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Yamareco

記録ID: 1246990
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜

79.鹿島槍ヶ岳「夏のかけら」柏原新道ピストン

2017年09月02日(土) ~ 2017年09月03日(日)
 - 拍手
体力度
7
1~2泊以上が適当
GPS
29:40
距離
23.8km
登り
2,522m
下り
2,519m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
6:16
休憩
1:05
合計
7:21
7:11
12
スタート地点
7:23
7:24
86
8:59
9:02
54
9:56
34
10:30
10:36
29
11:05
11:44
46
12:30
12:44
33
13:17
13:18
31
13:49
27
14:16
16
14:32
2日目
山行
6:45
休憩
1:42
合計
8:27
4:24
9
5:22
5:33
41
6:14
6:42
31
7:13
32
7:50
8:27
16
8:43
27
9:10
15
9:25
9
9:34
31
10:05
10:24
19
10:43
10:45
19
11:04
35
11:39
11:44
4
12:36
15
12:51
天候 一日目:曇りと霧
二日目:晴れのち霧
過去天気図(気象庁) 2017年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
〇信濃大町駅〜扇沢駅はアルピコ交通バス利用。
信濃大町駅〜扇沢駅:1360円
扇沢駅〜大町温泉郷:1010円
大町温泉郷〜信濃大町駅:530円
※ちなみに信濃大町駅〜扇沢駅往復は2500円ですが、帰りに温泉に入りたかったので往復では買いませんでした。
コース状況/
危険箇所等
柏原新道:概ね整備されていて登りやすいのですが、ケルン周辺とアザミ沢の上あたり? が片側が切れ落ちてる道が細いという難所があり。そのポイントに来たら、注意を呼び掛ける看板があるので解ると思います。

