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Yamareco

記録ID: 1878417
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
飯豊山

杁差岳(大熊尾根→権内尾根 周回)

2019年06月01日(土) ~ 2019年06月02日(日)
 - 拍手
体力度
7
1~2泊以上が適当
GPS
32:56
距離
30.3km
登り
2,329m
下り
2,336m
歩くペース
標準
1.11.2
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
11:06
休憩
0:00
合計
11:06
5:44
541
14:45
14:45
125
16:50
宿泊地
2日目
山行
9:26
休憩
0:32
合計
9:58
4:40
257
宿泊地
8:57
8:58
3
9:01
9:30
20
9:50
9:50
32
10:22
10:22
21
10:43
10:44
16
11:00
11:00
92
12:32
12:32
77
13:49
13:50
48
14:38
14:38
0
14:38
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2019年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
大熊尾根(西俣コース)は廃道。沢や藪の経験者でなければ不可能。要ザイル。バイルも欲しかった。
湖面と稜線を収めるため斜め構図。へつりと籔の状況。草が被っているものの、まだ踏み跡は明瞭。
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湖面と稜線を収めるため斜め構図。へつりと籔の状況。草が被っているものの、まだ踏み跡は明瞭。
ラントクルフト沿いのへつりが続いて怖い。「墜ちたら死ぬかも」ポイントはいくらでも経験があるが、「落ちたら絶対死ぬ」、それもすぐそこで死ぬのがわかる箇所はえらい緊張する。死がわずか3mの距離に黒い口を開けて待っている。
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ラントクルフト沿いのへつりが続いて怖い。「墜ちたら死ぬかも」ポイントはいくらでも経験があるが、「落ちたら絶対死ぬ」、それもすぐそこで死ぬのがわかる箇所はえらい緊張する。死がわずか3mの距離に黒い口を開けて待っている。
撮影は二本足で立てる場所から行うが、通過中は三点支持である。ただしホールドはシダだったりする。
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撮影は二本足で立てる場所から行うが、通過中は三点支持である。ただしホールドはシダだったりする。
切り抜けて振り返る。写真にして見返すといまいちしょぼいのが残念。普段は信用しないようにしている残置トラロープが物凄く心強かった。
切り抜けて振り返る。写真にして見返すといまいちしょぼいのが残念。普段は信用しないようにしている残置トラロープが物凄く心強かった。
イヅクチ沢までは高度感こそあるものの明瞭な道。表土は不安定。
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イヅクチ沢までは高度感こそあるものの明瞭な道。表土は不安定。
恐怖箇所その2。東俣川本流筋に接近してのへつり。本流はこの区間垂直に切り立った廊下で、落ちたら即死はしないだろうが、まず上がって来れない。足下は草で見えない。一歩を踏み出す前に三点確保(ただしホールドは草)状態のうえ、足先で地面をツンツンして安定性を確認する。かなり時間を食うがこれをやったおかげで2回滑落を免れた。へつりのルートは毎年雪崩に磨かれるので劣化が早い。
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恐怖箇所その2。東俣川本流筋に接近してのへつり。本流はこの区間垂直に切り立った廊下で、落ちたら即死はしないだろうが、まず上がって来れない。足下は草で見えない。一歩を踏み出す前に三点確保(ただしホールドは草)状態のうえ、足先で地面をツンツンして安定性を確認する。かなり時間を食うがこれをやったおかげで2回滑落を免れた。へつりのルートは毎年雪崩に磨かれるので劣化が早い。
イヅクチ沢渡渉点へ向かって道が回りこむ区間は、スラブを横断する。ここも墜ちれば絶対死ぬ区間ではあるが、足元が岩盤で安定しているので恐怖感はそれほどでもない。
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イヅクチ沢渡渉点へ向かって道が回りこむ区間は、スラブを横断する。ここも墜ちれば絶対死ぬ区間ではあるが、足元が岩盤で安定しているので恐怖感はそれほどでもない。
イヅグチ沢の渡渉ポイントはヤバそうなスノーブリッジにルートを塞がれていて、撤退を考える。しかしあのラントクルフト沿いのへつりはもう御免である。向こう岸の道が見えているが、この状態の雪渓は横断できない。渡渉点以外はどろどろの草付きなので巻くのも難しい。
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イヅグチ沢の渡渉ポイントはヤバそうなスノーブリッジにルートを塞がれていて、撤退を考える。しかしあのラントクルフト沿いのへつりはもう御免である。向こう岸の道が見えているが、この状態の雪渓は横断できない。渡渉点以外はどろどろの草付きなので巻くのも難しい。
懸垂で降りて観察すると、走れそうなのでくぐることにする。スノーブリッジをくぐるのは博打なのでかなり嫌だったが、それでもこの場合くぐるのが最善の策だと思えた。神仏に祈ってダッシュ。心臓ばくばく。
対岸の岩をよじ登って道に復帰。わらじ無しの素の地下足袋なのでぬるぬる岩を登れず、笹につかまって這い上がった。
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懸垂で降りて観察すると、走れそうなのでくぐることにする。スノーブリッジをくぐるのは博打なのでかなり嫌だったが、それでもこの場合くぐるのが最善の策だと思えた。神仏に祈ってダッシュ。心臓ばくばく。
対岸の岩をよじ登って道に復帰。わらじ無しの素の地下足袋なのでぬるぬる岩を登れず、笹につかまって這い上がった。
イヅグチ沢の谷越しに振り返る。水平歩道っぽい。ここはかなり歩きやすかった区間。
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イヅグチ沢の谷越しに振り返る。水平歩道っぽい。ここはかなり歩きやすかった区間。
イヅグチ沢の先は踏み跡不明瞭。ルートを外したかもなあと思いながら歩いていたらこの看板があり、油断。
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イヅグチ沢の先は踏み跡不明瞭。ルートを外したかもなあと思いながら歩いていたらこの看板があり、油断。
雨量観測所への踏み跡に迷い込んでいた。正規ルートを外さなければさっきの看板を見ることも無かった。
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雨量観測所への踏み跡に迷い込んでいた。正規ルートを外さなければさっきの看板を見ることも無かった。
見事なブナ林。落ちる心配は無くなったがしょっちゅう踏み跡をロストしては籔漕ぎで復帰するの繰り返し。
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見事なブナ林。落ちる心配は無くなったがしょっちゅう踏み跡をロストしては籔漕ぎで復帰するの繰り返し。
