南アルプスの秘境でスーパームーン!・・・悪沢岳へ
- GPS
- 56:00
- 距離
- 23.4km
- 登り
- 2,475m
- 下り
- 2,472m
コースタイム
- 山行
- 8:28
- 休憩
- 0:38
- 合計
- 9:06
- 山行
- 5:44
- 休憩
- 1:36
- 合計
- 7:20
- 山行
- 6:09
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 7:15
二日目は縦走を諦めてのんびり休んだり周囲を観察しながらなので、タイムはあてになりません(^_^;
三日目も、足を庇ってわりとのんびりです。
健脚の方でしたら、もっと早いタイムで行動できると思います。
天候 | 9/8(月) 薄曇り 9/9(火) 晴れのち曇り 9/10(水) 曇り時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
畑薙第一ダム夏期臨時駐車場(無料)に駐車し、東海フォレストの送迎バスで椹島へ。 【注意】 県道27号線は口坂本温泉から先が現在通行止のため、途中で県道189号線(横沢方面)へ折れ、富士見峠経由で井川湖へ向かうルートになります。 27号→189号の分岐を見逃して口坂本まで行ってしまうと、かなりの距離を引き返すことになるので注意してください。 http://www.t-forest.com/alps/access.html <東海フォレスト送迎バスについて> 畑薙第一ダムの沼平駐車場から先はマイカー規正となっているため、登山口の椹島までは東海フォレストの送迎バス利用となります。 バスの利用については決まり事があるので、東海フォレストのHPで注意点をよく確認してください。 東海フォレスト 南アルプス南部の登山・観光情報 http://www.t-forest.com/alps/index.html ・駐車場とバス利用について http://www.t-forest.com/alps/park_ride.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
<椹島〜小石下> 椹島から林道へ上がって滝見橋の横を登山道へ入る。 なだらかな道をしばらく行くと吊り橋を渡り、その後は急登続きの樹林帯。 鉄塔を越えると岩稜を越える箇所もあり、急峻。 階段状の急登を登り切ると林道に出る。 千枚小屋までの間で一番キツイ区間。 <小石下〜清水平> 林道を右に進むとすぐに、長いハシゴが掛けられている。 森の中の苔むした登りがジグザグと続く。 途中、林道を横切る箇所あり。 日の光もほぼ入らないためか、とにかく苔とキノコが多い。 ひと休みしたくても腰を下ろせる場所が無く、ダラダラと続くキノコ道にかなりウンザリするうえ、林道が登山道の近くを並走しているため、接近した箇所でたまたま荷揚げの車が通るのが見えると、秘境感が一気に崩れて結構萎える。 <清水平〜駒鳥池> 清水平には水場あり。 樹林帯の登りでジメジメとしているせいか、気温が高いとかなり汗をかき水の消費量が激しくなると思われるので、予定よりも水が減っている場合はここで給水しないと千枚小屋まで水場は無い。 なだらかな上り下りと急な上り下りがなんども繰り返され、いいかげん飽きて嫌になってくる(^_^; 足場がぬかるんだ箇所もあるのでゲイターを装着した方がズボンを汚さずに済む。 標高が上がり木々の間から空や稜線が見え始めると少しホッとするが先はまだ長い。 途中、「見晴し台」に上がると荒川三山、赤石岳、聖岳が一望できるが、登り時には、もはやここでそんな余計な寄り道をする元気は無い(^_^; <駒鳥池〜千枚小屋> 駒鳥池は登山道から少し下った箇所にあるが、登山道からも様子を眺めることはできる。 登り時には、もはやここで(以下略 小屋に向かって高度を上げて行く感じで、これまでに比べれば歩きやすくなだらかではあるが、しつこく登りが続くので辛抱の区間。 山に添って左へ大きく曲がれば小屋まであと少し。 小屋が見えると、手前に小さな沢が流れていて水場がある。 ここの水は超絶美味しいので、ぜひ喉を潤して頂きたい。 <千枚小屋〜千枚岳> 木陰の道をジグザクと登り、樹林帯を抜けるとハイマツに囲まれた緩やかな登りとなる。 高山植物も豊富で、この時期は特に、トリカブトやマツムシソウ、ウスユキソウが目立った。 蝶の種類も多い。 ハイマツにはホシガラスの巣があるのか、頻繁に飛び回っていて、林道沿いにもあちこちに餌場がありマツの実を喰い散らかしてあった。 千枚岳山頂は眺望もよく、富士山やこれから先の縦走路にある山々を一望できる。 <千枚岳〜丸山> 千枚岳直下は急な下り、岩も多く高度感ある狭い危険箇所もアリ。 鎖やロープが無く腕の力を使って越える岩場もあるので、この僅かな箇所を越えるためには、事前に岩場ルートに慣れておく必要があると思われる。 丸山直下は非常になだらかな登りとなる。 天気がよければ、振り返れば常に富士山を眺めることができ、ホッとできる区間。 丸山山頂はさらに眺望がよく、白鳳三山や甲斐駒ケ岳、仙丈ヶ岳も見える。 <丸山〜悪沢岳(荒川東岳)> 丸山直下はなだらかな下り、悪沢へ登り返す箇所になると大きな岩の上を越えたり、ガレ場を歩いたりと岩場が続く。 ゴロゴロと荒涼した道を登り切ると悪沢岳山頂。 眺望は、360度素晴らしい。 ことばで説明するより、ぜひ実際に見て欲しい感動の絶景。 |
その他周辺情報 | <コンビニ・GS> 新静岡IC出口の交差点にローソン、その少し先にサークルKあり。 そこから先は一切コンビニ無し。 飲み物や買い物などの準備は、ICを下りたこの2店か、高速道路のSAなどで済ませておく必要があります。 ガソリンスタンドも山間部は営業時間が微妙なので(深夜早朝や休日は閉店の可能性あり)、マイカーでガソリンが減っている場合はインターを下りる前に帰りのガソリンにも注意していた方が良いと思います。 インター←→畑薙はガソリンを喰う山道で、かなりの距離を往復します。 <バスについて> 東海フォレストのバスは山小屋利用者(東海フォレスト経営の施設利用)のみ乗車できる無料送迎バスで、乗車直前に3000円分のチケットを購入。 このチケットは山小屋宿泊券として、登山中どこか一ヵ所の小屋泊で使用します。 山小屋では領収証を貰い、下山後、椹島でのバス予約時にこの領収証が必要。 <椹島ロッジについて> 椹島に前泊する方が多いと思いますが、椹島にはロッジ、テント場(自炊施設あり)、食堂と売店、コインロッカー(1日300円)のほか、ロッジ宿泊者は入浴施設も利用できます。 下山時にコインシャワーのみ使用できるようなので、詳細は売店で確認してください。 <下山後の入浴> 畑薙第一ダムから少し下った所に「白樺荘」があり、食事・宿泊の他、日帰り入浴が出来ます。 自分は寄りませんでしたが、とても綺麗な施設でした。 |
写真
装備
備考 | 当初、縦走を予定していたので、テントなど一式背負って上がったため、荷物が重すぎた。 結果、行程時間が予定よりかなりかかってしまい、疲労も重なって縦走断念。 椹島からは、千枚へも赤石へも登りがキツいので、縦走の場合は小屋泊と決めて荷物を軽くすべきだったと反省。 今回、写真撮影が目的でもあり重いカメラを持って上がったので、他の荷物をもっと削るべきだった。 急登で喉が渇くので水1.5ℓ、ポカリ500㎖でピッタリ消費、翌日の稜線歩きも同じ量にしたが、乾燥と暑さで水の消費が思ったより早く、縦走するなら水2ℓ欲しかったかも(荷物を減らしておけばそのぶん水を増やせる)。 椹島〜千枚小屋は足元がかなりぬかるんでいる箇所が数カ所あったので、ゲイターを履いていて正解だったと思う。 泥汚れがハンパなかった。 |
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感想
まだ登っていない日本の山標高Best10の、残り2座が悪沢岳と赤石岳。
今年、その2座を縦走でいっぺんにまわれたら。。。と昨年から計画はしていたのですが。
今年の冬に体調を崩して療養生活をしていたため、ちょっと雲行きが怪しくなってしまい。
夏の間、なかなか4日間晴れる日がなく、天候を見つつ迎えた9月。
ようやく晴れ間がやって来たので、すかさず南アルプスの秘境へ出撃です♪
静岡で生まれ育った私にとっても、畑薙までは結構な秘境ドライブ。