種池山荘〜冷池山荘〜布引岳〜鹿島槍ヶ岳南峰:特別難所はないです。ストックやポールをしまってよじ登るような場所はないです。

南峰から北峰へ、八峰キレットを通って五竜岳を登るルートに魅力を感じたのですが、岩登りに自信がなかったので柏原新道ピストンを選択しました。
その他周辺情報 登山後の温泉は大町温泉郷 薬師の湯を利用。大人700円ですが、冷池山荘に(種池山荘にもある?)割引券が置いてあるので、それを使って500円で入浴しました。
祝! ワールドカップサッカー ロシア大会出場決定でジャガーポーズ (C)浅野拓磨
祝! ワールドカップサッカー ロシア大会出場決定でジャガーポーズ (C)浅野拓磨
松本駅コンコースでステーションビバーク 眠れないので一杯呑む
松本駅コンコースでステーションビバーク 眠れないので一杯呑む
ムーンライト信州が来たので乗ることに
2017年09月02日 04:37撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 4:37
ムーンライト信州が来たので乗ることに
扇沢バスターミナル
2017年09月02日 06:48撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 6:48
扇沢バスターミナル
扇沢バスターミナルの水場 冷たくて美味しい ここで水を補給
2017年09月02日 06:50撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 6:50
扇沢バスターミナルの水場 冷たくて美味しい ここで水を補給
扇沢から歩いて15分のところにある柏原新道入口
2017年09月02日 07:27撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 7:27
扇沢から歩いて15分のところにある柏原新道入口
登山届はこちらで出します(僕はネットにて提出済)
2017年09月02日 07:29撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
1
9/2 7:29
登山届はこちらで出します(僕はネットにて提出済)
登り始めて15分のあたり いい感じで登れてます
2017年09月02日 07:44撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 7:44
登り始めて15分のあたり いい感じで登れてます
モミジ坂 
2017年09月02日 07:46撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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モミジ坂 
八ツ見ベンチ ここで最初の一本
2017年09月02日 08:10撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 8:10
八ツ見ベンチ ここで最初の一本
片側が切れ落ちてるので慎重に通過
2017年09月02日 08:37撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 8:37
片側が切れ落ちてるので慎重に通過
最初に出会った高山植物 アザミ 多く咲いていました
2017年09月02日 08:38撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 8:38
最初に出会った高山植物 アザミ 多く咲いていました
扇沢があんなに遠くに
2017年09月02日 08:39撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 8:39
扇沢があんなに遠くに
ケルン この辺りは難所です
2017年09月02日 08:40撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 8:40
ケルン この辺りは難所です
上は雲がかかってます
2017年09月02日 08:52撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 8:52
上は雲がかかってます
よく見るような気がする黄色い花
2017年09月02日 08:41撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 8:41
よく見るような気がする黄色い花
駅見岬
2017年09月02日 09:12撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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駅見岬
石畳 岩がゴロゴロ並んでます
2017年09月02日 09:55撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 9:55
石畳 岩がゴロゴロ並んでます
小さい秋 見ぃつけたー
2017年09月02日 10:01撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 10:01
小さい秋 見ぃつけたー
水平道 このあたりは平坦です
2017年09月02日 10:04撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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水平道 このあたりは平坦です
包優岬
2017年09月02日 10:18撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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包優岬
石ベンチ 一本立てるのに最適
2017年09月02日 10:23撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 10:23
石ベンチ 一本立てるのに最適
アザミ沢 ネーミングに納得
2017年09月02日 10:27撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 10:27
アザミ沢 ネーミングに納得
鉄砲坂 まさに胸突八丁な場所で頑張りどころです こうして要所要所で名前が付いていて飽きさせない工夫が良いと思います
2017年09月02日 10:55撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 10:55
鉄砲坂 まさに胸突八丁な場所で頑張りどころです こうして要所要所で名前が付いていて飽きさせない工夫が良いと思います
ハクサンコザクラ
2017年09月02日 11:05撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 11:05
ハクサンコザクラ
見えたぞ種池山荘
2017年09月02日 11:05撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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見えたぞ種池山荘
種池山荘から爺ヶ岳方面を見る
2017年09月02日 11:09撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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9/2 11:09
種池山荘から爺ヶ岳方面を見る
昼食の塩ラーメンとコーヒーです
2017年09月02日 11:26撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 11:26
昼食の塩ラーメンとコーヒーです
岩小屋沢岳方面を見る
2017年09月02日 11:45撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 11:45
岩小屋沢岳方面を見る
出発して早々 チングルマの綿毛の群生
2017年09月02日 11:50撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
2
9/2 11:50
出発して早々 チングルマの綿毛の群生
爺ヶ岳へ向かいます
2017年09月02日 12:01撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 12:01
爺ヶ岳へ向かいます
ライチョウ発見 ここでは成鳥4羽見ました
2017年09月02日 12:32撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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9/2 12:32
ライチョウ発見 ここでは成鳥4羽見ました
爺ヶ岳南峰
2017年09月02日 12:34撮影 by  SH-01H, SHARP
9/2 12:34
爺ヶ岳南峰
爺ヶ峰南峰の三角点
2017年09月02日 12:36撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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9/2 12:36
爺ヶ峰南峰の三角点
三角点にタッチ
2017年09月02日 12:36撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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9/2 12:36
