表銀座テン泊縦走5日間(燕-大天井-常念-槍)
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- GPS
- 97:11
- 距離
- 61.6km
- 登り
- 4,571m
- 下り
- 4,504m
コースタイム
4:43 穂高駐車場(乗合バス) - 6:05中房温泉 - 7:00第二ベンチ - 8:15合戦小屋 - 9:15燕山荘 - 9:50燕岳 - 10:30燕山荘 - 11:00蛙岩 - 11:30大下りの頭 - 13:30大天荘(昼食&テント泊)
■2日目(7月24日(火))
4:50大天荘 - 5:00大天井岳山頂 - 5:20大天荘 - 7:00横通岳 - 7:40常念乗越 - 8:40常念岳山頂8:50 - 9:45常念乗越 - 12:20大天荘(テント泊)
■3日目(7月25日(水))
6:00大天荘 - 6:45大天井ヒュッテ - 7:20ビックリ平 - 8:15赤岩岳 - 9:00ヒュッテ西岳 - 10:05水俣乗越 - 11:55ヒュッテ大槍 - 12:15殺生ヒュッテ(テント設営)16:00 - 16:35槍ヶ岳山荘 - 17:00槍ヶ岳山頂 - 17:30槍ヶ岳山荘 - 18:00殺生ヒュッテ
■4日目(7月26日(木))
4:30殺生ヒュッテ - 5:00槍ヶ岳山荘 - 5:20槍ヶ岳山頂 - 5:50槍ヶ岳山荘 - 6:10殺生ヒュッテ(朝食・テント撤収)7:35 - 8:40天狗原分岐 - 9:20大曲 - 10:05槍沢ロッヂ - 11:45横尾(昼食)12:20 - 13:10新村橋 - 13:25徳沢(テント泊)
■5日目(7月27日(金))
5:20徳沢 - 6:00明神館 - 6:10明神池 - 7:15上高地バスターミナル8:00 -(バス) - 9:05新島々バスターミナル9:19 - (電車) - 9:48松本駅9:56 - (電車) - 10:20穂高駅 - 10:30穂高駐車場
天候 | 1日目:曇時々ガス 2日目:高曇り 3日目:高曇り 4日目:晴れ 5日目:晴れ なんと5日間夕立を含めても雨は一切降らず! |
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過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
前日(日曜日)夜間のうちにマイカーでJR穂高駅近くの「穂高駐車場」に駐車し車中泊。 (穂高駐車場は何日停めても無料で、100台以上駐車できるという素晴らしい駐車場。) 始発の乗合バスの時刻は4:43発。その後穂高駅、しゃくなげ荘などを周って中房温泉へ向かう。 大体6時頃には登山開始できる。 料金は片道1,700円。(タクシーだと8,000円くらいかかるらしいのでリーズナブルだと思う) 【復路】 上高地バスターミナルにて松本行きのチケットを購入。(片道2,400円) 始発のバス(8:00発)に乗ると、松本に9:50分頃到着する。 (バスは新島々までで、そこから松本までは松本電鉄に乗り換える) 松本では降りたホームでそのまま大糸線に乗換可能で穂高駅に10:20頃到着する。 なお、バスは満席に近い状態だった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■1日目 中房温泉〜燕岳〜大天荘 ・道中危険個所なし。 ・合戦小屋で名物のスイカあり。(松本(旧波田町)の下原産でうまい) ・夏休みに入った直後ということで、中高生の団体が来ていた。 6時より前に中房を出発した方がよさそう。 ちなみに大天荘のテン場も平日の割にはいっぱいに近い状態だった。 ・大天荘のテン場は一段下が良い。 メリット1)尾根よりも風が弱い。 メリット2)晴れていれば槍穂高がテント内から望める。 メリット3)尾根のテン場はヘリの物資輸送の際に張れないケースがある。 ■2日目 大天荘〜大天井岳〜常念岳(ピストン) ・特に危険個所なし ・大天荘〜大天井岳までならサンダルでも行ける。(10分程度) ・大天荘の名物「冷やし中華」は若干量が少ないが、味はいけるのでお勧め。 (何といっても標高2900mでの冷やし中華というシチュエーションが贅沢) ・大天荘のテン場もさすがに週中日となると人が少ない。 ■3日目 大天荘〜殺生ヒュッテ〜槍ヶ岳 ・西岳からヒュッテ大槍にかけての東鎌尾根はクサリ・はしごがあり尾根も痩せているところがあるので注意。 ・槍ヶ岳の穂先までのルートは登りは山頂に向かって左側(小槍を見ながら登る)、下りは向かって右側となるが、一部譲り合いが必要な場所あり。 道中の高度感は高所が苦手な方にはつらいかも。 ・殺生ヒュッテのテン場は広いが、岩場なのでペグはささりにくい。 槍ヶ岳方面に入り口を向けるとテント内から槍ヶ岳が常に望める。 ■4日目 殺生ヒュッテ〜槍ヶ岳〜徳沢園 ・槍沢では一部残雪があるが、アイゼンは不要。 ・徳沢園のテン場は広い草原で、疲れた体で昼寝するのにもってこい。 明神岳の目の前に見え、ハルニレの木陰でのんびりできる。 ここまで下るとトイレは水洗で、水も冷たい沢水、さらに自販機まである。 ・徳沢園から歩いて5分程度のところに「徳沢ロッジ」があり、入浴可能。(16:30〜19:00) ただし石鹸しか置いてないので気になる方はシャンプーを持参した方がよい。 ■5日目 徳沢園〜明神池〜上高地バスターミナル ・ひたすら平坦な道を歩く。 ・明神池は拝観料300円。(無料だと思っていたのでショック) ■ドコモ携帯電波情報 ・燕岳周辺 ・・・不明 ・大天井岳周辺・・・▲ ・常念小屋周辺 ・・・○ ・西岳周辺 ・・・○ ・槍ヶ岳周辺・・・◎ ・槍沢ロッジ ・・・たぶん× ・横尾 ・・・× ・徳沢園 ・・・× ・上高地 ・・・もちろん◎ |
