夏を待つ奴に喝!梅雨の八ヶ岳に立つ!(硫黄岳、横岳、硫黄岳山荘宿泊)
- GPS
- 11:21
- 距離
- 19.5km
- 登り
- 1,652m
- 下り
- 1,646m
コースタイム
- 山行
- 5:26
- 休憩
- 2:59
- 合計
- 8:25
天候 | 1日目、曇り時々晴れ 2日目、小雨のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
岩と火山灰の道が多い。 横岳は梯子と鎖多く雨天時は気が進まない。 |
その他周辺情報 | 茅野市縄文の湯 |
写真
感想
梅雨明けを待たずに海の日の3連休、天候を見るといいところ悪いところ色々あるようだ。最初は西穂高岳に登り西穂山荘にて祝杯をあげる予定だったのだが月曜日時点で山荘に電話をすると布団1枚に2人を予定しているという。これでは気が萎えるというものだ。
と、それでは八ヶ岳はどうだと調べてみるとオーレン小屋は混んでいるようだが硫黄岳山荘は空いているようだ。そういえば梅雨時の八ヶ岳は花がよいときいている。特に硫黄岳と横岳の間はお花畑なのだそうだ。ここで心は決まった。八ヶ岳の稜線を歩くのだ。そして今年初の2500m以上へ、毎年始めての2500m以上は息が切れる、今回息を切らしておけば次回以降の高山病対策にもなると思った。そして、硫黄岳山荘での宿泊、八ヶ岳の山小屋は始めてだがたくさん山小屋があることもあり競争が激しく、サービスがよいらしいということで期待して火曜日に予約をした。
それから天気予報は二転三転しいったいどうなるのだろうかと思っていたが少なくとも土曜日は曇り、日曜日は小雨ということで山行を決行した。職場が終わってから車を出し高速道路を走る。車中泊は八ヶ岳パーキングエリアだ。22時前にはつき寝ることができた。
朝起きてファミリーマートで買い物を済ませ登山口に向かう。6km近いダートを走らせるが大変なところはなかった。よく整備されていると思う。6時10分頃駐車場につきおにぎりひとつを食べて周りの人に遅れてはならじとスタートしてしまった。
桜平駐車場からの登山口が優れているのは、なんといっても稜線まで1時間半程度で出れてしまうところにある。約30kmある八ヶ岳の稜線、そのほぼ真ん中に出ることができるのである。そこで出た稜線「夏沢峠」は、ここから南側を「南八ヶ岳」、北を「北八ヶ岳」と呼ばれることとなる。南八ツと北八ツの境目なのだ。
今回は南側に足を向ける。北側であれば東天狗岳から北には結構長い赤線がある。また、赤岳に上ったときの赤船は地蔵の頭から行者小屋に下っている、どちらかの赤線と接続しておきたいと思っていたところでもある。むろん、2日とも晴れであれば両方とも行けただろうと思うが、今回は2日目は雨だ、よって赤岳方面の赤線との接続を目指すこことする。
そして、硫黄岳への登りを始めてゆくがこの頃から薄い空気により呼吸数が増えたり立ち止まりが増えたりしている。数十歩登り十呼吸するのだ。森林限界を越えようやっと硫黄岳に到着する。
硫黄岳は爆裂火口が有名になっているが危険である一面も持っている。深田久弥の「日本百名山」でも、ここで友人が滑落死していることも書かれているのである。
爆裂火口の写真を撮影しその後本日宿泊予定の硫黄岳山荘に向かう、ここからがお花畑なのだ。コマクサが咲き始めているしウルップソウ等咲き始めの花とチョウノスケソウ等時期的に残っている花が両方見られるのである。やはり、梅雨時の八ヶ岳は花がいいことを実感した。
硫黄岳山荘に大きい荷物を預け、アタックザックで赤岳方面を目指していった。
さすが横岳まではお花畑だ、そして横岳は鎖と梯子が多く雨だったら危険だと思った。そして、一枚岩の下りなど「おかしいなあ、なんでこんななに進まないんだろう」と思いながら横岳を通過し先を目指していた。そして、一枚岩の下り。あとで調べてみると横岳通過は北に向かう方がコースタイムが楽で南に向かえばコースタイムはきつい、硫黄岳山荘と赤岳展望荘のそれぞれ2時間30分と1時間45分、私が通過したときも北に向かう方が楽に通過することができた。
で、赤岳展望荘に12時30分である。朝におにぎりひとつしか食べていない私の体は寒く、ハンガーノック状態を引き起こしていたため、カロリーがあり且つ消化によいものということで天ぷらうどんをいただくこととした。お皿を洗うことも難しい稜線の小屋では、使い捨ての容器にうどんは入っていた。そしてそれを食べながら私は考えたのである。そう、赤岳を往復するかどうかなのだ。
