谷川岳 西黒尾根〜茂倉新道
- GPS
- 09:15
- 距離
- 16.4km
- 登り
- 1,678m
- 下り
- 1,733m
コースタイム
- 山行
- 7:03
- 休憩
- 2:13
- 合計
- 9:16
遠路はるばるやってきたのでしっかり楽しみました。そんなペースとなっています。
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
土合駅前に広い駐車場があります。駅舎にトイレあり。 土樽駅〜土合駅の運賃は¥240 この日は土合駅の料金箱?に入れてくださいとのことでした。つり銭がでないので注意です。 土樽15:24発に乗車しました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
人気の谷川岳、西黒尾根から山頂まで整備状況は問題ありません。 ですが、岩場では異常に滑るのでかなり気をつかいました。 茂倉新道後半は木の根っこを渡り歩くようなところもあり、慎重に進む必要があります。 あと最後の土樽駅への案内がよろしくなく、最後の分岐を間違えたようで裏口から侵入?してしまいました。 |
その他周辺情報 | 谷川岳ロープウェイ http://www.tanigawadake-rw.com/index.php 道の駅・水上町水紀行館 http://www9.wind.ne.jp/mizukikou/ |
写真
感想
一度は行っておかなければならないと思っていた、あの谷川岳についに登ることができました。
前夜仕事から帰ってすく家を出て、多治見ICから中央道→長野道→上信越道→関越道とひた走り、赤城高原SAで3時間ほど仮眠。朝食をとり水上ICを降りてコンビニで食糧を仕入れて上越線・土合駅へ。週末登山のアクセスとしては私的には限界ラインの遥かなる山でした(^^ゞ
【土合駅〜西黒尾根〜谷川岳】
朝6時すぎの土合駅前の駐車場にはすでに多くのハイカーの車がありました。私的には谷川岳といったら首都圏のハイカーが登る山、田舎者には敷居が高い山のイメージです。というわけで準備段階からすでに借りてきた猫状態。
でもよく見ればロープウェイ運休中ということもあってか?地元の群馬や新潟のナンバーが目立っているような気もします。
さて、ともかく準備を済ませたら早々に出発しましょう。相手はあの谷川岳、何が起こるかわかりません。まずは国道を北上し、谷川岳ロープウェイ駅を越して登山指導センターで登山届を提出します。それがすんだらさらに国道を少し歩いて西黒尾根登山口に到着します。
出だしから急登で始まり、すぐに汗が吹き出します。鉄塔をひとつ過ぎてなおもブナ林の急登は続きます。やがて樹林が切れ、いよいよ谷川岳らしい岩山の様相になってきました。ロープウェイの天神平の施設が望まれ、谷川岳も恐ろしげな姿で登場です。
いくつかの鎖場を非常に滑りやすい岩に気を付けながら、用心に用心を重ねてラクダの背へたどり着きます。ここから眼前にせまる双耳峰はとても2000mにも満たない山の雰囲気ではありません。そのオーラにじーんときました。
巌剛新道が合流する西黒尾根ガレ沢ノ頭まで降りてから再びの登りが始まります。厳しい登りの中、一気に花も増えてきて道草も多くなります。楽しみだったホソバヒナウスユキソウがあちらこちらにたくさん咲いていて、いい株を見つけてはしつこく写真を撮ります。それにここのヨツバシオガマは色がすごく濃いんですね。これも岐阜のハイカーには珍しかった。
でも一番よかったのはユキワリソウでした。花だけ見ればハクサンコザクラによく似ていますが葉の形がまるで違うし、咲く環境も違いますね。これが今回のコース広い範囲にわたってたくさん咲いていて、一日たっぷり楽しませてくれました。私の中ではすっかり「谷川岳の花」になってしまいました。
そんな風にしてのんびり登り続け、短い雪渓を一つ越えたら谷川岳肩ノ小屋に到着です。そこからはるかに続く谷川連峰の山々をながめたとき、これはこの山域は一回限りの訪問では済みそうもないと予感しました。
そこからひと登りでトマノ耳。ちょうど双耳峰だけが厚いガスのせいで影っているのは残念ですが、ついに長年の懸案だった谷川岳の頂上の片耳に立てたわけでうれしい限り。想像よりずっとずっと良い山でした。
写真を撮ってもうひとつのピーク・オキノ耳へむかいますが、そこにまたまたいろんな花が咲いているからスンナリとはいきません。ちょっと近寄れないところにシラネアオイ。まだ待っていてくれたハクサンイチゲ。もちろん今日の主役?ユキワリソウも。そしてやっと登頂したオキノ耳のすぐ先で、素晴らしい展望を前にランチタイムとしました。
【谷川岳〜茂倉新道〜土樽駅】
