裏銀座縦走(ブナ立→野口五郎岳→水晶岳→黒部源流→三俣蓮華岳→双六小屋→新穂高)
- GPS
- 80:00
- 距離
- 40.3km
- 登り
- 3,718m
- 下り
- 3,676m
コースタイム
- 山行
- 7:27
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 8:53
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 9:50
- 山行
- 5:55
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 6:50
- 山行
- 4:19
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 5:22
天候 | 5/2快晴、5/3晴れ、5/4雨、5/4快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:バス(新穂高温泉→平湯→松本)、電車(松本→新宿) |
コース状況/ 危険箇所等 |
今年は雪解けの早さと好天候により縦走できましたが、例年通りであれば難易度はもっと高いと思います。また竹村新道は崩落しているので実質このルートはエスケープルートはありません。ご参考まで (ブナ立尾根) 1500mから雪。権太落しの雪のトラバースは危険。急登で滑落すると相当落ちる箇所多い。 (烏帽子小屋〜水晶小屋) 野口五郎までは殆ど雪なし。水晶小屋までは所々の雪で狭い山稜のアップダウン。水晶小屋手前は雪の急登 (水晶岳往復) 殆ど夏道で梯子が雪で埋まり左側をハイマツを掴んで登下行。その後の岩稜は雪は全くなし (ワリモ乗越〜黒部源流〜双六小屋) 殆ど雪。三俣蓮華〜双六は所々雪上進めず右側のハイマツ帯を歩く。双六小屋への下りは夏道外れ右側の雪上を双六池へ下る (双六小屋〜新穂高温泉) 弓折岳から鏡平小屋への下りは下り口が急なのと小屋下の雪付きが不安だったので、大ノマ乗越から雪渓を下る。秩父沢出合はデブリ多量。林道を中崎橋を渡った左岸は崩落多数 |
その他周辺情報 | 温泉は平湯の森500円 |
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
装備
個人装備 |
アイゼン
ピッケル
ワカン
ストック
テント
|
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感想
この連休は当初毛勝三山か聖岳を目論んでいたが、雪少なしとのことで再考し双六から鷲羽と黒部五郎ピストンを思い付き、更にどうせなら縦走をと発展し裏銀座縦走と相成った。
5/2(土)毎日アルペン号で七倉に3:50に着いた。前日タクシーを予約しようとしたらゲート開くのが6:30と判明、調査不足だった。仕方なく4:20スタート。高瀬ダムまで1:15。夜が明けた。キャンプ場過ぎてブナ立て入口。すぐに梯子が連続する急登。1500m辺りから積雪が現る。22kgの荷が重い。しばらくは古いトレースあったがやがて消えた。権太落しは雪のトラバース、滑ると奈落の底だと思うと緊張する。その後も急坂のトラバースや直登が続く。どこだったか、ソロの方が猛スピードで追い越していった、やはり縦走するそうだ。その後はトレースを得て楽になった。2208標高点に出ると木が疎らになって気持ちいい。烏帽子小屋が近づいた2500mではもう野口小屋は諦め、かき氷を食べてクールダウン、因みに気温15度ほどで半袖で歩いている。烏帽子冬季小屋につくと誰もいない、先行ソロは野口小屋に向かったようだ。小屋前からは昨秋登った読売新道と赤牛岳が真ん前にドーンと。奥に薬師も。入口右に陣取っていたら、後続3人パーティが到着。何となく見た顔だと思ったら、数年前和名倉山で出会った青空山岳会ご夫婦とお友達だった。嬉しいハプニングでその後会話が弾み、持ってきたウィスキーを400cc以上消費してしまった。あと二日心許ない。夕日が読売新道の奥に沈み、間もなく就寝。
5/3(日)水晶ピストンする青空山岳会さん
に50分遅れで4:35縦走スタート。志賀高原から朝陽が上がる。三ッ岳を超えると槍が、振り返ると立山劔、後立。贅沢な景色だ。野口五郎岳の登りでトレースを失い右側の岩稜から登る。山頂では室堂からオートルートを辿ったBCの方と会う。5日目だと。烏帽子からここまでは殆ど雪はなかったが、ここからは稜線上にもある。すぐに緩んだ雪にワカンを履く。アップダウンが激しく、狭い山稜に雪が付き夏道が隠れてハイマツを進むこと幾度か。水晶小屋直下は雪斜面を直登した。この間意外と時間がかかった。
