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Yamareco

記録ID: 5804559
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無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜

中俣新道〜栂海新道(長栂山)〜アブの大群〜

2023年08月05日(土) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
29.9km
登り
2,319m
下り
2,319m

コースタイム

日帰り
山行
13:38
休憩
0:37
合計
14:15
3:35
77
スタート地点
4:52
4:54
83
中俣新道登山口
6:17
138
8:35
8:36
40
9:16
9:18
85
10:43
47
11:30
11:58
105
長栂山直下
13:43
13:45
14
13:59
14:00
112
中俣新道分岐
15:52
68
17:00
17:01
49
中俣新道登山口
17:50
ゴール地点
・ログは手入力

・アブの習性&アブ対策
アブの大群に囲まれた状況では「オニヤンマ君」の効果は殆ど感じられなかった(過信禁物)。最も効果的な対策はアブに囲まれたら前かがみにならず直立不動(または地べたに寝た)姿勢で数分待つ。するといつの間にかアブの数は減ってくる。

アブが強く反応するものとして、自転車のタイヤ、汗まみれのザック、暖かくて動くもの、自動車の排気ガスなど。(ザックよりは自転車のタイヤに反応)

アブの猛攻に耐えきれなくなったら停車して自転車を一旦降りてみる。ザックを下ろす。直立不動・寝てみる(既出)。ことをお勧めします。帽子は脱ぐと黒い髪に突進してきて顔を刺されたりする。
再出発の際はゆっくり動作で支度をしてスタートしてみる。とにかく試行錯誤が必要。「オニヤンマ君」を装着していれば安心ということは全くの過信。
天候 晴れ後夕立
過去天気図(気象庁) 2023年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 自転車
コース状況/
危険箇所等
滝上発電所前のゲートから中俣新道登山口までの小滝川沿いの林道はアブ(イヨシロオビアブ)が大量発生中(早朝〜夕方)。通行にはアブ対策、強靭なメンタルが必要。
中俣新道は中俣山手前から栂海新道合流点まで薮化が進んでいる(数年刈り払いされていない)。薮をかき分け足元の踏み跡を確認しながら進む。以前より幾分体力、時間を要す。
滝上発電所先のゲートより自転車で移動。月明かりで薄明るい林道。イノシシの親子が横切るが撮影できず。
滝上発電所先のゲートより自転車で移動。月明かりで薄明るい林道。イノシシの親子が横切るが撮影できず。
林道は数年前よりは走りやすくなっている気がする。徐々に空が白んでくるとメジロアブが増えてくる。
林道は数年前よりは走りやすくなっている気がする。徐々に空が白んでくるとメジロアブが増えてくる。
アブに襲われ極限の精神状況で東俣沢に架かる橋にたどり着く。対岸に中俣新道の登山口がある。
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アブに襲われ極限の精神状況で東俣沢に架かる橋にたどり着く。対岸に中俣新道の登山口がある。
草藪で覆われた中俣新道の登山口。全く休む暇もなく素早く支度をしてアブを振り切る。
草藪で覆われた中俣新道の登山口。全く休む暇もなく素早く支度をしてアブを振り切る。
沢沿いの急斜面を登る。まだ1/3ほどのアブが追ってくる。
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沢沿いの急斜面を登る。まだ1/3ほどのアブが追ってくる。
段丘に上がるとひっそりとした落葉広葉樹林に中俣小屋。登山道は小屋の右へ、トイレは左へ。草藪の下には一応踏み跡あり。
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段丘に上がるとひっそりとした落葉広葉樹林に中俣小屋。登山道は小屋の右へ、トイレは左へ。草藪の下には一応踏み跡あり。
中俣小屋の様子。窓が少なくとても暗い。1階には土間がある。
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中俣小屋の様子。窓が少なくとても暗い。1階には土間がある。
小屋を過ぎると尾根取付きの急斜面を登る。ロープはあるが部分的に道型不明瞭。
小屋を過ぎると尾根取付きの急斜面を登る。ロープはあるが部分的に道型不明瞭。
尾根に出るとブナが広がり中俣山手前まで登山道は明瞭。登るにつれアブは徐々に減りいつの間にか姿を消す。
尾根に出るとブナが広がり中俣山手前まで登山道は明瞭。登るにつれアブは徐々に減りいつの間にか姿を消す。
平坦で単なる通過点の中俣山山頂。ここから栂海新道合流地点までは登山道を潅木薮や草藪が覆い通行に支障となるレベル。薮をかき分け地面の踏み跡確認しながら進む。
平坦で単なる通過点の中俣山山頂。ここから栂海新道合流地点までは登山道を潅木薮や草藪が覆い通行に支障となるレベル。薮をかき分け地面の踏み跡確認しながら進む。
鞍部地形は水芭蕉の多い湿地帯。
鞍部地形は水芭蕉の多い湿地帯。
北方向に柴倉山〜犬ヶ岳の稜線。
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北方向に柴倉山〜犬ヶ岳の稜線。
だらだらとした登りが終わり後半はしっかりと登りとなる。中俣山方向。
だらだらとした登りが終わり後半はしっかりと登りとなる。中俣山方向。
しばらく急なガレた斜面を登る
しばらく急なガレた斜面を登る
ブナの並ぶ尾根筋を上がる、古い切り付けが見られる
ブナの並ぶ尾根筋を上がる、古い切り付けが見られる
ホツツジ、ノリウツギ
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ホツツジ、ノリウツギ
標高1400mを越え、日当たりが良くなると潅木薮がうるさい。
標高1400mを越え、日当たりが良くなると潅木薮がうるさい。
時々現れる草原はオアシスのよう。犬ヶ岳〜柴倉山〜明星山。(元サイズ)
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時々現れる草原はオアシスのよう。犬ヶ岳〜柴倉山〜明星山。(元サイズ)
犬ヶ岳を拡大。東肩に栂海山荘。
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犬ヶ岳を拡大。東肩に栂海山荘。
黒岩山直下の気持ちの良い草原歩き
黒岩山直下の気持ちの良い草原歩き
目指す長栂山方面
目指す長栂山方面
分岐より黒岩山を往復。黒岩山より犬ヶ岳方向。
分岐より黒岩山を往復。黒岩山より犬ヶ岳方向。
越中(北西)方向。右奥は初雪山。(元サイズ)
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越中(北西)方向。右奥は初雪山。(元サイズ)
富山湾、富山市方面
富山湾、富山市方面
黒岩山より長栂山方面パノラマ、手前の平坦地は黒岩平(元サイズ)
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黒岩山より長栂山方面パノラマ、手前の平坦地は黒岩平(元サイズ)
長栂山拡大
黒岩平の草原を貫く1本の道。乾燥で土割れしている。
黒岩平の草原を貫く1本の道。乾燥で土割れしている。
右から小川が接近
右から小川が接近
黒岩平の標識とベンチ
黒岩平の標識とベンチ
黒岩平付近の花々(オニシオガマ、ワレモコウ、ハクサンコザクラ、キンコウカ)
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黒岩平付近の花々(オニシオガマ、ワレモコウ、ハクサンコザクラ、キンコウカ)
別の小川に接近。この小川は最後の水場で水温低く湧き水が水源のようだ。初夏は一帯がお花畑
