甲斐駒ケ岳〜鋸岳
- GPS
- 12:15
- 距離
- 22.2km
- 登り
- 2,063m
- 下り
- 3,090m
コースタイム
- 山行
- 9:18
- 休憩
- 2:58
- 合計
- 12:16
天候 | ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
仙流荘から3kmほど上流の河原の駐車場 登山ポスト有り、トイレ不明 バス停:戸台大橋 途中乗車になるので乗れのるか心配したが無線連絡をしてくれていて座席が確保されていた。朝3台目のバスに乗車。(先頭車両通過から20分程の遅れ) 【南アルプス林道バス】 http://www.minamialps-net.jp/ACCESS/bustime_5.htm |
コース状況/ 危険箇所等 |
【北沢峠〜仙水峠〜駒津峰〜甲斐駒ケ岳】 大勢のハイカーで賑わう一般登山道 【甲斐駒ケ岳〜六合岩室】 鎖場の下降が一箇所 【六合岩室〜三ツ頭】 踏み跡とテープに沿って歩けば三つ頭(2589m) 【三ツ頭〜中ノ川乗越】 中ノ川乗越から西側へ熊ノ穴沢コースを経て戸台川へ降りるエスケープ道有り 【中ノ川乗越〜第2高点】 中ノ川乗越にビバークサイト有り 第2高点直下のガレ場は慎重に登るも結構岩を落とす 【第2高点〜鹿の窓ルンゼ】 大ギャップのルンゼを直登すると中岳(第3高点)経由で鹿の窓へ向かう取り付きに残置ロープがあるが信用出来るかは不明。私の身体はここの通過を拒否。中岳経由はあきらめ登ったガレを一旦戻りルンゼのバンドを下降気味にトラバース。草付きのジグザグ道の巻き道を登り鹿窓直下の鎖場を通行した。 【鹿の窓〜第1高点】 鹿窓を潜りぬけると約20mの垂直下降の鎖場 下りの後はV字の登り返し ホールドはあるので鎖は保険としフリーで登れる 【第1高点〜角兵衛沢のコル】 左は落ちたら最後の切れ場 ピークハント後も油断する事無く歩行した 【角兵衛沢のコル〜戸台川出合】 広大なガレ下り 角兵衛沢のコルにビバークサイト有り(水場無し) 大岩下ノ岩小屋は地図には角兵衛沢の中ほどにあるが、小屋は実際にはなくただの岩陰 戸台川は飛び石で登山靴を脱ぐ事無く渡渉出来た 【戸台川出合〜駐車場】 広い河原歩き テープ、ケルン豊富 歩きやすい場所を下流に向かえば駐車場に到着 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
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写真
感想
鋸岳は南アルプス最北端に位置し難所の多い山として知られ山梨百名山の中での難易度はスペシャルランクとされている。
ルートとしては甲斐駒ケ岳からの縦走コース、釜無川から詰めるコース、戸台川の角兵衛沢を詰めるコースなど詰め方は多岐に渡っておりそれぞれのルートで多種多様な楽しみ方の出来る山だ。
第一高点〜第二高点のノコの歯を踏破してこそが鋸岳登頂という思いがあったので甲斐駒ケ岳から鋸岳を縦走し戸台川へ下りるルートで計画を立てた。(東端の熊穴沢ノ頭から西端のの三角点ピークまでの岩峰の繋がりを鋸岳と総称されている。)
距離は大した事はないが難ルートなのでビバーク用装備一式、食料は2日分&保存食は多めに持参した。
縦走路で1名の登山者と出会ったのみで登攀待ちやガレ落石回避の待機なども無くそこそこ順調に各行程をこなす事が出来て結果的には日帰りとなった。ツアー等も最近では組まれているようなのでこれに当たったら日帰りでは帰って来れなかっただろう。
戸台大橋で北沢峠までの片道切符を購入。途中乗車になるので乗れるか心配だったが大橋乗車人数分の座席は確保されている事を切符売り場の係員に告げられ安心してバスを待つ。2台通過後3台目のバスに乗車。補助椅子ではあるが先頭であり車窓からの眺めが最高だ。
北沢峠に到着し準備を整え出発する。仙水峠経由で甲斐駒ヶ岳を登る事とした。駒津峰から先は渋滞となったが無理な追い越しはせず流れに乗って登る。8時50分過ぎに甲斐駒山頂到着。少しは貯金が出来たか。すでにガスってきて遠望は楽しめなかった。
