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Yamareco

記録ID: 55753
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無雪期ピークハント/縦走
八ヶ岳・蓼科

33.八ヶ岳 「ヨロコビの歌」

2008年07月26日(土) ~ 2008年07月27日(日)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
10.5km
登り
1,219m
下り
1,204m

コースタイム

7月26日(一日目):やまのこ村−美濃戸山荘−行者小屋−赤岳(山頂)−赤岳頂上小屋−赤岳天望荘(小屋泊)
7月27日(二日目):赤岳天望荘−地蔵の頭−行者小屋−美濃戸山荘−やまのこ村
天候 一日目が曇り
二日目が晴れ
過去天気図(気象庁) 2008年07月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
○駐車場はやまのこ村などの駐車場も一日千円で駐車可能です。

○この時期の登山道の危険箇所はなかったと思いますが、文三郎尾根の鉄網で出来た階段は踏み抜いてしまうんじゃないかと心配です。

○本当は地蔵の頭から横岳、硫黄岳と縦走する予定でしたが、強風のため断念しましたが、下山すると皮肉なことに天気が良くなったので、縦走出来なかったことを後悔してます。

○立ち寄り湯は八ヶ岳温泉「もみの湯」を利用しました。入泉料は500円です。
八ヶ岳最高峰 赤岳でどぉ〜んだけぇ〜!
(C)IKKO
八ヶ岳最高峰 赤岳でどぉ〜んだけぇ〜!
(C)IKKO
美濃戸を少し過ぎたあたり
美濃戸を少し過ぎたあたり
南沢ルート その1
南沢ルート その1
南沢ルート その2
南沢ルート その2
南沢ルート その3
南沢ルート その3
南沢ルート その4
南沢ルート その4
南沢ルート その5
南沢ルート その5
行者小屋
まずは右へいって・・・・
まずは右へいって・・・・
文三郎道を登ります
文三郎道を登ります
文三郎尾根の急峻な登り
文三郎尾根の急峻な登り
鉄網で出来た階段
鉄網で出来た階段
登り終えて見下ろす
登り終えて見下ろす
行者小屋を見下ろす
行者小屋を見下ろす
山頂へ向かって
(僕のベストショット)
山頂へ向かって
(僕のベストショット)
ここは胸突き八丁できつかった・・・・
ここは胸突き八丁できつかった・・・・
赤岳頂上小屋
赤岳頂上小屋から赤岳を見る
赤岳頂上小屋から赤岳を見る
赤岳天望荘まであと少し
赤岳天望荘まであと少し
コマクサ
赤岳天望荘越しに赤岳を見る
赤岳天望荘越しに赤岳を見る
赤岳天望荘にある風車
赤岳天望荘にある風車
赤岳天望荘の夕食
赤岳天望荘の夕食
赤岳天望荘の朝食弁当
赤岳天望荘の朝食弁当
富士山が見えた!
硫黄岳方面
いけば良かったと後悔・・・・
硫黄岳方面
いけば良かったと後悔・・・・
お地蔵様が鎮座

感想

第33座 ヨロコビの歌

 今回の登山で久々に2000メートルを越える山に登ることになった。5月に剣山、6月に大山に登っているから、体力的には問題はないと思う。ただ問題なのが、久々に山小屋に泊まるのだが安眠出来るかどうかであった。7月25日、仕事が終わってから、一宮ICから高速道に入り、八ヶ岳へ目指した。

 20時頃に美濃戸口にある八ヶ岳山荘前の駐車場に着いた。僕はそこで車中泊の準備をした後、クルマの横にレジャーシートを敷いて、諏訪SAで買った馬肉の燻製を肴に、コンビニで買ったビールを飲んだ。暑くて寝られるかどうか心配だったが、思っていたより暑くなくて、これなら安眠出来そうだと思ったが、実際のところ、熟睡とまではいかないまでも、浅いながらも寝ることが出来た。

