【編笠〜蓼科山】八ヶ岳南北主脈縦走
- GPS
- 14:17
- 距離
- 33.3km
- 登り
- 3,817m
- 下り
- 3,471m
コースタイム
- 山行
- 12:41
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 14:21
天候 | 快晴も遠方は激しく霞む 午前中は強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(深夜なので空いた場所に通常通り停めることができた) |
コース状況/ 危険箇所等 |
■観音平-編笠山 青年小屋に行くには編笠山を登らない押手川からの巻道あり。 押手川先からは急登。森林限界、眺望は山頂付近までない。 山頂は大抵風が強い。 ■編笠山-青年小屋 青年小屋付近ではゴーロ帯(大岩が重なっている)となりアスレチック気味。 ペイントに沿って進まないと浮石にあたることもあるので注意。 ■青年小屋-権現岳 のろし場から森林限界。風が強い。以降は鎖場が連続する。 しかし石質がステップのようになっているので登りやすい。 もう一つの山頂であるギボシは尾根が細いので注意。 ■権現岳-キレット小屋 人が少ないエリア。権現岳から300mほど下る。 途中のピークである旭岳は登っても巻いてもお好きにどうぞ。 唯一のエスケープポイントのツルネ下降路は一般路ではないが 把握しておくことが望ましい。 最初に訪れる源治梯子は61段。取り付きが難しいので注意。 ネタとしては面白いので、権現岳を訪れたら行ってみてはいかがでしょうか?(山頂からすぐ近くです) ■キレット小屋-赤岳 県界尾根、真教寺尾根に続く急登。ペイントは豊富で迷うことはない。 人は少ないがザレ気味なので落石には注意する。 初めて登ると偽ピークによく騙される。 竜頭峰-赤岳山頂は距離が目の前だが事故が多いので注意。 ■赤岳-地蔵尾根分岐まで 赤岳から展望荘までは急登。ザレ気味なので落石注意。 展望荘付近稜線は風の通り道なので風が強いことが多い。 ■横岳縦走路 横岳は日ノ岳、石尊峰、三叉峰、無名峰、奥ノ院と続く。 日ノ岳は急登。落石には注意。西面側は日陰の時間が多いので 朝にはこの時期でも凍結していることがある。 最近咲き始めたツクモグサは広範囲に群生。 ■横岳-硫黄岳 鎖が新しくなっています。山頂直下の梯子、カニの横這いは特に問題なし。 硫黄岳周辺は風が強い。濃霧時道迷いしやすい模様。 鞍部にある硫黄岳山荘はトイレが超キレイ。 ■硫黄岳-根石岳 よく整備されています。夏沢峠から箕冠山は緩い登り。 根石山荘は硫黄岳山荘と同様で綺麗です。 ■根石岳-天狗岳 強風地帯。天狗岳への登りは尾根が細い場所もあるので注意。 ■天狗岳-高見石小屋 天狗の下りは北八らしく足場が悪い(石、岩、ザレ) 中山の下りには若干の雪渓が残っている。下りに注意。 やはり中山の下りも足場がよくない。 ■高見石小屋-麦草ヒュッテ 高見石小屋の名物は揚げパン、ぜひ。 丸山の下りを使用したが、急登とハイカー殺しの道 (石、小石、根っこ、朽ちた木道)が続く。 ■麦草ヒュッテ-茶臼山 山頂付近は結構急登。山頂は眺望がないが、近くの展望台は北と南がよく見える。 麦草ヒュッテからすぐ行けます、オススメ。 ■茶臼山-縞枯山 100m前後下って登る。茶臼山とセットで登るのがいいとおもいます。 縞枯山も山頂に眺望がないが、展望台がある。 ■縞枯山-坪庭 縞枯山下山後は素敵な木道。ロープウェイ駅が近いので一般の方も多く 登山の常識が通用しない謎エリア。 ■坪庭-北横岳 北横岳ヒュッテを経由して山頂へ。ロープウェイから気軽に登れますが、 そこは2500m峰なので、それなりの準備はしてほしいところ。 ■北横岳-天祥寺原 登山路に多くの雪が残っていた。登りはいいが、下りは チェーンスパイクがあれば楽。かなりの急登&悪路。 ■天祥寺原-蓼科山 蓼科山への登りは枯れた沢を登るダイナミックな急登路。 正直下りには使いたくない感じ。 ■蓼科山-蓼科山七合目登山口 七合目から登る人が多いので、北横岳に並んで多くの人が登っている。 やはりこちらも急登。将軍平から下はザレていて歩きづらい。 |
