大峯奥駈道(逆峯)
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- GPS
- 24:16
- 距離
- 108km
- 登り
- 8,223m
- 下り
- 8,301m
コースタイム
01:30 鍼灸院boschetto
06:00 小笹ノ宿(水)
09:50 弥山
13:20 釈迦ヶ岳(かくし水)
16:20 持経宿(水)
ブドウ糖300g, パン150g
11/25(土) 9時間半 40km D+2,400m
04:00 持経宿
09:30 玉置神社
13:30 大斎原
パン300g
天候 | 11/25 快晴 11/26 曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2022年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
17:19 近鉄阿部野橋駅発 吉野線特急 吉野行 18:24 大和上市駅着 19:00 吉野 "鍼灸院boschetto"泊 ■帰り 熊野本宮→新宮 13:25-14:24 本宮大社前-新宮駅 14:23-15:47 本宮大社前-新宮駅 15:15-16:15 本宮大社前-新宮駅 ※↑どれに乗っても新宮で17:31発の南紀8号を待つ必要がある。 新宮→名古屋 17:31 新宮駅発 特急南紀8号 名古屋行(乗車時間3時間, 要飲食物) 20:49 名古屋駅着 |
その他周辺情報 | 新宮の銭湯"ナギの湯(400円)"は16時から。ただし日曜定休。 新宮駅から徒歩5分。特急南紀の待ち時間にどうぞ。 |
写真
感想
これをやらずに夏山シーズンは終われない。週末の天気と都合が噛み合わず11月が終わってしまう。今年は見送りかと思っていたところ、急に木曜大阪出張の話が飛び込んできた。私が行きます。でも金曜は休みます。ということで仕事道具と山道具を担いで大阪へ。仕事が長引くと計画が破綻するので、かなり集中して手際よく片付けた(いつも集中しています)。無事に仕事を終えて自由の身になったら近くの郵便局からスーツと仕事道具を自宅へ送った。カラダと山道具だけになったら近鉄特急で吉野へ行こう。吉野行きの特急って大阪阿部野橋が始発だったんだ。知らなかった。"仕事道具を送って山へ"で思い出した。数年前、東京で仕事の後に北陸新幹線で富山入りして仮眠もとらずに馬場島in, スゴ乗越泊からの新穂高outした人に会ったことがある。荷物を送る時間が無いので担いだまま縦走したらしい。すげー。馬場島から新穂高までスーツと革靴を運んだ人なんて日本に何人もいないでしょ。サラリーマンは大変だよ。
吉野の民宿が予約できなかったので一つ手前の吉野神宮駅にあるゲストハウス、"鍼灸院boschetto"に泊まった。吉野駅から2.5km手前になるが、これから100km歩こうと言うのだ。誤差の範囲だ。若いお兄さんが今年から始めたとのこと。ゲストハウスに鍼灸院、異色の組み合わせ。大峯奥駈道の前後泊や普通に吉野観光の拠点に良い。こういう場所はどんどん増えてほしい。山でも観光でもサイクリングでも皆さんぜひ利用してください。吉野神宮駅からの方が近いが、ローソンで買い出ししてから行くなら大和上市駅で降りるのがオススメ。
■11/23(金)
1時起床の1時半出発。吉野は10度。もう12月になろうというのに暖かい。まずは金峯山寺まで登りロード。吉野には晩秋の奥駈でしか来たことがない。いつも夜だ。青の交響曲に乗って桜や紅葉見頃の時期に吉野に訪れる。こういう正しい観光は老後の楽しみに取ってある。山上ヶ岳、大峯山寺が近づいてくるとさすがに気温は下がり草木は凍っていた。松清茶屋のベンチで着るモノ全部着てこの先の風衝地に備える。大峯山寺から小笹まで北風がビュンビュン通る。以前、軽装でここを通過して死にかけたことがある。今日も中々に冷たい風が吹いていた。ここまで去年よりかなり早く来ていたのに、阿弥陀ヶ森の分岐で間違えて東に進んでしまい20分のロス。時間の貯金は十分にある。気持ちを切り替えていこう。大普賢岳を過ぎると東の山から日が登り暖かくなってきた。以前11月のはじめに来た時は弥山に雪があり木道は凍っていたが今日は雪なし。同じ11月でも年によって条件は全く異なる。主要な水場が枯れたり凍らなければ12月に入っても大峯奥駈道は快適だろう。