まだ後半戦も長い行程なのでのんびりもしていられません。登山口をもう少し早くスタートできるとよかったんですが、それだと徹夜ハイクになってしまうし。
なのに茂倉新道を歩き出してすぐにチングルマに足止めされたり、右に左に展開する長大な縦走路の絶景に見とれたりして一向にペースを上げられません。そんなこんなでようやくたどり着いた小さな避難小屋のある一ノ倉岳には、地元・群馬のお嬢様と、暗い時間から歩きはじめて谷川連峰を縦走してきたというワイルドなお兄さんがいました。向かう先は皆同じ土樽駅。お嬢様は山を始めて間もないそうですが、すでにこんなコースを歩かれるという大型新人です(小柄なかたでしたが)。こんな田舎者のおじさんの話し相手をしてくださる大変優しいお嬢様でもありました。
一ノ倉岳から茂倉岳は手の届きそうな距離ですが、その短い間に絶景がぎっしりつまっていて困ります。これまでの岩山ムードから一転、ハクサンイチゲなどの花が咲く広くのびやかで平和な尾根歩きに、ついつい足取りものんびりしてしまいます。ワイルドなお兄さんでさえ足早に先を急いで行ってるのに、こんなペースで乗車を予定している15:24発の電車に間に合うのでしょうか。
茂倉岳には意外にも多くのハイカーが憩っていました。雲が多めながらも十分な大展望を楽しみ小休止です。でもワイルドなお兄さんが出発していくのを見て気が焦りだします。対照的に、広げたシートの上で靴を脱ぎ、お昼ご飯を作り始めた肝っ玉の据わったお嬢様を横目に下山を開始します。
ハクサンチドリなどの花咲く展望の尾根下りがずっと続きます。通り越してから見上げた茂倉岳避難小屋は、沸き立つ雲と青空を背景に素敵な佇まいです。そして矢場ノ頭へ息を切らしての登り返し。
そこから先はもう気が付いたら1枚の写真も撮っていないくらいの大変な道のり。尾根芯には大木が居座り、その根を張り巡らせて歩きにくいことこの上なし。しかも両側切れ落ちているところもありペースを上げられません。
しかしそこは激下りの賜物で、キツイようでも短時間で高度は下がっていき、どうやら電車の時間に間に合うめどが立ってきました。やがて歩きやすい道となり、若いブナ林を抜けて茂倉新道入口に到着。道標にタクシー会社の案内が貼ってありました。
山と高原地図によればここから土樽駅までは25分ほど。まだ電車の出る15時24分まで1時間ほどあります。ザックにはクーラーバックに冷やしたゼリーだの水ようかんだのが残っているので、草地の広場になっているここにザックを下ろし時間調整をしながらおやつ大休憩としたのですが、これがこのあと自らを窮地に追い込むことになったのでした。
駅に向かって歩き出すと意外にその道のりは時間がかかり、25分というコースタイムが疑わしくなってきます。少し早めにでてよかったななどと思いつつ、駅への道標を見落とさないように進んでいたつもりでしたが・・・どうも様子がおかしい。駅ぐらいわかるだろうとあまり下調べをしておらず、ネットで見た駅舎の写真だけが頼りだったのですが、それらしい建物が一向に見えてきません。道を間違えたのかと来た道を戻りかけたところで、スマホ片手に汗を光らせ先ほどのお嬢様が向かってきました。お嬢様のスマホはこのまま進めといっているらしいので、もうそれを信じて再び踵を返し必死で走ります。おかげで本当にぎりぎりでホームに滑り込むことができました。助かりました、感謝です。今思えばこれが谷川岳の一番の思い出になりました(^^ゞ
こうして無事、予定通りに土合駅に帰還し、明日に備えての車中泊地の温泉でおいしい生ビールをゆっくり楽しむことができたのでした。
*今回のログに残された土樽駅へのアクセスはやはり裏ルートのようです。ほぼ不法侵入となるうえ、反対側のホームに出てしまいます。出かけられる際は十分な下調べをお願いします。
【感想など】
そのあと明日も群馬の山に登るという私に、お嬢様は親身になっていくつかの山をすすめてくださいました。
なのに結局翌日は、おすすめリストになかった?鳥居峠からの四阿山に登ってしまってごめんなさい。
でも群馬にはこれからもちょくちょくお邪魔しますので、そのときにぼちぼち歩かせていただきます。
その四阿山ではこれまた群馬のおじさんが(自分もおじさんですが)親切に話し相手になってくださり、話が弾み楽しい山行きとなりました。
特に遠出の山行きは旅でもあり、よい出会いがあったかどうかで善し悪しが決まってしまうものです。
今回は久しぶりにとても良い出会いがあり、人も山もひっくるめての群馬ファンになった週末山旅となりました。感謝。
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