その他周辺情報 | スパティオ小淵沢 市外者は820円めっちゃ高い。営業時間が今は23時までの模様。 何故か温泉が薄かったです。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
行動食
飲料
地図(地形図)
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
|
---|---|
備考 | もうロングクリームパンはこりごりだ |
感想
…時は来た
八ヶ岳の雪はほぼなくなり、夏に移り変わる前、
稜線では比較的涼しい陽気であろうこの季節。
当日の天気は予報通りいいみたいだ。天気予報は常時確認している。
前日に十分睡眠をとることができた。体内時計も調整済。
予備山行も行い体調は上がっている。
条件は全て整った。
いつもと違う面持ちで臨むのはキツイからではない。
今日は特別な日なのだ。
自分を育ててくれた山…八ヶ岳。
山の楽しさ、厳しさ、美しさ、言葉では表現できない色々なもの全て含め
この山域が教えてくれた。
夏山、雪山含め主要なルートを登りきるまでは八ヶ岳以外登る気もなかったし、
一切興味もなかった。
八ヶ岳のガイドブックはボロッボロになるまで読んだ。
友達と連日深夜まで山談義をしたが一切飽きることはなかった。
それくらい八ヶ岳にハマった。
しかし、昨年の3月終わり、ボロボロになりながら登ったキレット周回。
八ヶ岳の山域では一般ルートとして一番難しいといっても過言ではない場所だ。
今見たら笑っちゃうくらい遅い。それでも何とか完歩した。
その時点で主要なルートはほぼ全て登り切った(※一般ルートです)
何とか無事終えて戻ってきて八ヶ岳は「他の山域にも行ってみるといいよ」
…そう、語りかけたように聞こえたのだ。
それ以降、稚拙ながらもそれなりに多くの山域を歩いたように思う。
たまには行くが、八ヶ岳に頻繁に通うことはなくなった。
そんな中、八ヶ岳を日帰り縦走するというレコやブログを
目にすることが何度かあった。
当時の自分としてはレベルが違いすぎて、完全に対岸の出来事であり
関係のないものだったが、頭の片隅には残った。「縦走…」
数多く八ヶ岳には登ったが、縦走は数座しか行ったことはない。
南北縦走することで一つの区切りとなるような、
そして自分と八ヶ岳を見直すような、
育ててくれた八ヶ岳の恩返しというか、意味がわからないがそんな感情だ。
日帰り山行しかしていない自分にとっては、憧れのような感情を
抱いた記憶が残っている。
そして山行を繰り返していく内に、自身も少しは成長したのか
対岸の出来事が実現可能な範囲になってきていることに気がつく。
実現可能かはわからないが計画を練ることにした。
可能か不可能か、計画を見直す度に、期待と不安が入り混じる。
しかし、季節は移り変わり冬となり山は雪で覆われることとなった。
その時点で、計画は先送りとなり、実行に移されることはなくなった。
…そして冬が過ぎ、春が訪れ、夏を迎えようとしている季節となった。
暖冬の影響もあり雪はもはやない。
雪山にも鍛えられ、昨年よりは体力と自信はついた気がする。
当時の計画は温めたままだ。計画を実行に移す日がやってきたのだ。
行くしかない。
1:15分入山。いいペースで登り続ける。
権現岳で御来光を拝めるかと思ったが、登頂時はまだ真っ暗だった。
いいペース、そして何ともザルな計画である。
キレットの鞍部の辺りで日が登ったようだ。何とも残念である。
意外と風が強く、予備で持ってきたソフトシェルが活躍する。
霜が降りており前日は氷点下だった模様。
しかし、これがよかった。暖かすぎず無駄に体力を消耗することがなく
進むことができた。前半のハイライトであるキレットの登りは
装備の違いはあれど、昨年のような苦労はなく、あっさりと登頂できた。
赤岳の登頂と同時に朝日を浴びる。さほど寒さも感じないが、
やはり日光というものは色々な意味で暖かい。やる気が出る。
霞が濃く、最後である蓼科山はあまりよくみえないが、気にしないことにした。
その後、縦走路において登り返しなどバテそうな場所があったが
足を止めるようなことはなかった。
何回も通っている八ヶ岳。力の入れ所と抜き所は全てわかっている。
