コガラ登山口から木曽駒ヶ岳周回
- GPS
- 29:51
- 距離
- 25.7km
- 登り
- 2,434m
- 下り
- 2,415m
コースタイム
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 2:38
- 合計
- 9:08
- 山行
- 5:12
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 6:14
4:17行動開始-5:29四合半-5:57五合目-6:23六合目-6:55七合目-7:57麦草岳-9:42木曽前岳-10:22木曽駒ヶ岳-10:32駒ヶ岳頂上山荘
<テント設営と休憩>
11:29駒ヶ岳頂上山荘-12:10伊那前岳-12:50同発-13:25駒ヶ岳頂上山荘
8月26日(土)
3:50駒ヶ岳頂上山荘-6:22西駒山荘-7:33茶臼山-8:55五合目-10:02行動終了
天候 | 8月25日(金):晴れ時々曇り、無風・微風 8月26日(土):晴れ、無風・微風 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・麦草岳から木曽前岳の区間はマーキング等あるものの踏み跡はほぼなし。アップダウンが続くうえガレ場や崩壊地も側も歩くので慎重な行動が必要。草付きの片斜面も多いため滑り易く滑落注意。通過の時間帯によっては、朝露で体や装備が濡れる。西駒山荘にあった掲示によると、この区間は「一般登山道ではなく非常に危険!」とあり、実際にそのとおりで、安易に入るべきではないと思う。 ・茶臼山への分岐が若干分かり難い。誤って桂小場へ進まないように注意。 ・茶臼山から下る際五合目までは歩き易い乾燥路だったが、五合目から沢に至るまでは草付きの急斜面で且つ湿っていて大変滑り易い。マーキングがあるのでロストすることはないと思うが踏み跡は薄い。渡渉箇所には橋はないが、流木とワイヤを使って渡渉できるようになっていた。 ・登山者は、木曽駒ヶ岳周辺は非常に多く、稜線であれば時々見掛けるが、それ以外はほとんどいない。コガラ登山口から木曽前岳まで誰も見掛けず、また西駒山荘からコガラ登山口までも同様だった。 ・その他の箇所は特に危険箇所なし。 |
写真
感想
8月25日(金)
コガラ登山口近くの駐車スペースには4時過ぎに到着。気温17度と下界と比べたら涼しい。登山口付近には重機が駐まっていて、以前来た時とは雰囲気が大きく異なったが、まだ暗い時間なので周囲の様子は分からない。支度をして4:17に行動開始。真っ暗なのでヘッドライトを点灯して歩く。福島Bコースを利用するのはこれで3回目。登山道凍結で敗退した時を含めたら4回目になる。これだけ来ているとさすがにコースも大体覚える。初めは林道歩き。徐々に傾斜がきつくなり、ウォームアップにはちょうど良い。30分ほど歩いたら沢に到着。既に明るくなってきたのは幸いだった。暗闇の渡渉はさすがにあまりしたくない。渡渉後はひたすら登り。テント泊装備なのでペースは上がらないが足を止めずに歩く。この福島Bコースは歩く人こそ大変少ないが、整備状況はとても良いしX合目の標識があって、自分の位置が分かり易い。5合目で大休止する際少し風があって汗が冷える感覚があったものの保温せずにいた。これが原因だったのかもしれないが、この後7合目までペースが一向に上がらなくなり困った。長く休む時には真夏でも保温は必須だ。7合目の避難小屋は6:55に到着。相変わらず立派な小屋だ。今回はここから少しルートを変え麦草岳を目指す。歩き易いコースを経て7:57に麦草岳に到着。天候晴れ、ほぼ無風。しかしこの後ガスが上がってくるのは必須なので青空の晴天もいつまでもつかは分からない。そしてこの先は点線コースになるし、実際に結構難しいコースだった。
