大峯奥駈道・逆峯(六田駅 IN 熊野本宮 OUT)
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- GPS
- 47:32
- 距離
- 103km
- 登り
- 8,150m
- 下り
- 8,192m
コースタイム
- 山行
- 14:05
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 15:13
- 山行
- 10:50
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 11:40
- 山行
- 7:19
- 休憩
- 1:29
- 合計
- 8:48
- 山行
- 8:54
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 9:36
天候 | 初日PM雨(夕刻から激しい雨) 2日目以降は晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2023年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
近鉄吉野線・終電で六田駅へ 復路 奈良交通・大和八木駅行きのバス |
写真
感想
「山の出会い」はモーメントに別途 記載 (https://www.yamareco.com/modules/diary/109913-detail-300107)
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以前から挑戦したかった大峯奥駈道。本宮スタートの順峯と、吉野スタートの逆峯。今回は逆峯にチャレンジ。
■Day1
六田駅から青根ヶ峰へ
0:20 六田駅に最終列車で到着。ヘッデンを装着して登山スタート。でも麓は街灯があるのでライトはオフでいける。
柳の渡しに到着。大昔の修験者様はこの柳の渡しを使って大峯奥駈道を終えてたのだなとしみじみ思う。
暗がりの吉野川を(橋で)渡り、吉野の山へ登る。暗くてよくわからないが「荒れた林道」といった感じなので歩きやすい。
程なく桜井明日香吉野線の道路にぶつかる。ここからはしばらくは舗装路歩き。
桜シーズンは立ち並ぶ土産物屋と多くの人出で賑わう活気ある道だが、深夜の道は静まり返り、点々と街灯が導くだけ。
高城山を過ぎ、奥千本を超えて淡々と歩いていると、激しい睡魔が、、、そして、ふと気が付くと目を瞑ったまま迷走、、、以前にTJAR選手が「レース中に走りながら眠る」と言っていたが、まさか自分もそんなことをするとはwww
寝ぼけていて青根ヶ峰山頂を踏み忘れるところだった。
四寸岩山までくると空が白んできた。今日は夕刻から天気が崩れる予報だが、明け方のこの時間は雲は多いが日差しも届いている。景色もきれいだ。東側には、台高山脈、西前方には観音峰、稲村か。
山上ヶ岳へ
二蔵宿小屋で、ザックを背負ったままベンチに倒れ込み10分の仮眠。しばしの休息の後、大天井ヶ岳の急登を登る。途中何度か立ち止まり、登ってきた斜面を見下ろし、これから上る斜面を見上げ、深い深呼吸をした。難しいわけではないが延々と続く一本調子の登りをただひたすらに登り詰めていくのは骨が折れる。
大天井ヶ岳を超えると、五番関。ここからが女人結界門に隔てられた女人禁制区域。途中の洞辻茶屋、陀羅尼助茶屋では、大きなザックを背負った方が休息をされている。恐らく目指すゴールは同じなんだろう。長い道のり、頑張りましょう。
山上ヶ岳の大峯山寺は扉が閉まっており静けさに包まれている。5月3日が大峰山戸開式とのこと。この日から修験者さんの修業が始まるらしい。
山上ヶ岳は笹原が広がる美しい景色。2度目の登頂だが、何度来ても良いなと思える素敵な山だ。