 7月26日の4時ぐらいに目が覚めたであろうか? クルマが次々と美濃戸に向かって林道を入っていくので、ひょっとしたらいけるのではないかと思い、僕も美濃戸に向かうことにした。幸い、前にクルマが走っていたので、後について走っていたのだが、そのクルマは車高の低いセダン車だったので、悪路が続く林道に悪戦苦闘している様子だった。15〜20分走っただろうか、スタッフの誘導に従い、美濃戸のやまのこ村の駐車場に入った。

 駐車料金が一日1000円で、僕は二日間駐車するので2000円をスタッフに払った。満車で断られたらどうしようと思ったが、無事に駐車が出来て良かったし、美濃戸口から美濃戸までは歩かなくても良くなったので、駐車場所を美濃戸口から美濃戸に変更したのは賢明な判断だったと思う。僕はここで着替えたり、朝食を食べたりして、やっと出発したのが5時50分であった。美濃戸山荘に着いたときに、クルマのドアをロックしたかどうか不安になって、ザックを置いて、走ってやまのこ村まで戻って、ドアロックを確実に確認して、再び美濃戸山荘に向かった。

 そういうことがあって美濃戸山荘を後にしたのが6時20分であった。すぐのところに北沢と南沢の分岐を示す道標が立っており、僕は南沢コースを進んだ。最初は沢沿いを歩き、二度ほど沢を横切り、徐々に高度を稼いでいく。登り始めて30分経過したところで時計の高度測定機能を使って標高を計測したら1850メートルになっていた。森の中を登っていくうちに、ぽっかりと木が生えていないところを通った。昔、ここに沢があったのだろうか? 増水時にここに水が流れるのか定かではないのだが、それをたどっていくと行者小屋に着いた。8時35分のことである。

 行者小屋には水場があって、飲んでみると冷たくておいしかった。ここから八ヶ岳の最高峰、赤岳が見えるはずなのだが、無常にも霧で隠れて見えなかった。しばらくここで休んだ後、コンパスで進むべき方角を確認して、文三郎道を通って赤岳を目指した。ここからの登り坂は急勾配になって、ついには金網で出来た階段が姿を現した。その階段を恐る恐る登り切った時に見下ろしたら行者小屋が小さく遠くなっていた。と同時に高度差があるのに驚いた。

 やがて文三郎道を登り切った時に霧が晴れて中岳が姿を現した。赤岳に目を向けるとまだ霧に包まれていたが、前よりも薄く感じた。僕が山頂に着く頃にはこの霧が晴れるかも知れないと思った。2000メートルを越えるとさすがに酸素が薄くなったせいか呼吸も荒くなっていた。でも頭痛などがないから高山病の心配はなさそうだ。そして山頂直下の岩場に取り付いた。登山道を解りやすくするためか鉄の鎖が張ってあって、僕の前を歩いている登山者はそれを握りながら登っていた。僕も鎖や岩を握りながら、この「胸突き八丁」を越えようした。山頂まであと少しだ。

 11時に八ヶ岳の最高峰である赤岳に着いた。やっと、三角点踏みをして、記念撮影をした後、山頂からちょっと降りたところで、昼食のラーメンを作って食べた。食べながら景色を眺めると富士山はおろか南北のアルプスの山々は雲海に隠れて見えなかったのが残念だ。しかし、中岳だけでなく阿弥陀岳も霧が晴れて見えるようになった。食べ終わった僕は赤岳頂上小屋を通って、急斜面の坂を降りた鞍部に建っているのが今日宿泊する赤岳天望荘だ。その小屋が目の前に、足元にあるのに遠く感じた。逆に赤岳を目指して登って来る登山者も向かってきていたが、この登り坂に難儀している様子だった。この坂は降るのも大変だが、登るのも大変なのだ。

 12時45分に赤岳天望荘に到着した。チェックイン開始時刻が13時ということで、その時を待った上でチェックインした。僕が寝る部屋は大部屋の二段ある蚕棚の上の段の隅っこだった。少なくても隣は壁だから気を遣うのは一人だけだから、いい場所に配置してくれたなと思った。この大部屋が多くの登山者でごった返さないうちにアンダーシャツやタイツを一本のハンガーにかけて持参した洗濯ばさみではさんで、誰かが間違えてしまわないように登山靴のかかとの部分に洗濯ばさみをはさんで置いた。こういう時に洗濯ばさみを持っていくと重宝する。

