畑薙-茶臼小屋-聖岳-赤石岳-荒川三山-塩見岳-間ノ岳-北岳-広河原
- GPS
- 55:15
- 距離
- 74.8km
- 登り
- 7,923m
- 下り
- 7,367m
コースタイム
7/26 横窪沢小屋0445-0705茶臼小屋0745-お花畑0845-上河内岳肩0950-1140聖平小屋
7/27 聖平小屋にて停滞
7/28 聖平小屋0420-0700聖岳0705-0845兎岳0900-1150百間洞露営地1220-1330百間平1340-1500赤石岳1520-1720荒川小屋
7/29 荒川小屋0540-0710荒川中岳避難小屋0720-0820悪沢岳0840-0940荒川中岳避難小屋1020-荒川前岳-1240高山裏避難小屋
7/30 高山裏避難小屋で停滞
7/31 高山裏避難小屋0440-0740小河内岳0750-0950三伏(沢)小屋1010-1050本谷山1100-1300塩見小屋
8/1 塩見小屋0500-0550塩見岳0615-1030熊ノ平小屋1050-巻き道-1320農鳥小屋
8/2 農鳥小屋0420-0525間ノ岳055-0640北岳山荘0700-0755北岳0810-0955白根御池1005-1140広河原1343-甲府
(当時は帰宅後にまとめて整理していたので、多分不正確)
天候 | 7/25 晴れのち曇り 気温高い 7/26 曇りのち風雨 気温普通 7/27 風雨 気温普通 7/28 風雨のち収まる、夕方晴れ 気温普通 7/29 晴れ、夕方一時雨 気温普通 7/30 風雨 気温普通 7/31 風雨のち晴れ 気温普通 8/1 晴れのち曇り 気温普通 8/2 未明晴れ、風雨のちおさまる 気温普通 |
---|---|
アクセス |
感想
有給休暇を2日ほど夏休みに追加し、目標は光-黒戸尾根の全山縦走であった。この年は高校総体が南アルプス南部が開催されるため、7/31までに高山裏以北へ抜けている必要があり、また百間洞山の家は倒壊していた制約があった。
他、持っている煙草が切れた時点で禁煙するもくろみもあった。
7/25 畑薙へ向かうバス中でレンズ雲、絹層雲等を見るが、バスの中からの観天望気では何とも判断出来ず。風があるのでそれほど暑くなく、タイムもまあまあだが、重荷なのでやはりつらく、横窪沢小屋で打ち切りとする。真新しい新館は高校総体関係者向けで、一般はまだ旧館。この日の気象情報「太平洋高気圧が勢力を弱めている」。
7/26 光小屋までの予定。茶臼小屋付近からガスに巻かれ、稜線での西風の強さに光行きはおろか茶臼岳の往復すら断念した。上河内肩で雨が降り出し、しかもいきなり土砂降りである。上河内だけは是非とも踏みたかったがこれも断念し、その後しばらくも風雨にたたかれながら難儀する。標高を落とすと共に稜線東側の森林帯に入るので風当たりは弱くなったが、今度は泥で滑りやすい。やっとの思いで聖平へ。
この日の天気図を見ると戻り梅雨の気圧配置で、沖縄南方の台風がこれを刺激していた。
7/27 聖平小屋にて停滞。新小屋建築の大工さんがまもなく下山するとのことで荷物整理を手伝い、昼食を提供される。天気図(私が引いて、丁度用事のあった小屋番に提供。替わりに煙草をもらった)は好転の気配なし。困った。
7/28 相変わらずの天気であるが、停滞していても仕方がないので、出発する。風雨は思ったほどではなく、他パーティーと団子になって聖岳に。聖平の小屋番がいつの間にか先行して山頂におり、驚く。
聖・兎コルはラジオラリヤ板岩の露頭が印象的。兎岳避難小屋はまだ泊まれそうだったが、なにせまだ9時前であるし、赤石岳を目指す。
中森丸山の登りだけは足下が崩れやすい上に、風当たりも強く難儀したが、倒壊した山の家を左に見て正午前に百間洞露営地へ。ここから赤石岳山頂まで4時間はかからないから、本日のヤマ(=高校総体を計算に入れればこの山行のヤマ)を越えたということである。
