白山 〜高山植物の楽園へ〜
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- GPS
- 24:46
- 距離
- 16.0km
- 登り
- 1,839m
- 下り
- 1,855m
コースタイム
- 山行
- 8:17
- 休憩
- 1:58
- 合計
- 10:15
天候 | 梅雨の中休みで快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
市ノ瀬に8時に着いたところ、駐車場は満杯で誘導に従って路肩に駐車しました |
コース状況/ 危険箇所等 |
≪登山道の状況≫ ・観光新道:序盤は稜線まで一気に登るので健脚向け 1時間半ほど頑張ると花が咲乱れる気持ちいい稜線歩きとなる ・砂防新道:沢をつめていくルートなので傾斜は観光新道よりは緩め 黒ボコ岩手前の十二曲りが急 3か所ほど残雪有で一か所は滑落すると危険なので慎重に ・室堂〜御前峰:よく整備された登拝道なので危険個所無し ≪危険動物情報≫ ・ヤマビル:遭遇せず ・ヘビ:遭遇せず ・クマ:遭遇せず しかし特に単独行は熊鈴があると良いかと |
写真
感想
今週末には梅雨の中休みの晴れになりそう。
夏山遠征第一弾として、かねてから行きたかった中央アルプス三ノ沢岳はどうかなと思って、諸兄のレコを拝見していると…
白山も高山植物が咲き乱れているではないですか…!
日曜日は午後から所要があるけれど、室堂を早朝に発てば間に合うだろう…
ということで、高山植物に呼ばれて急きょ白山へ出かけてきました。
日曜日は早々に下山せねばならず、花の撮影は今日が勝負。
健脚向けコースではあるけれど、花が多い観光新道を登り、宿泊地の室堂を目指します。
稜線までは花も少な目。
大段差の急登が果てしなく続く辛抱の区間。
しかし、ブナ林の緑の美しさ、谷の対岸には別山と大瀑布の大パノラマ。
対談差を一歩ずつ慎重に登ること1時間半、空が近づいてくると稜線到達でした。
アップダウンがあるし、目指す御前峰もなかなか見えてこない。
泊り用の重い荷物を背負っての縦走は苦しくもありますが…
始めは仰ぎ見ていた別山がだんだん自分と同じ高さになっていく大パノラマ。
道端には高山植物の大群落。
少し辛くても、至福のひと時の稜線漫歩の山旅となりました。
始めはササユリやニッコウキスゲ、ハイマツの陰にはアカモノやゴゼンタチバナがあるくらい。
それでも標高が上がるごとに花は増えてゆき、ハクサンチドリ・テガタチドリ等のラン科の花、美しい配色のミヤマダイモンジソウをみることができました。
さらに上がって行くと、白い花がたくさん連なるのが夏の高山植物の代表格であるコバイケイソウ。
観光新道上部のあちこちで咲き誇っていて、今年は当たり年かなと思うとわくわくしてきます。
きついながらも楽しい登りを経て、砂防新道とのジャンクションである黒ボコ岩に到達。さらに少し歩くと弥陀ヶ原の木道区間。
ここで初めて白山の主峰 御前峰が視界に広がりました。
苦労して登ってきて、ここで初めて見ることができた白山主峰。
白く輝く雪渓。足元にはクロユリとハクサンコザクラ。
心を打ち震わせるパノラマを前にして、思わず涙がこぼれてきました。
ここから本日の宿泊地室堂平まではひと登り。
1年半ぶりの室堂平は、まだちょっと残雪が多く、コバイケイソウやハクサンコザクラはまだまだこれからといった感じでしたが、素晴らしい美しさでした。
荷物を置いて身軽になってから、ハクサンコザクラとクロユリを撮影して過ごしていると…。
登山前に挫いた左足を、何でもない所を歩いていて再び挫いて、体勢を立て直せず転倒するハプニングが…。
周りで見ておられた方、ご心配かけて申し訳ありませんでした…。
なんとか歩くことはできるものの痛みはひどくなり、これが下山時に大ブレーキになるのでありました。
夕食を済ませてから、まだまだ明るかったので御前峰まで往復してきました。
登山道の傍らにはイワギキョウ、イワツメクサなど夏山の花が咲き始めています。
暮れゆく山頂からは夕暮れで赤く色づく日本海や別山のアーベントロートを見ることができました。
山頂で記念撮影し、暗くなる前に下山。
夜のとばりが訪れてからは、しばし外に出て満点の星のを天体観測。
山の夜 上を見上げると数え尽くすことのできないほどの星。
夏の大三角、北斗七星、さそり座…。
星ってこんなにあったんだと圧倒されるばかりでした。
夜はぐっすり休んで翌朝、日の出を見るために再び御前峰へ。
雲海を隔てて東に連なるは劔から立山、槍ヶ岳、憧れの穂高岳、乗鞍までの北アルプス。
更に南には雲海に浮んでまるで水墨画の一枚のような御嶽山。
北アルプスから太陽が登ると、風景は次第に鮮やかさを増してゆき…。
今年もまた見ることができた、世界で一番美しい朝。
大切な人にみせてあげたい宝物がまた一つ増えました。
朝食をおなか一杯頂いてから、下山開始。
今日は砂防新道を経て別当出合の登山口を目指します。
挫いて痛めた足を気遣いながらなのでスピードは上がらないわ、花を探すどころではないわの苦行の行程になってしまいました。
砂防新道も花は豊富。
キヌガサソウ、サンカヨウ、もう終盤のニリンソウなど、水気のある場所を好むものが多い印象でした。
探し求めていたエビネ似のコケイランは見つけられたものの、ハクサンシャクナゲは接近できる所に無く、サイハイランは見つけることができなかったので、また次回の探索課題となりました。
痛む足をかばいながらもなんとか少しずつ高度を下げ、周りの森がブナ帯になり、視界に別当出合のつり橋が入ってくると、ゴールは目前。
つり橋手前でセンジュガンピに見送られて、無事に登山口に帰還しました。
いつもなら楽しい山行もおしまいかと思ってせつなくなる瞬間ですが、今回は足を挫いて無事戻れるか心配だったので、なんとか自力で帰還できてホッとしました。
高山植物の楽園と大パノラマ、満点の星と世界で一番美しい朝を満喫した山旅でした。
しばらくは挫いた足の治療をしながらの生活になりますね…。
コメント
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