濁河温泉から木曽御嶽山
- GPS
- 10:44
- 距離
- 19.6km
- 登り
- 1,643m
- 下り
- 1,642m
コースタイム
- 山行
- 9:08
- 休憩
- 1:34
- 合計
- 10:42
天候 | 晴れのち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
濁河温泉へは国道361号線からチャオ御岳スノーリゾート前を通るルート |
コース状況/ 危険箇所等 |
特に問題はなかった。 |
その他周辺情報 | 登山後,濁河温泉の市営露天風呂で汗を流した |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
日焼け止め
携帯
時計
タオル
ストック
カメラ
ヘルメット
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感想
2023年7月30日(日)に,二度目の木曽御嶽山の日帰り登山に挑戦した。前回(2022年7月)には東側の中の湯から黒沢口登山道を往復したが,今回はできれば三ノ池,四ノ池,継子岳などに寄りたいと思い,濁河温泉の小坂口から登るルートを往復してみた。今回も直前に友人たちに声をかけてみたが,残念ながら誰も一緒に行ってくれなかったので単独での登山となった。天気がいい日を選んで行ったので,朝9時ぐらいまでは快晴だったが,その後三ノ池辺りに雲が上がってきて結構ガスガスになってしまった。
木曽御嶽山は,2014年9月27日午前11時52分に,剣ヶ峰近傍の地獄谷噴火口から噴火し,58名の犠牲者と5名の行方不明者を出した。そのためしばらくは登山禁止だったが,2022年7月には東の黒沢口登山道や濁河温泉からルートからなら剣ヶ峰まで行けるようになっていた。しかし,その時点では南側の田の原からの王滝口登山道だと王滝頂上までしか登ることができなかった。それが2023年7月29日午前10時から10月11日午後2時まで,王滝頂上から剣ヶ峰に至るルート(八丁ダルミ)と,王滝頂上から黒沢十字路にトラバースするニノ池トラバースがヘルメット着用などのルールを守れば歩けることになった(2024年以降は毎年設定されると思われる)。そこで,今回は濁河温泉から登り,五の池小屋からサイノ河原,剣ヶ峰,王滝頂上と歩き,そこからサイノ河原に戻り,摩利支天山,継子岳などを巡るコースにしてみた。余裕があれば四ノ池や三ノ池の周回路も歩いてみたいと思ったが,その付近を歩く頃にはガスが出ていて眺望がいまいちだったので,次の機会に挑戦することにした。
濁河温泉からの小坂登山口は濁河温泉の一番奥にある。 濁河温泉は下呂市に属しているので下呂からの道があるが,細くクネクネした道が延々と続くので走りにくい。そこで,今回は高山から木曽福島に抜ける国道361号線を走り,チャオ御岳スノーリゾートの跡地の前を通るルートにしてみた。そのルートだとほんとに狭い区間は濁河温泉に近い少しだけであり,かなりラクに走れた。国道361号線に入るには,高山から入ってもいいし,国道19号線を北上して木曽福島から入ってもいい。今回は東海北陸自動車道で高山に向かい,そこから国道361号線を東進した。
濁河温泉に着いたのは夜の9時頃だった。車で寝て,起きたのは午前3時前。起きてからもあまりお腹空いてなかったので,1個だけ買っていたパンを食べた。その後,両膝にテーピングをし,かかとに靴ずれ予防のためにテーピングテープを貼っておいた。そして,登山スタイルに着替えてから,午前3時半ごろにもう一度トイレに寄ってから出発した。
序盤の登山道は沢の左上ぐらいの尾根近くを横移動し,多少登りはあるが少し下るところもある道である。以前のルートは駐車場からすぐに橋を渡り,仙人滝の先にある仙人橋を渡っていたみたいだが,仙人橋が流されたため今のルートに付け替えられたみたい。登山口は駐車場から一瞬舗装林道を歩くとあった。一般車進入禁止のゲートからすぐだった。以前のルートに合流するまでは緩い登りと水平移動とちょっとした下りだけだったが,仙人橋への分岐(と思しきところ。今は仙人橋へは通行止)から登山道の傾斜がきつくなった。そこからはまあまあの斜度で登り続けた気がする。途中「ジョーズ岩まで200m」みたいな標識があった。ジョーズ岩ってどんなんやろ?と思っていたら,結構大きな岩が右前にあった。しかしまだ結構暗かったので,写真は帰りでいいや,と思っていたら,帰りにはすっかり忘れて通過してしまった…ははは。
