縦走 槍〜北穂〜西穂
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- GPS
- 80:00
- 距離
- 32.3km
- 登り
- 3,172m
- 下り
- 2,536m
コースタイム
- 山行
- 4:00
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 4:35
- 山行
- 8:47
- 休憩
- 2:13
- 合計
- 11:00
- 山行
- 8:25
- 休憩
- 2:55
- 合計
- 11:20
新島々 1055(バス)1200 上高地
復路:新穂高ロープウェイ 915(バス)1000 平湯 1130(バス)1155 上高地1240
(バス)1345 新島々 1405-1434 松本 1449(スーパーあずさ22)1649八王子
※事故で30分程度遅延
天候 | 8/25 曇りのち雨 /26 曇り時々晴れ /27 曇り時々晴れ /28 曇りのち雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
復路:新穂高ロープウェイ-平湯、平湯−上高地-新島々-松電-松本−八王子(特急) 平湯の松本直通バスを逃し、上高地経由で新島々へ 痛かった… 復路特急は新型に乗ることができ、とても快適!座席にACがついているとも知らず、スマホバッテリー残3%で何とか乗り切った。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
それはもうガイドブック通りの危険個所 馬の背はあんなに怖かったかな?十数年前に通った時の記憶は所々だが、岩がもろくいずれ通過不能になるのでは? |
写真
感想
今年の8月は、連休に自分の休みが当たっていたり家族に用事があったりと、全く山に行かなかった。猛暑から逃げたい思いはあったが、混んでいる山に出かける方が嫌だった。例年通り8月後半に夏休みを入れていたが、今年は台風が多い。そもそも6月初めには夏休みを入れておかなければならないシステムでは、長期の天気が読めるはずもなく賭けに等しい。
また、渇水傾向だったので沢登りと思っていたが、状況はおかしくやはり休み前に台風が通過。一過と思えば前線が残り不安定な天気が続きそうだったため、縦走に切り替えた。それなりにパンチがあって天気が悪そうな日本海側に近くなく…うんそうだ!そういえば通しで行ってなかったと思い槍から西穂をつなげていくことにした。
逆ルートを考えていたが2日目の天気がよくわからず通過に都合が悪いと考え、ギリギリまで悩んだ末、槍沢経由で入山することにした。
/25 金券ショップで18切符が手に入らなかったが、各駅の乗り換えなし松本行きに乗車。松本に近くなって天気は雨模様、途中の川は結構な濁りが入っていた。上高地に着いても天気にあまり変化なし。相変わらず混んでいる。豪雨レーダーを確認ししばらく待っていると雨が上がる雰囲気だったのでカッパなしで出パ。まるでカメラを出す気分にならない。思いのほか再び雨が降り出すこともなく横尾まで到着。ここであることを思い出しカメラを確認すると、やはり思った通りSDカードがない!息子が宿題の写真をコンビニでプリントするのに持って行ったあと入れ忘れていた。よりによって今回は三脚も持参していた。金属のかたまり2つを山越えさせなければならない。すると雨が…気分とともに天気も降下。槍沢ロッジ手前でカッパ着用となる。ババ平は旧小屋周辺に空きスペースはほとんどなく、すぐ先の河原のサイトに天ぱる。大雨が降ればなんとなく低いので不安であったが、平坦でいいサイトだった。
/26 2:30に起床し、天気を見て出発することにした。大曲方面を見れば雲が低かったので5:30に出発。予定はあと1時間早く出るつもりだったが、これが後々効いてくることになる。中1の時、親に初めて連れてこられた槍沢、全くいい印象がなかったので氷河公園などから下ることはあっても登ることはなかった。U字渓谷の中を進む道は、炎天下であれば沢沿いとあって涼しいのかな?なんとなく惰性で進み、やっと穂先が見えた。長い。雲はものすごいスピードで流れ、播隆岩屋辺りでは青空も見えてきたので『これは!』と思ったが、肩付近はものすごい飛騨側からの風と再びのガス。結果、朝1時間遅らせたことが裏目になった。穂先へは風の影になることから影響はほとんどなし。でもほとんどガスの中。
この先、大キレットが越えられるのか?南岳で終わっても強風でテント張れるのか?その辺がかなり不安になりながら、景色がほとんど見えない稜線を歩く。中岳付近で出会った人に聞けば、大キレットを越えてきたとのことで、強風ながら結構な人数が通過しているとの情報をもらう。南岳手前では横尾本谷側がきれいに晴れて、屏風ノ頭が普段とは異なる形で見られて新鮮だった。南岳小屋に着くと相変わらずの強風ながらも、かなり雲に隙間ができはじめたので北穂テラスを目指すことに決めた。
