剱岳ー大日三山縦走
- GPS
- 56:00
- 距離
- 32.7km
- 登り
- 2,570m
- 下り
- 4,038m
コースタイム
- 山行
- 4:20
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 4:55
- 山行
- 8:10
- 休憩
- 2:25
- 合計
- 10:35
天候 | 【31日】晴れ 【1日】晴れのち曇り 【2日】晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
東京駅(北陸新幹線かがやき501号)6:16→富山駅8:26 電鉄富山駅(立山地方鉄道)8:42→立山駅9:31 立山駅(立山ケーブルカー)9:40→美女平駅9:47 美女平駅(立山高原バス)10:00→室堂10:50 【2日】 称名滝バス停(称名滝探勝バス)15:00→立山駅15:15 立山駅15:20→電鉄富山駅16:23 富山駅(北陸新幹線かがやき532号)17:26→東京駅19:44 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●室堂→別山乗越→剣山荘 室堂バスターミナルから雷鳥平キャンプ場までは石の舗装路で歩きやすい。 雷鳥坂の登りは急登の一本道。 ガレた箇所もあるので浮石での転倒に注意。 別山乗越から別山山頂までは30分ほどでたどり着く。 剱岳、立山の展望が素晴らしい。特に北峰からの眺めが良い。 別山乗越まで戻り剣山荘までは進行方向に常に剱岳が望めるので 気持ちが盛り上がる。 ●剣山荘→剱岳 山荘から一服劔までは鎖場が2箇所あるが腕慣らし程度。 一服劔からは前劔が一望できる。 そこから武蔵のコルまで下ると前劔への登りが始まる。 ガレた急登なので浮石に注意。 大岩の鎖場を抜けると稜線に出る。 前劔頂上への道は見落としがちなので注意が必要。 (頂上側に出ないと下りで使うトラバース道に出ます) 頂上を過ぎると橋と水平に設置された鎖場に出る。 (この辺りから緊張感が増します) その後しばらく行くと平蔵の頭に出る。 登りと下りの鎖場があるので注意して進む。 平蔵のコルを過ぎるとカニのたてばいが現れる。 (ホールドはしっかりしているので落ち着いて登れば問題ない印象) カニのたてばいを過ぎれば山頂は間もなく。 山頂からの展望は抜群。 下山後すぐに難所カニのよこばいが現れる。 最初のステップが見えないので難しいが思い切り足を延ばせば何とかなる印象。 よこばいから鎖場と梯子の急な斜面が連続するので注意。 その後平蔵の頭、前劔の門の鎖場と緊張する場面は続く。 前劔を越え大岩付近のガレ場までは転倒の危険性があるので慎重に。 武蔵のコルまで下りてくれば、安心できる。 一服劔を越え山荘までは間もなく。 ●剣山荘→別山分岐→真砂岳→室堂 剣山荘から劔澤小屋までは岩ゴロの道を歩く。 劔澤小屋は石垣で囲まれ堅牢な様子。 小屋から10分ほど登るとキャンプ場に着く。 (剱沢警備派出所がある) そこから別山分岐まで急な登りが続く。 かなりザレているので登り辛い。 その後別山分岐から真砂岳方面へ尾根を歩く。 別山の道はかなり急なので注意が必要。 真砂乗越を過ぎ分岐を内蔵助山荘まで進む。 インスタントではないラーメンを提供している。(700円) 真砂岳山頂を過ぎ大走りから下山。 滑りやすいので注意。 ●室堂→奥大日岳→大日岳→称名の滝 キャンプ場奥の橋を渡り奥大日岳登山道を登る。 序盤は気持ちの良い木道から始まる。 短い登りの後、稜線下のほぼ水平の巻道を歩く。 徐々に登山道の角度がキツくなり細かいアップダウンを繰り返し稜線に出たら 奥大日岳山頂は間もなく。