巨木の広い樹冠の下は高木が無く、下草が繁茂するので踏み跡が消える。樹冠のふちにそってぐるぐる回り、踏み跡の続きを探す。
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巨木の広い樹冠の下は高木が無く、下草が繁茂するので踏み跡が消える。樹冠のふちにそってぐるぐる回り、踏み跡の続きを探す。
まさかの造林地。拡大造林の時代はヘリ集材でもするつもりで植えたのだろうか。もう放置するほかあるまい。しかしよく植えたものだ。
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まさかの造林地。拡大造林の時代はヘリ集材でもするつもりで植えたのだろうか。もう放置するほかあるまい。しかしよく植えたものだ。
スノ沢渡渉点手前の幕営適地。釣り師によるものだろう。
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スノ沢渡渉点手前の幕営適地。釣り師によるものだろう。
スノ沢上流方面。なんてことない所だが下手すれば沢底まで落ちて行動不能になる。山深い所で単独なので意識的に緊張を保つようにする。
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スノ沢上流方面。なんてことない所だが下手すれば沢底まで落ちて行動不能になる。山深い所で単独なので意識的に緊張を保つようにする。
十貫平はブナの老齢林。見事である。
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十貫平はブナの老齢林。見事である。
倒木によるギャップを繋ぐように踏み跡がある。倒木を横断するたびに踏み跡が分散して薄くなるので厄介。
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倒木によるギャップを繋ぐように踏み跡がある。倒木を横断するたびに踏み跡が分散して薄くなるので厄介。
倒木の上から見渡した路面状況。籔漕ぎがしんどくなったと思ったらルートを外れている。
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倒木の上から見渡した路面状況。籔漕ぎがしんどくなったと思ったらルートを外れている。
また西俣川本流に接近して厄介なへつり。
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また西俣川本流に接近して厄介なへつり。
ゼカイ沢出合から西俣川下流・へつってきたルートを見る。渡渉点は高度感が無いので一安心。
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ゼカイ沢出合から西俣川下流・へつってきたルートを見る。渡渉点は高度感が無いので一安心。
このルンゼの横断は踏み跡が雪渓に削り取られて消滅。泥壁をずるずる降りるほか無いのでザイルを出してゴボウで降りる。
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このルンゼの横断は踏み跡が雪渓に削り取られて消滅。泥壁をずるずる降りるほか無いのでザイルを出してゴボウで降りる。
掻き分ける藪に沢山いた毛虫さん。こいつはいいのだがセンノキの棘にだいぶやられた。
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掻き分ける藪に沢山いた毛虫さん。こいつはいいのだがセンノキの棘にだいぶやられた。
籔漕ぎで全然ペースが上がらなかったので本流を渡る吊橋が見えた時は快哉を叫んだ。
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籔漕ぎで全然ペースが上がらなかったので本流を渡る吊橋が見えた時は快哉を叫んだ。
稜線は雪田があるから重登山靴が要るだろうが、渡渉や草付きには地下足袋が有利だろうということでこんなパッキングで来た。意外とがっちり結束できていたので籔でも何とかなった。
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稜線は雪田があるから重登山靴が要るだろうが、渡渉や草付きには地下足袋が有利だろうということでこんなパッキングで来た。意外とがっちり結束できていたので籔でも何とかなった。
大熊沢のもはや吊られていない吊橋。怖くて渡れないので懸垂で沢底に降りて渡渉した。
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大熊沢のもはや吊られていない吊橋。怖くて渡れないので懸垂で沢底に降りて渡渉した。
名前と年齢、居住地が書いてあるのはわかる。日付は書いていない。記載要領が統一されているかのように他の木も同じような内容。
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名前と年齢、居住地が書いてあるのはわかる。日付は書いていない。記載要領が統一されているかのように他の木も同じような内容。
伊藤修
六本杉
六本杉は大石川と荒川の合流点付近の集落。そんな所からも入っていたのか。
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伊藤修
六本杉
六本杉は大石川と荒川の合流点付近の集落。そんな所からも入っていたのか。
日付が入っているのはこの一本しか分からなかった。昭和5年8月。ほか判読不能。
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日付が入っているのはこの一本しか分からなかった。昭和5年8月。ほか判読不能。
大熊沢源頭とえぶりさし
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大熊沢源頭とえぶりさし
びばーく。立ち止まった瞬間からブユの猛攻。
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びばーく。立ち止まった瞬間からブユの猛攻。
水場。ちょろちょろだが尾根筋のきわから湧いているのは貴重。
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水場。ちょろちょろだが尾根筋のきわから湧いているのは貴重。
踏み跡は籔を避けて崩落跡を何度か横切る。落ちてもし潅木に引っかからなかった大熊沢までスラブをごろごろして膾かチャンジャみたいになるであろう。
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踏み跡は籔を避けて崩落跡を何度か横切る。落ちてもし潅木に引っかからなかった大熊沢までスラブをごろごろして膾かチャンジャみたいになるであろう。
アゴク尾根
鳥坂峰越しの風倉山越しの新発田。
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鳥坂峰越しの風倉山越しの新発田。
白いシラネアオイ。普通の色のやつもある。
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白いシラネアオイ。普通の色のやつもある。
ちょうど画面中央あたりがビバーク地点。
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ちょうど画面中央あたりがビバーク地点。
山頂に人間が見えた。
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山頂に人間が見えた。

