七倉・ブナ立尾根から最奥の水晶岳へ〜♪
- GPS
- 21:32
- 距離
- 44.6km
- 登り
- 3,326m
- 下り
- 3,329m
コースタイム
- 山行
- 8:40
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 9:03
天候 | 2日間晴れ〜 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
GWにもかかわらず登山で利用したのは10台もいたかな? ◆高瀬ダム行きタクシーは朝6:30から。早立ちしたい方はダムまで徒歩で1時間程度。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆ブナ立尾根〜烏帽子小屋 夏道7割位ですが、北ア三大急登なので、標高2,000mを越えると雪質の悪いトラバースが何箇所もあります。 登るだけだったら先行者のステップを利用すればつぼ足でもOKですが、下りはアイゼン必携。特に昼間。 ◆烏帽子小屋〜野口五郎小屋〜真砂岳 ほぼ夏道でアイゼン不要。快適な稜線歩きができます。 ◆竹村新道分岐〜東沢乗越 何箇所か雪渓渡りがありますが、先行者のステップを利用すればつぼ足でもOK。 ただし、日中は踏み抜き覚悟で。 ◆東沢乗越〜水晶小屋 稜線はほぼ夏道ですが、北側斜面を巻くところは雪渓渡りがあります。アイゼン・ピッケルあると安心。朝のうちなら無くても先行者のステップ利用で何とか行けます。 水晶小屋直下の雪渓トラバースは雪質注意!! ◆水晶小屋〜水晶岳山頂 夏道がほとんどでアイゼンは一箇所激急登の斜面を5m登るところだけ必要。 |
その他周辺情報 | 下山後は七倉山荘の日帰り温泉(600円)が、肌すべすべで気持ち良い!!! |
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
感想
昨年は日帰りメインで「どこまでいけるのか?」が
テーマでした。
今年は1泊2日で「どこまで楽しめる?」をテーマに
山行計画を立てたいと思います。
さて、昨年のGWは湯股から野口五郎岳まで来ました
が、途中真砂岳から伸びる水晶岳までの美しい稜線が
印象的で、
「行って見たいなぁ、でも日帰りは無理でしょ。」
ってことで今回1泊2日でプランニングしてみました。
ルートは勝手知ったる七倉〜ブナ立尾根経由の野口五
郎・真砂岳、そして水晶岳への最短距離で行きます。
問題はどこで泊まるか?もちろん途中の山小屋はすべ
て営業してないので、テン泊になります。でも、先週
立山で雪山フル装備のテン泊道具の重さに辟易したの
で、今回はずっとザックに入れっ放しにしておいたト
レックマウンテンのストックシェルターで軽量化しま
した。
予定は水晶小屋まで行って、翌朝御来光を眺めて戻る、
そんな感じです。
** DAY1 **
◆七倉山荘〜高瀬ダム
前日仕事から帰って3時間睡眠で自宅出発です。
今日は長い行程になるので早朝からダムまでの舗装
路・トンネル歩き。
地味〜に疲れますが、足慣しとしては良い距離です。
◆高瀬ダム登山口〜ブナ立尾根
濁沢の渡り橋が雪解け水で流されたのか、ちょっと
暗くて迷いました。
登山口附近も雪崩?の影響なのか木々が倒れたりし
てかなり荒れてます。
いつもの急登の鉄板階段を上がって、いよいよ北ア
三大急登の本領発揮。標高1700m附近から雪道トラ
バースが出現。
ただ、ありがたいことに先行者が良いステップを切
ってくれた(感謝)ので、つぼ足のまま登り上げます。
2000mを越えるとさらに雪の割合が多くなって、それ
でも朝のうちは雪が締まってたのでつぼ足で行きます。
そしてこの辺りから、妙に喉が渇いて高度障害の症
状が。。。
息を整え、ゆっくりペースでって、ここそう言えば
杉花粉で真ッ茶茶でした。(T_T)
尾根の頂上付近は残雪豊富で、踏み抜き注意!
で、尾根を越えたところで360度視界が開けて、眼下
には屋根が埋まった烏帽子小屋が見えます。
◆烏帽子小屋〜三ッ岳巻道
小屋で予想以上に消費したハイドレーション補給のた
め、水つくり休憩。
ここは融雪があまり進んでなくて、巻道に出るまで雪
質の悪いところを下って登り返します。
◆三ッ岳巻道〜野口五郎小屋
ほとんど稜線は夏道で行けますので快適ロードのはず
でしたが、体調が良くなく、胃が吐きっぽくなってもう
水晶小屋は諦めて、手前の野口五郎小屋でテン泊に決定!!
小屋に着いたらまずは軽装に着替えて、水づくり、シ
ェルターを設置する場所の確認をして、結局風の影響を
避けられる小屋前に決定!
