思い出を綴りに、雨のキレット(槍ヶ岳-北穂高岳-涸沢岳-奥穂高岳)
- GPS
- 57:00
- 距離
- 44.5km
- 登り
- 2,849m
- 下り
- 2,838m
コースタイム
7/25;ヒュッテ大槍6:10-6:45槍ヶ岳山荘6:50-7:05槍ヶ岳7:15ー7:25槍ヶ岳山荘7:45-8:05大喰岳-8:40中岳-9:45南岳-9:55南岳小屋10:20-11:05最低鞍部-13:25北穂小屋
7/26;北穂小屋5:35-5:38北穂高岳-7:20涸沢岳-7:30穂高岳山荘7:45-8:10奥穂高岳8:25-8:45穂高岳山荘9:00-10:30涸沢ヒュッテ-11:30本沢橋-12:20横尾12:45-13:30徳沢-14:15明神-15:00上高地バスセンター15:20-沢渡16:10-19:40自宅
天候 | 7/24;晴後曇、夜豪雨 7/25;晴後曇、午後雨、夜豪雨 7/26;霧雨後曇、登山口は晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
・尚、沢渡-上高地バス料金は、往復割引券だと\2,000だが、上高地戻りが遅くなって、沢渡行きに乗れずに新島島行きのバスを利用することになった場合には、この往復割引乗車券が使用できないので、スケジュールに余裕が無い場合には、注意が必要。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・上高地ビジターセンターには、登山届の用紙と記載のアドバイサーが居る。用紙は裏面も有るので、落ち着いて記載したい。 ・ルート上これと言った予測外の危険個所はない。このルートを行こうとしているレベルであれば、注意すれば特段の危険はない。 <危険度合> 参考までに、自分なりの勝手なキレットに入れる基準 ・バランスクライミンが最低限出来る事 ・高所恐怖を、しっかりした岩場やホールド、スタンスが有る事で克服出来る事 ・ルートファインデングと言う程大げさではないが、自分で次のホールド、スタンスが連続して見つけられる事 ・しっかりした(靴底の)登山靴を履いている事 |
写真
感想
1961.11は、吹雪の為、キレットを通過するのを諦め、槍ヶ岳登頂後、一度横尾に戻り、ザイテングラードから穂高小屋に上がり、北穂高岳を往復した。
この為に、正に、キレットが切れている。
年を取り、歩けなくなる前に、欠けているこの部分を繋ぎ、残っている前穂高岳を登ろうと、忘れ物を繋ぎに急遽出かけてみた。
7/24
・午前2時出発は、きついかと思ったが、いつもより1時間一寸早いだけなので、余り変わりなし。Netでは、沢渡始発Busが5:30なので、始発に乗れると思ったら、ラッキーにも、既に5時からBusは出ているとの事。最短日程で帰れることを期待して3日分の駐車料金\1,500を支払う。
・慌てて準備して、5:20のBusに乗車。幸い乗客は自分だけ。運転手さんの了解を戴き、車中でお握りを食べる。
・早朝なのに、元気な人々が沢山居るカッパ橋で”使用前”の写真を撮って貰い、出発。今日の吊尾根は、まあまあの天候で、明後日の晴天を祈る。
・49年前の冬の記憶は一切思い出せないが、昨年夏の家内との散策を思い出しながら歩く。
・ヒュッテ大槍迄のコースタイムが10時間30分なので、多分これより遅れると山小屋に予約時伝えたが、余り遅れたら槍沢ロッジ泊りになるので、出来るだけ早めにと気が焦る。
・明神から、徳沢迄はジャリを敷いて整備しなおしてくれたおかげで、歩きにくい。
・横尾迄休まずに頑張る。前に見える先行者を全て抜いたが、一人だけ20代後半?の女性単独者に抜かれてしまった。
