水無川本谷から塔ノ岳(ソロで登りきるもF9手前で別の枝沢に)
- GPS
- --:--
- 距離
- 5.5km
- 登り
- 928m
- 下り
- 911m
コースタイム
9:45源次郎沢出合
10:05 F1
10:45 F5上 11:00
11:55 F8大滝(25m)
12:20 F8上の枝沢(間違って入る)
13:25 登山道
13:40 塔ノ岳14:15
14:42天神尾根分岐
15:25戸沢出合駐車場
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
戸沢出合までの林道は雨後だったので泥濘多し。走行に若干時間がかかります。 F6のCS10mの左からの高巻き、滝に一番近いルンゼを登ろうとしたものの岩がもろく危険。少し戻って左の支尾根に上がって巻きました。 F8の25m大滝、右のガレたルンゼを登って涸れたルンゼを2つトラバースしますが、2つめのルンゼトラバースの部分崩壊甚だしく、見るからに危なそうだったので残置の鎖にカラビナを通して行きましたが、案の定足元の岩が崩壊しました。 他の方の記録にもある通り、大滝の高巻きのこのルートはかなり崩壊しているようで、これからは使えなくなるように思われます。 F8からしばらく登ると正面が涸れ沢になって右に逆層F9が見えるはずでしたが、そのF8のすぐ上に右から小滝をたたえた枝沢が入り込みます。ここがF9手前の1:1二俣だと勘違いし右の流れに入りましたが、これはルートミスでした。 おかげで上部は岩が脆くザレザレの悪場。ツメに非常に難儀しました。なんとか向かって右の泥つきを強引に上がって支尾根に上がれましたが、落石多く滑りやすく、危なかったです。 F8の上に1本枝沢があることは遡行図などにも書かれており認知していましたが、前日までの長雨で水量が多かったからか、枝沢というには水量が多かったことので入り込んでしまいました。その枝沢に入ると確かに10mくらいの滝があるのですが、本来のF9は逆層なのにこの滝は違ったので、そこで気づけばよかったのですが・・・。半生です。 |
写真
感想
土日で白馬鑓温泉に泊まって宴会登山の予定でしたが、運悪く今週の土日も天候は思わしくなく。白馬は中止になったので、なんとか天気がもちそうな日曜日に日帰りで沢だったらいけるだろうということで急遽計画。
前々から行きたいなと密かに調べていたルートのうち、今回は水無川本谷を詰めることに。それに塔ノ岳もかれこれ10年くらい登っていなかったので、沢も楽しめて、ピークハントも楽しめそう。
丹沢はいつも電車とバスで来るけれど今回は戸沢から入渓するので車で。戸沢林道も問題なくスムーズに通行。ただ雨後だったからか、轍に水溜りができていて少々難儀するも無事に9時前に到着して入渓準備を整える。
スタートして20分くらい歩いた天神尾根入り口手前で沢装備に切り替え。足回りを履き替えていると早速ヒルさんが3匹ほど。昨年10月の前大沢以来、8ヶ月ぶりの再会。
源次郎沢出合の堰堤前を通過して書策新道を少しだけ歩いてすぐに右の本谷の河原に降りて遡行スタート。
蒸し暑かったので沢の水が気持ちいい。
水無川は鎖や残置、看板も豊富と聞いていたが、F1から左に鎖がセットしてあって、これを利用して快適に登れた。
セドの沢出合をすぎてF2は問題なく通過。F3は左のルンゼを登って、右にトラバースして落ち口に移動するが、そのトラバースが少々嫌らしい。念のため鎖にカラビナを通しつつ、取れる限りスリングでもう一箇所セルフビレイをとりながら時間をかけて進んだ。特に落ち口に降りるところが高度感があった。
そしてお楽しみの13mのF5。右の鎖を利用して快適に通過。ソロなので滑落厳禁なので、もちろん鎖にカラビナを通して、何回も架け替えながら。本来なら別の場所からもセルフとって常時2箇所から取りながら進みたかったが、他に適当な場所がなかったので、鎖を利用しつつも、なるべくフリーで足場に注意しながら登った。
この先左から沖ノ源次郎沢、続いて正面から木ノ又大日沢と続けて分岐が続くエリアに。途中、涸れ沢が流入していたが、そのときはこれが沢だと認識せずそのまま通過。そしてすぐ先にかなりの水を湛えた沢が正面に、左手にも水流のある二俣に到達した。