現在12時40分頃、赤岳に行くとすれば往復40分を見ないといけない。となるとその後硫黄岳山荘に到着するのは16時頃、そしてガッスガッスで強風の頂上、しかもすでに登ったことがある。これは、赤岳山頂に行くことはないと思って来た道を戻り始めたのである。
横岳は南側から登ると以外に優しい。嫌なところがすべて登りなのだ。あっけなく山頂に到着し休憩、ガッスガッスの下りをこなし3時頃に山荘到着、この頃から雨が降り始めていた。予報よりも早い時間の雨であったが濡れることはなかった。
硫黄岳山荘は凄かった。最近クレジットカードが使える山小屋が増えているがここでは、各種クレジットカードのみならずSuica、Peypeyなど交通機関系や携帯電話系などさまざまな決済方法を選べる。私はTシャツと生ビールを買ったときにKitacaで決裁をしてみたが、この山荘でKitacaで決裁をした人は始めてだと言われてしまった。
また、トイレはウォシュレット付き、Wi-Fiは使い放題、充電用コンセントも無数にある。今回は70名程度のお客さんが来たようだが、半分近くのベッドは空いていた。
ベッドが隣で同じザックを持っていた東京の方(東京さん)と談話室で話をする、バーボンにこの山荘の沢水で乾杯、至福の時間だ。本日は夕食は2回に分かれている。東京さんは1回目 私は2回目である。東京さんが夕食に行かれているときに話をしたのが茂原さん、山小屋は始めてなのだそうだ。色々話をしていると東京さんが戻ってきて3人で色々と話が盛り上がった。そして、私は夕食を頂いた。その後も、寝ている人はいるので私は談話室で本を読んだりアルコールを飲んだりして過ごした。
次の日の予報では雨は9時頃には止むようだということで遅めに山荘を出ようと計画を変更し、就寝した。寝具は暑く、寝汗を多いにかきながら十分な睡眠はとれたようだ。(次の日の車中泊のほうが快眠を得られたのは言うまでもない。)
朝、4時半ごろに部屋は明るくなった。5時からご飯の人たちを中心に準備をしている。私は2回目の5:45からの朝食だ。テレビを見たり携帯電話をいじくって気象情報を手に入れようとしたり・・・。どうやら6時ごろが一番雨が強く、9時にはもう止むようだ。朝食を食べて私は時間を使う。茂原さんは朝食を食べずに、東京さんは7時半ごろ山荘を去った。
8時には商業団体客24名が霧雨の中を出発した。この時まだ小屋にいたのは15名ほど、まだコーヒーやおやつを食べている人、本を読む人、トランプで遊ぶ人、みんな雨やみ待ちなのだ。私は小屋宿泊の朝でこんなにゆっくりしているのは初めてだった。
8時半、私はようやく重い腰を上げる。霧雨の中ザックカバー、雨具着用で稜線に飛び出した。本日は硫黄岳までが登りで後はずっと下りだ。20分で硫黄岳に登り、あとはひたすらに下り続ける。すれ違う人に声をかけ、雨の中笑い飛ばしながら岩と砂の道を下ってくる。今回岩用のスカルパ・ミラージュを履いてきてよかったと思う。濡れた岩でも滑らずソールも曲がらない。
こもれび山荘では雨宿りがてら4名ほどの登山客とたわいもないおしゃべりに興じる。オーレン小屋と夏沢鉱泉は通過する。そして、ようやく自分の車が見えた・・・。硫黄岳山荘から2時間半、12時よりも前に山行を終えた。濡れたものを車の中で干しながら運転するが、10人乗りのジャンボタクシー、普通のタクシーなどと何度もすれ違う。これからの1晩か2晩、お楽しみなのでしょうね。
茅野の温泉に浸かる。かつて来たことがある温泉だ。2日分の汗を流す、そしてびっくり、前日4膳、朝に3膳食べているのに2.5kgほど体重が減っているのである。山に登るということは、なんとハードなことなのだろうとしみじみ思う。
夏が近づきつつある、今年も高い山に行きたい。山小屋泊まりで行きたい山もある。この夏、どんな夏になるか楽しみだ。そんなことを思いながら・・・次の日「あわよくば一座」と考え、とある道の駅で車中泊となった。
aiさん
天気予報は良くなかったのに思いきってよく行かれましたね。
桜平〜硫黄岳〜清里であれば、縦走できるかなと思えてきました。
硫黄岳山荘は凄いですね。Suica、PeypeyもOKとは!
