乗鞍岳 〜ご来光バスに乗って南北中央アルプスの展望台へ〜
- GPS
- 04:48
- 距離
- 6.0km
- 登り
- 439m
- 下り
- 455m
コースタイム
- 山行
- 3:27
- 休憩
- 1:21
- 合計
- 4:48
天候 | 晴れ しかし下山後に天候が悪化して雨になったようだ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
≪登山道の状況≫ ・全体的によく整備されており、危険個所無し ・肩の小屋から本格的な登山道になる ・火山ゆえ足元がガレているところが多いので、トレッキングシューズ以上を推奨 ≪危険動物情報≫ ・ヤマビル:遭遇せず ・ヘビ:遭遇せず ・クマ:遭遇せず。畳平の売店に出没したこともあったような… |
その他周辺情報 | ≪トイレ≫ ・畳平、肩ノ小屋に有り。 ≪商店≫ ・畳平、肩ノ小屋、頂上小屋で食料など購入可能 |
写真
感想
楽しかった夏山シーズンは終わり、山は秋の色。
高山植物は終わってしまっても、秋の澄んだ空気の元、大パノラマを楽しめる季節でもある。
常念岳に行こうか、いや甲斐駒・仙丈も捨てがたい…、と思っていたら、早くも秋雨前線が到来。
しかも9月は所用が重なり、泊りでの山行は不可能に…。
それならばどこか日帰りで楽しめるところはないかと探して…
ご来光バスに乗って、山頂からの日の出と大パノラマを見に乗鞍岳に出かけてきました。
乗鞍岳。
幼いころに家族旅行で何度か登ったことのある思い出の山。
一般車両も畳平まで登れた頃、宿を早立ちして家族で日の出を見に来たこと…
畳平で高山病になり山頂アタックができず、母に付き添ってもらってお花畑を散策したこと…
剣ヶ峰まで登ったとき、山を舐めていた弟がスリッパで登り、すれ違う人から心配されまくったこと…
そんな懐かしい思い出の山。
山屋として登るとどんな風景を見て何を感じるのだろうかと、わくわくしながら向かいました。
乗鞍観光センターで車中泊し、4時半出発のご来光バスに乗車。
夜のとばりが少しずつあけてきて、次第に風景が色づいてゆく。
畳平手前の県境ゲートに到着したのが5時10分。
今日の日の出時刻は5時27分。
17分で富士見岳山頂まで行けるのか…!?
準備運動もそこそこに、ガンガン登って5時21分に富士見岳着。
何とか間に合いました。
待つこと数分。
東の雲海の中から太陽が昇ってきます。
風景が赤く染め上げられ色彩を増してゆく、世界で一番美しい朝。
今年は白山や白馬岳でも見たけれど、ここ乗鞍から見る日の出もそれはそれは美しいものでした。
山小屋に泊まるなど山中拍しないとなかなか見れない美しい瞬間を、バスに乗ってくるだけで手軽に楽しむことができるのは恵まれていますね〜。
登山初心者(とうか山に興味がある程度…)の自分の大切な人もここなら無理なく来れそう。
いつか一緒に来れるといいなとセンチメンタルになるロンリークライマーがここに一人…。
風景は美しいのですが…。
さ、寒い…。
時折吹き抜ける強風は、もう秋どころか冬の訪れを感じさせる寒さ。
頂上小屋スタッフの方曰く、今朝の気温は3度だったとか。
持ってきたソフトシェルとダウンを着て、グローブをはめてもまだ寒い。
今年はスノートレッキングもしてみたいけれど、冬はレイヤリングを見直さないといけないですね…"(-"""
日が高くなり、風も収まってくると、寒さもひと段落。
肩ノ小屋までは天を衝いてそびえる剣ヶ峰や眼下に広がる乗鞍高原とエコーライン、咲き残ってくれていた高山植物たちを見ながらの楽しい車道歩き。
ハイマツ帯ではライチョウに会えないかなと思いましたが、残念ながらお姿を見ることはできませんでした。
肩ノ小屋から本格的な登山道。
とはいえ標高差200mほどなので、山慣れた諸兄には適度な運動という程度でありましょう。
火山ゆえに足元はガレガレなので、特に下山時にスリップ注意ではあります。
肩ノ小屋からはミヤマアキノキリンソウがちらほら咲く程度で、高山植物も少な目でした。
高山には一足も二足も早い秋が訪れていることを実感しました。
ひと登りして剣ヶ峰手前のピーク、蚕玉山に到達。
西側の展望も開けて、白山が浮島のように雲海に浮かんでいました。
7月には向こうの山頂からここを見ていたんだなと、懐かしく思い出します。
乗鞍岳主峰の剣ヶ峰はここから目と鼻の先。
ひと頑張りで山頂に到着しました。
結構岩場やガレ場もある、本格的な登山道でした。
ここにスリッパで突入した弟は、山を舐めるにもほどがありますね…。
お越しの際は、少なくとも運動に適した靴でいらして下さいね…。
7時50分、乗鞍岳剣ヶ峰に登頂。
朝の澄んだ空気の元、360度の大パノラマが展開していました。
北にはここ乗鞍から連なる北アルプスの山々。
夏に天候不順で断念した笠ヶ岳
薬師岳、剣岳、立山、水晶・鷲羽・野口五郎など裏銀座の名峰たち。
後立山の針ノ木岳、そして夏に登った白馬岳。
焼岳、槍ヶ岳、憧れの穂高岳もくっきり。
さらには大天井岳、常念岳まで、北アルプスのスターが勢揃いしていました。
東には八ヶ岳。
南東には南アルプスと中央アルプスが二十稜線を展開させています。
甲斐駒から聖まで、木曽駒から恵那山まで、そして北岳の稜線からちょこんと頭をのぞかせる富士山。
恵那山の南には東濃の花の山、屏風山らしき山稜も見えました。
南には圧倒的存在感の御嶽山。
そして、西には高山植物ファンの憧れの山、白山。
百名山が何座見えるのだろう…。
間違いなく、乗鞍岳はアルプス展望台としてトップクラスの山ですね!
大パノラマを楽しんでから、スリップに気を付けて下山。
畳平まだ1時間ほどで下り、畳平下のお花畑を一周してみました。
さすがに季節が遅いのでめぼしい花はなく、ヨツバシオガマやアキノキリンソウ、ウメバチソウがちらほらと咲く程度でした。
秋の山はちょっと寂しいですね。
本格的な秋が訪れると、草紅葉となったお花畑がもう一度色づくことでしょう。
10時5分発のバスで乗鞍岳を後にしました。
乗鞍観光センターから見ると青空をついてそびえる山容がりっぱすぎる乗鞍岳。
乗鞍高原が紅葉に彩られる頃、乗鞍岳は格別の美しさを纏うことでしょう。
温泉入ってのんびり帰りたかったのですが、午後から所用があるので、一目散に東濃へ帰投し、14時には家に戻りました。
もう少しゆっくり楽しみたかったですが、世界で一番美しい朝とアルプスオールスターの大展望を満喫できた、充実の山行になりました。
長文お付き合いありがとうございましたm(__)m
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