アポイ岳+様似山道+豊似岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 24.8km
- 登り
- 1,422m
- 下り
- 1,432m
コースタイム
- 山行
- 12:34
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 13:32
過去天気図(気象庁) | 2006年04月の天気図 |
---|---|
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
(※平成26年12月 ヤマレコに追加、記録は当時の記録を引用しています。) アポイに登り、そして様似山道へ・・・更に豊似岳。 めいっぱい1日を遊び尽した。 久しぶりの山行、存分に楽しんだ1日となりました。 3つのコースを気持ちよく、そして最後の「豊似岳」は危機感も覚えながら「またやってしまった・・・」と言う具合でしたけれど。 注意:[幌満登山道]は登山禁止となっています(2006年4月現在) |
写真
感想
<4月28日(金)> 日頃の行いでしょうか・・・
<GPS生ログ : 編集なし>
国道沿いはトンネルが断続するのでログが飛んでいます
楽しみだった連休を目前にして、不覚にも体調を崩してしまった・・・少し熱っぽい。
風邪薬を飲み、気合を入れてなんとか最悪の状態を抑えている、非常にくやしい。
仕事を終え帰宅、そして荷物積載済みの車のハンドルを握る。
途中、千歳市内で買出。 久々の山行だ、感が鈍っていてあれもこれもと少し多めに買い込んだ様だ。
<様似町アポイ山麓>
まずは[様似町] 北海道日高支庁です。
何を隠そう、こちらの様似小学校への入学生です、なつかしや・・・街の様子は少こーし変わったかな?
築港での「チカ釣」や「桑の実採り」、それから「潮干狩」等々・・・多くの思い出がある街だ。
まずは「様似山道東口」へ車を走らせて場所を確認、それからアポイ岳登山口の駐車場を目指す。
ビジターセンター前には車が2〜3台は居るのでは?と言う予想に反して車はゼロ・・・!?
携帯電話のアラームを4時半にセット、寝袋に入った。体調の回復を期待。
思う存分、自由気ままに山歩きが出来る。そんな風に気持ちが高まるものの寝つきは相当に良かった。
【アポイ岳登山・・・そして予定変更!?】
<朝4時半起床・雲一つとない・・・>
一枚のウィンドウを2cm程開けた車内は5度。 外は明るく、他に車が2台停まっている。
何時に無く「シャキっ」と目覚め、出発の準備!
適当にパンを食べ、ブラックコーヒーでシャッキり!この空色は山行への期待も膨らむ。
<熊鈴をガランガランと1年ぶりの音色>
ここ登山口は3度目、写真を撮って出発ぁーつ!時計は5時11分。
昨年この時期、このあたりで、熊が目撃されている。 一番大きな鈴をバックパックに付けた。
<トレイルランデビュー>
足元は「モントレイル」のトレイルランニングシューズ、山では「お初」です。
これが足取りが軽い!片足500g程、ショートカット。
作りは相当にしっかりしていて、一度も不安を感じる事は無かった。登山靴としてもイケる。
グリップは大変良く斜面でも相当踏ん張りが利き、登山靴に比べて軽量だからフットワークも軽い。
<登りは旧道から>
小沢を越えると傾斜が付いて来る、何とも懐かしい登山道を進んでいく。
多くの時間、事務室で過ごしたガチンガチンに凝り固まった頭にアウトドアは新鮮!
そんな頭に自然のパンチを連打されている様な感覚!
少し高度を上げると海が視界に入ってくる。 そこには一筋の漁船のオブジェ。
時折登山道に設置されている「熊よけの鐘」を鳴らす。
気持ちの良い林間を時には木の根の上、また時々小沢を越えて進む。
休憩所や何号目かの標識も時々現れる。
<アポイ岳山小屋です>
林間の道が切れる所、其処にはレンガ作りのしっかりとした山小屋がある。
中をのぞいて見ると杭とロープが多数。
「緊急用?」そんなに危険箇所は無いハズ・・・と思った。
これは登山道以外に入り込まないように張ったロープの残りと判明・・・
以前は設置されていなかったのに・・・致し方のない処置でしょう・・・
<馬の背を目指す>
前回はもうこのあたりから高山植物が足元に咲いていたけれどもまだ時期が早いか・・・。
振り返ると山小屋が小さく見える、登った分だけ実感できる。
<馬の背>写真ポイントです。
日高山脈への展望が開ける・・・山々は真っ白!綺麗!