麦草岳までは整備状況も良かったし踏み跡も明瞭だったが、この先木曽前岳までは踏み跡が薄い。なくはないし、マーキングも所々あるのでコース不明とはならないのだが、それまでとはかなり様相が異なり、時々ルートを見失うこともあった。しかもアップダウンを繰り返すので体力的にも厳しくなる。場所によっては崩壊地のすぐ際を通過したり、片側が急斜面になったり切れ落ちた草付きのルートを歩いたりと、気を抜けない場所が連続した。登山者は当然誰もいない。もし足を滑らせて滑落でもしたらただでは済まないところが連続した。戻るのも大変なので、緊張しながらもとにかく進むしかない。幸いに天気が良くまだガスも湧いていなかったため、樹林の外に出れば進む方向が明瞭に分かったので、その点だけは救いだった。日陰や山陰になっているところでは草に朝露がたっぷり着いていて、通過時に体とザックを濡らした。天気が良く気温が高いのですぐに乾くだろうと思ったが、徐々にウェアやブーツの中が湿っぽくなるのが感じられた。今更レインを着る気もないのでそのまま進む。細くて歩きにくくて、落ちたらアウトのルートを2時間弱進みようやく安全圏の木曽前岳に9:42に到着。麦草岳に寄らず、そのまま福島Bコースを進んでいれば既にテント場に着いていたかもしれないが、この難コースでは慎重に進む以外になかったのでこの時間の到着となった。それでも無事に通過できたので良し。安堵しつつ先を急ぐ。そして玉乃窪山荘付近まで来るとようやく登山者とすれ違うようになってきた。天気は既にガスが出始めて、展望は得られそうにない。難ルート通過中は緊張していて空腹を感じなかったが、木曽駒ヶ岳本峰への登りになって2時間以上何も食べていないことに気付く。座って栄養補給した後に行動再開。山頂付近はやはりガスだったが、10:22に無事到着。例によって山頂付近は多くの人で賑わっていた。ガスで展望がないし、早めにテントを設営したかったので山頂滞在もそこそこに下り始める。10:32に頂上山荘到着。受付してテント設営にかかる。この時間テントはまだ5張り程度しかなくてどこでも好きなところに張ることができた。設営中はガスが出ていて涼しく、汗が冷えるようで寒ささえ感じた。
11:29にサブザックで行動再開。ガスべったりだったらテントでふて寝しようかとも思ったが、ガスは出たり晴れたりで、展望がありそうなので出掛けることに。中岳や宝剣山荘を過ぎ伊那前岳を目指す。宝剣山荘付近は例によってカオスだったが、伊那前岳方向へ行くと人出が途端に減った。晴れれば好展望のルートだと思うがこの日はやはりガスが濃くて周囲はあまり見えない。アップダウンが少なくて歩き易いコースを進んで12:10に伊那前岳に到着。ここからは千畳敷カールがよく見えるはずだが、やはりガスに包まれてしまい全貌は見えなかった。残念。山頂付近で座って休憩する。その間ロープウェイ利用と思われるハイカーは何人か見掛けたが、下から上がってくる登山者は誰もいなかった。木曽駒ヶ岳とその周辺の山は、とにかくロープウェイの利用率が高いと思う。40分ほどボーッとしていたが、ガスは取れる雰囲気でもないのでテントへ戻ることに。帰りもガスの中だが、先には宝剣岳も見えた。テントには13:25着。出掛けた時と比べるとかなり増えていた。今日この後はテントで沈殿。宝剣岳や池めぐりでも良かったが、ガスで何も見えない可能性もあるし、特に宝剣岳は混んでるのでパスした。何より午前中の何ルート通過で疲れていた。夕方になり日が陰るとテント場はかなり冷えるようになってきた。ダウンジャケットを着込む。そしてまだ明るいうちに寝てしまう。例によって周囲は騒がしかったが、あまり気にならず。
8月26日(土)
2:30起床。寒くて何度も目が覚めたが体は十分休められた。標高が2900メートルに近いテント場なので、夏用の薄いシュラフではなく3シーズン用の暖かいものを持参すればもっとよく眠れただろう。テントの外は星空。良く晴れている。食事とパッキングをして3:50に行動開始。真っ暗なのでヘッドライトがないと進めない。テント場からは山頂を経由せずに馬の背に向かう。馬の背とは言っても細かなアップダウンはあるし、基本的には下り基調だ。昼間なら絶景コースだろうが、この時間では暗くて何も見えない。それでも涼しく虫もいないので快適に歩ける。