三角点にタッチ
爺ヶ岳南峰でサーバルちゃんのマネ (C)けものフレンズ
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爺ヶ岳南峰でサーバルちゃんのマネ (C)けものフレンズ
中央峰の三角点
2017年09月02日 13:17撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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9/2 13:17
中央峰の三角点
ここもタッチ
2017年09月02日 13:17撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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9/2 13:17
ここもタッチ
またもやサーバルちゃんのマネ
またもやサーバルちゃんのマネ
トウヤクリンドウ
2017年09月02日 13:34撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 13:34
トウヤクリンドウ
冷乗越 ここまで来るのにまさに「五里霧中」だった
2017年09月02日 14:22撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 14:22
冷乗越 ここまで来るのにまさに「五里霧中」だった
やっと着いたぞ冷池山荘 今宵のお宿です
2017年09月02日 14:36撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 14:36
やっと着いたぞ冷池山荘 今宵のお宿です
予定通りたどり着けて ドヤ顔です
予定通りたどり着けて ドヤ顔です
冷池
2017年09月02日 17:23撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 17:23
冷池
翌日のアタックに備えてパッキングも万全
2017年09月02日 17:30撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 17:30
翌日のアタックに備えてパッキングも万全
生ビール(900円)で乾杯!
1
生ビール(900円)で乾杯!
冷池山荘の夕食
2017年09月02日 18:04撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/2 18:04
冷池山荘の夕食
アタック当日 暗いうちに冷池山荘を出発 かなり歩いて小屋方面を振り返ったら雲が山肌に沿って流れていました あまりにも神秘的で動画で撮りたかったです
2017年09月03日 05:13撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
3
9/3 5:13
アタック当日 暗いうちに冷池山荘を出発 かなり歩いて小屋方面を振り返ったら雲が山肌に沿って流れていました あまりにも神秘的で動画で撮りたかったです
布引岳山頂に着いたのですが、ご来光には間に合わず それでもいい朝日を見たと思った
2017年09月03日 05:27撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
5
9/3 5:27
布引岳山頂に着いたのですが、ご来光には間に合わず それでもいい朝日を見たと思った
モルゲンロートに染まる剱と立山
2017年09月03日 05:27撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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9/3 5:27
モルゲンロートに染まる剱と立山
布引岳の道標
2017年09月03日 05:27撮影 by  SH-01H, SHARP
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布引岳の道標
布引岳道標で自撮り
布引岳道標で自撮り
鹿島槍をバックに撮ってもらいました
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鹿島槍をバックに撮ってもらいました
いざ南峰へ!
2017年09月03日 06:04撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/3 6:04
いざ南峰へ!
剱立山の下に影鹿島槍
2017年09月03日 06:09撮影 by  SH-01H, SHARP
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9/3 6:09
剱立山の下に影鹿島槍
ついに着いたぞ山頂!
2017年09月03日 06:19撮影 by  SH-01H, SHARP
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ついに着いたぞ山頂!
三角点
2017年09月03日 06:21撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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9/3 6:21
三角点
三角点にタッチ! これで百名山79座目
2017年09月03日 06:21撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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三角点にタッチ! これで百名山79座目
五竜岳の向こうに白馬の峰々 いつかはあの頂へ・・・・ ちなみに白馬岳は登頂済
2017年09月03日 06:22撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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9/3 6:22
五竜岳の向こうに白馬の峰々 いつかはあの頂へ・・・・ ちなみに白馬岳は登頂済
冷池小屋の弁当 富士山や槍を見ながら食べるのは格別
2017年09月03日 06:30撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
1
9/3 6:30
冷池小屋の弁当 富士山や槍を見ながら食べるのは格別
ウサギギク
2017年09月03日 07:39撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/3 7:39
ウサギギク
イブキトラノオ
2017年09月03日 07:42撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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9/3 7:42
イブキトラノオ
冷池小屋を出発してしばらくして振り返って見た 昨日見れなかった風景
2017年09月03日 08:49撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
1
9/3 8:49
冷池小屋を出発してしばらくして振り返って見た 昨日見れなかった風景
爺ヶ岳南峰直下 二日連続でライチョウを見た 今回は2羽です
2017年09月03日 09:45撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
2
9/3 9:45
爺ヶ岳南峰直下 二日連続でライチョウを見た 今回は2羽です
タテヤマリンドウ
2017年09月03日 10:03撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/3 10:03
タテヤマリンドウ
難所を慎重に通過
2017年09月03日 10:46撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/3 10:46
難所を慎重に通過
扇沢が見えた!
2017年09月03日 11:40撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
1
9/3 11:40
扇沢が見えた!
今回の登山は扇沢で終了 お疲れ様でした
2017年09月03日 12:59撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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9/3 12:59
今回の登山は扇沢で終了 お疲れ様でした
〆の温泉は大町温泉郷薬師の湯です
2017年09月03日 13:54撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/3 13:54
〆の温泉は大町温泉郷薬師の湯です
松本駅で駅弁を喰らう 青春18きっぷの旅の醍醐味
2017年09月03日 17:25撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
9/3 17:25
松本駅で駅弁を喰らう 青春18きっぷの旅の醍醐味
今回の戦利品 その1 冷池小屋限定の山バッチとバンダナ
1
今回の戦利品 その1 冷池小屋限定の山バッチとバンダナ
今回の戦利品 その2  バックプリントに「登魂」と書かれたTシャツ
2017年09月04日 07:53撮影 by  SH-01H, SHARP
1
9/4 7:53
今回の戦利品 その2  バックプリントに「登魂」と書かれたTシャツ