行動食を軽く食べ鋸岳へ向かう。縦走路から振り返ると甲斐駒は大勢のハイカーで賑わっている。鋸岳方面に向かうハイカーは1%にも満たないのだろう、前にも後ろにも誰も居ない。
ガスの中、時たまルートを見失う。視界が利かず鋸岳の方向すら分からない。磁北線付き地形図とコンパスのお世話になった。テープ類は頻繁にあるので天気がいいときはまったく問題ない道なのだろう。登山道は9合目の道標までは稜線上の大岩を避けて長野県側を巻き気味に歩くことが多かった。
三ツ頭から中の川乗越までは急降下となる。急坂を下る対面に第2高点への急斜面が迫る。
第2高点手前のルンゼの岩は安定していて特に問題なく登ることが出来た。
第2高点山頂には錆びた鉄剣が刺さっているのみで道標も何も無い。
暫く第2高点で休憩を取り第1高点へ向かう。第2高点から鹿の窓までの稜線上は歩け無いので中央稜を一旦下る事となる。ジグザグを降りると大ギャップから落ちるルンゼに出合う。
時間と相談し大ギャップから落ちるガレを登り中岳(第3高点)を経由するルートを辿る事にする。こちらを経由する登山者は少なく極端に踏み跡は薄くなりガレはもろく崩れやすい。ルンゼの上部に立つと中岳へ向かう岩壁に数本のロープが垂れ残置ピトンもあるが信頼のおける物なのかは不明。私の心は力量不足もありここを通過する事を頑なに拒んでいる。手をクラックにかけるが脚が止まったまま固まり動けない。正直怖い・・・昇降機使わないと無理・・・素人がフリーで登れるような壁ではなかった。
第3高点経由をあきらめ登ったルンゼを下降し大ギャップから落ちるバンドを横断し第3高点(中岳)を大きく巻く形で鹿の窓へ向かう事とする。(こちらは一般的なルートで鹿の窓直下の鎖場へ難なくたどり着ける)
鹿の窓に着くと第3高点方面に薄い踏み跡が見える。反対側から登れなかったのでこちらから詰めてみたい気持ちもあったがあまり時間も取れないので先に進む事とした。
鹿窓と第1高点の間には、ほぼ垂直の岩壁がある。甲斐駒からの場合は最も長い鎖場の下降となるが足場は安定しているのでさほど怖くは無い。小ギャップの底に降りると今度は垂直の登りとなる。鎖に沿って登ると軽くハングした箇所に当たる。少し鎖を離れてトラバースするとフリーで登れるので見た目よりは難しく無い。小ギャップをクリアすると第1高点はすぐそこだ。
小ギャップを登ると15分ほどで鋸岳第1高点到達。ガスで遠望は無い。通過してきた稜線を眺める。鋸岳縦走を今年の第一目標としていたので感無量だ。
第1高点から角兵衛沢のコルへは切り立った瘠せ尾根。ガスで空中散歩状態だ、、、
角兵衛沢は足を出すたびにガラガラと音を立てるが前にも後ろにも人は居ないので気を遣う事無く下降する。
長い長い河原歩きをして陽が高いうちに無事に駐車場到着。
気軽に何度も行ける山でもないがいつか晴天の眺望も見てみたいな。
*同ルートを計画される方へ
今回、運良く日帰りとなってますが鎖場での順番待ちやガレ落石待機によっては大きく時間ロスする事も考えられます。どんなに脚力がある方でも順番待ちでの時間ロスは避けられませんので一晩を過ごせる装備を持参される事を強くお薦めします。最近ではツアーも組まれているようです。どうかお気をつけて。
コメント
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いつも拝見させています。トシと申します。
当日、鋸を早い時間に歩きました。
速いですね、スピード違反です。
ニアミスでしたか
私もトシさんのレコはいつも拝見させて頂いており、また山行の参考にもさせて頂いております。
それにしても八丁尾根から鋸・・・甲斐駒へ登り返して黒戸尾根とは驚きました。
私なら八丁〜鋸をやっただけでも3日くらい寝込みそうです、、、
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