別の小川に接近。この小川は最後の水場で水温低く湧き水が水源のようだ。初夏は一帯がお花畑
池塘とオヤマリンドウ
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池塘とオヤマリンドウ
鏡のような池塘
黒岩平を振り返る
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黒岩平を振り返る
コバイケイソウと池塘
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コバイケイソウと池塘
大きな池塘、万葉ノ池。池のほとりを登山道が通過
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大きな池塘、万葉ノ池。池のほとりを登山道が通過
右手の沢沿いに残る雪渓
右手の沢沿いに残る雪渓
雪渓上部に咲くハクサンコザクラ
雪渓上部に咲くハクサンコザクラ
斜面を登りきると再びコバイケイソウの多い平坦地へ
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斜面を登りきると再びコバイケイソウの多い平坦地へ
オオシラビソなどの針葉樹林帯を登りどんどん標高を上げる。正面に長栂山。
オオシラビソなどの針葉樹林帯を登りどんどん標高を上げる。正面に長栂山。
ガスで姿を消しつつある長栂山
ガスで姿を消しつつある長栂山
視界が開けて砂礫地の木道歩きとなる
視界が開けて砂礫地の木道歩きとなる
木道崩落地点
アヤメ平の標識と木道
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アヤメ平の標識と木道
アヤメ平付近の花々。(カライトソウ、シモツケソウ、ヨツバシオガマ、イワオトギリ)
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アヤメ平付近の花々。(カライトソウ、シモツケソウ、ヨツバシオガマ、イワオトギリ)
ヒオウギアヤメに囲まれた木道
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ヒオウギアヤメに囲まれた木道
ヒオウギアヤメと草原
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ヒオウギアヤメと草原
ハクサンフウロ咲き乱れる
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ハクサンフウロ咲き乱れる
アヤメ平上部の花々(ウサギギク、ミヤマリンドウ、ミヤマコゴメグサ、シナノキンバイ)
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アヤメ平上部の花々(ウサギギク、ミヤマリンドウ、ミヤマコゴメグサ、シナノキンバイ)
登るにつれガスが濃くなり下山時の雷雨が予想されるため長栂山直下までの行程とする。雪渓の近くにチングルマのお花畑(残り花)
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登るにつれガスが濃くなり下山時の雷雨が予想されるため長栂山直下までの行程とする。雪渓の近くにチングルマのお花畑(残り花)
チングルマの綿毛
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チングルマの綿毛
ミヤマカラマツ
ハクサンシャジン、ミヤマアズマギク、イブキジャコウソウ、ダイモンジソウ
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ハクサンシャジン、ミヤマアズマギク、イブキジャコウソウ、ダイモンジソウ
再び万葉ノ池まで戻ってくる
再び万葉ノ池まで戻ってくる
中俣新道への分岐。遂に雨がポツリポツリ当たり始める
中俣新道への分岐。遂に雨がポツリポツリ当たり始める
大降りはしないが、夕立直後のため通過する木々の葉から大粒の雫が落ちる。雨対策遅れ全身ずぶ濡れに。中央奥に明星山。
大降りはしないが、夕立直後のため通過する木々の葉から大粒の雫が落ちる。雨対策遅れ全身ずぶ濡れに。中央奥に明星山。
濡れた薮をこぐのは最悪。既に濡れネズミ状態で中俣小屋へ。ようやく雨があがり薮こぎから解放されホッとするが...
濡れた薮をこぐのは最悪。既に濡れネズミ状態で中俣小屋へ。ようやく雨があがり薮こぎから解放されホッとするが...
登山口で準備をしているとアブの大群に囲まれている。自転車で速度を上げるがとても振り切れない。それどころがどんどん数を増し狂暴化。(右下はザックについたメジロアブ)
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登山口で準備をしているとアブの大群に囲まれている。自転車で速度を上げるがとても振り切れない。それどころがどんどん数を増し狂暴化。(右下はザックについたメジロアブ)
帽子に付けたオニヤンマ君をアブに向けて突き出すが、大群には殆ど変化なし。
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帽子に付けたオニヤンマ君をアブに向けて突き出すが、大群には殆ど変化なし。
アブを極力刺激しないようにゆっくり動作で自転車から降りザックを下ろして休憩。直立不動でしばらくするとアブの数が減ってくる。(ヨシオ滝の出合)
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アブを極力刺激しないようにゆっくり動作で自転車から降りザックを下ろして休憩。直立不動でしばらくするとアブの数が減ってくる。(ヨシオ滝の出合)
林道のコンクリート舗装にとまるカラスアゲハ
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林道のコンクリート舗装にとまるカラスアゲハ
時々アブに負けそうな精神状態になるが強い意志で走り続けゲート手前までたどり着く。
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時々アブに負けそうな精神状態になるが強い意志で走り続けゲート手前までたどり着く。
滝上発電所とゲートが見えてくる
滝上発電所とゲートが見えてくる
ゲートを振り返る
ゲートを振り返る
北陸電力の滝上発電所
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北陸電力の滝上発電所
駐車地点へ着くが追ってきたアブは減らず、それどころか車両(特にタイヤ、窓の隙間、エンジンルーム隙間)に別のアブが纏わりついていた。支度中に入り込んだ数十匹のアブともにヒスイ峡を走行。冷房MAXだが弱るのに時間を要す。
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駐車地点へ着くが追ってきたアブは減らず、それどころか車両(特にタイヤ、窓の隙間、エンジンルーム隙間)に別のアブが纏わりついていた。支度中に入り込んだ数十匹のアブともにヒスイ峡を走行。冷房MAXだが弱るのに時間を要す。
ヒスイ峡の駐車場と明星山。停車してドアを開けてアブを追い出すがそれ以上のアブ(車を追ってきたアブ)が入り込み逆効果。車内で結局10カ所ほど刺される。
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ヒスイ峡の駐車場と明星山。停車してドアを開けてアブを追い出すがそれ以上のアブ(車を追ってきたアブ)が入り込み逆効果。車内で結局10カ所ほど刺される。
高浪の池と明星山。夏中集落あたりまでアブが車両を追ってきた(排気ガスに反応するらしい 時速40kmでも振り切れない)。キャップ場には数組見かけたが大丈夫か。
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高浪の池と明星山。夏中集落あたりまでアブが車両を追ってきた(排気ガスに反応するらしい 時速40kmでも振り切れない)。キャップ場には数組見かけたが大丈夫か。