この記録を読んでいつか硫黄岳山荘に泊り南八ヶ岳に行ってみたいと思えるようになりました。
hamurg
HBさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
本当に良い判断だったなと思っています。決行した判断、赤岳を断念した判断、本当に頭を使いまくった2日間でした。そして、硫黄岳山荘を楽しみまくった2日間でした。
今度お会いするときに、清里駅から赤岳を目指し、宿泊してどちらかに降りる計画をぜひしましょう。この八ヶ岳関係の赤線を自宅からの赤線と接続させるためには、清里から県界尾根をゆくのが良いかと思っているのです。
aideieiでした。
この悪天候予報の合間を縫っての山行 お疲れさまでした
でも硫黄岳山荘 良さそうですね〜
お昼をいただいたことがありましたが
凄くキレイなトイレが印象的でした
cyberdocさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
1日目に曇り、2日目は小雨だけど下るのみという判断をよくしたなあと思っています。そして、あまり経験することができない「雨の中を歩く」経験をすることもできたのもよかったと思いました。
硫黄岳山荘、よかったですよ。今まで泊った事がある山荘の中でも5指に入ると思われます。
aideieiでした。
おこんばんは〜🎵
硫黄岳、横岳、硫黄岳お疲れさまでした〜 (≧∇≦)b
八ヶ岳の山小屋は、他の山域のそれに比べて、どうやら競争原理が働いているようで、ホスピタリティの充実した山小屋が多いように思われます (*^^*)
泊まったことはありませんが、、、 (;^_^A
硫黄岳山荘のトイレがウォシュレットなのは付加価値が高いですね〜 (//∇//)
他にも稜線上なのに入浴出来るとか、個室があるとか、夕食がバイキング形式とか、この山域には特徴のある山小屋が多いようですね ( ̄∇ ̄)
北八ヶ岳と赤線が繋がらなかったのは残念ですが、またのお楽しみですね (^_^)b
お疲れさまでした〜 (^_^)ノ
kazu5000さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
今回八ヶ岳の小屋に泊まって本当に心地よかったです。八ケ岳は山小屋を利用した山行計画を立てるのがいいと思いました。
八ヶ岳方面はまだまだ繋げたい赤線がありますし、自宅からの赤線が甲府市まで来ているので、八ヶ岳の赤線が自宅からの赤線と繋がるのも時間の問題と思います(数年以内)。編笠・権現・阿弥陀、これらも早く行ってみたいと思っています。夏沢峠から東天狗は日帰りで回れるかなあと、秋に計画しています。
今回は天候が最低限持ってくれてよかったなあと思っています。
そうそう、kazu5000さんの桜平からの記録、相当に参考にさせていただきました。ありがとうございました。
aideieiでした。
aiさんこんにちは。
天気予報みて駄目だこりゃと奥多摩に逃げてしまいましたが八ヶ岳の方が天気良く北アルプスまで見えたとなんとも羨ましい❗
そしてwifi使い放題もビックリです
近場は一区切りついたので今週末もこんな天気ならaIさん見習って自分も涼しい八ヶ岳行こうかな〜と思いました。
シロバナノコマクサも見てみたいす
お疲れ様でした〜
kr
krkdxさんコメントありがとうございました。
いったいどうなることかと思いましたがなかなか充実した山行になりました。そして、八ヶ岳の小屋の贅沢さにも驚きました。自宅から甲府市までは繋がっているので目指すは県界尾根での赤岳です、山梨側からの赤線を八ヶ岳につけたいなあと思っています。
楽しい山、この夏にいくつ出会うだろうか、と思っています。
aideieiでした。
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