(最高地点は通過不可) 奥大日岳から大日岳までの道はいきなり急な下りから始まる。 その後も鎖場や梯子などの難所が続き一気に高度を下げる。 下りきり暫く登ると七福園から中大日岳の山頂に出る。 山頂から大日小屋は下ってすぐのところにある。 大日小屋から大日岳は10分程。 山頂は展望抜群、剱岳から富山湾まで一望できる。 大日平山荘までの下りは岩ゴロで足場のバランスが悪い。 徐々に斜度が緩むと大日平の木道に出る。 水平な道が足に優しい。 大日平山荘では100円で水が補給できる。 山荘を過ぎ暫くは木道が続く。 50分ほど歩くと木道が途切れ牛首の下山道が始まる。 落差日本一の称名滝の脇の道なのでかなりの急坂。 梯子や鎖場、石を削った段差など整備はされているが、斜度がキツイので 転落、転倒に注意が必要。 やがて道が緩やかになり登山口に出る。 そこから称名滝は舗装路を10分ほど歩く。 |
その他周辺情報 | ●剣山荘:一泊二食付10,000円(シャワー施設有り) ●雷鳥沢ヒュッテ:1泊2食 個室2人 11,000円(温泉施設有り)日帰り入浴 600円 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
8月31日
6時16分発北陸新幹線に乗り込む。 富山までは2時間ちょっと。あっという間だ。
週末に予定していた山歩きだったが、台風の影響を考えて日にちをずらした。
急な変更にもかかわらず、同行のk君も何とか行ける事になったので良かった。
富山からは鉄道に乗り換え立山まで特急で。
車窓から剱岳、立山が見える。台風一過の今日は快晴だ。
立山からは美少平までケーブルカー、その後はバスで室堂まで。
お昼も近くなってきたので、バスターミナル内の立ち食い蕎麦で山菜蕎麦を食べる。
その後、外に出ると見事な展望。
目の前に立山連峰が広がり、テンションも一気に上がってくる。
硫黄の匂い漂う室堂平を後にして雷鳥坂を剱御前小屋まで登る。
身体は軽い。
コンディションの良さは深夜バスで来るのと大違いだ。
雷鳥坂は地図上で2時間ほどの行程と書いてあったが、1時間ちょっとで小屋まで着く。
このまま本日の宿泊地、剣山荘直行すると到着が早すぎるので別山を往復することにする。
別山山頂は剱岳の好展望地。
特に北峰は見事な見晴らしだった。
二人で写真を何枚も撮る。
その後、剣山荘まで下りシャワーで汗を流しビールを飲みながら明日の剱岳登頂に思いを馳せる。
寝室は布団二枚のスペースに1人位。
平日のシーズン末期にしては登山客が多い方だと思った。
翌朝4時50分、快晴、剱岳登頂開始。
ヘルメットを被ると自然と気が引き締まる。
期待と不安が入り混じる山行だ。
山荘から一服剱まで歩くと朝日が八峰キレットから昇って来た。目の前の前剱が光り輝く。
武蔵のコルまで下り、前剱のガレた岩場を慎重に登る。
前剱山頂までの道は目印が薄くなってる箇所があり何度か間違えかける。
実際前を行く登山客は山頂を踏まずに下りに使うルートを行ってしまった。
前剱まで来ると剱岳山頂が姿を現わす。
迫力のある山容、荒々しい岩肌に緊張感が増す。高度感のある鉄橋、足を踏み外すと大変なことになる鎖場のトラバース道を抜け、平蔵の頭をやり過ごす。
そしていよいよ登りの核心部、カニのたてばいだ。
前を行くベテランクライマーが剱岳ビギナーに色々と登りのコツを教授している。
彼らが登った後はいよいよ自分達の番だ。
手掛かりはしっかりとある。
三点支持を心掛けゆっくり確実に登る。
高度を増す事に怖さより楽しさが込み上げてくる事に自分自身でも意外に感じた。
途中、足の置き場に悩む箇所もあったが、何とか登りきる。同行のk君は下でまだ格闘中だ。覗き込むとすごい角度。
そこからも急な登りは続くが山頂はもうすぐ。足取りも自然と軽くなる。
山頂到着!
