ただひたすらに遠かった・・・荒沢岳〜中ノ岳〜駒ケ岳周回


- GPS
- 26:39
- 距離
- 42.0km
- 登り
- 3,694m
- 下り
- 3,687m
コースタイム
- 山行
- 11:31
- 休憩
- 2:38
- 合計
- 14:09
天候 | 曇り時々晴れ、一時雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
数年前から温めていた荒沢岳から中ノ岳への縦走プラン。鎖や梯子が取り付けられている期間しか登れないのは当然として、残雪期や盛夏のハードルは高く、10月に入ると避難小屋の雨水タンクも撤去されているらしい(昨年の10/2レコ)ので、遅くとも来週までに行かないとまた先送りになってしまう。
天気予報を睨んで、何とか大丈夫そう(直前でテンクラもA)になったので思い切って行くことにした。
2日間ロングなのは承知、健脚者では日帰りする猛者もいるようだから、小屋泊2日なら何とか出来るだろうと山プラCT✕1.0で早朝出発とした。先月と同様、家で仮眠してから0時頃の出発して高速利用で銀山平の登山口に向かう。駐車場は満車ではないものの、そこそこ車が多く停め方に迷う。トイレはきれいな水洗(和式)で有り難い。
4時出発の計画だったがちょうどその頃にザッと雨が降り出し、出鼻を挫かれた形になり雨雲レーダを見ながら30分遅らせてヘッデンスタート。そのおかげで登りでは雨に当たらなかったが、最終的には最後の登りで雨になり、日も暮れてガスの中のヘッデン歩行になってさらに時間が余計に掛かることになってしまった。
まずは前山までの急登をこなす。全体を通じて刈払いや梯子や鎖が適所に整備されており非常に有り難いことだが、それでも鎖などが無いところでも危険個所はかなりあり、話に聞いていた以上にハードだった。そいういうところは個人的には八海山や表妙義山、あるいは奥西縦走路かそれ以上難しいのではと感じるくらいだった。小屋泊の荷物や暑さetc.があるものの、日帰り往復であったとしてもこのルートを下るのはやりたくないというのが正直な感想。
荒沢岳山頂ではガスが掛かり展望は無かったけれど、既に時間も余裕はないので晴れるのを待つことなく先に進む。下ってくると案の定ガスは晴れたが山容を眺められただけでも良しとしなければ。晴れてくると暑さが増してくる。陽の水での水は細いが当てに出来る(前週レコ)と判断してスタートは2Lだったが、荒沢岳からの行程もアップダウンがあって既に多くを消費していたのでここで水が得られなければ厳しい状況になる。沢沿いに下って行くがなかなかそれらしいところがなく、やがて藪が濃くなりどうやら下り過ぎたらしい・・・ってことは溜水程度なのか?! 失意のまま登り返し、GPSで場所を確認したあたりでコケからポタポタ程度の水を時間を掛けて汲む。何とか1.5Lくらいだったか確保して分岐へ戻る。水汲みでまた40分ほど取られてしまったが、気を取り直して進む。ガスが掛かって少しは日差しを遮ってくれているが、風は余りないので相変わらず暑い・・・。2個目のジェルも飲み切り、写真を撮る余裕もなくヘトヘトで縦走路の分岐に到着、すぐそこなのだがザックは置いて今年の干支の山、兎岳のピークへ向かう。やっと主稜線へ出たが、まだまだここからも長い。最後に350mの登りが残っているのでそれを考えると憂鬱になる。ガスが掛かった分だけ先が見えないことはむしろ救いなのかもしれない。しかしメインの縦走路だと言っても足場はあまり良くない。刈払いはこちらもある程度されているが、小兎岳からの下りは最低鞍部になかなか着かず、いつから最後の登り返しになるのか分からない・・・そのうちに雨に捕まった。最悪ビバークのことも考えていたものの、雨になると何としても小屋に入りたい。中ノ岳に向かい2000m近くまで来たところでとうとうヘッデンが必要になる。雨は止んでもガスがヘッデンを反射して先の様子は見通せない。足場も悪いのでゆっくりしか進めない、この辺りはさらにペースダウン。なかなか山頂に付かないし、避難小屋は隣の小ピークと言うのもちゃんと理解しておらず、何とも情けない準備状況だったorz。
18:30過ぎに小屋に着くと先着ソロ2名が1Fで就寝準備中、遅着をお詫びして取りあえず食事にする。全く寒くはないが、就寝まで時間もなく着干しも十分に出来ないので結果的に濡れたままの靴下は翌日にも影響した。やっとシュラフに入った19時半頃3名到着して2Fへ、その後20時過ぎにもう1名到着。やはり皆さん苦労したようだ。
2日目は天気も良くなり、ご来光こそ雲間からだったが昨日の縦走路・今日の行く手を含めて朝の景色を堪能してから他の方より遅めにスタート。当初の計画より1時間近く遅い、帰宅は日付が変わっても構わないくらいの気持ちではいたものの、まさか本当にそこまで遅くなるとは本気で考えていなかった。天気が良い分で気温も上がり風も殆どない、標高もさほどではないので体温が高くなりがち。ルートもアップダウンがありやや不安定で優しくはない。スタートして間もなく気づいたが、とても予定のタイムで歩けるような感じはしないので開き直って駒ケ岳に昼でも良い、下山はヘッデンでも・・・とほぼそんな感じだった。