沖ノ源次郎沢を明確に確認していなかったので、ここがその二俣かと思ったけれど、コンパスを確認してもどうも違う気がする。ガスで視界が利かなかったものの、左の流れの奥に滝が見えた上に、方角もこちらが正しいようだったので、ここを左に。後ろを振り向くと矢印の看板があったので、左が正しいという判断は間違っていなさそうだ。
左の流れに入ってすぐにCS滝があったので改めて正しいルートを進んでいると判断。ここは左のルンゼから高巻き。途中のトラバースで足元の土が崩れたが20cmくらい滑っただけで大事には至らず通過。ただ立ち木にお尻を強打してしばし痛みに耐えながら進む。この先は登れる小滝やきれいなゴルジュ帯が続いて楽しい場所が続いていた。そんな快適なエリアを進むといきなり鹿の骨が現れビビるが、これが合図でいきなり大滝が表れる。たしかにこれはどう見ても登れない。ここで休憩して右のガレのルンゼから高巻きスタート。
ガレのルンゼから支尾根に上がるまでは踏み跡も明瞭でロープも備え付けられていたが、ここから右にトラバースする箇所がやはり今回の核心だった。距離にしておそらく2mくらいなのだが、どう見ても足元のホールドが崩れ落ちていて難しそう。鎖にカラビナかけてビレイしつつ慎重にトラバースしたが、心配の通り足元が崩れた。慌てて片手を離してしまい草つきか何かを掴んだが、一時鎖に全体重がかかるような状態になっていたので、鎖にカラビナかけていなかったら滑落していたかもしれません。一つ目の反省。
高巻きを終えて沢床に下りて息を整える意味でもここでしばし休憩。落ち着いたところで再出発、だったのだが、このすぐ上の部分、明らかに正面の本流らしき方向は水流が細く、右から流入するほうは水流が多い。確か右から流入する2本目が正しいルートだと思っていたが、どう見ても正面は涸れていそう(おそらくガスっていたから安易に判断したのだろう)だったので、ここでルートミスして右の枝沢に。すぐに10mくらいある滝が見えたので、このときは間違いに気づかなかった。ただこの滝が逆層で高巻きが必要なはずなのに水流の中を快適に登れた時点で気づいておけばよかったと今になって思う。
そして水流は消えて広大なガレ場が現れる。古い堰堤があるはずなのにそれが見当たらず、ふみ跡もなんだか全般的に薄い印象だったので、ここでルートをミスしたことに気づいたが、もう稜線も近いのでそのまま適当な斜面を登って支尾根に上がってしまおうと判断。
最初は左のガレ場を這い上がって右の緩やかで草木の生えた支尾根に登ろうとしたものの、思った以上に岩が脆く、一歩上がると崩れる状態。10分くらい格闘するも途中で進退窮まり、このルートは断念。やむなく慎重にクライムダウンしてやり直し。次は右手の泥付の急斜面へ。こちらのほうが登っていも危険はないが、その分滑りやすく、一度滑ると泥だらけに。こっちの斜面で20分以上格闘してなんとか支尾根に上がれました。
支尾根に上がるとわずかに踏み跡があったので、けっこう間違えて入ってしまう人が多いようです。
結局水流がなくなったところで小休止を入れてから1時間もかけて登山道に合流し、そこから15分くらいで塔ノ岳に到着。
前に登ったときは高校2年の春合宿で残雪の蛭ヶ岳南尾根を登って蛭ヶ岳から鍋割山まで縦走して以来だったので、かれこれ14年ぶりでしたが、山頂は結局変らずガスの中でした。長居しても仕方がないので、靴を履き替えてすぐに下山。山頂から1時間ちょっとで戸沢に到着。ツメの格闘で泥だらけになった足回りとハーネスとスリング類を川の水で洗濯してから帰路に着きました。
ソロの沢登りは久々でしたが、何と言っても痛恨のミスはF8上でルートを間違えたこと。結果的にツメに難儀しただけで問題はなかったがルートを間違えたことに変わりはないのでこれは大きな反省点。
あとはF8の高巻きのトラバースで危険だと思ったら念のため鎖以外に別の立ち木からセルフビレイをもう1本とっておくべきだったか。鎖も豊富で危険は少ないけれど、やっぱりできる限り鎖や残置ロープに頼ることなく登っていかなければ。
とはいっても、幸い雨には降られなかったのでよかったです。あとヒルさんにも吸われることなく降りてこられたので、それも良しでした。
ただ、帰りの東名の大渋滞はソロだと特に運転が大変でした。今回の一番辛かったのはここかなぁ。
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