念願の剱岳(称名滝〜大日岳〜奥大日岳〜剱岳〜立山〜竜王岳〜室堂〜弥陀ヶ原〜八郎坂の周回コース)
- GPS
- 80:00
- 距離
- 44.5km
- 登り
- 4,131m
- 下り
- 4,131m
コースタイム
9月14日 富山駅6:25=立山8:00=称名滝バス停8:20
称名滝9:15-大日平12:10-大日岳15:00-大日小屋16:00
9月15日 大日小屋5:30-奥大日岳7:45-別山乗越9:45-剣山荘11:00-
前剱12:15-剱岳13:45-前剱-剣山荘16:00
9月16日 剣山荘6:20-剱沢-別山8:00-真砂岳―富士の折立9:55-大汝山10:20-
雄山10:50-一ノ越11:30-龍王岳13:00-ミドリガ池-雷鳥荘16:00
9月17日 雷鳥荘7:00-地獄谷7:25-天狗平-弥陀ヶ原(展望台)8:50-
松尾峠(展望台)10:20-弘法-八郎坂-称名滝=立山=富山駅
富山駅21:45発夜行バス=
9月18日 京都駅
天候 | 1日目 晴れ 2日目 曇り 3日目 晴れ 4日目 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
立山駅-称名滝(立山探勝バス) http://www.alpen-route.com/access/timetable/index.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
道の状況…よく整備されています。 危険箇所は剱岳の岩場でしょうか。雨風に注意です。 温泉はたくさんあります。わたしは雷鳥荘で。 あと立山駅前にある旅館でも外来入浴した。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
山をする人なら必ず一度は登りたい憧れの山…剱岳ではないでしょうか。
そう、でもカニのタテバイ、ヨコバイの岩場など考えると不安要素いっぱい。
しかも体力は年々落ちるばかりです。ということで一年でも若いうちに念願の剱岳登頂を果たしたくて焦りのうちに計画しました。
どうせ登るなら静かな大日岳も楽しみ、稜線を歩いて剱に近づいていく喜びも経験したくて称名滝から登ることにしました。初日の天気は曇り。標高を上げていくごとにガスの中に入っていきます。眺望はありませんがカールの紅葉がきれいです。
稜線に出ても何も見えず、ライチョウも無防備に歩いています。
大日小屋で泊まる手続きをしたあと空身で大日岳へ。そうこうしているうちに、なんとガスが切れてきました。その間からかっこいい山が…!あれが剱かと期待したが方角が違う…そっか、立山だ。そのうちすぐまたガスに消えていってしまう。
ブロッケンでしばらく遊んだ後、山小屋に戻る。その直後、徐々にガスが晴れてきた!!見え隠れする岩の頂。あれこそまさに剱岳です!!谷をはさんではるか遠くにそびえる岩山。雪と岩の殿堂、憧れの剱! しばらくしてその全容を明らかにしてくれました。超かっこいいー。そこで一目ぼれ。^m^❤
大日小屋はランプの小屋。とてもいい雰囲気です。翌年には割引サービスのついた年賀状まで送ってきてくださいました。
翌朝早くに小屋を起ち、剱岳へと向かいます。11時までに剣山荘に着けば、計画を前倒しして当日中に剱アタックする予定です。立山を真正面に眺めながらの快適な道を進んでいきます。途中アップダウンをくり返し、ようやく別山乗越へ到着。今度は剱岳を真正面に構えることができます。いよいよという感じ。
剣山荘には10時半ごろ到着し、宿泊の手続きをし、荷物を軽くして、それから11:00剱岳アタック開始です。一番近い山小屋からでも往復5時間。こんな山はそうありません。気を引き締めてスタートです。
しかし直後から急なザレた歩きにくい登り!!四つん這いに近い格好でなんとか一服剱、前剱と進んでいきます。そのたびに急な登り、そして急な下り、そしてまた登り返し…とハードな道のりです。途中、鉄でできた橋やハシゴ、クサリがあります。最近整備がされたばかりなのかどれもキレイで頑丈です。
足元が切れ落ちた崖っぷちという場所も多々あり、スリル満点です。岩にしがみつかないようにしながら注意深く進みます。
カニのタテバイ。ほぼ垂直のような壁です。クサリがないと登れない岩壁。腕の力で体を持ち上げる感じです。一生懸命に這いあがって、なんとかなんとか剱岳登頂を果たします!!わぁい、おめでとう〜〜〜。そうやってひとりお祝いをしていると反対ルートからヘルメットやカラビナつけた二人の登山者が。
そっか、かれらは八ツ峰から登ってきたんだ…すご〜い!尊敬〜〜!