水晶小屋で水晶に行くか先を急ぐか、どこで泊るか悩む。明日は天気良くないが明後日はいい。ガイドパーティは野口小屋に引き返した。青空山岳会さんは烏帽子に帰った。明日は悪天でも三俣山荘まで行ければ明後日新穂高に下山できるだろうと判断して水晶ピストンする。青空山岳会さんからアイゼン不要と聞きデポ、取付きの梯子がすべて雪面となっており、左端を左手ハイマツ、右手ピッケルで登下行した。その後は全く雪なく夏道通りに辿る。水晶小屋に帰りつくづく疲れを感じた。三俣まで行けないことはないが無理しないこととし、小屋から下ったワリモ乗越の雪田でテントを張る。実はここは大好きな場所なのだ、雷鳥にもよく遭遇する。眺めは水晶と祖父と薬師。夜半から風雨となった。
5/4(月)朝はガス。昨日から雷鳥の声だけが聞こえていたが、夜明け前50M飛んでいく雷鳥に遭遇。今日は午後から本降り予報なので双六小屋に早く着きたい。鷲羽は諦めて黒部源流経由で行くことにする。ガスが濃くドス感で歩くが岩茸乗越まで行かずワリモ左斜面から直接下る。源流近くになると祖父岳寄りはデブリが多い。少し源流の右に下り過ぎたが、源流地点は静かな佇まいでまったりと一服。三俣山荘まで150M、夏道は右斜面が崩れていたので一本左の沢を辿った。三俣の冬季小屋は屋根は出ていたが入口は2Mほど掘らないと入れない状況。三俣蓮華の登りは広い斜面だ。昨日のトレースを辿るが交錯している。GPSを見つつ右へ左にずれつつ三俣山頂へ、直下は急坂でピッケルを出した。双六への稜線は相変わらず雨が続く。雪が緩みアイゼンに重ねてワカン装着。時おり右サイドのハイマツ帯を通りながら概ね雪面を。この間雷鳥5組に遭遇、そんな天候だった。中道を辿り、双六小屋への下りは夏道を外れ、右側の雪面を双六池方向に降りた。冬季小屋に入ると既に10名ほど、本日停滞の方が多かったようだ。午後になると風雨が強まり小屋を揺るがす。煙草吸いに出るのも大変だ。
5/5(火)いつもとちがってイビキと室内トイレ出入りの音で熟睡できず1時間毎に起きる。3時になっても誰も起きないので外に出た。月夜で明るく見晴らしいい。少し樅沢岳の途中まで登ってみた。4時過ぎにようやく皆起き出したので小屋に戻る。6時に出発、夏道の稜線を辿る。昨日の雨とその後の低温で雪は凍結している。花見平で一服したあと、弓折岳からの下りはリボンとトレースがあったが、下り口が急なトラバースなのと鏡平から下の雪付きが不安だったので、そのまま進み大ノマ乗越から沢を下りた。急なのは下り口だけですぐに斜面は緩んだ。500M降りると不安はなくなりピッケルは仕舞った。小池新道入口からも右からの雪で斜面となっている。ワサビ平小屋で一段落感あったが、左岸に移ると斜面の崩落箇所が数度、最後の緊張を強いられた。
4日間のうち3日晴天に恵まれ、雪が少ないと言えども薬師・赤牛・水晶などの残雪の多い東面を始終眺めながら、最高の縦走ができた。
nagaさん 今晩は!
あ〜
こんな写真を見せられたら行きたくなっちゃうじゃないですか(*´∇`*)
休みがあれば縦走してみたい
雪は少なくても まだまだ雪山ですね
綺麗な写真を有難うございます♪
apoさん、こんばんは
いいでしょう?烏帽子小屋なんか真っ白な赤牛が真ん前ですよ。ヨダレもんでした。
エスケープルートがなく、2パーティが水晶小屋から引き返すなか進む決断をしましたが、結果的には下りられたものの、判断として適切だったのかは少し疑問符が付くかもしれません。
ワリモ乗越でのテン泊は心地良かったです。夏は泊まれませんからね。
もし行かれる場合は十分な日程と天候の見極めが大切かと思います。
誰もいないと思っていた烏帽子小屋で、お声を掛けられるとは思ってもいませんでした
今回の裏銀座は本当に全行程で雪が少なかったようですね
私達が行かれなかった双六小屋付近、そして雪庇のない大ノマ乗越が特に印象的でした
今回は同じ行程を辿れず残念でしたが、二度あることは三度ありますから、またいずれお天気の良い山でお会いしましょう
せっかくなので、過去の記録も拝見させていただきました
大変お世話になりました。酔っばらいにお付き合いいただきありがとうございました。
3日は強行軍でしたね。暗くなる前に烏帽子小屋に着かれたでしょうか。百戦錬磨の青空さんなので心配はしませんでしたが。私は小屋のすぐ下で早々にテント張りました。
また何処のマニアックな山でお会いするような気がします。
思い出しましたが、昨年8月15日早朝三俣山荘のテン場でお見かけしています。読売新道からの2泊目でした。
確かに三俣山荘のテン場にいましたが・・・あの大勢の人の中で良く分かりましたね
それ以外にも結構かぶっている山がチラホラありましたね
何処でお見かけした記憶があったのですが、人違いかもしれないと。今回HPを拝見して確信した次第です。
改めて色んな山を登ってらっしゃるので興味深いです。金山~火打とか。今後も参考にさせていただきます。
同郷の西さんともお会いしたいですね。
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