・横尾で水補給休憩し、出発。少し登山道が細くなり、山に来た感じがし始める。しかし、梓川沿いのゆるい登りは快調に歩かせてくれる。
・立派な槍沢ヒュッテで少し休んだだけで、気持ち良い歩き。しかし、ヒュッテを過ぎてからは樹林帯が無くなり、後頭部からの日差しが強い。
・水俣乗越分岐で、丁度降りてきた気配り出来ない団体が居たので、そのまま乗越に向う。(2007年11月に、ルートを間違えて大天井岳から西岳ヒュッテ迄来ているので、折角だから東鎌尾根を歩きたくなり、槍沢を登らずに水俣乗越に向う事にした。)
・しかし、照りつける日差しと、今まで飛ばした疲れと急な登りで、突然ペースダウン。
・カンゾウの美しい群生や、槍沢の雪渓のコントラストを糧にしながら、どんどん高度が稼げる急坂を登る。このルートは登山者も数なく、トレースは細いがしっかりしており、涸れ沢をひたすら急登すれば良いので、迷うことはないと思う。
・水俣乗越に着いて一休みしたが、疲れの為か昼食が食べられない。果物だけ食べて出発。
・東鎌尾根は、単調な登りの西鎌尾根と異なり、少し痩せたガレ場や、梯子、鎖等も有り、小さなアップダウンが続き、結構体力を使う。
・槍沢から吹き上げるガスが、乗越を越えて来るのにせきたてられるように頑張る。
・休憩時間込みで、コースタイムを大幅に短縮してヒュッテ大槍に到着できた。
・事前予約した為か、12〜15名定員のブースを4人だけで使わせてもらい、非常にゆったりと過ごせる。情報通り、槍ヶ岳山荘などに泊るよりは格段に良い。
・夕食は、気持が悪く殆ど食べられなかった。好きなビールも僅か350mlを一本だけ。
本日の歩数;31,100歩 本日の走行距離;240km
7/25
・夜中もものすごい土砂降りで、心配したが朝は晴で良かった。
・しかし、朝食もほんの少ししか食べられないし、眠れなかったので体調は最低。
・モルゲンロートの槍を撮影と、勢い込んだが、丁度表銀座の方に雲が出てきた、一寸鈍った朝日を浴びる槍になってしまった。
・槍ヶ岳山荘前には、韓国の一連隊が気合を入れていた。キレットに向うのかと思ったら、槍沢を下って行った。
・ザックをデポして3度目の槍頂上へ。信号待ちが無いので、さっと登ってさっと下る。残念ながらガスが出てきて、奥穂等の眺望はかなわなかった。
・携帯が通じないので、槍ヶ岳山荘で公衆電話をかけようと思ったら、テレカが無い。しかたなく槍ヶ岳山荘で購入したら、50度数がなんと\1,000.(北穂高山荘では、¥500)槍ヶ岳山荘グループはボッタクリではないかな?!
・東鎌尾根からは、南岳小屋までなだらかな稜線の散歩と見ていたが、結構なアップダウンが有る。
・大喰岳辺りからガスが多くなり始める。
・中岳頂上直下には梯子場もある。
・中岳からの下りは、2ルート有るが右側(飛騨側)の新しいルートの方が一寸だけ長いが歩きやすい。
・中岳のコルから南岳へは、ゆったりとした稜線歩きになる。残念ながらガスで展望が無く楽しむことはできなかった。
・南岳頂上直前で、槍ヶ岳山荘を自分より30分以上前に出たという、40代3人の男性パーティと遭い、山頂で記録写真のシャッターを押して貰う。
・南岳小屋でキレットの情報等を確認し、少し休む。トイレが広く使いやすい。
・いよいよキレットへの大下り。ガスが酷くなり、視界は僅かに涸沢側が見えるだけ。
・これでもか、これでもかとガレ混じりの急斜面を下る。下りはそれ程緊張する場所も無い。
・ガスで視界が無い中で、キレットの登りを始める。