ジョーズ岩からさらに登ると「湯の花峠」という標識の場所に着いた。あまり峠っぽくなかったけど,なんで「峠」なんやろ? その辺りに来るとかなり周りも明るくなったので,ヘッドライトを消しておいた。湯の花峠から少し行くと今度は蛙岩があった。確かに座っているカエルっぽい岩だった。そこから少し行くと標識が多数あった。そこは胡桃島キャンプ場へ下るルートとの分岐点だった。御嶽山はいろんなルートがあるなぁ。
分岐のすぐ先には「のぞき岩」があった。どれがのぞき岩かわからなかったが,そこからは摩利支天山付近の山並みがよく見えた。山を覗き見れるからのぞき岩なのかなぁ? そこには避難小屋があり,のぞき岩避難小屋と書いてあった。のぞき岩からしばらく登ると八合目と刻まれた石碑のあるちょっとした広場があった。そこには「おたすけ水」という標識もあった。しかし水場はなさげだった。昔はどっかに水が出てたのかなぁ?? 八合目に着く辺りで顔に日焼け止めを塗ってないことに気づいた。そこで,休憩がてら日焼け止めを塗っておいた。
その先で徐々に樹木の背が低くなり,やがて 32番標識の辺りでほぼ森林限界となった。数字の書いてある標識は登山口が0番で,飛騨頂上が42番だった。どうやらほぼ 100m 置きにあるみたい。32番ということはあと 1km ということを意味していた。その先,ハイマツだけになり景色は荒涼としてきた。道は斜め右上に向かうが,数ヶ所つづら折りになっていた。また,路面は一抱えぐらいの大きさの岩がゴロゴロしていた。
そしてなんだかんだで登山開始から3時間ほどだった午前6時半過ぎに飛騨頂上に辿り着いた。飛騨頂上のすぐ横には五の池小屋があった。また飛騨頂上には祠があったので登山の無事を祈願しておいた。飛騨頂上からは四ノ池や三ノ池がきれいにみえた。その向こうには雲海がただよっていた。朝一番はすごく天気がよくて来て正解だと感じた。
飛騨頂上付近で写真を撮った後,すぐに剣が峰を目指した。五の池小屋付近から剣が峰に行くには,摩利支天乗越を越えるルートと,三ノ池の上をトラバースするルートがある。今回は「まずは剣ヶ峰,帰りに摩利支天山」と思っていたので,行きはトラバース路を行くことにした。トラバース路は摩利支天乗越を越えるよりは登る高度は低いが,それでも結構登らされた。摩利支天乗越ルートは五の池小屋から一気に登る感じがするが,トラバース路はどちらかというと後半上りが続く感じだった。
五の池小屋前を出て30分弱でサイノ河原の見える辺り(サイノ河原避難小屋辺り)に出た。そこからはサイノ河原だけじゃなく,剣ヶ峰や二ノ池山荘辺りもばっちり見えていた。サイノ河原避難小屋前からサイノ河原の中央を通過して,二ノ池山荘に向かった。サイノ河原は上から見るとすごくなだらかに見えるが,最低部の先にちょっとした段差があるように見える。実際に歩くとその「段差」が結構でかい。上から見るとちょっとした段差やのに…。高山あるある,やねぇ。
ニノ池山荘は二ノ池前にある。そこを通過して黒沢十字路に向かった。黒沢十字路は,二ノ池山荘から王滝頂上へ向かう途中にあり,十字路を右上に向かうと剣ヶ峰に行ける。十字路を左に行くと,覚明堂,石室山荘の横を通り,御岳ロープウェイや中の湯の方に下っていく黒沢口登山道に行ける。今回は黒沢十字路から剣ヶ峰に登った。そこは傾斜はきつくないはずなのにやたらとしんどかった。下界から登ってきて足が疲れているのもあったけど,3000m 級の高山で呼吸がしんどいのもあったと思う。そして登山開始から4時間ちょい,五の池小屋から1時間10分ほどで剣ヶ峰に辿り着いた。
前回(1年前の2022年)に来た時は,剣ヶ峰はほぼ雲の中だった。今回はすごい快晴で遠くの山々まですごくよく見えた。北には乗鞍岳から北アルプスの山々,少し右を見ると八ヶ岳,さらに南アルプスや中央アルプスの山々,南には恵那山も見えた。 また中央アルプス?の向こうには富士山が顔を出していた。剣ヶ峰には25分ほどいた。あまりに天気がよくて下るのがもったいないぐらいだった。あれは至福のときやったねぇ…。
でも,まぁ,ずっと剣ヶ峰にいるわけにもいかなかったので,次の目的地の王滝頂上に向かった。剣ヶ峰から王滝頂上へは,南に向かって下り八丁ダルミを行く。その下りが結構きつかった。あれを登るのは疲れた足には厳しいやろなぁ,と思いながら下った。剣ヶ峰から王滝頂上まではこの登山の前日から規制が一部解除になっていた。そのため,ルート沿いには噴火に備えてかまぼこ状のシェルターが複数設置してあり,パトロールのベストを着たお兄さんがいた。ご苦労さまですっ!!
