、長丁場の中に様々な要素が詰まっていて、総合力が試される山ですね。
天気が良ければ一泊して、稜線の起伏に御来光が差し込む瞬間に立ち会い、山自体の奥行きの深さをじっくり味わいたい山だと感じました。
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