・長谷川のピークを過ぎ、A沢のコルから登り始めた所で、急に雨になる。10cm程の岩のくぼみを見つけて、爪先立ちの侭雨具を着け、カメラも雨天用に交換する。
・岩場は雨で滑りやすいが、落ち着いて行動すれば、しっかりしたホールドもスタンスも沢山あり、心配はない。しかし、槍ヶ岳付近や奥穂高岳付近の沢山の登山者が通る場所の様に、手取り足とりの案内は無く、自分でホールドやスタンスを見つける必要がある。
・ガスの中おぼろげに見える次のピークが小屋か?と思う事数回、突然北穂高山荘に到着。
・到着直後より、雨が一段と激しくなる。男性3人パーティも一時間以上遅れたが無事到着。穂高小屋までの予定を変更し此処に泊るとの事。
・小屋はそれ程込んでおらず、ゆったり過ごせて快適。夕食までの間、ホールで生ビールを飲みながら若い登山者の話を聞く。
・天候は一向に回復せず。
本日の歩数;14,100歩
7/26
・夜中に豪雨。しかし、朝は殆ど雨が上がり良かった。
・夕食に続き、朝食も程々食べられ良かった。
・小屋での朝食組の中で、一番早く出発する。霧雨とガスで視界は数メートル。
・49年前の11月の記憶が全然呼び覚ませないままに、北穂高岳を過ぎ涸沢岳へ。
・霧雨がメガネに付着し、殆ど見えない。仕方が無いのでメガネを外す。
・キレットよりも岩場が多く、雨で滑る。頻繁に真新しいボルトが目につく。ツアー登山の人たちを確保したのであろうか? それとも、小屋の方がルート整備で打ち込んでくれたのであろうか?
・奥穂側から来る若いパーティは、余裕が全くない。心配だが自己責任だ。
・北穂小屋のブースで一緒だった、京都の青年と前後しながら涸沢岳に到着。
・滝谷上部のトラバース等、全く49年前を思い出せない。雪、ガスで両回とも視界が無い為か?
・穂高岳山荘の前で、父親が自分より5才若いと言う若者と意見交換。岳沢の逆スラブは雷雨では厳しいとの彼のアドバイスもあり、奥穂を往復し、ザイテンを下る事に決める。(その後、彼の挙動を見ていると、経験は浅そうで判断を誤ったかな?)
・京都の青年と3人で奥穂往復することにした。
・穂高岳山荘は、快く荷物を置かせてくれた。何となく燕山荘グループとの違いを感ずる。
・小屋出発直後に、梯子場が有るが特に危険ではない。
・トップを歩いた手前、頂上まで休まずに登る。
・全然視界の無い頂上で、記録写真を撮り下山へ。
・丁度梯子場で登って来る中学生?高校生?と遭遇。先生が先に下らせてくれて30分以上の時間短縮。感謝、感謝。
・ザイテンの下りは危険個所は無いが、結構長い。雪渓に降りたら下の安全を確認した上でグリセード(もどき、滑らない)で一気に下る。滑らないが時間は大幅に短縮できる。
・涸沢についた途端案内板が無く、どっちに行けば良いのか迷ってウロチョロ。結局右岸でも、左岸でも良いことが暫く下って判った。
・頑張れば、横尾迄3時間有れば行けるのではないかと、本沢橋でも休まないで歩いたが、結局穂高岳山荘から3時間を20分越えてしまった。
・最後の林間歩道も、バスの時間に余裕が出来るように休まずに頑張る。
・カッパ橋で使用後の疲れた顔の写真を撮ってもらう。振り返ると、吊尾根が丁度雲の境界で、雷雨の予想は外れ。残念これなら、前穂経由岳沢下りの方が楽だったのに。
・バスターミナルからのバスは満席で、一台待つ程で有った。
・平日と有って、高速は殆ど渋滞も無く、無事帰宅できた。
本日の歩数;40,400歩 本日の走行距離;240km
心残りだった、大キレット通過を果たせて一安心。もう少し天候が良ければ楽しめたのだが・・・。
今度は、前穂が心残りに・・・・
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