478 剣山・三嶺(コリトリ→菅井(すげおい))
- GPS
- 56:00
- 距離
- 29.5km
- 登り
- 2,708m
- 下り
- 2,546m
コースタイム
- 山行
- 5:02
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 5:27
- 山行
- 7:05
- 休憩
- 1:45
- 合計
- 8:50
天候 | 5月4日快晴強風、5月5日快晴強風夕方のみ曇り、5月6日快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
徳島線穴吹駅8:20(美馬市営バス)9:53川上バス停【穴吹→川上便は日曜祝日運休だが途中の滝宮停留所で見の越行きバスの運転日は運転する】 復路 菅生(すげおい)バス停11:37(三好市営バス)12:01久保バス停12:24(四国交通バス)13:34大歩危駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険箇所は無し。 |
その他周辺情報 | 下山 いやしの郷 温泉は露天、サウナ、冷水浴槽もあって500円。食堂(11時から)も併設。 乗り換えの久保バス停付近に酒屋あり。【2020年7月閉店してました】 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
調理用食材
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
シェラフ
|
---|
感想
5月4日(金)
4月27日の金曜日、鳳凰三山入りを翌日に控えた昼休み。天気予報と睨めっこしていた私は、4月30日の寝台列車で四国入りして、5月1日から瓶ヶ森、伊予冨士、笹ヶ峰、東赤石山と縦走する計画を捨てた。ど真ん中の5月2日に出ている大雨予報のためである・・・
これくらいのことは、雨を降らせるパワーが○○会で2番目に強いと自負している私にとっては日常茶飯なので、日程変更・行く先変更を、長年温めているプランの中から選定した。
変更案は、30日の寝台列車「サンライズ瀬戸号」を変えるつもりはさらさらないため、雨の予想のある2日と3日には山に入らず、鉄道系の趣味に充て、1日に日帰り山行、4日〜6日は縦走というものだった。
1日は寝台列車を姫路で下車して、岡山と兵庫の県境にある「後山」という岡山県最高峰(といっても標高1344m)に登り、2日と3日は四国の列車を楽しんだ私は、5月4日の朝、徳島の穴吹駅前にいた。
快晴である。(珍しい。)
穴吹からのマイクロバスは総勢19名の登山客を乗せ、山深い四国の秘境を延々と走る。
終点の10分くらい前の滝宮停留所で私以外の全員が見ノ越への登山バスに乗り換え、運転手と私だけで残り10分ほどを走っていく。
「正面に見えるのが、剣山じゃ。今日は山登りにはええ天気じゃの〜」
運転手は、下から登ると言った私に、しきりに今日は天気がよい。いい日に来た。と、まるで自分のことのようにうれしそうに話しかけてくる。
青い空に新緑。確かにこの組み合わせは私にとっても珍しい。ウキウキしてくる。
終点、川上は人家の一軒もない。ここでバスが折り返せるから終点にしたという感じの所。
運転手と別れ、車道を40分かけて、垢離取(コリトリ)まで歩む。じりじりと照りつける太陽が眩しいが、風がさわやかで汗もほとんどかかない。
いいかげん飽きた頃に垢離取(コリトリ)に到着。5〜6台止められる駐車スペースと公衆トイレがあるだけの寂しい所。由緒ある登山コースと聞いていたのになんか拍子抜け。
気を取り直して、林道を5分ほど歩いて、途中から山道に入る。植林の中の山道自体はさすがに歴史ある道だけあってしっかりしているが、何度か林道を横断する場所が崩れかかっていて林道まで2〜3mほどの高さだが怖い。
途中の冨士の池までは悪路だが車で上がれ、ここに駐車している人もいた。
冨士の池のそばの龍光寺には、お寺なのになぜか狛犬がいた。コースは龍光寺の左側の車道を回りこみ終点の落石防止柵の裏から尾根に向かって上がっていく。ここが分かりにくいが、左の谷の方には降りない。
程なく無住の剣山神社を通過し、さらに尾根を進む。途中でまた林道を横断するが、ここにも車を止めるスペースがある。
このあたりから雑木林も混じるようになり、高度を上げるにつれ季節がドンドン巻き戻る。
こんな下から登る道で人には会わないだろうと思っていたが、普通の登山者2名と白装束の人4名とすれ違った。信仰の山であることを改めて感じる。
追分で稜線に出たが、風が強い。しかし、今日の風は心地よい。ぐいぐい高度を上げていくとやがて笹原に到達し、展望が開ける。
美しい!