剣ヶ峰から下り,傾斜が緩くなった辺りに二ノ池向かうトラバース路の分岐があった。二ノ池分岐と書いてあった。そこからとりあえず王滝頂上の社に向かった。王滝頂上ではお社に参り,剣ヶ峰や9年前の火口付近を見てみた。火口は水蒸気っぽい噴煙が少し見えたけど,火口自体は見えなかった。また,田の原から登ってくる王滝口登山道を上から見てみた。あれって富士山みたいに徐々に傾斜が急になって行く感じのルートで,最短距離やけどしんどそう,と思った。ま,実際に登ってみないとなんとも言えへんけどね。
王滝頂上からは二ノ池分岐からトラバース路を歩いた。さすがに剣ヶ峰に登り返す元気はなかった。トラバース路で黒沢十字路に向かい,そこからサイノ河原を越えて摩利支天乗越に向かった。黒沢十字路まで来ると三ノ池辺りから雲が上がってきていた。これはまたまた摩利支天山は雲の中か?と思ってしまった。前回は摩利支天山付近は完全に雲の中やったからねぇ…。黒沢十字路からサイノ河原までは下りなのでラクだった。しかし,そこから摩利支天乗越まではしんどかったなぁ。しんどい体に鞭打って進む感じだった。王滝頂上を出たのは午前8時40分ごろだった。そこから摩利支天乗越まで約1時間かかってしまった。
摩利支天乗越からはほぼ水平移動で摩利支天山に向かう。皆さん,荷物を摩利支天乗越にデポしていたが,今回はデポせずに歩いてみた。ま,小バッグを出して荷物を移動させるのがめんどくさかっただけやけどね。摩利支天山までは片道20分ほどだった。三ノ池からの雲はサイノ河原辺りで逆向きの風に遮られているみたいでなかなか進まなかった。その隙に摩利支天山にたどり着けたので,剣ヶ峰の反対側の峰や摩利支天山の西側の景色がよく見えた。いやぁ,頑張った甲斐があった。摩利支天山には5分ほどいてから引き返した。
摩利支天乗越からは五の池小屋に下った。ルートは難しくはないが,思ったよりも傾斜がきつかった。でも距離は短いので10分ほどで五の池小屋に着いた。五の池小屋ではアクエリアスを買った。今回はアクエリアス 3L と水 1L を持って上がったが,少し足りなくなってしまったので。五の池小屋でトイレを借りてから(1回200円。宿泊者は無料)四ノ池の北側にある継子岳(ままこだけ)に向かった。
その時点で結構疲れていたが,まだ11時前やったし,五の池小屋から継子岳まではいうほど登らなくていいから行ってみることにした。ちょうど五の池小屋に着いた時に,上りののぞき岩辺りで追いついたお姉さん(その後飛騨頂上まで追いつけなかったけど…)に再び遭遇した。お姉さんも単独で,そのまま下ろうかどうしようか,と思っていたみたいで,継子岳までなら大したことはないはず,と伝えるとお姉さんも継子岳に向かうことになった。お姉さんはトレイに寄ってから継子岳に向かう,ということだったので,私は一人で継子岳に向かった。五の池小屋から継子岳に向かうと,すぐにコマクサの群落がある。荒れ地にピンクの花がポツポツと咲いていた。結構たくさんあったなぁ…。そこはコマクサを保護するために,コースの両側は緑色のロープで制限されていた。継子岳へは後半少し上りがある。これは元気なら大したことない上りやよなぁ,と思いなが登った。五の池小屋前から継子岳までは 25分ほどだった。継子岳に着いた時にお姉さんに追いつかれた。結構速いなぁ,お姉さん。