補給するポイントも全部決めてある。全てが計画通りに進んだ。
地の利というものはここまで大きいものか、とあらためて感じた。
硫黄岳辺りから人が増えてきた。山域ごとに年齢層が露骨に違うので
面白かった。これも縦走しなければわからない発見だ。
その後麦草ヒュッテで大休憩をし、苦労すると思われた後半戦。
しかしこれも長いと思われた時間があっさりと進んでいく。
次へのチェックポイントがどこも短い。
「八ヶ岳の区間ってこんな短かった?」茶臼、縞枯、北横と過ぎ、
雪の残る亀甲池への道を下っていく。予定よりだいぶ早い。
そして最後、蓼科山の急登。急登なのは分かっている。
分かっているからのペースで進む。ここも立ち止まることはない。
すれ違う人は皆降りてくる人ばかりだ。これから登ろうという人は少ない。
そして静かな蓼科山の山頂へ着く…
不思議と大きな喜びや、安堵や苦労の感情がない。
とても落ち着いている。大きく深呼吸して一言「登ったなぁ…」
登り切れるかわからない縦走があっさり終わってしまったことに困惑した。
大きくて長い八ヶ岳、全てを教えてくれた八ヶ岳。
しかし、知らぬまに小さくなってしまった親父の背中をみたような、
そんな感情と同じようなものを、霞んだ八ヶ岳を見て感じてしまい
ちょっと寂しい気持ちになった。
その後無事下山し、長い一日は終わった。
観音平に戻る車中から望む八ヶ岳はいつも以上に輝いて見えた。
全山見回すには首を振らないと見えない。
いや、やっぱでかいよ八ヶ岳、気のせいだったわ!
死ぬまでこの山は登り続けるであろう。
ありがとう八ヶ岳、最高です。
--あとがき--
ここを読むということはクソみたいな長文閲覧ありがとうございましたwww
序盤に書いてある通り本当に八ヶ岳が大好きで、八方尾根の無料リフト券が
使用期限日直前なのに、阿弥陀岳に登っちゃったりしてる馬鹿野郎でした!
(今ならマジありえない)
今回は登れるか不安だったので最短距離でしたが、
今回に登っていない山はたーくさんあるので改良した縦走もいつかします。
(しばらくはしたくないけど)
あと南から北ってちょっと尻すぼみですね…北から下ったほうが
ドラマチックな感じがします。
麦草ヒュッテのレトルトカレーは死ぬほど美味かったです。マジオススメ!
ロングクリームパンはパッサパサで突っ込むのが辛かったです。
残ったやつは家で食べましたが軽く拷問でした!
あと蓼科七合目付近と坪庭付近は登山の常識が通用しないので要注意です笑
alsoさん
こんにちは
これを日帰りとはびっくりです
八ヶ岳は季節、ルートを調整する事で無限の楽しみ方が出来るのでホント引退まで通い詰めたい山ですね!
パンはウエルシアですか?30%のシールがよく見覚えありますので…近所の24営業のウエルシアで値引品購入して山に行くのが私のいつもの行動パターンなんですよ〜
ruhasamenさんこんにちは。
正解です!最近オープンしたウエルシアが夜行くと安売り天国状態なんですよ。
すっかり半額ハンターになっている状態です。
ここで買ったパンをよく山に持っていきます。おんなじですね笑
alsoさん、お疲れ様でした。
私も1泊で八ヶ岳主脈縦走を目論んでいましたが、1dayとは流石です。
しかもめちゃくちゃ早いですね。夜発で夜着ってレコは良く見ますが、夕飯、家でゆっくり食べれる時間に下りちゃってますね。
私も峰の松目に死ぬまでに一度行きたいと思います。
随所で笑わせて頂きました。と同時に、八ヶ岳愛も十分感じられましたよ。
ryutakutanさんこんにちは。
南アさんが鍛えてくれたみたいで割と余裕がありました。
タイムと詰めるとかになると別の話になりますが、
とりあえずハイカーとして完登できました。
峰の松目はまぁ…いつかね…みたいな感じですwww
イケさんこんばんわ!
まずは、スゲー〜 !!
すばらしい挑戦ですね
このルート通常4日ぐらいで縦走するコースじゃなかったでしたっけ?
僕も、死ぬまでには一度歩いてみたいです
もちろん小屋泊で!(笑)
お疲れ様でした
マルさんこんにちは。
どこも歩いている場所なので正直あまり感動するような感じではなかったです。
坦々と登る…みたいな
鍛えられたマルさんなら同じ工程も問題ありませんよ!ぜひ!
alsoさん、人なんでしょうか?