食欲も無いので取り敢えずビアをぶしゅ〜ってやって、
そのままマットを敷いて昼寝です。
どれ位寝たか、目が覚めたら大きなザックを背負った
登山者がいました。
今日はここでテン泊するということで、いろいろと山
談義させてもらったら、偶然にも昨年の御岳噴火の時に
槍穂縦走を同じ日程、同じルートで、しかも翌朝のジャ
ンダルムでの不思議な光景も目にしていたとは。すっご
い偶然。
一人っきりの山行が楽しい時間に。
その彼は明日鷲羽から双六を目指すという。長期の縦
走経験豊富で話を聞くと「すごいなぁ」と感心しきりで
す。
** DAY2 **
◆野口五郎小屋〜水晶小屋
夜11時くらいから風が強くなって来て、シェルターの
中も霜柱が出来るほど冷え込んできました。寒いので12
時前に起きて、冬季小屋で食事と出発準備です。
山頂御来光を目指して3時まだ暗い中出発しますが、風
が強い。さすがテン場が廃止されるくらい強風地帯です。
まだ今日は微風のうちでしょう。
幸い満月の月明かりがあって気持の上で安心です。
ルート上の雪は真砂岳巻道から下降したところから出て
きますが、岩稜帯のある稜線は基本夏道が出てるので、さ
くさくっといけます。
東沢乗越を過ぎた辺りから、岩稜帯を東沢側から巻くと
ころで、トラバースが何箇所か出てきます。先行者がいな
くてステップが切ってなかったので、安全マージンでピッ
ケル・アイゼン装着で行きます。早朝は雪が締まっていた
のでサクサク安心していけます。
が、トラバース途中で東沢谷のほうを見ると、心臓に良
くないです。(^_^.)
最後、山荘直下のトラバースはBCスキーヤーが登り上げ
た跡があったので、Z状にジグザグで乗り上げ無事山荘まで
到着!
◆水晶小屋〜水晶岳
最初平らな雪渓の上を歩いて、その跡はずっと夏道どお
し。
左側から巻いたルートで急登の箇所(写真あり)があっ
て、ここはアイゼンで真ん中直登は厳しい感じがするので、
右の岩稜帯か左のハイ松掴みでよじ登るか悩みます。
結局、登りは岩稜帯から下りはハイ松掴みで降りました。
山頂まで夏道どおしの岩稜帯をいきます。途中、双六か
ら来た二人の登山者に出合いましたが、既に山頂に行った
後らしくこのままピストンで双六へ戻るとのこと。
この時期来る人がいるとは思ってもみませんでした、さ
すがGWですねぇ。。。
山頂は昨年7月に来たときはヘロヘロでもう早く山荘に
行きたいと思っていたのであまり景色は堪能できていなか
ったので、今回まじまじと360度パノラマを楽しみました。
特に赤牛へ続くなだらかな稜線と、黒部五郎カールに雲の
平。
夏山時期とは違った趣があります。やっぱり雪山は迫力が
違いますね。
十分堪能した後は逆ルートで帰ります。
途中、小屋で御一緒した方に行き会い、これからのトラ
バースの件を伝えて別れます。
あの重い荷物で淡々と山荘直下を登り上げて行きます。
多分、予定通り双六まで辿り着けるでしょう。
その後もう一人野口五郎小屋でお会いした方とすれ違い、
竹村新道は南真砂でルートが崩壊していてだめだったとの
情報をいただきました。
で、さらにその後7,8人のパーティ、単独者2名とすれ
違いました。
さて、後は野口五郎小屋に置いてきた荷物を回収して帰
路につきます。
昨日とは違って体調もまずまずだし、烏帽子小屋から急
登のブナ立尾根も慎重に下って無事登山口へ。
後はいつものトンネル歩きで七倉山荘の駐車場まで歩い
て、山荘の日帰り温泉に入って帰りました。
やはり、今年は去年の写真と比べても雪解けが早いです
ね。
そうなると、剱岳もそろそろ行けちゃうかなぁ。。。
でも、南ア南部も行きたいし。
最後に今回初めて使ったストックシェルターですが、良
かった点は軽量化、良くなかった点は居住性。ま、これは
ビバーク用に割り切った方が良いのかなと。
身長172cmの自分では頭と足の先端がシェルターに接触
しますので、窮屈さは否めないし、もちろん中で炊事、着替
えなんてできません。近くに小屋があって利用できるスペー
ス有が必須条件ですね。
でも、1泊だったらこれはありだと思います。軽いのはや
っぱりGOODです!!
コメント
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フォロワーとしていつも楽しく読ませていただいています。
今回の感想が、まさに私も今年の転機と考えていたことでメールする気になりました。
正に、日帰りでどこまで行けるか頑張っていましたが、高いピークは殆ど登ってしまい、後は縦走しかないなぁと。
そして、やはり「ゆっくり楽しみたいなぁ。」と言う気持ちでした。
日帰りでは中々山頂近くで味わえない「モルゲンロート」「アーベントロート」をじっくりと静かに感じたいと思っていました。
しかし、テント泊は重く負担が大きい。夏場はテント場確保も厳しそうで中々踏ん切りがつきませんでした。
やはり、今年はトライしたいと感じています。
コメありがとうございます。
こちらこそ精力的な山行レポ読ませていただいてます。
テン泊の重装備はやっぱりリスキーなので、天候とルート取り、自分の体調管理すべてが揃った状態でないとなかなか実行には移せませんね。
でも、新しい山の楽しみ方になればと思っています。
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