大日三山縦走(室堂〜立山駅)


- GPS
- 11:17
- 距離
- 24.6km
- 登り
- 914m
- 下り
- 2,867m
コースタイム
- 山行
- 9:55
- 休憩
- 1:23
- 合計
- 11:18
天候 | 晴れ→ガス→晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
●ロープウェイ・バス(アルペンルート):7:30立山駅発〜8:40室堂着(片道2,430円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
●コース全般 ・ピッケルは称名川を渡ったところから大日平山荘手前まで使用 ・アイゼンはkomemameは奥大日岳最高点手前の標高2520m付近のトラバースから、 danyamaは奥大日岳と梯子の間の標高2540m付近で装着し、 大日平山荘手前の標高1890m付近で外しました。 ・この日奥大日岳を目指したのはボクたち含めて3組でしたが 2組は途中で撤退したようです。その後は立山駅まで誰とも会わずでした。 ・稜線は北側に張り出した雪庇の崩落が進んでおり、 ルート取りには終始気を使う必要がありました。 ●室堂〜奥大日岳 室堂からみくりが池温泉まではほぼ石畳が露出していました。 雷鳥沢キャンプ場の称名川に架かる橋はまだ付いておらず、 雷鳥平へはスノーブリッジが割れていないところを選んで渡ります。 雷鳥平から登りやすそうなルートで稜線まで登りますが、 この日は夏道より東側の尾根を使って稜線に乗り新室堂乗越へ進みました。 滑落に備えて念のためピッケルを使用。 室堂乗越からは小ピーク(約2440m)と2511mピークと2つのピークを通過し、 奥大日最高点(2611m)を経て奥大日岳三角点ピーク(2606m)へと至ります。 夏道では称名川側に巻く2440mピークは稜線を忠実に辿りました。 また、昨年同時季には尾根筋を辿った奥大日岳最高点へは、 今年は雪が少なく藪がすでに露出しており夏道通り稜線の南側をトラバースしましたが、 急斜面の雪渓トラバースが続くため要注意。 途中から奥大日岳最高点(2611m)に向かって直登しました。 最高点を過ぎると平坦な広い稜線となり、 400mほど進んで奥大日岳三角点ピーク(2606m)へと至ります。 ●奥大日岳〜大日岳 奥大日岳からしばらくは引き続き稜線の南側を進んでいくため、 こちらも雪渓のトラバースの連続となります。 奥大日岳までの雪渓よりも斜度が大きくさらに緊張を強いられました。 梯子手前にある尾根の分岐の岩場で稜線が大きく南に方向を変えるところがありますが、 この時は濃いガスで覆われていて見通しが利かずまっすぐ進んでしまいました。 標高約2450mの小ピークがある箇所でクサリと木橋を通過し七福園へと至ります。 その後、中大日岳(2500m)を経てコルに立つ大日小屋まで下ります。 この辺りは稜線の北側を進むことが多かったですが特に危険なところはありませんでした。 大日小屋から距離400m・高低差100m弱を登り返すと大日岳に到着。 ●大日岳〜大日平山荘 大日岳から大日小屋まで来た道を戻り、しばらく大日岳の南斜面を トラバース気味に進んだ後、沢筋に入って急斜面を下ります。 沢はそこらじゅうで割れ始めており、豪快に水が流れる音が聞こえます。 踏み抜くと水の中に落下してしまうため、 雪の薄いところを踏まないように注意しながら下る必要がありました。 さらにまだ夏道は雪の下。大きくルートを外さぬようにルーファイも必要です。 幾度か藪で行き詰まりタイムロスしました。 谷は標高を下げるに従って斜度を緩めると同時に夏道が現れ始め、 標高1890m付近でアイゼンを外しました。 その後はほぼ雪の消えた広い湿原の中の木道を進んで大日平山荘へと至ります。 ●大日平山荘〜大日岳登山口 大日平山荘からは大日平の中に付けられた木道をひたすら進み牛ノ首手前から 大日平の台地から下り始めます。 牛ノ首からは急斜面の下りでハシゴやお助けロープ類が数多くあります。 登山道も荒れ気味で落石注意。下るにつれて九十九折の登山道となります。 ●大日岳登山口〜立山駅 約8kmの車道歩き。 称名道路の通行時間帯は7時〜18時(7〜8月は6時〜19時)。 立山駅行きバスの最終(16:40/ハイシーズンは17:15)を逃すと歩きとなります。 大日岳登山口から舗装された道路を歩いて700mほど進むと レストハウス・バス停・駐車場があります。 |
写真
感想
昨年、雪の奥大日岳へ行ったのですが、
これが思いのほか良くて今年は雪の大日三山を縦走することにしました。
当初は称名滝→室堂で考えていましたが、
最終バスに間に合わなかったらタイヘンだし時間を気にしながら歩くのもなぁ、
ということで室堂→称名滝で歩くことにしました。
それにしても立山駅までの運転が長くて、着いた頃にはすでにクタクタ。
稜線の雪の状態が読めないため、最終バスに間に合わない可能性もあるなと、
車道歩きに備えて出発直前に急遽、普段靴をザックに入れておきました。
