前穂高岳・北尾根ルート 自主山行
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- GPS
- 52:24
- 距離
- 39.4km
- 登り
- 2,192m
- 下り
- 2,190m
コースタイム
- 山行
- 5:32
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 6:08
- 山行
- 13:36
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 14:25
- 山行
- 4:27
- 休憩
- 0:43
- 合計
- 5:10
【9/5(土)】涸沢ヒュッテ4:00→13:15前穂高岳→14:00紀美子平→15:50奥穂高岳→16:30穂高岳山荘→18:30涸沢ヒュッテ
【9/6(日)】涸沢ヒュッテ6:30→8:30横尾→9:30徳沢→11:40上高地(入浴)⇒帰神
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
|
写真
感想
9/5(土)早朝4時に涸沢のテン場を出発、既に何組かのパーティが先行しているようで行く手にはチラチラとヘッドランプの灯りが見えます。足元に広がる雪渓を避け、眼前にそびえ立つ穂高連峰を左から攻めます。
北尾根は前穂高岳を含めて8峰から成り、我々は6峰と5峰の鞍部、通称5.6のコルから1峰・前穂高岳山頂を目指します。唯一の経験者であるSLを先頭に稜線上へ向けて徐々に高度を上げていきます。
ガレ場で踏跡は分かり難かったものの、指針は前日の打合せで決めていたので早い段階でCLが大岩に書かれた“5.6のコルへ”の赤文字を発見。中腹に差し掛かると空が白み始め、穂高連峰にモルゲンロートが差し、その美しさに一同しばし心を奪われます。5.6のコルに到着すると登攀具を装着し少し休憩をとりました。
5峰は這松などの低木で半分覆われた岩稜という様相、特に苦戦することもなく頂上を踏むことができました。4峰の様子を窺うと2組ほどのパーティが登っているのが見え、彼らの進むルートを参考にすべく動向を注視していると、左方向へ巻こうとしていた一組が大きな落石を起こすのを確認。事前情報通り4峰は手強そうです。
4峰もそのままロープを出さずに登攀、ロープを出したほうが良いのではないかという場所が1箇所ありましたがそのまま登り切りました。
先行パーティの行ったルートを確認したおかげで難なく登頂。頂上にはテーブル状の大きな岩が載っており、その下には錆びて腐食した空き缶などが多数ありました。
4峰を降り3.4のコルに到着すると3峰登攀中が1組、ルートの取り付きに1組、順番待ちが2組いました。この調子ならすぐにでも順番が回ってくると思っていましたが、かなりの時間待たされることに。詳しい状況は分かりませんでしたが、登攀中のパーティが手間取っている様子。前のグループと談笑しながら待つこと約3時間、ようやく核心の3峰に挑戦です。
まずは1班SL組が先行し、その後に2班CL組がついて行きます。1ピッチ目は先行するパーティのルートを参考に、概ねその通りに登攀。途中難しい所があったものの良いタイミングでピッチを切ることができました。支点は錆びついた3連ハーケン。2ピッチ目、3ピッチ目と順調なペースで3峰を攻略して行きます。古く錆びたプロテクションが多く見られましたが、特に不安定なものはありませんでした。最終ピッチの支点はSLのアドバイスに従い、ピナクルに取ってセカンド、サードクライマーをビレイ。
核心の3峰を5人共に完登し1,2峰を残すのみ。ここから2班はロープをしまい先行している1班を追いかけます。2峰から降りる際に懸垂下降しなければならない箇所があります。10メートル程のほぼ垂直な岩壁で、クライムダウンも可能ということでしたが安全第一、1班が懸垂下降の準備をしてくれていました。
二つの支点に幾重にも掛けられた残置スリング、それに通された1班のWロープ使い下降。1班は既に登頂しており、1班SL組のよく通る声が聞こえてきます。我々2班が1峰前穂高岳に登頂する直前からガスがかかり始め、360度パノラマの眺望という訳にはいきませんでしたが5人で無事このルートの終了点に到着。CLのいつもの儀式、バンザイ絶叫。そして“穂高岳”の三角点に手を置き「はじめまして」、どうやらCLは涸沢に続いて前穂も初だったようです。
今回はバリエーションルートの入門という位置付けで、決して簡単という訳ではありませんでしたが、経験者がいたこと、他パーティの登攀ルートを参考にできたことなど良い条件の下、順調に登り切ることができました。また会の岩例会や座学で学んだことを存分に活かすことができ、やっていて良かったと思える素晴らしい山行でした。(KA)
<コース状況>4峰はルートファインディングが重要。落石にも注意が必要。
<特記事項>カムはほとんど使用しなかったが3,4番のカムは出番がありそう。1ピッチにつき長ヌンチャク4、5本使用。
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