後立山連峰の展望をひととおり楽しんだ後、下山します。この下りがまた高度感たっぷりで怖いのであります。とくにカニのヨコバイ!足元にある金具をつかんで、その下にまで下りなければなりません。しかしどこを探っても右足の足場がないんです。おかしいなぁ…。仕方ないので左の足場だけで横移動していきました。かなり怖かったです。そのあとはまぁ行きと同じ、登りあり下りあり四つん這いありのルートをたどりながら剣山荘になんとかたどり着きました。
やった〜〜念願の剱岳、制覇!!(^◇^)
小屋の前のベンチで飲むビールが最高においしかったです。
そしてこの小屋にはシャワーもあり、気持ち良かった〜。
翌朝、快晴。みんなは剱へ向かっていきます。こんなにいいお天気になるんだったら剱登頂を残しておけばよかったとちょっと後悔しながら出発。
剱沢にくると山岳救助隊の基地が。隊員たちが作業をされてます。
おぉ〜っ、なんてかっこいいんでしょう。頼りになる方たち、ありがとうございます。
別山北峰から見る剱岳は最高です。朝日をうけて輝くその壮麗な姿にほれぼれします。本当にかっこいい。感動。最高。美しい山。完璧です。
その後、立山縦走をし、ついでに龍王岳に登りました。ちょっとガスがでてきてましたがいい展望です。頂上でひとり楽しんでいると人声が…。なんと東側の谷から尾根をよじ登ってくる人がいるではありませんか。ガイドっぽい人もおられましたが、こんな登山地図にないルートを登ってくるなんてスゴイです…。
そのあと五色ヶ原まで足を伸ばそうかと歩き始める。携帯でヒュッテに予約まで入れて見る。そして龍王岳の長い下り、獅子岳を前にしてちょっと面倒くさくなってしまう。だって翌日にはまた引き返してこないといけないんだもの。
それよりも室堂に下ってそこで泊まった方が賢いかも…と考え直し、ヒュッテに予約取り消しをしてUターン。あとはのんびりラクラクな散策でみくりが池に下り、雷鳥荘に宿泊。ここは山であることを忘れさせるほどの快適な旅館のような山小屋。豪華なフルコースの料理。そして気持ちのいい濃厚な硫黄の温泉(これが後になって大変な思いをすることになるのだが…)。
翌日は最終日。時間にゆとりがたっぷりあるので歩いて弥陀ヶ原も縦断していくことにする。室堂平はもうすっかり秋。チングルマも紅葉し、穂先がそろって揺れている。この日も快晴。空の開けた快適な道を歩いて行く。ときおり高原バスが過ぎていくのが見える。
でもちょっとルートを誤る。まちがって天狗平山荘から旧道に進んでしまう。笹に覆われた歩きにくい苔だらけの石ばっかりの道。あまり人が通っていないのだろうか…。そして結構勾配が激しい。かったるい道…。仕方なくがんばって進む。
途中にある展望台にも一応足を運ぶ。砂防ダムが見える。
その後も単調な木道の道を忍耐して進み、剱もとうとう見えなくなり、そして最後は急な八郎坂。着々と高度を落としていく。そしてようやく称名滝が見えてきた。
数日前に入った登山口の前を通る。
先にバスの時刻を確認しておこうとバス停に向かうと、なんと出発直前のバスが!1時間に1本しかないことを考えるととてもラッキー(^。^) 飛び乗って一気に立山駅へ。駅前の旅館で日帰り温泉入浴し、富山電鉄駅へと向かう。
夕方は高岡で友人と会い、夕食をともにし、再び富山駅まで戻ってから夜行バスに乗り、家路に着いた。
しかしまだまだ続く。実は帰ったその日から両足にひどい蕁麻疹が発症!!
これまで経験したことのない痒さ、腫脹、疼痛、世界地図のような発赤、発熱。
明らかにとんでもない異常。もう痒くて痒くて我慢できなくて掻くと汁が出て悲惨なことに。包帯でぐるぐる巻きにしてみる、アイスノンで冷やしてみる、いろいろ試すが効果は限定的。ということであきらめて病院へ…。
皮膚科のドクターも「なんなんですか、これは?」と首をかしげる始末。とりあえず飲み薬と塗り薬とを処方してもらう。原因を特定することはできないけど、たぶんいろんな要素がからんで一気に爆発したんだと思う。
ひとつは外国(NZ)で購入した虫よけ日焼け止めクリーム。山に入る少し前から足に塗っててヒリヒリ違和感を覚えていた。少しかゆみもあった。
それに加えて数日間はいてたサポートタイツによる摩擦、締め付け、汗。
そして極めつけは濃度の高い硫黄泉。もともと肌が弱いうえにいろんなことが重なった。疲れによる抵抗力低下もあったかもしれない。
あんな悲惨な目にもう二度と会いたくない。蕁麻疹がきれいに消えるまでその後数カ月かかったのです。最悪でした。
でもまぁ、念願の剱岳は完登できたから、今となってはみんなひっくるめて大成功の山旅だったと思います〜(*^_^*)
コメント
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ご登頂おめでとうございます。
minkistさん、こんばんは。
こんな大縦走してみたいですね。
剣や立山も行ってみたい山域ですが、なかなか実行できずにいます。
でも、いつかは行って自分の目で見てみたいですねー。
諦めずに書いた感想とても良く書けてますよ。
楽しく読ませていただきました。
見て頂いてコメントまでありがとうございました!
とりあえず縦走好きなので、なんだかんだ連休があれば
歩きまわってますね〜。
todokiti さんは伊吹など近場で楽しんでおられるのですね!
伊吹はまだ下から歩いて上がったことないので一度行かなきゃ
なぁと思いながらなかなか行けてません。
やっぱりお花の季節が最高ですよね〜
こんばんは、minkistさん。
2時間+2時間の大作読ませて頂きました。
(ハングアップはWebだと間間あることですね )
それにしてもハード山行ですね 。
写真を見ても迫力が伝わってきました 。
はじめまして。コメントありがとうございました。
そして記録も見て頂いてありがとうございました。
chengfuさんに教えて頂いて、初めてグーグルアースで
ルートを見てみました。
すごい
あんな機能あったんですね!
なんかいつもハードな感じです〜
まぁ健脚なので
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