和佐府〜北ノ俣〜黒部五郎岳〜双六岳〜新穂高
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- GPS
- 56:00
- 距離
- 42.3km
- 登り
- 3,561m
- 下り
- 3,470m
コースタイム
2/4 北ノ俣避難小屋 0430 〜 0615 北ノ俣岳 0630 〜 0850 黒部五郎岳 0920 〜 0945 黒部五郎小屋 1000 〜 1350 双六岳 1420 〜 1505 双六小屋泊
2/5 双六小屋 0610 〜 0720 大ノマ乗越 0740 〜 0820 わさび平小屋 0820 〜 0845 新穂高
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・飛越:トンネル手前約6kmの除雪終了点に1台駐車。下山後回収 |
写真
感想
移動高気圧がやってくる。長期予報を見ていても数日間晴れることは少ないようなので、ここは休みをとって行くしかない。3人の会社員と1人のバムで旅に出た。
<3/3(木)> 和佐府〜北ノ俣避難小屋
初日は深夜に東京を出て、新穂高でボブと合流。1台新穂高にデポし、和佐府集落の除雪終了地点から山へ入る。思ったより遅い出発となり、飛越トンネルまでも2時間かかる。先行者は1名いるようで、トレースがついている。
緩やかでスキー登高に適した尾根を寺地山まで登り、さらに少し歩いて北ノ俣避難小屋に着く。避難小屋の直前で単独の先行者に追いつき、ラッセルの御礼を言う。
小屋はしばらく人が入っていなかったのか、室内にゴミが散乱している。どうもデポしてあった食料が小動物に食い荒らされたようだ。アルファ米、ジェル飲料等が食い荒らされ、糞までも。。。食料をデポする時は缶等に入れないといけませんね。
身支度をしていると夕焼けが良い感じに。荷物を置いて空身で一本滑りに出かけた。一日中曇っていたせいか雪は温存されていて、やや薄いが軽いパウダーだった。大量のお酒を消費切れぬまま就寝。
<3/4(金)> 北ノ俣避難小屋〜双六小屋
北ノ俣の稜線で日の出を迎えるように小屋を出る。上部に近づくほど雪面は氷化するため、クト―を使用した。北ノ俣岳で滑走準備をしている頃陽が上る。来てよかった。山頂で記念撮影をしてから、赤木沢を一本滑る。
やはり雪は良いが、今日は移動が長いので遊んでいる暇はない。適当な場所でシールに切り替え、黒部五郎岳を目指す。前回春に来たときはスキーをデポして山頂を往復した。今回はスキーで登ったが、クト―で無理なく登れた。
山頂で再び記念撮影。小休止の後カールに滑り込む。斜度、雪質共に極上でした。が、後から見れば山頂付近に雪庇の切れ目があり、そこから滑れたら更に良かっただろうと思われ、悔いが残った。
黒部五郎小屋で再びシールに履き替え、長い登りとなる。稜線に出て、三俣蓮華をクト―とウィペットで巻きにかかる。が、ここは氷化していてかなり悪かった。意地で最後までトラバースしたが、早い段階でアイゼンに履き替えて板を背負ったUTMFが一番早かった。筋肉も体力もすり減らし、丸山に到着。再び滑走に切り替え、尾根を下る。
が、ここで問題が発生。私が先頭で滑走中、尾根と雪庇の間に生じた亀裂に落ちた。
両脚が宙に浮いた状態で腕だけで雪面にひっかかり、しばらくもがく。さらに悪いことに板を外す際、誤って一本を穴の底に落としてしまった。ザックも脱いでなんとか空身で脱出。改めてハーネスにロープを付け、アックスを持って取りに戻った。回収中は、カンテガがスタンディングアックスで確保してくれた。
この模様はGoproに記録されていました。
雪庇の存在は意識していたものの、せり出し具合や稜線下の地形等から警戒感が薄れていた。また、身体が入ってしまう程の亀裂があることを想定していなかった。いずれにしても、やはり雪庇と思われる場所に安易に近寄るべきではなく、軽率なミスだった。怪我すらしなかったこと、経験豊富な仲間に恵まれたことに感謝すると共に、以後気を付けたい。
意気消沈しながらも、気を取り直して双六岳へ登り返す。この日は一日中快晴で西釜尾根、北釜尾根、大天井から燕岳や槍穂の稜線が見渡せた。双六谷も雪はかなり飛ばされているものの板は良く走った。谷底にデブリが見えてきた辺りから樹林帯をトラバースし、双六小屋へ向かう。双六小屋にも冬季小屋があるが、利用料が千円かかる。テントを張った。
<3/5(土)> 双六小屋〜新穂高
昨夜は風が強く、今朝になっても少し残った。おまけにガスが出て、視界も悪いので、明るくなるのを待つ。今日は朝から緩斜面を滑って移動する。大ノマ乗越でシールを装着し、登り返し。ここは部分的に斜度が40度近くあり、雪崩斜面なので、登るにはコンディションを選ぶ。
大ノマ乗越に着いたがやはりガスは晴れない。風はあまり無さそうだが、今回はやめておこう、とメンバー間の合意で笠ヶ岳を断念し、小池新道を下りることにする。湿雪雪崩に洗われた斜面はカリカリだったが、表面はスッキリしていて、そう悪くもなかった。
林道は前日に入ったと思われるパーティのトレースが凍っており、先週よりも快適に早く新穂高へ下りることができた。新穂高でいいお湯を頂き、和佐府まで長い峠道を回収に行き、帰途についた。
終わってみれば、YSHRさんのワンデイルートを3日かけて踏破した感じになってしまったが、旅としては充実していた。当初の予報に反して土曜日が晴れなかったのは残念だったが、山なので仕方がない。穴毛谷はまたの機会に。
コメント
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Tomahawkさん、はじめましてコメント失礼します。
いつかはやってみたい憧れの滑る為の旅の記録楽しませていただきました。五郎のカールや西鎌ヤバイですね(^^♪。
クレパスの動画も有る意味ヤバイですがご無事で何よりでした。自分も気を付けて滑ろうと改めて思いました。
貴重な記録ありがとうございました。
krkdxさん、コメントありがとうございます。
諸々良い旅でした。山は天気の良い時が一番ですね。
好天で緊張感が薄れていたかも知れませんが、、、
乙妻・高妻雪少ないですね〜。驚きました!
お互い気を付けて残りのシーズンを楽しみましょう
お気づきではないかもしれませんが、FBでお友達になっていただいている者です。
お誕生日前に大きな怪我ならずによかったです。
動画を見てすごく感動いたしました〜(*'▽'*)スキーはできないのですが
そんな景色が見れるだなんで
ホントイイですねぇ〜!!気持ちよさそうだぁε=ε=(ノ≧∇≦)ノ
これからも、ステキなお写真を楽しみにしています(´▽`)ノ
ochadaさん、ありがとうございます!
FBを2回洗ってみましたが、わかりませんでした
メッセージとかでこっそり教えて下さい!
スキーでの移動は足が重いですが、ラッセルには効果抜群です。
移動距離は飛躍的に伸びますよね。
滑走も気持ちいいし、冬はもうこれしかしないんです
さいこぉっすねぇ!まぶしすぎます
chukiさん、朝イチの一本とか本当に最高なんですよね〜
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