そして吉田岳〜ピンネシリへの稜線・・・はたして行けるだろうか・・・。
馬の背は日高山脈主稜線からそれているし、標高も高くはない。
しかし、稜線っぽい登山道は山の価値と標高が比例しない事を教えてくれるお気に入りの道だ。
幌満お花畑への道を分け、更に山頂を目指ぁーす!振り返ると馬の背稜線、様似町、太平洋、朝日に輝く日高山脈と言葉にならない・・・。
山頂まで50mくらいだろうか、登山道に雪が付き始める。雪は硬く締まっていてその上をザクッザクッと進む。
【アポイ岳山頂〜幌満お花畑】
<アポイ岳> 気温+2度 空気は澄んで・・・
展望はばっちり!えりも岬の先端までくっきり・・・豊似岳はどれだろう・・・
陽も照っていて、海もまたイイ感じです。
雪庇の名残だろうか、雪は山頂に1mくらい。
吉田岳・ピンネシリ方面へはトレースの後は無い・・・とりあえず北へ進んでみる。
あらら、雪は締まっておらず膝まで埋まる。
(実は・・・)
予定は吉田・ピンネシリをピストン、それから幌満へ下山し様似山道をアポイ山荘へ戻る計画だった・・・
スノーシューは車にデポしており前進不可能、ピンネシリは今度のお楽しみだ。
あっさり前進を諦めて幌満お花畑方向へ。
【幌満お花畑〜アポイビジターセンターへ】
<幌満お花畑>
お花畑へ到着・・・そこは不用意に「花々を踏み付けない様に」とロープが張られている。 が、以前と様子がちょっと違う事に気が付いた。
なんと、以前は登山道だけは通れたものが今は一切立入り禁止、そのまま下山する事も出来ない・・・。
様似山道へ接続は無理なので一旦、登山口に帰るしか選択肢が無い。
トラバース、往路と合流。 馬の背から途中、登山者が登ってくる・・・少し立ち話。
見て来た様子を少し話し、また聞く所に寄りますと「毎年登っているけれどこの時期山頂に雪があるのは始めて」だそうです。
それから山小屋を通過し新道との交点へと辿り付く、復路は新道へと進路を取った。
少し自然の力によって侵食されている部分もあり。 でも特に危険箇所も無く登山口へ到着。
駐車場には車が相当数あり、結構登られていました。
【登山口到着・・・】
アポイビジターセンター横のテーブルで食事。
「様似山道」をどうしようか?と思っていた所、ビジターセンターの方が出勤して来たではないですか!
思わず「幌満方面のバスありますか?」と聞いてしまいました。
厚意によりバス時刻を調べて頂くと祝日ダイヤ!・・・バスの線は消えた・・・。
「様似山道東口」は確認済・・・・・・アポイ山荘から国道に沿って約8km・・・
さて・・・
【様似山道】
森林ウォーキング、小沢あり、斜度あり、時には登山色あり。
気に入りました・お勧めです、一度是非どうぞ!
アポイを下山してそして・・・
(→ビジターセンターからの続き・・・)
バス時刻を調べて頂くと祝日ダイヤ・・・バスの線は消えた・・・
前日、「様似山道東口」のトンネルまでは確認済み。 アポイ山荘から国道に沿って行く・・・よし!ジョギングで行ってみよう!
<海岸線国道ジョグ> 約7km
予定外のジョギングはバックパックの中身は厳選。 ウーロン茶1リットルとアミノバイタルとスッキリさせた。
海沿いのジョグ、これが思いのほか気持ち良く2ヶ月の間、山へ行けなかった気持ちが昇華されて行く。
空は青く、岩場の海岸線、昆布干し場にはコンブ。 のどかな風景は悪くない。
最後のトンネルとなる「幌満トンネル」を抜けて、水分補給。 幌満川を右岸に沿い100m程上流へ、すると登山ポスト?を確認。
【様似山道 東入口から西入口に向けて】
<様似山道東入口> 7kmの標識
幌満トンネルから少し北に登山口はあります。
なるほど〜、沢を利用した道。 雪解け間もないそこは、若葉が揃いだして来ているところ。
この様に小さな沢沿いに始まる
小さい沢も水音が大変心地いい!お勧め!