一ノ森から東へ続く稜線の笹原が若草色のビロードのようであった。
一ノ森ヒュッテの前を通り、三角点峰、一ノ森最高点を経て、木道が整備された剣山の山頂へ到達。ここだけだとなんていうことはないが、景色はよい。
今日のお宿は、剣山頂上ヒュッテ。男性1人登山客を集めた相部屋だったが、10枚は布団を敷ける所に6人だけという状況でのんびりできる。
小屋のスタッフはフレンドリーで、水もお湯もお茶もタダ。なんと風呂(石鹸禁止)まであり、夕食前と寝る前の2回も入ってしまった。
夕食にはあまごのから揚げがでた。それも揚げたてである。(1回目17時、2回目18時)例によって、どんぶり飯を大量に食べて満足した所で、日の入りを見に山頂へ行く。さすがに寒いが、赤い太陽が四国の山並みに沈んでいく風景は美しい。
夜は、下界の明かりの夜景が広がる。月と町あかりでそれほど星は見えなかった。
5月5日(土)
朝食は予約をすれば4:30からであった(普通は6時半頃)。4:20頃から食べ始め、4:45に出発。
小屋の中は暖かいが、外は風が冷たい。強風である。
剣山頂でご来光をと思ったが、寒くて立っていられないので、先へ進むことにし、次郎笈峠の手前で日の出を眺める。朝日に染まる次郎笈が美しい。
次郎笈からの眺めも素晴らしい。今日歩く稜線が延々と続く。はるかかなたには今日の目的地、三嶺が三角頭で聳え立つ。
かっこいい!
鹿の食害が目立つ林と笹原をとっとこ進むと、やがて林間の丸石避難小屋。詰めて15名くらい入れるかな。トイレ水場はなし。
丸石分岐からは奥かずら橋へ下山できるが、下山の場合も通行料550円也を徴収するとの看板があった。
このあたりからミツバツツジがきれいに咲いている。
伊勢の岩屋分岐から岩っぽい急登をこなすと高ノ瀬である。笹原の中、三角点を探すが発見できず、残念・・・。
その先からは、南側を巻き始め、現在位置がよく分からなくなるが、1732m峰と1700m三角点峰(平和丸)は巻かずに登る。平和丸の笹原が美しい。気温も上がってきて昼寝したい気分になるが、先はまだ長い。
再び樹林を経てから、笹原の中の白髪避難小屋。造りは丸石避難小屋と同じ規模とスタイル。ここは水場があるそうだが、どこか分からなかった。トイレは無し。
昨日は、満員で泊まれずテントを張った人も居たそうである。(三嶺ヒュッテで一緒になった人の話によると、白髪小屋は縦走の中継点として混むことが多いそうである。)
白髪分岐で白髪山へのか細い踏み跡を分けると一気に下って、韮生越。再び登り返すとカヤハゲという小ピーク。足元は滑りやすい。
カヤハゲから望む三嶺は大きく、そして笹の斜面がビロードのように風になびいて美しい。
だけど、こんな勾配登れるのか?という壁のような存在で三嶺が迫っている。
大きな岩の所から、鎖場となり、これでもかという急登が続く。息も絶え絶えに、やっとの思いで三嶺の頂上到着。
今日歩いてきた山が一望できる。剣山と次郎笈が兄弟のように肩を並べ、そこからうねうねと山並みがここまで続いている。そして今回は行かないが、天狗塚への尾根も笹原がおいでよと誘っている。三嶺ヒュッテの脇には池もあり、ここはどこって言うくらいきれい。
三嶺ヒュッテは2階がロフトの30名くらいは入れそうな小屋。別棟のあまり綺麗でないトイレもある。
水場は名頃方面へ下った所。他パーティは往復1時間くらいかかっていた(水浴びしてたみたいだけれど)。ガイドでは片道10分とある・・・