滝谷からの風は、狭い空間を圧縮されて一気に解放されるがごとく噴き上げてきていた。下り最中、下部の沢筋にオレンジと青の物体が転がっていた。オレンジのものは長細く、人に見えないでもない。青はザックのような感じ…岩登りする人のテントとは違う。あまり気になって自分が落ちても仕方ないので、集中して行動し北穂小屋で報告させてもらった。最低鞍部くらいではキレット全般が見えた。長谷川ピーク先のナイフリッジを横風に押されながら通過、飛騨泣きの鎖を越えてテラスに到着した。今日の目的は)綿翕珪譴暴蕕瓩毒颪泙蠅燭ぁ↓▲謄薀垢妊咫璽襪魄む、この二つ。我慢できずすぐさま△鮗孫圈∈嚢發澄テント場までは10分弱、自分を含め3張。松本平も見え夜景が素晴らしそうだ。もう1本買って天場で飲んでも気分いいだろう。南峰の陰で風の影響は全くなかったが、夜はガスで何も見えずだった。
/27 起床時はテント内が月光で明るく、外も夜景が素晴らしかったものの相変わらず風は強く、奥穂Pのみに雲の塊が張り付いていた。出パする頃には再びガス、夜露で岩が濡れており注意を要した。このまま西穂方面へ縦走を継続できるだろうか?涸沢岳を過ぎ穂高岳山荘で大休止。とりあえず奥穂まで行ってから判断することとし前進した。奥穂までの間では何度となくブロッケンが出現、ガスはいまだ晴れずという感じでも気温で岩が乾き始めた。4番目になってから奥穂は初?時たま前穂・上高地が見えるがきれいには晴れなさそうだ。心は決まった、西穂へ向かう。
十数年前に来た時の記憶では逆コースでラスボスの馬の背がやたら怖かったイメージ、それ以上以下でもなかった。順序から行けばこれが一番初め、『ここさえ』と思い進むとこの時だけガスが晴れ、馬の背どころか恐竜の背びれがきれいに見えた。正直、こんなだったっけ?という感じのどうしようか?的になってしまった。最難関ルートとはいえ、なぜここに鎖ない?ここは登りにとったほうが怖くない。この後、単独日帰りの人と合流し、しばらくご一緒させていただく。ロバの耳をペンキ通り越え、ガスの中からジャンダルムが目の前に現れた。登るのは裏側からと聞いていたので鞍部に降りる手前からジャンに向かって右側のテラス状からもろい岩を登りジャンの上に立つ。登ってみて逆回りから登る道を発見、上にはかわいらしい道標が立っている。上では残念ながら展望は得られなかった。
容易に下れる道から本ルートに合流、先に進んだ。なかなかガスは晴れることはないが空は明るい。コブの頭からグズグズの道を落石と命に気を付けながら進むが、一度ザレのルンゼ状を下りすぎてしまい道をロストする。天狗のコルに到着。ここで大休止し同行者に先に行ってもらう。垂直鎖をこなし、もうただひたすらに目印を追って進む。天狗の頭からはさらにグズグズ度が増す。いつか追いつくと思っていた先行者にはもう追いつくことはできず、自分のペースで進む。天狗の下りで逆層スラブ状は雨が降ったら嫌な感じか。ただ、人の多いルートでは岩がツルツルになっているところが多いのに比して、この辺の岩はもろいが滑りにくい感じだ。間ノ岳まで来るとガスの間から西穂がたまに見える。いい加減疲れてきているのか、あと何回アップダウンすればいいのかというくらい遠く感じる。バテバテになってたどり着いた、天場のように岩を平らに整地したようなピークで休憩していると西穂Pが見え、別の登山者が数人確認できた。ラストと思い西穂まで頑張る。
西穂に到着後、来た方向を振り向くとコースはガスで確認できなかった。正直気が抜けた。今まで危ない所を通過してきて事故がなかったところで、ここから先で事故を起こすわけにはいかない。緊張の持続を細切れに設定、まずは独標までと思い下る。ここから先が人気ルートゆえ鎖も新しいものが多くしっかりしているが、皆が足を乗せる岩がツルツルで逆に危ないと感じた。独標に到着すると今日は終わったも同然と大休止した。この気持ちで歩いているときというのは、短い区間でもとても長く感じる。丸山で出会った登山者集団は妙な親近感を覚えたので、よく聞けば自分と同業者で、その後テント場でも宴会に誘っていただき、『同業あるある』が連発し、同じようにいじられる役割の人が存在していることが妙におかしく、とても楽しい時間を過ごさせてもらった。夜は遠い空で雷雲がものすごい光を放っているのが見えた。明日は天気が崩れるらしい。
/28 同業チームは悪天を衝いて西穂に向かったようで、自分は雨の間隙をついて撤収、名残惜しいものの留守番している方にあいさつして出発。ロープウェイ駅まで雨に濡れることなくたどり着けた。ロープウェイは始発に乗ることができ、平湯までのバスにもいいタイミングで乗ることができた。平湯BTでは大雨、ひらゆの森で入浴できたものの松本行バスの時間を間違え、2時間以上待つことから再び上高地入りし、松本に到着した。結果往復チケットの方がよかったことになってしまった。
今山行はもっと晴れていればよかったと思うが、晴れていればカメラのSD忘れをかなり後悔しただろう。次回はどちらもそろった状態で来たいところだ。
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