要所に赤テープがあり、道を間違える心配は無い。
古(いにしえ)の道であるから、そこを通る「その当時の様子」を想像してみた・・・。
ロープを頼りに登る場面も
でも、登山道と江戸の風景が重なったモノが自分の頭に浮んでくる・・・「いや、違うなたぶん・・・」などとやりながら歩みを進た。
途中、でっかい「猿の腰掛」なんかもあったりで、「でっけ〜」と言葉が出たり。
<トレイルラン>
そこは昔「道」だったのだから、登山道と比べると幅は広い。
大抵2mはある。(一部を除く)。
そんな道は足元も悪くなくトレイルラン心を刺激、少しその気分も味わった、おもしろい!
アップダウンも結構あり、沢も何箇所も越える。
単調だったら飽きてしまうだろうし、距離も適切。変化に富んでいてコイツはイイっ!
山頂(ピーク)を目指すものではありませんが、お勧めです!
<原田旅館跡>
基礎となった石が点在しているそうですが・・・どれでしょうか?
旅館があった場所なのでキャンプ適地!ですが、やっぱり「熊」が恐いので無理ですね・・・。
そこから100mも行かず3kmの標識があり、更に気持ちの良い道が続きます。
1km毎に標識があるので目安となると思います。 道はしっかりしており新しい赤テープが導いてくれるので特に迷う心配はありません。
意外とアップダウンがあり侮れません、歯ごたえあり。
時折現れる小沢が気持ち良く、清々しい道のり。
西入口へは少々オーバーラン。 国道に出ると「西入口」が見えました。
(なぜ西入口に車で来なかったのだろう・・・と思いながらアポイ山荘を目指す・・・遠く感じる・・・)
【感想】
<意外とおもしろい道> また何時か(おそらく春)に訪れるでしょう。
山頂を目指すものでは無く「道そのもの」を楽しむ山行。
今までは山頂を目指すものだったからこの経験は初めて、あえてピークは示さない方がいいでしょうね。
でもその変化等はなかなか味、本当歯応えのあるものでしたよ。
(注:あくまで本人の感想です「全然話が違うよ!」と言うのはなしで・・・。)
さあ、時間は・・・昼を回ってしまった・・・
しかしながら、天気は最高!風呂に入るのもよし、もうひとつ行くもよし!
昼を食べながら考えた・・・
計画を前倒、えりも町「豊似岳」までとりあえず行ってみる事に。
登るかどうかは気分で・・・
【豊似岳】
5時間にも及んだ山行となりました・・・
ブッシュ漕ぎ、カメラは落とすわ・・・迫る日没!
終盤は危うく遭難の危機感も覚えながらの下り・・・
「またやってしまった・・・」と言う具合でしたが、ぐる〜り周り立体的な山行もなかなかでした。午後は空気が若干霞んで来た感もありましたが、アポイ岳も望む事も出来て感慨深いものに。
注意:登山にあたり、えりも町役場へ届けが必要です(鍵の授受のため)
<豊似岳> えりも町
アポイ周辺を楽しみ一路、様似町から南下・・・えりも町へ。
時計は1時45分、普通は登山を始める時間ではない。
日没までに帰れるだろう、しかし雪の状況等、行かなければ解らない状況の変化もあるだろう・・・。
安全を第一に考える事とし戻る事も含め、状況判断をしながら登る事にした。
ルートはピストンするかぐるり周るかは時計と相談。
手元には「一人歩きの北海道山紀行」様からGPSのログを印刷したものを用意した。
でもsakag様のルートは大きな右回り!大きすぎて無理だ。
左周りに回るのが精一杯だろう。
<スノーシューをザックに装着>
登山口一帯には雪はないけれども上の方は白い、シューは必要でしょう。
一方、アイゼンは軽量化を考えて残置する事にした。
登山口から傾斜を大きく感じる・・・既に身体を弾き飛ばすパワーは出ない。
でも天気も良く、豊似岳から襟裳岬への展望をなんとしても観たい・・・。
そんな思いが山頂へと誘(いざな)う。
登山道の様な少し侵食された道ではなく踏み跡と言った表現がしっくりくる道だ。
途中から雪が付き始めるがつぼ足でOK・・・も660m付近で降参、シューを装着する。
(出発して間もなく「ライト」を車に忘れた事に気が付いたが、必要ないだろうと戻らなかった・・・)
<尾根の左右> まだまだ通信所の手前だけれど
ここからスタート
通信所からブッシュを行く、歩きにくい・・・
不思議なモノで自然は人の想像を超えたものだと思った。