しかし、ここの水、にごっている上に、大腸菌汚染の話もあり、煮沸が無難。
私は、剣山頂から4.5リットルかついで行ったのでまだ余裕有り、補給はしなかった。
今日の夜は、総勢12名。団体さんと一人客が私ともう一人という内容。混んでなくてよかった。
16時には夕食。定番のマーボ春雨と先日もらった焼き鳥缶。野菜がないのはご愛嬌。剣山頂上ヒュッテで買ったビールがうまい!(350mlで500円)
今日は夕方になって雲が一面に広がってしまい落日は見れず。日暮れとともに寝てしまった。
5月6日(日)
団体さんは午前3時起床。ゆうべは早く寝たこともあり、寝ていられず一緒に起きる。塩ラーメンの朝食を取って、のんびりお茶を飲んで、出発するパーティを見送る。彼らは天狗塚に行って、久保に下るそうだ。上手くいけば久保バス停で会うはずだ。
私は日の出を見てから出発。
今日は菅生(すがおい)に降りて、温泉に入ってから帰ろうと言う算段だ。
天狗塚の稜線も非常に魅力的なのだが、西山林道から下、久保バス停までが不明瞭とのことと、温泉の誘惑に負け、予定のコースを降りる。
1578m標高点までは、基本的に尾根を下っていく。(一部巻きながら下る所もあるが積雪期なら尾根を忠実に行ける)
標高点からは右側斜面をトラバースしながら下り始め、植林帯の中を左右に振れながら下る。
廃屋(旧造林小屋)を過ぎて、しばらく行くとモノレールを潜る。
今日下山予定の、いやしの郷の観光施設のモノレールだそうだが、まだこの時間では動いていない。
よく見る山の畑や林業用のモノレール軌道に高電圧線がついている。こいつに触れるとヤバイので注意して潜る。何度か潜ることになるが、なかには高さが低いものも・・・何とかしてもらいたいものである。
モノレールのあたりから、ブナを中心とした新緑の広葉樹林帯を下る。こんどは季節がどんどん進んでいく。
廃屋の脇の登山口まで出て、はじめは左の林道沿いに行ったらやや登り返す形になっている。これは違うなと判断して戻る。
林道がカーブしているお墓の脇に細い道が下っている。こいつだなと見当をつけてくだると、田んぼの跡にワラビがいっぱい。ものの5分も下ると観光地のいやしの郷。まだ時刻は9時前。
温泉は10時からと言われ、荷物の整理をして時間をつぶす。
いやしの郷の温泉は露天、サウナ、冷水浴槽もあって500円。安い。
食堂で祖谷そばをかきこみ、菅生バス停に向かって歩く。あと25分ほどでバスが来る。こいつを逃すと次は4時間後。大体1キロ半くらいと見当をつけているが、よく分からない。
早足で歩いて17分くらいで国道に出て、左へ行くとバス停(米の看板の裏がバス停表示で分かりにくい)があった。
集落で会ったオジサンによると、バスは手を上げればどこでも止まるとのこと。国道に出た所で待っていても良い。
久保で団体さんと無事合流。道は2回目なので分かったそうだ。
更に1時間以上かけて大歩危駅までバスでぐっすり睡眠を取って、特急〜新幹線で帰京する。全部自由席。岡山までは座れたが、そこから先は立ちっぱなしであった。
三嶺はとても気に入った。高知県側からのコースだと正月登山もできるとのこと。今度は季節を変えてまた行ってみたいと思わせる良い山であった。
次は天狗塚に行ってみたいなぁ。
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