継子岳では証拠写真を撮った。継子岳までくると,そのまま四ノ池を周回することができる。だけど,天気がいまいちでガスってたし,一度四ノ池の底まで下ってから五の池小屋に登り返さないといけないので,今回は素直に来た道を帰ろうと思った。しかし,お姉さんが継子岳のすぐ東(南東?)の峰(継子岳2峰)に行くというので,私もせっかくだからと行ってみることにした。2峰に向かおうとしたら,雷鳥がいた。というか,みなさんが雷鳥がいる,というので私も見てみた。少し距離があったが,望遠の効く方のデジカメで撮っておいた。
継子岳から2峰に向かう区間でもコマクサの保護のために登山道が制限されていた。その辺りにチシマギキョウと思しき「白い」花があった。形はチシマギキョウだったのだが,あれはチシマギキョウでいいのだろうか? 通常の紫っぽい色以外にも,少しうすい紫のもあったが,真っ白なのもあった。いいのか? 継子岳2峰のピークは継子岳より少しだけ低かった。そこから四ノ池まで下って五の池小屋に戻ることも一瞬迷ったが,また来るための口実と思って今回はやめて継子岳に引き返した。継子岳から飛騨頂上に向かう途中でも雷鳥がいた。そこには二羽の雷鳥がいたので,写真を撮っておいた。
継子岳と継子岳2峰から飛騨頂上に戻ったら往復で1時間半ほど経っていた。継子岳のみ往復やったら1時間ぐらいで歩けたかな? 飛騨頂上からはすぐに下り始めた。上りで3時間やったから,下りは2時間ぐらいで下れるかなぁ?と思いながら下り始めた。そのために結構頑張って速度を維持するように下ってみた。にもかかわらず,途中でさっきのお姉さんに追いつかれてしまった。私がへたってペースが落ちてきたのもあるけど,お姉さんもかなり下りが速かった気がする。やっぱり若いから元気やねぇ…。追いつかれてからは,二人共疲れ気味だったので,少しペースを落として一緒に登山口まで歩いた。途中,歩き方とかストックの持ち方とか,天気予報はどのサイトで見るか,などいろんな話をして下った。そのおかげか,後半はあまりしんどくなく下ることができた。ジョーズ岩の存在には気づけなかったけどね。
そして,登山開始から11時間弱,飛騨頂上から2時間ほどで小阪登山口に戻ってこれた。いやぁ,よかったよかった。お姉さんとはそこで別れて,駐車場に向かった。その後,市営の露天風呂に寄って汗を流してから帰路についた。露天風呂はアブが多かったが,山の後のお風呂は気持ちよかった。帰路は来た道を逆に走り,チャオ御岳スノーリゾート跡地前から国道361号線に入り,高山市内を通過して,東海北陸道で帰った。途中,お腹がすいたので道の駅に寄ったが,着いた20分ほど前にレストランの営業は終わっていた…。15:30 に終わっていいの? 仕方ないので,高山市内で行きに見た回転寿司屋に寄って,お寿司を食べておいた。山の中の高山なのにお寿司って,いいのか?? まぁ,お寿司にしたのは行きに店の存在を見て知っていたから,やねんけどね。
今回は2度目の木曽御嶽山ということで,濁河温泉から剣ヶ峰,王滝頂上,摩利支天山,継子岳を歩いてきた。今回行かなかった四ノ池と三ノ池の周回もできればしてみたいので,今度は剣ヶ峰抜きで五の池小屋付近に登ってみようかな?と思った夏の1日だった。
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