感想

栂海新道の核心部、黒岩平〜アヤメ平を唯一、日帰りでアクセスできる中俣新道。久々に日帰りでチャレンジしてみたが夕立の恐れが濃厚のため長栂山直前で引き返し、高山植物を楽しみながら下山した。行きも帰りもアブの熱烈な歓迎を受けた。

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コメント

ご無沙汰しております、ヒャ〜お疲れでした、清流沿い林道のアブは有り難くない夏の風物詩ですね。
お盆休みにここ行こうかと思って結局果たせなかったのですが、レコ拝見して行けなくて正解だった気がしてきました(^_^;)
歩かれる方の少ないコースの記録、ありがとうございます。
2023/8/21 12:01
コメントありがとうございます。
盛夏の清流沿いはアブの巣窟になっており相当メンタルを強く維持できないと通行できないようです。
栂海新道の長栂山〜黒岩岳区間は初夏の新緑と残雪、秋の紅葉も素晴らしいエリアなので時期をずらしての訪問がお薦めです。

高桑さんの「一期一会の渓」(216P)より抜粋、加筆。
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メジロアブの生態は神秘的。発生は残雪の影響で多少前後するが8月いっぱい。沢筋の石裏からともかく大発生。石裏がお母さんなので下向きのものに下から襲ってくる。股間に群がるのは許せるとしても夕方の炊飯時に下向きの顔面に下から集中攻撃をくらうのはたまらない。
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静止した状態であっても前かがみになったり身体に下向きの場所があるとそこが集中攻撃を受ける。地べたとの間に隙間を作らないように寝てみるのも対策として良さそう。
2023/8/22 6:33
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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