大普賢岳、七曜岳を越え、行者還へ
小笹宿で給水。ここでボトルをフルアップし明日の水場まで命の水を繋ぐ。給水はありがたいが、グンと重くなったザックがキツイ。
目指す大普賢岳は山頂部がガスに包まれている。いよいよ天候が崩れる様相となってきた。予報では夕刻から降雨なので、ギリギリ降雨前に避難小屋に着ける目算だが、、、
大普賢岳を超えたあたりから雲行きはかなり怪しい。ぽつぽつと雨粒を感じるようになってきた。国見岳、七曜岳の鎖場を通るころには次第に雨脚が強くなってきた。レインウェアを着込み先を急ぐ。
行者還岳分岐では、雨と体力とを考え、さっさと小屋に入り込み身体を休めたいと思う気持ちをぐっと堪え、行者還岳ピークハント。(行ってしまえばなんともないのだが、、、)
その後、避難小屋までの下りルートを間違え無駄な体力を消費するも無事に小屋へ到着。雨も予報より3時間早い降雨となったが無事に辿り着けてよかった。
小屋は2部屋に分かれており、大部屋は2階もある。小部屋の方にお邪魔したが先客の方は関東からの登山者で、日本三百名山踏破を目指されているとのこと。めずらしいなぁ^^
■Day2
弥山へ
4:30 昨晩は激しい雨が降っていた。そして、ピークは過ぎたようだが今もしとしとと雨が降り続いている。雨があがってから行動開始したいところだが、のんびりしていると後の計画に影響が出るので、レインウェアを着て小屋を出る。
ガスに包まれた森は神秘的だ。奥駈道出合までは下り基調でゆったり歩ける。
弥山に取り付くと、ここからはひたすら登り。そして、雨の影響で登山道は小川のよう。途中、派手に滑ってドロドロになったが、小川化した登山道のおかげでザブザブ洗うことができたwww
弥山山頂付近着く頃は雨も上がり始めており、薄曇りの中、ここからは快適な山行になりそうだ。
八経ヶ岳へ
弥山山頂は、営業小屋があり大峰主峰の雰囲気があるが、最高峰は八経ヶ岳だ。
明星ヶ岳や八経ヶ岳あたりは、立ち枯れの森が独特の雰囲気を醸し出している。
キレイと表現したいが、自然の朽ちていく様なのでやや憚られる、、、(原因は鹿による食害)。でも、本当にキレイだ。
七面山へ寄り道
八経ヶ岳から楊枝の森へ進み、ここから奥駈道を外れ、七面山へ。
個性的な山容とあまり歩かれていない道に惹かれ、往復4kmの寄り道^ ^
途中はほとんど踏み跡がない。そして、倒木が大変多く、行く手を阻んでくる。
こういう道もまた面白い。
七面山の麓まで辿り着くと、19kgのザックをデポして空身で登る。かなりの急登なので、担いで登ることは早々に諦めた。
山頂からの眺望はイマイチだったが、のちに釈迦ヶ岳側から七面山を眺めると、「寄り道してよかった」と思えるほど個性的な山容だった。
釈迦ヶ岳へ
寄り道から奥駈道に復帰し、再び南下していく。途中孔雀岳付近では緑の登山道を歩いた。芝?が拡がっており登山道が緑というなんとも贅沢な道になっている。
この辺りまでのタイムは予定よりも早く歩けていたが、ここから釈迦ヶ岳までの道は予定通りに進まない。鎖、ロープ、ザレ場のトラバースなど、慎重に歩く必要があるポイントが連続するしやむなしだが、そもそもの標準タイムに何があるような気がする。
釈迦ヶ岳山頂に着く頃は太陽の位置もずいぶん低くなっていた。予定よりも30分遅い。
深仙小屋へ
釈迦ヶ岳を下り、千丈平の水場「かくし水」へ。奥駈道で重要なのは水場。場所によってはかなり下らなければいけない箇所もあるため、効率の良い補給計画が必要となる。かくし水で、水ボトルを満水にして本日の宿「深仙小屋」へ。
到着が遅れたので、テント泊を覚悟していたが、小屋の先客は2名。
助かった。小屋を有効活用することで、手間を減らし、翌朝のスムーズなスタートに繋げられる。
先客さんと談笑しながら食事をし、爆睡。
■Day3
太古の辻へ
翌朝、目覚めると先客の1人は既に出発していた。明け方2時に出たらしい。