っつーくらい、驚異的な距離。体力すごいですね。
ところどころ私が行ったところ、
そこを縦走できるんだろうか?と思っていたところの景色のお写真を見て、
感動しております。空の色の変化〜洋服の色の変化まで楽しませてくれて。
ところどころ笑かしてもらいました。
今日、近所のウエルシアでロングチョコパンもありましたよ(笑)
どう〜やって帰ったのかな?またピストンしたのかしら。
早くそっちに行かなきゃ、ですよね。
なんと、靴のソールが減ってしまって修理かも。
雪のシーズンにやっておきなさい。でした。
hapiraさんこんにちは。
遠くは全然見えなくて残念でしたが空は青かったです。
日が上がるにつれさらにいい感じになりました。オレンジのソフトシェルは
「さすがに着ないだろ」と思って予備で持って行ったんですが、めっちゃ風強くて
大半羽織るという事態となってしまい、痛い人になってしまいました。
ロングチョコパンってまじですか
調べたらクリームがチョコになってるだけやんけ…案の定チョコエリア少ないし。
なぜかyoutubeにレビューがあったんで見てみたら完全に自分と同意見で笑っちゃいました。
水分キラーなのでぜひ一度食ってみてください。
帰りは地元の利を活かし、迎えの召喚魔法を唱えました。
靴のソールは自分もやばいです。どうしよう
alsoさん、日帰りでの八ヶ岳南北主脈縦走 達成おめでとうございます!
実は昨日 自分も挑戦させていただき(なんとか達成できました)、縦走後の茅野から小淵沢に戻る電車待ちのあいだにレコ拝見させていただきalsoさんも歩かれていたのを知り嬉しく思いました!
やはり常人とは思えぬ脚力ですね!積雪期の数々の南ア日帰りをこなすalsoさんであれば納得です。また日々の徹底した自己管理は見習わないといけないなぁと感心させられました。
大好きな八ヶ岳縦走おつかれさまでしたー!
AIKENさんこんにちは。
今回の山行にあたっては沢山のレコを参考にさせていただきました。
当然AIKENさんのレコも拝見させていただいており、参考にさせてもらいました!
同じような脚力と思っていたので、実行にはやはり勇気がいりました。
今回は何とか無事に歩き通せて安心しています。
そしてAIKENさんも無事完登+下山凄いです!自分は楽したので…
AIKENさんの昨年のレコが結構頭に残っていたので、何だか自分の時より嬉しかったです!
そして八ヶ岳はしばらくいいかなぁ…とおもっていましたが何だかメラメラしてきました。
またアレンジして登ってみたいなと思いました!
しばらくは八ヶ岳を見ながらご飯が食べられます。お互い完登嬉しいですね!
お疲れ様でした!
alsoさん、超ロングコースお疲れ様でした!!
まあ、多分余裕でしょうけど
夜景の撮影も始めましたね。手持ち撮影でしょうか?
来月あたり、またどこか行きましょう!
motosaこんにちは。
身体的には余裕はありませんでしたけど、精神的には若干の余裕がありました。
そこはやはり歩きなれた山域なのと、エスケープが多いことと、季節的なことです。
自分のコンデョンもよかったからかもしれないです。
前回の前穂より10倍くらいよかったですよ笑
夜はてけとーに撮っただけですよ。一応記録としてぐらいのものです!
ジャンダルム期待してますよ!
今更ながらのコメント、失礼します。
今週土曜に僕も南ー北を狙ってます。
参考になりました。
カレー食べて気合入れて、蓼までがんばりたいと思います。
shinshintaroさんこんにちは。
金〜土の間に雪、もしくは凍結にならないといいですね。
自分の足は自分が一番熟知しているとは思いますが…
観音平-赤岳に到達する時間で大まかな最終時間を予測することができます。
観音平-赤岳…3時間、合計11時間くらい
観音平-赤岳…4時間、合計14時間くらい
観音平-赤岳…5時間、合計17時間くらい
個人差で数時間はずれるのでザックリ程度で認識していただければ。
最短ルート前提です。ここからルートを肉付けして行きたいところを足すと
更に+、といった感じでしょうか。
頑張って下さいませ
ご丁寧に返答、ありがとうございます。
そうですね。。。僕も金夜の天候、気を揉んでます。
ひどいようなら、見送ります。
助言、ありがとうございます。
頑張ってきます!!
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