【北アルプス】燕岳~常念岳~蝶ヶ岳~上高地【縦走】
- GPS
- 23:00
- 距離
- 45.7km
- 登り
- 3,231m
- 下り
- 3,162m
コースタイム
- 山行
- 4:30
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 5:00
- 山行
- 8:20
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 9:00
- 山行
- 8:50
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 10:10
天候 | 7/9 くもり時々晴れ 7/10 晴れのちくもり 7/11 晴れのちくもり |
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過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
松本→穂高は電車で移動。 穂高→中房温泉はバス(南安タクシー)で移動。 バス停分からなくても登山客っぽい人達についていけばオーケー。 ★★★帰り★★★ 上高地ビジターセンターで帰りたい方面を伝えれば、どのバス乗ればいいか教えてくれる。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
常念岳周辺は岩場なので、落石/滑落に注意。 涸沢のSガレは全面雪あり、踏み抜き注意、アイゼン推奨。 |
その他周辺情報 | 上高地15時以降到着の場合、上高地キャンプ場で日帰り入浴できる。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
日焼け止め
ロールペーパー
携帯
時計
タオル
|
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感想
★★★全体★★★
今回の山行のテーマは「北アルプスデビュー」「燕山荘宿泊」「常念山脈縦走」であり、目的は達成できました。
さらに、Kさんおすすめのオプショナルコースを組み込むことで、穂高連峰に対する印象が山行前後で大きく変わり、「来年は必ず穂高に登ろう」と、強く心に刻むに至りました。
また、いろんな意味で、「今の自分の限界」を知ることができました。余裕でクリアできるレベル/気合で敢行できるレベル/無理せず退くべきレベル等々、勉強になりました。
★★★7/8(土)★★★
話は準備段階から始まります。
今回は縦走で行程も長いので、荷物をなるべく軽くすべく、あれこれ置いてきました。クッカー、ストック、タオル、軽アイゼン。で、パッキング。準備オーケー。
昼過ぎに移動開始、夕方に松本到着、ホテルにチェックインしました。
有名店佐蔵の信州みそラーメンを食べて、駅前のスーパーで水と行動食を購入しました。
ホテルに戻って、明日からの山行準備をして、天気予報を確認します。とりあえず明日はくもり時々晴れ、雨は降らないらしい。
いい天気になることを祈りながら、早めに就寝しました。
★★★7/9(日)★★★
朝5時起床、ホテルの大浴場で念入りに体を洗います。なんせ、向こう数日間はお風呂入れないですからね。
ホテルの朝ごはんをそそくさと済ませて、電車+バスで中房温泉登山口に向かいます。これから始まる冒険に胸が高鳴ります。と言いつつバスで爆睡しました(笑)
9時に登山口到着、装備を確認して、登山届を提出して、いざ出発!
予報通り、天気はくもり。晴れすぎてもクソ暑いので、これはこれでアリです。
急坂をゼェハァ言いながらガシガシ登り、合戦小屋に到着。すると「おつかれさまでした〜」の黄色い声。見るとスイカ売りのお姉ちゃんがニコニコしてるわけですよ。いやね、正直言うと、登る前は「スイカぁ〜?」みたいな感じで、買わないだろなと思ってたんですが、これは買うやつですね(笑)お姉ちゃんのスマイル代として800円を支払い(もはや何にお金を払っているか分からない)、スイカにむしゃぶりつきます。うまし!
ヨコシマなスイカパワーでエネルギーつけて、登山再開です。またガシガシ登って、12時に燕山荘到着。チェックインを済ませて、ザックを置いて、ちょっと休んで、時間があるので燕岳山頂まで足を運びました。くもってたけど、槍ヶ岳の眺望は素晴らしかったです。まだ時間があったので、北燕岳まで足を延ばしました。さらに先に見えるピークまで行こうかと思いましたが、道が高度感あって怖かったので、そこで引き返して燕山荘に戻りました。
戻った後は、外でビールで乾杯しながら、山地図を広げて、今日の山行をふりかえり、明日以降の山行計画を確認します。スタッフさんに天気を確認すると、7/11(火)までは天気持つけど、それ以降はあやしいとのこと。この時、少しだけ予感めいたものを感じます。「この山行、2泊3日で行けないかな?」と。