井川ダムまではよく行ったけど、その先は地元民でも気合いの要る行程です。
夜中に横浜を出て、新静岡ICからは懐かしい山道を早朝ドライブ。
ずいぶん荒れたなぁ。。。と、故郷の秘境ルートの景色や道の荒廃ぶりを嘆きつつ、畑薙第一ダムの臨時駐車場へ。
朝イチの畑薙発のバスに乗り、登山口の椹島へ向かいます。
当初、4日かけて悪沢岳から赤石岳に縦走しようと思っていましたが、病み上がりで体力が充分でないこともあり、臨機応変に椹島←→悪沢岳ピストンも考慮。
テント泊も考えていたので荷物が重くて案の定体力を消耗し、結局、2日目早々に縦走を断念しました。
体力を回復させるために千枚小屋でのんびり過ごしていると、行き交う登山者達の間で天気の情報が飛び交っていて、水曜から木曜にかけて上空に寒気が入り、気温が下がってかなり冷え込むとのこと。
赤石岳山頂では雹や雪になるかもとの話も出たので、南アルプスの体力重視な縦走路を思うと、自分は断念して正解だったかなと。
翌日はのんびり下山して、バスに間に合わなければ椹島にテン泊して帰ろうと考え、夜は月の撮影を楽しみました。
実は、今回の一番の目的は「スーパームーン」を撮影すること。
せっかくこの日程で山に上がるのですから、2日続けて雲上の「中秋の名月」と「スーパームーン」を鑑賞できれば、と思っていたのです。
思惑通り、幻想的な月を鑑賞・撮影できて大満足(*´∇`)
翌朝の朝焼けも素晴らしかったです。
1日目の登りで、もうウンザリするほどキツい思いをしたけど、この絶景で報われました。
でも、あの延々と登ったり下ったりを繰り替えすキノコ道は、もう二度と登りたくない(>_<。)
千枚小屋から稜線に出たあとは、秋晴れの中、常に富士山を見ながらの気持ちの良いルートで、こんな良き日に尾根縦走できないのかと悔やまれました。
いつか、もっと体力をつけたらまた縦走を目的に来てみたいです。
その時は、荷物は最低限にザックを極力軽くして行きます(^^;
それと、日記にもちょっと書いたのですが、今回の登山で不思議なことが。
自分の母の命日は9/10で、たいていこの時期は縦走路で命日を迎えるので、山頂で母に手を合わせることが多いのですが、命日前の悪沢岳の山頂で、キアゲハが足元にとまってずっとそこから動かなかったんですよ。
まるで、「縦走はやめておきなさい」と説得に来たみたいに。
なので、なんだかあっさりと、「動けなくなってからでは遅い。無理しないで余裕のあるうちに下りよう」と思えたのでした。
そして、命日の日に会ったアサギマダラ。
ちょうど母の亡くなった時間あたりに、林道で突然現れました。
初めて、アサギマダラを見たんですよ。
だから、とてもびっくりしました。
でも、カメラをザックにしまっていて、とりあえずコンデジでスナップ撮影。
椹島に着いて、お昼を食べて、バスをまっている時にもなんだかアサギマダラが気になって、でも林道まで戻る時間は無くて。
けれど、バスが来る10分ほど前に、なんとなくロッジのはずれの野原の方から呼ばれた気がしてカメラを持って行ったら。。。林道の方からアサギマダラが舞って来て、すぐ近くの花にとまったんです。
毎年お盆には、何処にいても必ずアオスジアゲハが自分の所に飛んできます。
都会の街の中でも、遠く県外に出掛けていても。
アオスジアゲハは私の一番好きな蝶で、だからその蝶に姿を変えているのかな?・・・と思い始めたのは、母が亡くなって20年以上もその不思議が続いているから。
アサギマダラは、アオスジアゲハの次に好きな蝶だから、命日に初めて会ったなんて、きっとあれは母だったのかしら?などと、偶然を必然と結びつけてしまうんですよね(^_^ゞ
最後にアサギマダラに会えて、苦しかった山行がすべてチャラになりました(笑
アサギマダラさん、会いに来てくれてありがとう(*´∇`)
そんなわけで、目標達成まで、残すところ赤石岳1座となりました(>_<)
赤石岳へのルートはさらなる急登と聞きますので、来年のチャレンジに向けて、しっかりと体力作りをしておこうと思います☆
「想い出の山」写真&レポートコンテスト 「山行記録部門」 by モリパーク アウトドアヴィレッジ(MOV)
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