 取りあえず、必要なものをスタッフバックに詰めて枕元に置いて、風呂に入れるのは15時半からなので、それまで食堂で生ビールを飲んでその時間が来るのを待った。その間に登山者が次々とチェックインして来て賑やかになった。15時半になってすぐに風呂場に向かったら、先客が2〜3人湯船に浸かっていた。しばらくして、そのうちの一人が湯船から出たので、僕はすぐに、入れ替わって湯船に入った。身体は洗えないが、山の稜線で汗が流せるのはありがたいことだと思った。数分経って、僕は湯船から出た。時間が制限されているので、間髪も入れずに人が次々と入って来るので、さっさと着替えて退散した。

 夕食まで間があるので、外に出ていた。残念ながら夕日が雲に隠れて見られなかったが、蓼科山のあたりから諏訪湖まで黒雲が沸き起こっており、時々、稲妻が太く地上へ向かって落ちていた。その度に同じように外に出ていた宿泊者たちの歓声が沸き起こった。こんな稲妻がここにもし落ちたら、ほぼ全員死ぬなと思うとのん気な連中だと思った。やがて夕食の時間となった。バイキング方式で、おかずもご飯も食べ放題なのも嬉しい。鶏肉のカレー煮や牛肉の炒め物もあったが、特においしかったのがタラの芽の天ぷらがおいしかった。

 夕食が終わって、あとは寝るだけとなったが、大部屋の蚕棚は上段も下段も男女の別れなく、それぞれの時間を過ごしていた。幸い僕の隣は空いていたので、これなら気兼ねなく寝られるなと思ったが、いざ寝てみると、いびきをかく人が少なかったけど、人の熱気で暑くてほとんど寝られなかった。どうして枕が変わっただけで寝られないものかと悩んだ一夜を過ごした。まぁ、今に始まったことではないが・・・・。途中、浅い眠りに陥ったがすぐ目が覚めて7月27日の3時頃に寝床からはい出た。

 外へ出ると、濃い霧に包まれ、風もすごく強かった。これではご来光は見られそうにもなかった。僕は朝食の弁当を受け取り、談話室で食べることにした。籠のふたを開けると稲荷寿司が3個と小さい饅頭が2個入っていた。僕はそれを平らげているうちに、空が明るくなっていた。再び外へ出ると、いつの間にか霧は晴れていて、赤岳の向こうに、雲海を貫いて富士山が顔を出していた。ようやく富士山とのご対面であった。空は晴天だが風は強く、潔く横岳から硫黄岳への縦走は諦めた。赤岳の山頂に立ったし、赤岳天望荘の近くでコマクサも見たし、最低限の目的は達成された。だから、リスクを冒してまで縦走する必要はないと判断した。本音をいえば縦走出来ないのは残念だが・・・・。

 5時45分、横岳に向かって歩いて、すぐのところにお地蔵様が鎮座していた。ここから地蔵尾根を降って行者小屋に向かうのである。急勾配の坂なので、ストックは使わずに降りた。出発した当初は風が冷たいのでとフリースの上に雨具も着込んでいたので、ある程度降ると、熱くなってきた。休憩が出来る広い場所を見つけると、雨具やフリースを脱いだ。この時既に風は山に遮られほぼ無風状態であった。50分降ったところで、行者小屋に着いた。僕はここでお湯を沸かして春雨スープを作って食べた。

 行者小屋から美濃戸までは昨日通ったからと油断した訳ではないが、時々、足をひねったり、転倒したりした。南沢と入り組んだところで登山道を見失ったりもしたが、8時35分にクルマが駐車しているやまのこ村にたどり着いた。汗を拭いて着替えた後、八ヶ岳温泉 もみの湯へ向かった。到着した時は営業開始直前で、さほど入浴者が多くはなかったので、ゆったりのんびりと湯船に浸かることが出来た。登山の締めに温泉に入れて良かったぁ〜と思いつつ、来月に控えた北アルプス縦走に向けて、時間が許す限り鍛えなければと決意を新たにした。

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