装備

個人装備
長袖シャツ タイツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 ゲイター 日よけ帽子 着替え ザック ザックカバー サブザック 行動食 非常食 調理用食材 飲料 ハイドレーション ガスカートリッジ コンロ コッヘル ライター 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ 筆記用具 ファーストエイドキット ロールペーパー 携帯 時計 タオル ツェルト カメラ ポール 三脚 充電器 熊鈴
備考 ボディペーパー(顔が洗えなかったので)、ソフトシェル(意外に寒かった)

感想

第79座 「夏のかけら」

今回、鹿島槍ヶ岳を登ろうとしたのは、昨年は幌尻岳登山の成功を優先させたため、日本アルプスの山は登れなかった。今年は一泊二日で登れる日本アルプスの山はないものかと検討した結果、この山に決まった。

ここでも青春18きっぷを利用して往復することにして、9月1日、仕事が終わった後に一旦帰宅。風呂だけ入って、バスで尾張一宮駅に向かって、ここから青春18きっぷの4回目のハンコを押してもらった。電車を乗り継いで23時30分頃に松本に着いた。駅から少し離れたファミレスでスマホの充電も兼ねての夕食。24時間営業かと思いきや、2時までだったので1時半頃に店を出た。結局のところ駅のコンコースで数人の登山者が休んでいたので、僕もそこで少しでも休むことにした。


9月2日、改札口のシャッターが開き始めた。電光掲示板に4時35分発のムーンライト信州が来るのを確認して、これに乗ることにした。その分、信濃大町駅に早く到着することになり、予定より早く登山が始められるぞと喜んだ。5時13分に信濃大町駅に到着。6時15分発の扇沢駅行のバスに乗って、6時55分頃に扇沢駅に到着した。

扇沢駅の水場で水を補充して、7時10分頃に出発。予定よりも約1時間早いスタートとなった。車道を降って行って15分ほどで柏原新道登山口に着いた。ここから本当の登山スタートだ。この登山道は約50年前に当時の小屋のご主人が独力で作っただそうで、登ってみて「あ、歩きやすいな!」と感じた。道中、危険な個所は注意を促す黄色い手書きの看板があったり、退屈しないようにという配慮なのか? 「モミジ坂」から始まって、「駅見岬」「包優岬」「アザミ沢」など要所要所で名前が付けられており退屈しなかった。

「鉄砲坂」という胸突八丁な登り坂を登り切ると森林限界を越えて、種池山荘が見えた。11時5分に種池山荘に到着。少し早いがホットコーヒーと塩ラーメンを作って食べて、11時45分に爺ヶ岳に向かって出発した。その南峰の山頂直下でライチョウ4羽を見た。僕はしばしの間、写真を撮ったり眺めたりしていた。今回の山旅が幸先が良い予感をここで感じた。

しかし、爺ヶ岳はガスで覆われて「五里霧中」の状態で歩かねばならなかった。何か息が苦しく感じた。高山病か? でも高山病だったら、頭が痛くなるはず。大丈夫だと言い聞かせながら進んだ。そんな中、南峰、中央峰の山頂を踏んで、冷池山荘を向かって降って行った。いつまで降るんだろうと思いながら降って行った。14時15分に冷乗越に到着。ここまで来れば、山荘までは目と鼻の先と思って歩を進めた。そして、14時30分に冷池山荘に着いた。今回は予定通りの場所に無事に着いてホッとした。

宿泊の手続きを済ませて、スタッフに部屋を案内してもらった後、早速明日の登山の準備に入った。まずは水の確保。50リットルザックからハイドレーションを取り出して、給水所で給水(有料。宿泊者は1リットル無料券がもらえる)してもらって、部屋に戻って、30リットルザックに水を満たしたハイドレーションをセット。必要なモノを詰め込んでパッキング終了。着替え、乾燥室で濡れた衣類を干したり、着替えたり、必要なくて小屋にデポするモノは50リットルザックに詰め込んで、やるべきことは全て済ませた。

2階の談話室で生ビールを買った。談話室は人が一杯だったので、1階の自炊室で呑んでいたのだが、寒くて生ビールを呑み干した後にグラスの返却がてら談話室に戻った。ここでは担いで来たパウチパックの日本酒を呑んでいた。同席のお母さん方と山の話で盛り上がってしまった。酒に酔っている分、上機嫌&多弁になってしまったらしい。これも山小屋泊の醍醐味よね(笑)。

夕食を頂いた後、そのまま寝床へ直行。そのまま寝てしまったらしい。夜中目を覚ました時に寒気がしたので、風邪をひくかもしれないと思って、布団をかぶって我が身を暖めながら寝た。

