藪の先に待っていたもの 黒岩山〜長栂山(栂海新道)
- GPS
- 14:48
- 距離
- 35.6km
- 登り
- 2,556m
- 下り
- 2,540m
コースタイム
天候 | 曇り→ピーカン(山の上は雲の上) |
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過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
https://www.city.itoigawa.lg.jp/item/16023.htm 登山口までの林道は黒部川電力滝上発電所で閉鎖されているため、その少し手前のスペースに駐車。 約7km(往復14km)はロードとなるため、体力に自信のない方は自転車を持っていくといいと思います。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
前述した通りゲートから7kmはロードとなります。 所々(3割程度?)は舗装されていますが、あとは砂利道です。 途中、4~5か所ほど沢からの水が道路を渡って川に流れているので、渡る際は靴が濡れます。 登山口は右手に見えていた川が左手に変わる橋を渡ってすぐの右側にあります。 登り始めるとすぐ沢があるので沢を登ると左手にロープがあるので、そこを登ります(登りきると中俣小屋が見えます)。 中俣小屋は右に進んで右手の崖のようなところを登っていきます(いきなり道は不明瞭です)。 尾根まで出るとかなり急ですが、ほとんど無くなります。 中俣山付近まで登ると泥濘、藪のコラボが襲ってきます。 靴が汚れるのは諦めましょう。 中俣山〜栂海新道 中俣山から少し過ぎると若干のへつりがありますので、転落注意です。 その後沢を登る箇所が出てきます。 少し沢を登って崩落地のような場所を通り、更に沢を登ります。 基本沢があったらどんどん沢伝いに登っていきましょう。 下りは崩落地から右側の沢へ入る道を見誤らないよう気を付けましょう。 そのあとは今まで以上の藪が現れます。 笹と灌木が繁茂していて、いきなり道が消えたりしますので、かき分けてみて、少しでも踏み跡がありそうなところを大胆に進んでみましょう。 基本まっすぐ進めばなんとかなります(下りはそれだとルートロスすることありますが・・・)。 栂海新道 通常の夏の時期であれば特に危険個所はありません。 一部木道の下が崩れてしまっているところがあり怖かったくらいです。 ただ、この時期はまだ大量に雪が残っている箇所もあります。 特に朝日岳方面へ行かれる際は長栂山手前で雪壁が行く手を阻んでいます。 上部は反っているので直登は無理なので、左から巻いていくルートがお勧めです。 巻いて雪壁を登ると登山道は右手前に続いています。 私は気付かずそのまま直登して崩落地から登山道に復帰しました。 ここはアイゼン・ピッケルがあった方がいいと思いました(私はチェーンスパイクで怖い思いをしました)。 それ以外にも雪渓がいくつもあるのでつど装着・脱着が必要となり、時間をロスしますので、ゆとりを持った計画をお勧めします。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
飲料(3.8L中0.5L残り)
レジャーシート
ファーストエイドキット
日焼け止め
携帯
タオル
ストック
カメラ
チェーンスパイク
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感想
今回は新潟百名山71座目、後立山連峰の一角黒岩山と、前回山頂標識を見つけられなかった長栂山へ。
行きたくてもなかなか踏ん切りがつかなかったのが、登山口までの歩行距離。
山行の前後で合計14kmほどロードを歩く必要がある。
それだけでも滅入るのに、過去のレコを見ると間違いなく藪だということ。
きっと辛いんだろうな〜と思っていて、後回しになっていたが、今回ようやく行く決意ができた。
計画では約15時間かかる予定だったので、朝3時過ぎに出発できるよう家を出た。
前日までは大雨警報が出るほどの雨で、直前まで雨がぱらついていたが、小滝川に入ると雨もやみ、一安心。
真っ暗の中ヘッデンを点け、ゴオゴオ爆音を轟かせている川沿いのロードを進む。
脇はほぼ断崖で、昨日まで降った雨が滝となり降り注ぐ。
中には本当に滝が道路を横断する箇所があり、序盤から靴はびしょびしょ。
なんとか登山口までたどり着くも、登り始めて20秒で道が分からない。
沢を登ると左手にロープを発見し、登ると中俣小屋が現れた。
その先も道は藪化しているため、止まってはピンクテープを探しを繰り返し、何とか尾根道へ。
尾根道も結構な急登で、実際ここが一番の急傾斜だった。
中俣山付近で傾斜が緩んでくると、藪、泥濘、へつりなどが連続する。
更にその先は沢登、藪が続き、全身びしょ濡れになりながらなんとか栂海新道に合流。
そこからの景色は本当に素晴らしいものだった。
黒岩山で少し休んだ後、前回山頂標識を見つけられなかった長栂山まで足を延ばすことに。
ここは本当に高山植物の楽園といった感じで、種々のお花を楽しみながら進むことができた。
ただ、長栂山の直前には雪の大壁がそそり立っており、この時期ならではの危険もあった。
それらを乗り越えるとようやく長栂山にたどり着く。
どうやら地形図上の長栂山山頂と山頂標識があるピークが異なっているようで、前回は逆方向からきたため、たどり着けなかったようだ。
せっかくなので、もう少し先へ進んでみると、雲一つない白馬岳方面の山々が目の前に広がり、苦労して登った甲斐があった。
帰りは慎重に雪渓を下り、藪道で何度かルートを見失いながらほぼ計画の時間で下山することができた。
正直このルートはきつ過ぎるのでもう使いたくはないが、栂海新道は本当に何度も通いたくなる。
いつか犬ヶ岳から黒岩山の間も繋いでみたい。
コメント
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このルートはいつかは・・と憧れています。
栂海新道に合流してからのお花畑が圧巻で素晴らしいですね。
今日、地元の方に(せめて)登山口までとかヨシヲ滝まで行きたいんですが・・と聞いてみたら
「うーーーーん」というお返事でした。
力量がないので中俣山までとても行けそうにありませんが、憧れだけは持ち続けたいと思っています。
素敵なレコありがとうございました。
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