感想

・大変面白かったが、もう二度と行きたくないとも思った。
・当初は山頂避難小屋宿泊のつもりだったが、ゼカイ沢の手前あたりから籔漕ぎが悪化してじぇんじぇん間に合わないことが分かる。大熊小屋に泊まってしまうと2日目のアルバイトがきついし、地下足袋・ハーネス装着の状態で大熊沢の渡渉までは済ませてしまいたいので、大熊尾根上でビバークすることにする。
・頂上避難小屋付近のハクサンイチゲが見ごろだったらしい。権内尾根でも見られるだろうとおもって小屋には寄らなかったのだが、おそらく権内尾根のハクサンイチゲはまだ長者平の雪の下だったのだろう、全然見られなかった。残念。
・整備された登山道なら1時間に標高差500m上がれるが、籔を漕ぎながらだと200m/hになるという知見を得た。
・ザックに入りきらず変なパッキングになってしまったが、地下足袋と登山靴両方持っていったのは大正解だった。登山靴であの草付きのへつりは無理だったと思う。
・ピッケルとまでは言わないが沢用のピックが付いたハンマーかバイルがあれば、へつりの際もっと安心できた(いずれも所有していない)。
・上部の雪田の横断の際は、ピッケル・アイゼンを持つほどではないのだが、万一の滑落に備えレザーマンのペンチを握って歩いた。こんなんでは停まらないかもしれないが、少なくとも落ちてる間停まるための努力に集中できる。昨年滑落停止の術が無いままに落ちながら色々考えたことがトラウマになっている。
・ラストの林道8劼鯔困譴討呂覆蕕覆ぁ

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