俱留尊山 / ススキの大絶景と山中徘徊
- GPS
- 05:00
- 距離
- 8.0km
- 登り
- 734m
- 下り
- 731m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険箇所はなし。太郎生へ下りる道は途中で林道へ踏み入ると道に迷う。 |
その他周辺情報 | お亀の湯は1人800円。 |
写真
感想
奈良の曾爾高原にある300名山、俱留尊山へ行ってきた。
以前から機会があれば行こうと思っていたのだが、どうせならススキの時期に行きたいということで今回このタイミングでの山行となった。
堺から約1時間半で曽爾高原に到着。朝8時の駐車場はまだガラガラ。平日やしこんなもんか。
トイレをすませ装備を整えて出発。お亀池周辺は見渡す限りのススキの原。これは見事。映えますわ〜。
お亀池をぐるっと半周して登りに取りかかる。階段だらけの光景に一瞬たじろぐが、15分ほどで亀山峠に上がれるのでそれほどキツくはない。
亀山峠からの展望がまた素晴らしかった。眼下にお亀池とススキの曽爾高原を見下ろし、西側には屛風岩から住塚山・国見山、そして兜岳・鎧岳の大展望。う〜んナイス絶景。
ひとしきり展望を楽しんでから登山再開。時折ちょっとした岩場もありながら進んでいく。開けた道から樹林帯の中へ入っていくと5分ほどで二本ボソへ到着。山頂の小屋の手前に入山料の徴収箱があり、1人500円を入れるようになっている。
二本ボソからは東側の展望が素晴らしい。眼下に太郎生の集落、その向こうに大洞山、北にそびえる秀峰は尼ヶ岳だろうか。
トロッコのモノレールに沿って一旦コルまで下り、俱留尊山に向かって登り返す。時折色づいた木も見られるが、本格的な紅葉はまだまだこれからといった感じか。
岩場の急登を越えて登っていくと、やがて上の方からガヤガヤと人々の話し声が聞こえる。もう着くのか、早いな。
9:30、俱留尊山(1,037m)到着。
展望はあまりないが今しがた登ってきた南側は開けており、古光山のネコミミや、その奥には関西のマッターホルンとも言われる高見山も眺めることができる。
山頂は木に囲まれたちょっとした広場で、ベンチもいくつか置いてあり休憩にはもってこい。しかし昼メシにはちょっと早すぎるので糖分補給だけして先へ進むことにする。
西浦峠へ向かって下っていくが、こちら側はよほど歩く人が少ないのか今までの道とちがって踏み跡が極端に薄い。しかも粘土質の土にフカフカの落ち葉が積もった急坂で滑ること滑ること。受験生は来てはいけない。
途中、三ツ岩に立ち寄る。
三ツ岩は大蛇瑤鮖廚錣擦襪茲Δ紛中に突き出た岩の展望台。左手に太郎生の集落や池の平高原を見下ろし、右手には先ほど登ってきた倶留尊山。あそこから30分でここまで降りて来たなんてスゴいな。
俱留尊山の東側はストーンと切れ落ちた大断崖。山全体で見るとあちこち紅葉していてカラフルで美しい。しかし柱状節理は全体的に木に覆われていて屏風岩や鎧岳のそれに比べると部分的にしか姿を見せていない。
とはいえ山そのものが柱状節理でできているような場所なので、今立っているこの岩もひょっとしたら柱状節理のてっぺんなのかも知れない。そう考えると面白い。
しかし、登山をしていて岩石とか地質のことについては詳しくなっていくのに、花とか植物のことについては一向に知識が蓄積していかない。チングルマとかミヤマリンドウとか名前くらいは知っているものの、それが一体どういう植物なのかに興味をひかれない。道中ですれ違った登山者に「この先に〇〇花の群落があってすごく綺麗でしたよ」と言われてもそんなに興味がわかない。だが、山の成り立ちとか地形の理由とかそういうものに対してはものすごく心惹かれる。知識や興味にいささか偏りがあるとは思うが、だって超巨大な火山灰の塊がプレートテクトニクスによって何百万年もかけて起き上がり浸食されて今の北アルプスになったなんてロマンじゃないか。
そんなことを話しながら西浦峠に到着。ここからは太郎生に向けて九十九折りの激下り。
ある程度下ったところで林道を横切る。なんだこの道?山と高原地図には載っていないが、ジオグラフィカの地形図で見てみるとあまり標高を下げずに池の平高原へショートカットできそうな感じである。おお、これはいい。こっちの道を行ってみよう。
ところが最初はキレイだった林道は徐々に荒れはじめ、倒木などが目立つようになる。それでもGPSで確認するとルートを外れていないのでそのまま無理やり進むが、やがてまったく踏み跡がわからなくなり完全に山中を彷徨う形となる。かろうじて木の幹につけられたペンキの目印が林業か何かで人が入っていることを示しているが、気分は八ヶ尾山で廃道に入り込んでしまった時のそれである。とはいえ進めないことはないし、ルートはあっているのでこのまま突破することにする。どうにか人里に出ることができて胸をなでおろす。
再度稜線へ向けて登り返し、12時すぎに亀山峠へ戻ってくる。山中でかなり時間をロスしたかと思いきや、西浦峠からここまでコースタイムよりも早く着いた。意外と本当にショートカットになったのだろうか。
亀山峠から15分ほどで亀山に着く。峠にも二本ボソにも俱留尊山にもあれだけベンチがあったのに、ここ亀山にはベンチらしきものがまったくない。仕方がないので折り畳みイスとミニテーブルを出す。持って来といてよかった。
周辺は火器禁止と聞いていたので今日はバーナーは持参せず初めてステンレスボトルに湯を入れて持ってきた。入れてから6時間半経過したが、まあアツアツとはいかないまでもどうにかカップラーメンが作れるほどには保温してくれていた。コーヒーは丁度飲みごろの温度である。この分なら上手いこと使えば今後も便利なアイテムとして役立てくれるかも知れない。
亀山からはひたすら階段を下りる。段差の間隔が丁度いいのでサクサク下りれる。しかし振り返ってみると恐ろしい登り。これは下り専用でしか通りたくないな。
亀山から駐車場までわずか15分ほどで戻ってきた。お亀池周辺はたくさんの観光客がススキを見に来ていて、朝ガラガラだった駐車場は順番待ちの渋滞が発生していた。
お亀の湯で汗を流して帰る。秋晴れの爽やかな山行となった。
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