シーズン開始の日曜日ということもあり、燕山荘はあまり混雑していなくて良かったです。美味しい晩ごはんを食べて、オーナーさんのありがたいお話を聞いて、就寝準備です。となりの布団の人と少し話をして、聞けば百名山ハンターでもうすぐ折り返しとのこと。がんばって達成してほしいものです。
★★★7/10(月)★★★
朝3時30分起床。あまり寝れなかったけど、体は回復しているようです。身支度して、ご来光を拝みに外に出ます。ライトダウンとレインウェアのフル装備でも少し寒いです。個人的には、ご来光も良かったけど、月と槍のコラボレーションも素晴らしかったです。夜景をキレイに撮るためには、いいカメラがほしくなるのかな〜と思いました。
朝ごはんを食べて、6時に燕山荘を出発します。いよいよ、今回のメインテーマである「常念山脈縦走」がスタートします。そして昨日抱いた予感。もともとは常念小屋に泊まる予定でしたが、いけるところまで行ってみようと決心。
燕岳~大天井岳は歩きやすい稜線沿いのコースで、槍・穂高連峰の眺望が素晴らしいです。天気もよく晴れ渡り、3分に1回は写真を撮ってました。自然と顔もニコニコ(笑)そして8時に大天井岳に登頂。常念山脈最高峰、圧巻のパノラマビューです。
そういえば、燕岳は登り/下りともに人が多かったですが、大天井岳方面になるとめっきり減ります。ってか数人としかすれ違いませんでした。時間が早い+平日の影響かもしれませんが、オーナーさんが「表銀座コース方面に行く人はほとんどいない」と言っていたのを思い出します。
大天井岳~常念岳もいいコースで、相変わらずの槍・穂高連峰に和まされます。途中、常念岳を通り過ぎてしまったと思い込み、ピークを登った先は横通岳でした。ちゃんと地図を見ないといけませんね。常念小屋を通過していないのに、常念岳を通り過ぎるはずがないです(笑)
そうこうして常念小屋に到着したのが11時。本来ならここで一泊。でも、燕山荘でもらったお弁当を食べて、先に進みます。このあたりで、横尾山荘が難しそうなら蝶ヶ岳ヒュッテに泊まろうと考えてました。
常念岳は低いところからゴツゴツした岩石で構成されていて、登るのが疲れます。途中で嫌になってきます(笑)でもがんばって12時に登頂。山頂は狭くて怖いです。もう登りたくない山にランクインしそうです(笑)
常念岳~蝶槍は岩石地帯から草原地帯への変化が楽しめます。さすがにエネルギーが切れてきて、蝶槍付近で手持ちのお菓子をバクバク食べちゃいました。体は正直ですね。蝶槍に着いたのは14時くらいだったでしょうか。午前中に比べると、槍・穂高方面からくもが結構出てきました。先を急がないと。
蝶槍~蝶ヶ岳はもはや満身創痍、最後の気力を振り絞って歩きます。足が痛いです。正確に言うと、膝や筋肉は平気なのですが、足の裏が痛いです。後で確認すると、水ぶくれが3箇所くらいにできてました。長時間歩行に慣れてないのか、歩き方がよくないのか。
そんなこんなで15時に蝶ヶ岳ヒュッテになだれ込むように到着。文字通り「常念山脈縦走」を達成できて一安心。チェックインを済ませて、荷物を整理して、外でビールで乾杯しながら、雲に覆われる槍・穂高連峰を眺めていると、蝶槍付近で会った人と合流。キャリア半年でテント泊装備だと聞いてびっくり!訓練だと言ってました。自分も見習わないと。その人に徳沢のソフトクリームと嘉門次小屋のイワナの塩焼きを教えてもらいました。明日の楽しみですね。
蝶ヶ岳ヒュッテも空いていて心地よかったです。夕食はなんと6人!ここでマダムたちとの出会いがありました。2人で来ていて、今日は蝶ヶ岳に登って、明日は徳沢に下りるらしい。(この時はふーんくらいにしか思っていませんでした。)
寝るところはなんと貸し切り!自由自在に寝させて頂きました(笑)おかげさまで熟睡です!
★★★7/11(火)★★★
朝4時起床、昨日と同じくフル装備してご来光を拝みに行きます。朝日に映える槍・穂高連峰は壮観でした。雲海に佇む太陽も神々しさを感じます。
朝5時に最終日の山行を開始します。朝ごはんはキャンセルして、お弁当だけ持っていきます。というのも、朝ごはんは6時からであり、待ってる時間がなさそうなので、前日に変更手続きをしておきました。
蝶ヶ岳展望台でマダムたちと会って、「今日はどこいくの?」「横尾~涸沢~横尾~徳沢~上高地です」「(指差して)じゃああそこに下りるんだね」みたいなやりとりをしました。(この時もふふーんくらいにしか思っていませんでした。)
ってかスタートから足が痛いです。でも歩くしかないから歩きます。歩いていたらマヒしてくるのか、あまり痛みを感じなくなります。
朝ごはん食べていないせいか、シャリバテになりそうだったので、5時30分の時点でお弁当を食べちゃいました。横尾に下りる分岐点で、槍・穂高連峰を見納めです。
横尾まではひたすら下ります。途中、なんちゃって槍見台とかがあって、心が和みます。(ちゃんと槍は見えましたよ!)