濃が池の分岐を過ぎると徐々に東の空が明るくなり始める。晴れなので日の出が見られそう。5時を回り日の出が見られそうなところでザックを下ろしカメラを持って待つ。とその時ザックの異変に気付く。再度のポケットに刺していたはずのテントポールがない。え?そんなばかな。ポケットに入れてバックルで留めていたのだが、そのバックルが外れていた。取り付けた際しっかり留めなかったのだろう。信じられない気持ち。呆然としながらも日の出の時間を迎える。きれいな朝日だし、それに照らされた木曽駒ヶ岳は赤く染まっていたが、心の中はポールどうしよう、であった。せっかくのモルゲンロートだったがそこそこに切り上げる。進むか躊躇したが、さすがにテントポールは探しに行かざるを得ない。最悪テント場まで戻ることを想定し来た道を戻る。ザックの右側に刺していたので、左手側よく見て歩く。どこかに落ちていないか、、、。5:10頃から捜索を初めて5:45頃、ハイマツの木の枝にぶら下がったテントポールのポーチを発見。中を開けて紛失のないことも確認した。安堵。非常に安堵。どなたかが落ちていたものを木の枝にぶら下げてくれたようだ。感謝感謝。テントポールはもう絶対に外付けしない。というか、最近のザックは様々な物品を外付け前提としているようにも思えるが、基本はやはりザックの中に入れることだろうと思う。どうしても入らない時は、落ちないようカラビナなどを使って転落防止するとか。そのようにしていても今回のように落ちる時は落ちるし、それがテントポールのようなものであったら、山行は即中止せざるを得ない。テントポール紛失騒動で1時間をほどロスしたが、天気は良いし食料水とも十分なので、当初のルートを歩くことにした。完全に日が出て暑くなり始めた登山道を進み、6:22に西駒山荘に到着。小屋の付近にはまだコマクサが少しだけ見られた。小屋番さんと少し会話の後茶臼山へ向かう。小屋近くの水場は利用可能だった。茶臼山へは途中まで桂小場コースと被るが、桂小場としか記載がなくて少し不安になる。そしてその不安は的中し、分岐を通り過ぎてしまった。行者岩と書かれた方へ進めばよかったが見落としていた。今日はポール落としたり道間違えたりと散々である。今度は5分ほどロスして正しいルートへ復帰。予定よりだいぶ遅れて暑さを感じるようになる。行者岩を通過し7:33に茶臼山到着。天候はまだ晴れだが、既に雲は湧き始めていた。山頂から、昨日通過してきた麦草岳から木曽駒ヶ岳への稜線を見る。あんなところ通過してきたんだ、と思った。遠目で見てもけっこうギザギザしている。二度目はないだろう。茶臼山から先はひたすら樹林帯の下り。登ってくる人皆無。8-7-6合目と順調に通過。歩き易い登山道で快適。5合目で大休止。標高が低くなって暑くなってきた。そしてここから沢までが難儀だった。昨日とは異なり実線コースだが、やはり踏み跡が乏しい。マーキングがかなりしっかりしているのでロストすることはなかったが、急斜面なうえ湿っているのでとても歩きにくい。木の根も多く、うっかり足を置いて滑ったことも何度かあった。しかも通過の時間が午前中だったためか、草に朝露がしっかりついていて、昨日に続いてしっかり体が濡れることに。この後下山するだけなので良しとした。何とか尻餅をつかずに下り切り渡渉箇所に到着。ここは常設の橋がないので、流木とワイヤを加工した仮設の橋を渡らなければならない。去年初めて通過した時は、見た目があまり丈夫そうではなかったので、仮設橋の前後で渡渉できそうなところを探したが、今回は分かっていたのでそのまま渡る。2度目なので特に問題なし。あとは登山口まで歩くだけ。もう藪っぽいところも湿った登山道も崩壊地もない。10:02行動終了。明るい時間に到着して驚いたのは、登山口周辺がオートキャンプ場になっていたことだった。もともとスキー場のあったところなので、その跡地利用だろうか。土曜日の午前中にも関わらず既に多くの人が寛いでいた。こちらは色々と後片付けをした後に帰宅。
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