八経ヶ岳を過ぎたら再び痛恨のルートミス。かなり下って登り返して1時間かかった。スピードが上がると看板を見逃してしまうのか?なんかもう悔しくなっちゃって後半もゴリゴリ登る。釈迦岳の登りもキツいが頑張る。去年の記録に"ポールはあった方がいい"と書いたが結局今年も持ってこなかった。問題なかった。去年より荷物が洗練されて軽くなったのと、豆ばっか食べてるおかげで体重が減ったので登りで脚にかかる負荷が少なくなったのだろう。軽量化に勝るチューニングは無い。持経宿には16時過ぎに着いた。寄り道していた割には去年より15分遅れで済んだ。道を間違えなければ15時には着いてのんびりできただろう。持経宿に泊まるのは今回で3回目になるが誰にも会ったことがない。今日もひとりぼっちだった。なぜだ。特にすることも無いのでパンをかじって水飲んで寝た。夜は長い。めちゃくちゃ寝れそうだ。
■11/25(土)
3時起床の3時半出発。最近は平日3時起きなので今日は山にいるのに平日より寝ていたことになる。顔の上にカマドウマが乗って目が覚めた。そこらじゅうにいる。昨日は見なかったのにどこから出てきた。人間が居ると湿度が上がり活性化するのだろうか。パンを食べて掃除をしたら靴履いて出発。今晩も星が綺麗だ。持経宿に15時着だと初日に行仙宿17時着も狙えるな、と考えていたが持経-行仙の間も結構なアップダウンがあり楽ではない。初日にそこまで頑張ることも無いだろう。去年通った笠捨山の巻道はえらい悪かったので今日は素直に山頂を踏んでいく。結構登るが足元がしっかりしているため巻道よりも気を使わなくていいので楽だった。朝が来たが雲が厚くて太陽は見えない。雨でも降り出しそうな空だが、この先は標高が低くて暑いので曇りの方が助かる。
玉置山は山頂を踏むと境内の階段で一般人を追い越したりスライドするのが大変なので、今回は寄らずに迂回した。西側の駐車場に自販機があるという情報は本当だった。神社の人に水をお願いしなくてもいいので次からはこれで。ほうじ茶も無くなってしまったことだし。駐車場には売店もあったが早朝だからか閉まっていた。玉置神社を下りたら後半の難所、大森山の登りだ。気合い入れていこう。たかだか200mの登りなのにキツい。大森山を越えてもまだまだ登りはある。壁みたいな滑る下りも出てくる。標高は下がって気温は上がり、下っているのに汗をかく。休むところは無い。熊野川が見えたら雨が降ってきた。ここまで来たらもう関係無い。靴を脱いで川を渡る。これをやらなきゃならない。熊野川の冷たさと、足裏を刺激する砂利が心地よい。靴を履いて大斎原の鳥居をくぐったら終わり。新宮行きのバスまで1時間。ヤマザキで買った弁当を食べながらバスを待つ。新宮でバスを降りると大和八木から乗ってきた勇者達が例の乗車証明書をもらっていた。山屋は一般人から見たら変な人に見えるが、極まった乗り鉄も一般人から見ると大概やべー奴である。名古屋行きの特急南紀8号まで1時間待ちなので新宮駅から徒歩5分の銭湯でのんびりした。この銭湯は日曜休みなので今回は金土に決行してよかった。銭湯がえらい快適だったので来年は土曜に吉野まで移動して、日月で決行したい。去年は名古屋で力尽きて一泊したが今回は元気だったのでその日のうちに東京まで帰ってきた。
今年も五体満足で奥駈を突破できてよかった。去年より速いペースだったがやっぱりキツいものはキツかった。やり終えた直後は絶対今回で最後にしようと思うが、記録を書いている今は多分来年もやるだろうな、と思っている。さあ無雪期のやり残しは無くなった。これでいつでも雪山に入れる。
--過去の記録
■2021年11月20日(逆峯)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3754055.html
■2020年11月14日(逆峯)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2738309.html
■2019年11月16日(順峯)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2113186.html
■2018年11月 3日(逆峯)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1641762.html
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