それは日のあたる南東側の斜面には雪がたっぷり、そして反対側にはくっきり雪が無い。
夏道を行くべきか、シューで登るのが要領がいいのか際どいなぁ(笑)
夏道を行ってもシューに付け替える場所もあるだろうし・・・などとやっていて、付ける・外すを5〜6回繰り返した。
スノーシューは傾斜がキツイ所やトラバースは苦手とするのだ。
傾斜がキツイ所は「アキレス腱」に相当の負担が掛かる→山で切れたら相当ヤバイ。
トラバースは雪を掴む力が半減するし、靴を止めるバンドに相当の負担が掛かる→バンド切れもちょっとマズイ。
・・・なので付けたり☆外したり。
<つぼ足かシューか> コレがなかなか難しい。
雪の状態も変化するから締まっている所とやわらかい所では対応も変化するのは当然。
また今回は雪があったり無かったりが尾根の左右で違うものだから・・・。
<米軍の通信所跡へ>
そこへひたすら登りが続く・・・
そこへ出れば「まずはの稜線上」だ。(今も稜線だけども・・・そこから平行移動っぽくなると云う事で)
<稜線:展望と風と雪庇が凄い>
振り返ると襟裳岬方面へ良い展望が開けている、もうココで十分と云った感じ。
風も計測してみたいほどかなりのものだ。
ここまでTシャツ1枚だったのでレインウェアを1枚羽織った。
これから辿る展望も得られる、なだらかな稜線に豊似岳はある。どれが豊似岳だー?本当にあそこまで行けるのかと思える手前のピークを目指さなければならない。
地図から読み取れない自然の厳しさだ。
雪庇に注意し、安全を考え白樺のブッシュの中を行くが全然距離がはかどらない。
だから嫌な予感を感じたら稜線の木にしがみつけるように安全を確保しつつ雪庇の根元を歩いた。
山頂手前のピークから豊似への稜線は広く何処を歩いても良い感じになり、気持ちに余裕が生まれてサクサク進む。(雪崩はなさそう)
【豊似岳山頂】
這松に覆われた山頂に三角点があった。なぜか雪に覆われていない。
復路は縦走っぽくルートを通る「オキシマップ山」経由に戻る事にした。。
雪に覆われた稜線は歩きやすく、距離は割と稼ぐことが出来た。
途中、這松の露出した細い稜線に難儀することはあったけれども。
最後はオキシマップへ山の登り返しだ。高低差100m程の登り。
ここでデジタルカメラが無い事に気が付く・・・
これは結果的にルートから吹っ飛び、滑って行った雪の上に発したのですが、何と言う偶然!
ここに来て少し体調に変化が・・・冷たい空気を吸い続けた為か気管に嫌な感じを覚えた・・・
ぶり返したかー?
すこし熱っぽいと感じる身体に力が全く入らない・・・しかし日没は迫る・・・。
オキシマップ頂上まで行けばもう登りはないので、そこへ辿りつけば我に勝ち目はある。
一歩一歩、亀の様に辿り付いた。山頂は完全に雪に覆われているために何も確認出来ないけれど、山頂に間違いない。
ルートを尾根上に取り足跡トレースを辿り、直に下山開始。
<日没までに30分しかない☆少し飛ばすしかないぞ>この日の日没18:35です
雪に覆われている為に登山道は確認できない、でもスピードは稼げる!尾根をぐんぐん下る。
雪が切れ、踏み跡道を見つけてそこを行く。
そこは雪道と違い相当に足に負担が掛かります。
雪があれば選んで下った。
<火事場の底力>
そして「道路らしき」道に出たので、助かったと思いきやログと地図の位置関係がおかしい・・・どうやらそこは地図に無い道の様だ・・・しかしもう迷っている時間はない!
車へ直線で1km程となっているが、間に「川」があるのが気にかかる。川音は渡渉が可能か不安になる程の元気さ(苦笑)・・・相当の音が聞こえていた。
今居る道は違う☆日没まで15分!、林の中へと道路に当たるべく突っ込む!
その時の瞬発力と云ったら・・・そりゃあフルパワーですよ、体調悪いとか言ってる場合でありません、まるで別人の様。
人間追い詰められると結構パワーが出るもんだナァ・・・関心関心
【登山を終えて】
まずは・・・ライト必携!(当然)
次の日から天気が崩れたのでこの山行は結果オーライと言う事に・・・
この山行にあたりsakag様のWEBを参考にさせて頂きました。ここにお礼を申し上げます。
来年も日高で過ごせるといいかも。
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