9月3日、3時頃本当に目を覚ました。寒気は去ったようだ。外の様子はどうなんだろうと静かに外へ出たら、霧が晴れて満天の星空が夜空を埋めていた。これならご来光が見られそうだと思った僕は登山の準備を始めた。3時30分頃になると宿泊者もスタッフも起き始めて、おのおの準備を始めて慌ただしくなって来た。僕は朝は弁当を頼んでいたので、受け取り開始時間の4時を過ぎてから弁当を受け取って4時25分に暗い中、山荘を出発した。

ヘッドライトの明りを頼りに登って行くと幕営地に着いた。そこではテントが多く張られており、テントが明るくなってるのもあったし、撤収中でテントを畳んでいる人もいた。さらに先を進んで行くと空が明るくなって剱や立山の山並みが見え始めた。先を見ると布引岳や鹿島槍ヶ岳南峰の山肌に星のような数個の明りが上を目指して動いてるのが確認出来た。僕はご来光に間に合うか? と思いながら布引岳を目指した。この時点でこの気候に慣れたのか? 昨日感じた息苦しさは全く感じなかった。むしろ、気持ちが良く感じた。

5時20分頃、布引岳に着いた。ご来光は既に太陽が完全に出た後だったが、何とか間に合ったのかな? と思いながらそれを眺めていた。あとは鹿島槍ヶ岳の最高峰の南峰へ向かうのみと歩を進めた。剱や立山を眺めるとモルゲンロートに染まっており、その下には「影鹿島槍」とも言おうか? 鹿島槍の大きな影があった。それを眺めながら南峰を登って行った。

6時15分頃、鹿島槍ヶ岳最高峰、南峰に到着した。これで百名山79座目となった。北の方向を見ると五竜岳、その向こうには白馬の山並みが見えた。五竜岳は未踏なので、いつかは登るぞと誓いを新たにした。南に目を向けると本家の槍ヶ岳が見えた。そして富士山も見えた。僕は槍や富士山を眺めながら弁当を食べた。弁当の中身はちらし寿司だった。寒さに震えながらゆっくり食べた。

6時45分頃、南峰を後にした。北峰には向かわずに布引岳に向かって下山した。ここでは多くの登山者とすれ違った。八峰キレットに挑むのだろうか? ヘルメットをかぶって山頂を目指す登山者も多く見かけた。僕はこの人たちが勇ましく感じた。幕営地はテントは数張しかなくて、7時50分に冷池山荘に着いたのだが、人はほとんどいなくて、スタッフが廊下をホウキで掃除していた。僕は乾燥室にデポしておいた50リットルザックを持ち出して、50リットルザックにパッキングし直して、8時30分に出発した。

冷乗越を過ぎて、振り返ると冷池山荘があんなに遠く見えた。行きに見れなかった風景だ。前を見ると爺ヶ岳が霧がかかっていた。また霧か〜。と思ったが雨が降らないだけマシだと思って歩を進めた。巻き道を使って、南峰を過ぎた山頂直下で、左手に持っていたポールを突こうとした足元にライチョウがいた! 思わず立ち止まった僕は前へ向かって逃げるライチョウを見ながら安堵した。もう少しで天然記念物様をポールで串刺しにするところだった。ここでは2羽見ることが出来た。

10時に種池山荘に着いた僕は、これなら昼ぐらいには扇沢に着きそうだと確信した。柏原新道をたどって、12時50分頃に扇沢駅に着いて今回の登山は無事に終わった。着いた直後、水場で水をがぶ飲みして顔を洗ったのだが、久々に顔を洗えて気持ちが良かった。

13時30分発の信濃大町駅行のバスに乗って、大町温泉郷で途中下車。薬師の湯という公衆浴場で汗を流して、そこで呑んだ生ビールが美味しく感じた。でも、これからは信濃大町から地元の一宮までの長い帰還の旅が残ってる。何とか今日中に帰れるといいなぁ〜、帰れるんだろうか? 何とかなるだろう。そう思いながら生ビールを呑んで過ごしていた。

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無雪期ピークハント/縦走 白馬・鹿島槍・五竜 [3日]
扇沢〜鹿島槍ヶ岳〜五竜岳〜アルプス平縦走
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 白馬・鹿島槍・五竜 [日帰り]
柏原新道-爺ヶ岳-新越山荘
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
1/5
体力レベル
4/5

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