7時に横尾に到着し、コースを確認します。当初はこのまま徳沢方面に下る予定でしたが、Kさんおすすめのオプショナルコースが発動し、涸沢方面に向かいます。往復で5時間のコースタイムになっていますけど、大丈夫でしょうかね。
涸沢方面へのコースは雰囲気がよく、アップダウンも少なく、ハイキング気分で楽しめます。早朝なので空気も澄んでいて、梓川の流れの音も心地よいです。「さすがKさん、良いコース知ってるな」なんて思いながら歩きます。
だがしかし、Sガレまで辿り着いて事態は急変。
なんか、大雪渓が広がっているんですけど。。。
前を歩いていた人達はアイゼン付けてるし。。。
マジで???
そう、マジなんです。私の調べが甘かったのですが、7月上旬のSガレは積雪があり、アイゼン推奨かつ踏み抜き注意です。ただ、雪質を確認すると、もう終盤で重たい感じであり、斜度と勘案して、そこまで滑らないと判断。アイゼンなしで登ります。
Sガレは意外と登りやすくて、9時30分に涸沢ヒュッテに到着。そして、残雪期の涸沢カールが絶景すぎて心奪われます。天気もいいし。雪のなんとかロードを登ってる人いるし。いやーすごい。いつか登ってみたい。でも、まずは無雪期の穂高に登れるようにならないと。とか思いながら、「来年は必ず穂高に登ろう」と心に強く刻みました。
涸沢からSガレへの戻り道で軽く事件発生。「下りはアイゼンつけよう」なんて思いながらザックをガサゴソしても、アイゼンが出てくる気配なし。あ!そういえば!家で準備しているときに「軽くしなきゃ」とか言いながらアイゼン置いてきた!やばし!
しかし、ここは道産子、類まれない運動神経(うそです、雪に慣れてるだけです)で雪斜面を滑るように降下。10分で下ることに成功。結果的には大丈夫でしたが、ルート確認と事前準備は綿密にしないといけませんね。反省です。
その後は12時に横尾に戻り、12時30分すぎに徳沢に到着。それなりに人がいて賑わっていて、レストランを撮っていたら、あっちの方から「こんにちは〜」と声がするではありませんか。見ると、蝶ヶ岳ヒュッテにいたマダムたちが手を振っています!呼ばれるがままにテラス席に向かい、どうもどうもと再会の挨拶をしながら、マダムたちはソフトクリームをペロペロ。昨日会った人が教えてくれたやつだと思い、私もソフトクリーム食べようと思ったら、マダムが駆け寄ってきて、「お姉さんがごちそうしてあげる」「いえいえ、いいですよ」「ココであったのも何かの縁」「ではご厚意に甘えて」なんてやりとり。マダムたちと3人でソフトクリーム食べながらおしゃべりしました。私は涸沢まで行ってきた話をして、マダムたちは長塀から下りてきた話をしてました。よく日本アルプスに登ってるらしく、槍も剣も笠も登ったことがあり、次は鹿島槍ヶ岳とか、水晶岳とか登りたいらしい。たしかに、雲ノ平あたりは尾根歩きで周回してみたい。みたいな話をしながら、少し先を急ぐので、マダムたちとはお別れ。いやしかし、ピンポイントで会うものですね。びっくりしました。
徳沢から明神まで行って、14時頃に嘉門次小屋に到着。そばとイワナの塩焼きを頂きました。イワナは存分に塩がかかっていて、塩分を欲してる体にはぴったりでした。味もおいしかったです。(しょっぱくて塩以外の味がしなかった、なんて言っちゃダメ)
そして、今回の冒険の終着地、上高地に15時頃到着しました。この頃にはだいぶくもってきていましたが、天気が崩れて雨になることはなく、良かったです。上高地ビジターセンターで、上高地キャンプ場が日帰り入浴やっているとの情報を入手して、汗を流しに行きます。入浴場も空いてて、ほぼ貸し切りで使用しました。久しぶりのお風呂はめっちゃ気持ちよかった!
上高地でソフトクリーム食べながら、河童橋と梓川を観光しました。数年前、上高地を観光で訪れた時、「あのでっかい荷物を背負っている人達はどこに行くんだろう?」「あの人達はどこから来たんだろう?」なんて思っていましたが、今回で完全に「向こう側」の人間になったと確信しています。
最後は、バスに乗って松本まで、松本から電車で愛知県に帰り、家に着いたのは23時過ぎ。密度の濃い北アルプス常念山脈縦走2泊3日コースでした!
こんな長文駄文を最後まで読んで頂き、どうもありがとうございました!
endo君こんばんは。
とうとうアルプス縦走するようになってしまいましたね。おめでとうございます。
2日目3日目のスパルタっぷりは凄い。
あと涸沢の風景が素敵過ぎます。
sakoさん、こんばんは。
祝って頂きありがとうございます。
自分でも、こんなに登山するようになるとは思っていませんでした。
縦走は最高でした。
涸沢も、天気、残雪ともに最高のコンディションでした。
他の山もどんどん登ってみたくなりました。
また一緒に登りたいですね。
日本アルプスに登る機会があり、タイミングが合えば、ご一緒させてください。
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