ケーブルカーとバスを乗り継いで9時前に室堂を出発。
昨年同時期よりも雪は若干少ない。
忠実に稜線を歩くことができず、夏道の雪渓トラバースが連続して、
イヤな感じのところが多かった。
この日は3組が奥大日岳を目指していましたが、
ボクたち以外の2組は途中で撤退したよう。
快晴の空も奥大日岳三角点に到着と同時にガスがモクモクと湧き始めました。
奥大日岳から先も雪渓のトラバースが続きますが、
これまでよりも急な斜面。たまらずアイゼンを付けました。
奥大日岳〜中大日岳間はガスが濃くなったり薄くなったりの繰り返し。
濃い時は視界がなくなり分岐で間違った尾根に進んでしまったり。
中大日岳を過ぎるとガスが取れ始め、北には劔、南には薬師と裏銀座の山々、
振り返ると立山から続く大日連峰の稜線。素晴らしい景色が展開します。
大日小屋から少し登り返して本日最後のピーク大日岳に到着。
時間はもう15時。
最終の探勝バスの間に合いそうになく、ここで約8kmの車道歩きを覚悟します。
大日小屋からの下りも何かとタイヘン。
沢が割れ始めていて、豪快に水が流れる音が聞こえます。
踏み抜くと水の中に落下してしまうため、
雪の薄いところを踏まないように注意しながら下ります。
道もわかりづらくて雪が厚い方に引き込まれ2度ほど行き詰まってしまいました。
大日平小屋からは広い台地上になっている大日平の木道をひたすら進み、
台地の淵から牛ノ首を経て急降下。雪がなくて冬靴がツラい…。
18時過ぎに大日岳登山口に到着。称名滝を見学したかったのですが時間切れ。
遠くからハンノキ滝を眺めるにとどめておきました。
さて、ここから8kmの車道歩き。
替えの靴を持ってきておいた自分の判断を褒めてあげたい(笑)。
途中で日が落ちましたが、満月でヘッドランプを使う必要もなく、
20時過ぎに立山駅に到着。
これが今シーズン最後の雪山になるのだと思いますが、
充実した雪山納めになりました。
今回は、大日三山の稜線歩きに、
日本一の称名滝も見られるということで
とても楽しみなルートでした。
スタートの室堂も天気も良くて、
ワクワクする気持ちが高ぶりました。
昨年行った奥大日岳までは順調に進み、
あれ、けっこう早く着いちゃったな、と余裕こいていたら、
いきなりその後から、急にペースダウンしてしまった。
なんで、なんで、なんで〜。
なんか胸が苦しくて、太ももが上がらない。
最近山の頻度が減っているから?
はたまた日頃の運動不足?
それとも少し太ったせい…か?
ていうか、ここ最近ずっとそう。
ぜんぜん歩けなくなっちゃって、すごく悲しい。
これじゃ行きたいところにも行けなくなっちゃう。
…すごい素晴らしい稜線歩きをしているのに、
そんな自分の体力低下に悲しくなりながら歩いていました。
大日岳で休憩時に「あとは下るだけだから大丈夫」と
danyamaから聞いて「やったー」って言ったら、
「やったー、って…」と苦笑いされました。
danyamaは100%楽しんで歩いていたのでしょう。
いつまでも私の体力はオンにならず、下りも苦行だった!
雪の下からは、ザーザーと水の流れる音がして、
いつ落ちるんじゃないかと恐怖でした。
実際になんどが踏み抜いて、ずるずると落ちました。
私の体力にスイッチが入ったのは、雪のない下りになってから。
ようやく周りにも目を向けながら歩くことができて、
すっかり季節が変わった山を楽しみ、お花を撮影しながら下りました。
私のせいでバスに間に合わず、
林道歩き8キロになってしまいましたが、
この日はまん丸お月様。
月に見守られながら、頑張った1日を振り返りつつ帰りました。
お疲れ様でした。
おしまい
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
5月23日に同じようなルートを行きました。スキー山行ですが大半はスキーを荷物として担いで。お二人のトレースが残っていてルーファイの点では苦労なく済んだと思います。
Nishidenさん
こんばんは。そうでしたか。
バックカントリーの方には雪が少なかったのではないでしょうか。
お役に立ててよかったです。
ハンノキ滝の写真を見ていたら実際に見てみたくなりました!!
凄い大きな滝ですね!!
でもdanyamaさんとkomemameさんの足でこれだけ時間がかかるということは、私の足では日帰りは無理ですね・・・
機会があれば訪れたいと思います・・・泊りで (笑)
舗装道路歩きは普段靴に限りますよねー
急遽ザックに忍ばせたdanyamaさんの判断に拍手
yama_poundさん
こんばんは。
大きな滝、必見です〜。
今回これだけの時間がかかったのは、ちょーちょー私がのろかったんです
yama_poundさんふつうに日帰りできます!
でも、念のためのサンダルなどはお守りであったほうがいいかもですね。
冬靴であそこを歩いていたら、泣いていたかも・・・
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する