避難小屋の雨水タンクから駒の小屋までのつもりで2Lを頂いたが、2日目も水分の消費量が多い。前日からの不足分があったのだろうか。3時間ほどの距離なのだが絶望的に遠く感じてしまう、これでは南アの縦走などもう出来ないのかもしれないと弱気になる。暑くなると頭がぼーっとして来る、多分、昨日に続いて熱中症の初期症状だと感じた。30分程しか歩いていないが暑さに耐えかねてザックを投げ出し、笹薮の中で水分を取り横になる。地面は冷たくて気持ちが良いので少し眠ったかもしれない。こんなことを数回繰り返してやっと駒ケ岳の最後の登りに掛かる。登り切ったかと思えばまだ手前の分岐。以前は残雪期で小屋から雪渓を直登したが夏道は違ったんだと改めて気づく。山頂は百名山で急に人が多くなる。そういえば荒沢岳を出てから小屋で会った6人以外は1人しか会わなかったなぁ。何とか小屋まで降りて日陰で休憩した。管理人さんがいても避難小屋で、以前にも泊まったことがあるのだが、ビールの販売があるのは聞いていたのでカップラーメンかコーラがあればなぁ、と淡い期待を抱いてしまったが販売はビールとバッジだけだった。行動食もかなり消費していたので、止む無くFDのご飯を作るためLからコンロ使用となる、また時間をロスするが仕方がない。真水を少し残してあったので辛うじてお湯戻しをして、待ち時間に水場(徒歩3分が遠い)へ汲水に向かう。ちょろちょろだが確実に取れるのは有り難く今度は念のため2L強を確保する(結局1Lは持ち帰り)。しっかり補給したのでCT4時間で行けるかも・・・と思ったが、途中のクールダウンはまだ必要で相変わらず地面に寝そべっての休憩を取りつつ、枝折峠方面への分岐を過ぎた。風が騒めき雲行きが怪しい・・・。休憩後、やはり今日も振り出した。暑いのは厳しいので、ザックカバーだけ掛けて、濡れて行くことにする。多少雨に濡れて体温が下がったのか、むしろ調子は良くなった。ところどころザレて怪しいところもあったが沢筋まで降りて登山口なるポイントを過ぎ、林道に入ったけどそこから先はまだ長かった。雨が止んでまた暑くなり夕闇が迫る中でピンテの分岐を無視して林道を進んだら遠回りになってしまった、GPSで確認すればよかったかな? ヤマレコの警告は出なかったがまあ安全な道を行ったということで良しとしよう。
白金の湯の時間が気になり調べると18:30まで(連休は特別にこれより30分延長されていたようだ)、最後は焦って力を振り絞り飛ばし気味、何とか17:49に入浴券を購入して温泉には入れた。良かった・・・・あとは何とかなるだろう。
食事がしたくてR17を走ってみたがラーメン屋くらいしかあまり見当たらず、結局は越後湯沢から赤城高原SAまで行って21時過ぎに夕食、そのままSAで仮眠。0時過ぎに走り屋の音が五月蠅いので三芳SAまで走り再び眠気に耐え切れず1時間ほど休憩仮眠。帰宅は3時半、そのまま爆睡だった。
今回はずっと温めていたはずの計画だったが、詳細をキチンと詰めておらず反省点が多かった。元々暑さは苦手で、ペテガリで水を十分に持てばロングでも大丈夫だと思っていたけど、もっとちゃんと分析した方が良さそうだ。
しかし・・・らくルート*1.0で計画して大幅遅れだったのに、記録で見るとヤマプラとの比較は0.9〜1.0だとぉ? そっか〜このコースはマニアックで初めからこれくらいのタイムで計画すべきだったのか・・・・山と高原地図もちゃんと見なくては。
コメント
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私はこれらの山は全部ソロピストンでしか登ったことがなく、そのどれもが辛かったので、全部縦走して登るなんていうのはもう凄いとしかいいようがありません
最近自分はは単純ピストンばかりだったのでいい刺激をいただきました
200や300やってますと遠征ばかりでドライブの方が疲れてしまいます
コメント有難うございます。
最近は200/300で被っていたり(白砂山とか)、遠くで遠征が難しいところを登っておられたり、いつも刺激を受けています。なかなか全部は無理だと思いつつ、まだ登ったことが無くて気になる山を探すと200名山は候補になりますよね。
私の場合は荒沢岳はピストンでの下りが怖いので、やむを得ずロング縦走で2座を登るしか選択肢が無かったのです。体力に余裕があればもっと楽しい山なのだと思いますが、本当にルートが厳しかったです。
sakuraさんなら、同日のTtmDerivさんくらいのペースで縦走できるのではないかと思います。如何ですか?
↓そのレコです。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5942710.html
自分で写真を撮り忘れた陽の水の状況なども確認出来て嬉しかったです。
やっぱり最新情報は調べてから行かないと。
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