赤石の登りの途中で風は強くなってきたが、着ているものが乾いてくるのがわかる。標高2900からは背後からの強風に押し上げられるようにして避難小屋(当時は無人小屋)についた。小屋で停滞していた人によると、台風接近で天気下り坂とのこと。天気が悪化するなら山頂に泊まっても仕方がないので、荒川小屋へ向かう。
ダマシの平上で前方のガスが切れ、荒川三山が見え、頭上には青空が広がる。山頂に泊まるべきだったと後悔するが、でも天気が良くなったのはうれしい。荒川小屋着1720で行動13時間。時間がないので夕食はラーメンだが、鯖と桃の缶詰を買ってご褒美とした。
7/29 朝は快晴で富士山が良く見えていた。今回の山行中初めての清々しい朝だった。荒川中岳でザックをデポして悪沢岳へ向かうが、荷物がないとかえってふらつくように感じる。悪沢岳西面の花がなかなかすばらしい。荒川前岳からの荒川大崩壊地も凄まじく、印象的だった。
荒川カールの下りで若干靴擦れ。小屋泊は3人。小屋番は総体のため極端に客が少ないとぼやいていた。夕食はとっておきのレトルトのウナギ。天気予報は台風の接近を告げている。
7/30 風雨。樹林帯主体なので進んで進めないことも無いと思ったが、停滞した。山行を再検討する。31日塩見、1日両俣、2日北沢峠として2食位は小屋の食事とすることにした。
夕方、ライトの電球が切れて困っていた(最初の一本は聖平で切れていた)ら、小屋番が2つ分けてくれたので助かった。
7/31 相変わらず風雨だが出発。小河内岳まで、指導標も少なく現在地の確認が容易でない。小河内岳から三伏へ向かう途中で明るくなり、次第に晴れてきた。身体を拭こうと思って三伏沢小屋へ下るが、ハエが多かったので結局止めにした。(代わりに塩見小屋の水場で体を拭いた)。この日は夕食付で塩見小屋に泊まったが、泊り客は2人で夕食は馬刺しであった。
8/1 月が明るい中起床し、塩見岳へ。岩稜だが問題ない。しかし早朝なのに、北岳、仙丈、荒川などには雲がまつわりつき、天気がまだ不安定であることを示している。北荒川岳からは樹林帯となり、倒木が多くて辛かった。おまけに、北岳方面で雷鳴が鳴ったりして、さらに気が重くなった。倒木に嫌気がさしてきた頃、熊ノ平小屋の人がチェーンソーで倒木を切っていたので、聞いてみるが、熊ノ平から仙丈までは切っていないとのこと。これで仙丈へ向かう気持ちが萎えてしまった。
倒木が無くなって信じられないほど楽になった道を北上。1030に熊ノ平着。ここで北岳山荘混雑(一畳3〜4人)の話を聞く。北部の小屋は混むのを今まですっかり忘れていた。折悪しくこの日は木曜だから、明日あたりからさらに混むだろう...。
北沢峠付近に泊まるのがおっくうになり、倒木の事もあって、仙丈行きはあっさりやめた。北岳で下山することにして、消去法で今日の泊は農鳥小屋とした。雷が怖いので巻道経由、大井川源流の水場を通ってガレ場を下ると小屋。
宿泊者が4人以上なのは荒川小屋以来だが、何か私一人が異分子のように思われ、余り言葉も交わさなかった。
8/3 ライトをつけて小屋を出た頃は晴れていたが、日の出の前後からどんどん悪化し、間ノ岳山頂ではお決まりの風雨になってしまった。中白峰あたりでは、間ノ岳手前で引き返したと勘違いされたらしく、縦走できなくて残念だね等と言う人もいる。やっぱり私は異分子か?
北岳山荘で実家に電話する。小屋で聞くと昨晩の混雑はそれほどでなく、一畳2人程度だったらしい。風雨は次第におさまってきたが、8時前に北岳に着いたときは青空が時々見えるものの展望はほとんど無かった。
超急傾斜の草すべりを下る。傾斜が強すぎるのでお花畑という感じがしない。白根御池の少し下だけは傾斜がゆるむが、まさに下降に下降を重ねて昼前に広河原着。広河原ロッジで入浴し、あまりの気持ち良さに陶然となる。その風呂上がりに、聖平以来の禁煙はあっさりと崩れてしまった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する