北沢峠〜仙丈ケ岳〜両俣小屋〜北岳〜池山御池小屋〜鷲住山展望台
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 26.0km
- 登り
- 2,845m
- 下り
- 3,439m
コースタイム
天候 | 6/28(日) 快晴 6/29(月) 晴れのちガス |
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過去天気図(気象庁) | 2015年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
両俣小屋〜北岳の直登ルートは通行止めです。小屋に御迷惑がかかりますので、この区間のルート説明、写真、感想文は載せておりません。沢登りの技術と装備、体力、天候の全てが必要なことを付け加えておきます。両俣小屋では北岳へは間ノ岳経由をお勧めされました。 藪沢から仙丈ヶ岳はこの時期は基本通行止めです。藪沢大滝上で雪渓を左岸に横断しますが、この時期は踏み抜き、崩落の危険があります。大平山荘では登山禁止と問答無用で追い返すのではなく、経験や装備を確認され、自己責任であることを十分理解して入山するよう指導されているそうです。 仙塩尾根の森林限界以下は倒木が多いですが、問題になるほどではありません。南アらしい気持ちの良い樹林帯です。 池山吊り尾根はほとんど登山道といっても差し支えないほど踏み跡ははっきりしています。問題なのは池山小屋から下、あるき沢橋までの最後の下りは足元が非常に悪くスリップしやすいです。斜面も急なので、落ちると大事になる可能性があります。八本歯コルからピークまでは足場、ホールドともしっかりしておりそれほどでもありません。ボーコン沢の頭から下る方向、尾根を間違えないこと。ノッペラボーの平らな地形のためガスに巻かれると方向感覚が狂います。 今回のコースで一番危険を感じたのは野呂川吊り橋への下降路でした。最初行くのをためらったくらい。絶壁をジグザグに下降、トラバース箇所には固定ロープもありますがスリップが怖い。落ちるとタダでは済まないです。十分注意のこと! |
予約できる山小屋 |
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写真
感想
梅雨のしっとりとした緑を味わえればと、多少の雨を覚悟の上で南アルプスへ。ところが蓋を開けてみると予報を覆し2日とも晴れ。爽快な夏山を満喫できました。
6/28(日) 北沢峠7:30〜10:30仙丈ヶ岳11:00〜15:05両俣小屋
仙丈に登るのは17年ぶりで楽しみだ。今日は雨の予報が覆されてピカイチの晴天で、沢の中を気持ちよく登ってゆく。17年前は山頂直下のカール底にはボロい掘っ立て小屋があるだけだったが、立派な仙丈小屋が出来ていて呆然、風力発電機まであった。気持ちいいので小屋前でお茶を入れて大休止。
山頂はたくさんの人で、皆さん思い思いにくつろいでいた。今日は北アルプス方面は雲に覆われているが、南アの周りは綺麗に晴れて赤石岳あたりまで見える。十分に満喫して仙塩尾根に入った。途中大仙丈までは人もちらほらいたが、そこから先は一人旅。雷鳥♂とも遭遇(こんな晴天時に珍しい!)。森林限界以下はとても南アルプスらしい雰囲気で、昨年の白峰南嶺を思い出した。2499mの独標は露岩になっていて景色が良く、ゆっくり休んで最後の大展望を満喫してから野呂川へと下った。
両俣小屋は初めて来たが、噂通りに素朴で良い小屋。この日の宿泊客は釣り客の方1名と私のみ。釣りの方は常連のようだ。食事はボリュームがあってとても美味しかった。管理人のHさんにも色々と山のお話しを伺った。早起きで疲れていたので日没後にはもう寝てしまった。
6/29(月) 両俣小屋5:10〜8:55北岳9:20〜11:55池山小屋12:20〜13:30あるき沢橋13:40〜15:25鷲ノ住山展望台バス停
北岳山頂に立つ。いやはや、何事もなく無事到達できてよかった。天気も最高で言うこと無し。梅雨のまっただ中だが、すがすがしいこと極まりない。北岳に登った過去2回は濃霧で、3回目にしてようやくの晴れ、今回は苦労してじわじわ登りようやく到達したこともあって、万感の思いがこみ上げてきた。
長居したいが先も長いので八本歯コルへと下る。今日は雲の出足が早く、バットレスも見えなくなった。コルから少し登るとクロユリを見かけた。15年ぶりくらいに肉眼で。北岳では珍しくないのかしら。ボーコン沢の頭までは快適な稜線歩きだが、今日は風がなく蒸し暑くてかなわない。ピークで少し粘って休憩したが、バットレスはついに姿を見せなかった。樹林限界下へ入るとガスに包まれようやく涼しくなった。
思ったより道は良く快速に下って池山小屋に到着。お湯を沸かしてラーメン。小屋の周りは疎林に囲まれたぽっかりとした空地で、幻想的で綺麗なところだった。ただ小屋内は暗くて昼間過ごすにはつらい。綺麗で頑丈そうなので、寝るだけなら快適そうだったが…
小屋からしばらく行くとこれでもかというほどの斜度をジグザグに下って、あるき沢橋の林道に降り立った。今日は9時半以降ずっと下り通しで、さすがに膝が笑いかけている。真っ暗な林道のトンネルをくぐり、野呂川の吊り橋を渡って鷲ノ住山に登る。林道から野呂川への下りは絶壁で、これを登山道にするのはどうかと思うくらい危険だった。
鷲ノ住山の登りは標高差400m以上ある。今日の行程ももう10時間。暑いしバテてヘロヘロ。途中2回ほど疲れてへたり込むように休憩しつつ、なんとか鷲ノ住山展望台バス停にたどり着いた。冬に北岳から下りてくる人はここは地獄の登りだろうな〜など余計なことを思いつつ…
平日だから乗り合いタクシーも空いてるだろうと勝手に予想してたのだが、やってきた3台とも満員でふられてしまった。結局1時間半ほど待ちぼうけて最終バスがやってきて、ようやく南アルプスから脱出した。
コメント
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初めまして。
夏に塩見岳から仙丈岳までの縦走を計画しているので、興味深く読ませていただきました。倒木もそれほどではないんですね。
また、過去の記録も見させていただきました。台高山脈縦走の記録もすごいですね。尾鷲から歩かれたんですね!!
このあたりは私も少しずつ歩いていますが、本当に複雑な地形ですね。
これからもマイナーな縦走を楽しんでください。アップを楽しみにしています。
mayutsubo様
コメントありがとうございます。
仙塩尾根完走いいですね。熊の平に泊まるか両俣に泊まるか迷いますね。どっちも捨てがたいほど素晴らしいです。倒木は私は大したことないと感じましたが、小屋のHさんによると結構しんどかったというお客さんもいたそうです。でも道がわからなくなるようなことはなかったです。
台高は今思い返してもしんどかったです。でも関西では貴重な大きな山塊ですね。歩けど歩けど尽きない山並はほんと魅力です。良い地域にお住まいですね。
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