もう1人の方は持経宿までのゆったり山行らしい。
先客に別れを告げ、登山再開。
太古の辻への道中、大日岳があった。行場となっており、山頂まで鎖が通してある急峻な岩山だ。
南大峯奥駈道へ
太古の辻を境に南奥駈道となる。この辺りは「新宮山彦ぐるーぷ」さんが、登山道の維持に力を注がれているエリアでとても整備が行き届いている。(以前は太古の辻までを見られていたが、現在は深仙小屋あたりまで整備されているらしい)
持経宿では、山彦ぐるーぷの代表さんにお会いした。
ありがたいことに小屋では無料でお水を分けてもらうことができた。本当にありがたい。
※GWの間だけ
行仙小屋へ
持経宿を過ぎ、幾つもの山を越え行仙小屋へ到着。
行仙小屋では、ぜんざいを頂いた。ありがたい。疲れた身体に小豆の甘さがとても沁みた。お餅もたくさんありがとうございます。ぜんざいを食し、コーラを飲んだあとは水汲み奉仕。背負子に空タンクをくくりつけ、下り10分、上り20分の水汲み。
喜んで奉仕させていただきます‼️ぜんざい、美味しゅうございました‼️
夜は発電機を動かして頂き、スマホ充電もでき、薪ストーブで小屋はぬくぬく。
そして、小屋番様の熊野古道話や大峯奥駈道整備の苦労話、宿泊されている皆様のいろんな話、沢山の話を聞きながら就寝。
とにかく、感謝‼️
■Day4
笠捨山へ
行仙小屋を出て、笠捨山へ。笠捨山までは厳しい登り。ただ、ここを超えると下り基調に。なんとなく、「笠捨山を越えれば大峯奥駈道も終盤へ」と思いがちだが、甘くない、、、
玉置山へ
笠捨山を下り、緩やかだが、長い長い登りを経て玉置山へ。玉置山駐車場で食料、水、酒の購入ができるがスルー。
玉置神社境内でお水を頂いて先を急ぐ。
五大尊岳を越えて金剛多和へ
玉置山を越え、いよいよ終盤‼️と思うのもまだ気が早い。ここから大森山を登って下る必要がある。そしてここの下りが厄介だ。ひたすらロープが続く直下り。地味に体力を奪っていく。
そして、そのあとは五大尊岳。5つのピークをアップダウン。
もう少し先まで進むこともできたが、金剛多和で水補給をし、ゆっくり最後の夜を楽しむことにした。
さあ、食料を食べ尽くそう^ ^
■Day5
朝日が注ぐ熊野川へ
早朝バスにタイミングを合わせ、少し早めに下山を開始。吹越峠から見える熊野本宮の街は少し白んできたくらい。まだ街灯の明かりが目立つ。
細かいアップダウンを経て、熊野川河畔へ。
流れは穏やかだ。河原でサンダルに履き替え、短パンで浅瀬を探る。
夕方や明け方の暗いうちに下山してくると、暗がりで浅瀬を探るのは難しいと感じた。目視で浅いポイントを決め、ジャブジャブ入水‼️
しかし、案外深い。膝上まで浸かっているがまだまだ深くなりそうだ、、、
ええーい‼️行ってまえ‼️と突撃。
辛うじて股下で済んだwww
というわけで、案外深いので注意が必要。
渡ったあとは、河原で垢落とし。
冷たい水でジャブジャブし、手拭いでゴシゴシ。全身キレイにし、新しい服に着替え、熊野本宮大社参拝の準備を整える。
熊野本宮へ
大きな達成感と、神妙な心持ちで山行が無事に完了できたことに感謝して参拝。
歩いてみたかった大峯奥駈道。ついに歩くことができた。スマホのバッテリーがカラカラで写真も満足に撮れなかったし、前に進むことを優先したので、景色や山そのものを楽しむ余裕は少なかったことは、些か悔やまれるところはあったが、
ソロで最長日数、最長距離。大きな経験になった。
下山から2週間、まだ「今度は順峯で❗️」という気持ちにはなってないが、既に恋しい気持ちが出てきているwww
また、いろいろ情報願います。
5泊で組むと、さほど無理なく行けるように思います。
なんでも聞いてください^ ^
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