見渡す大絶景。
二人で喜びを分かち合う。
登って来る登山客は笑顔というよりホッとした表情だったのが印象的だった。
山頂でしばし景色を堪能した後は山荘で用意してもらった弁当を食べる。贅沢な時間。
30分ほど山頂でゆっくりした後は、緊張の下りが待っている。下りの方が事故は多いと聞くので、登り以上に気を引き締める。
しばらく下ると有名なカニのよこばいが現れる。最初の足場に皆悩むと聞いてたので、緊張して臨んだが身体を起こし、思い切り足を延ばすと何とかなった。
その後は注意して梯子と鎖場を下る。
遠方にカニのたてばいを登っているパーティーが見える。全景が見える角度からの方がたてばいの凄さがわかる。
下山は行きとは違うルートを辿り下っていく。
山荘でもらった詳細地図がとても役にたつ。
前剱を越え、一服剱まで戻ればもう安心だ。
気持ちも少しずつ緩んでくる。
山荘ではヘリコプターが荷を降ろしていた。
外のベンチはそのため残念ながら使えなかった。
その後、デポしたザックをとり剱澤小屋を経由して別山分岐まで登る。
この道がなかなかの急登で、剱岳登頂で疲れた足を容赦なく痛めつける。
k君も相当疲れてるようだ。
分岐まで出ると立山は雲の中に隠れていた。
剱岳にも徐々に雲がかかってきている。
とりあえず真砂岳方面に歩く。
お昼も過ぎていたので内蔵助山荘に寄りラーメンを注文する。
インスタントでないラーメンが胃袋に染み込む。山で食べるラーメンは5割増しで美味い。
その後、真砂岳まで進み立山方面を見るがやはり雲は晴れず。。
このまま登っても展望が期待出来ないのと、疲労もかなり溜まっていること事を理由に大走りから下山する事にする。
足の踏ん張りが効かず、滑る下山道に苦労をする。
宿泊地は色々検討した結果、雷鳥沢ヒュッテにする。施設はかなり古いが温泉は疲れた身体に最高だった。
夕食はシチューが美味しくごはんとともにおかわりをする。
翌朝は予定時間より40分ほど遅れて出発。
やはり昨日の疲れが抜けてないようで寝坊をした。
今日は大日三山を縦走予定。
曇っていた空も晴れ渡り、気持ちの良い山歩きが出来そうだ。
雷鳥平のキャンプ場を過ぎ、よく整備された木道を歩く。眼下に見える室堂に朝日はまだ届いていない。
奥大日岳の最高点は巻いて、三角点のある山頂に登頂。五人程先行者が景色を楽しんでいた。
剱岳を眺めながらここで弁当を食べる。
西側には中大日岳、大日岳が見える。
山頂直下はいきなりの急坂になっていた。
どこまで下るんだ?ってほどザレた道を下っていく。その後登り返しを幾つかやり過ごすと七福園に出た。
先行していた若者二人が岩場で休んでいる。
ここから大日小屋は20分ほどだ。
小屋でドリンクとバッチを購入した後ザックをデポして大日岳山頂へ向かう。
山頂での見晴らしは奥大日岳より良く感じた。
ここからは一気に大日平まで下山。
足元の不安定な石ごろの中、長い坂を下っていく。結構な速度で下りているはずなのだが、後から追いついて来た七福園の二人組みに抜かれる。
やはり若さには勝てず。
大日平山荘に到着。
周りは気持ちの良い木道が設置されている。
先ほどの若者たちと年配の女性四人組がベンチに腰掛けていた。
ここでカップラーメンを注文。
想定時間よりもかなり早かったので、ここでゆっくりと休憩する。
自販機で買った炭酸水が喉にガツンときて美味い。思わず二本飲む。
水分をとにかく欲するので軽く脱水状態だったのかもしれない。
山荘を出て、しばらく歩くと木道がプツリと途切れる。どうやらここから牛首の下山道らしい。予想していた通りの急坂。
梯子や鎖場を慎重に下りる。
猿ガ馬場の標識を過ぎると斜面もやや緩やかになり少し楽になる。
長い下りを我慢して歩くと車のエンジン音が聞こえてきた。
登山口まで出ると、この山旅も終わりだ。
称名滝を見て帰ろう。
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