写真
感想
そろそろ挑戦したいと思っていた、いわゆる「縦走」ってやつを実行に移す日が来ました。
【今回の山行目的】(すべて達成)
1.単独・テン泊で長期縦走に挑戦する。
2.槍ヶ岳に登頂する。
3.雪のない常念岳に登頂する。
4.17年前にわけもわからず登った燕岳に、「ちゃんと」登る。
5.大天井岳に登る。
6.合戦小屋でスイカを食べる。
7.大天荘で冷やし中華を食べる。
8.テントから槍ヶ岳を眺める。
【思わぬ収穫】
1.70歳でも縦走できることを知った。(後述)
2.雷鳥のヒナを見た。
3.標高2700mクラスでもサルがいることを知った。
以下、感想。
■1日目 中房温泉〜燕岳〜大天荘
前夜に穂高駐車場までマイカーで向かい、車中泊。
朝4:50頃の乗合バスで中房温泉登山口に向かう。
平日にも関わらず年配の方を中心にバスはほぼ満席。ちょっと驚いた。
登山口に着くと今度は中学生がうじゃうじゃ。
これは早く出ないと大変なことになる、と早速山行開始。
なんとか抜かれずに済みました。
途中で70歳のお父さんに出会う。すごい早いペース。
自分もテント装備を背負っているとはいえ、コースタイムより早いペースなのに、抜きつ抜かれつ。
途中で一緒に歩いていると、年齢は70歳で今回は燕〜常念、蝶ヶ岳経由で上高地まで縦走するとのこと。
70歳でも歩き続けていればこのお父さんのようになれる、という勇気づけられるエピソードでした。
17年前の学生の時に一度わけもわからず燕岳に連れてこられましたが、今回は自分の意思で来ているわけで、景色の見え方が違います。
甲斐駒のような美しい花崗岩にコマクサが咲いている様子はまさに楽園。
なぜ100名山じゃないのか、と本当に不思議に思いました。
その日はそのまま大天荘まで行って幕営です。
最初は人が少なかったのですが、あとから学生が続々と到着。
とても平日とは思えないテン場になっていました。
夏休み入りたては要注意ですね。
テン場から見る槍ヶ岳の眺望はすばらしく、一押しのテン場です。
■2日目 大天荘〜大天井岳〜常念岳(ピストン)
2日目は今年2度目の常念登頂を目指して大天井からピストン。
今年4月の積雪期に登って、寒い思いをしつつも素晴らしい景色を見ることができましたが、今回はどうでしょうか。
雪の季節と異なり、道も違えば景色も違う。当然ですが。
自分としては雪の季節の方が歩きやすいと感じました。
景色の方は晴天ではありませんでしたが、槍穂高が見えたり隠れたり。
ただ、常念岳はずっとその姿を見せてくれていました。
夕方大天井岳の山頂から見る景色はすばらしく、立山、白馬、白山まで望むことができ、すばらしかったです。
また、大天荘から見る安曇野の夜景もこれまた素晴らしいものでした。
■3日目 大天荘〜殺生ヒュッテ〜槍ヶ岳
3日目はいよいよ槍ヶ岳に向かって縦走です。
天気は高曇ですが、景観は良く、遠く富士山、南アルプス、八ヶ岳まで望めます。
西岳までは歩きやすい砂礫の道ですが、その先ヒュッテ大槍までの東鎌尾根ははしごとクサリの連続で、丁度疲れてきた体に鞭を打つ感じで辛かったです。
途中でなんと雷鳥のヒナを発見!初めて見ました!
母鳥は割と自由にヒナを遊ばせているように見えました。参考になります。(笑)
3日目は槍の穂先に登る予定はなかったのですが、割と時間と体力に余裕があったので下見?がてら登ることに。
初めての登頂でしたが、思ったより手ごわくてびっくりしました。
そして殺生ヒュッテでの幕営。
思った通り、槍を見ながらの幕営は最高です。
ただし!やはりここにも学生がいて21時過ぎまで騒いでいたのでなかなか眠れませんでした…
■4日目 殺生ヒュッテ〜槍ヶ岳〜徳沢園
4日目のメインはやはり槍の穂先です。
やはりピークに登るのは朝一が一番なので、日の出は過ぎていましたが2度目の登頂に向けて殺生ヒュッテを出発します。
常念岳、浅間山、そして赤く染まった雲海を時々振り返りながら登っていきます。
そして2度目の登頂。
慣れるんですかね?前日よりも楽に登れたような気がします。
頂上では360度の天望。予想以上です。本当に来て良かった。
この景色を胸に刻み込み(忘れるので写真にも刻み込み)徳沢園まで下山しました。
徳沢園はあの山岳小説「氷壁」の舞台となった宿ですね。丁度1か月前くらいに読んだばかりで感慨深い。
テント場も草原で広く、小鳥のさえずりや木漏れ日など、素晴らしい環境です。
今回は本当にテン場に恵まれました。
■5日目 徳沢園〜明神池〜上高地バスターミナル
5日目、いよいよ下山です。
朝一のバスで下山すべく5時半くらいに徳沢園を出発します。
昔上高地に来て挫折した「明神池」に向かうことにしました。
行ってびっくり、拝観料「300円」。別に高いわけではないのですが無料だと思っていただけにショック(笑)
せっかく来たので寄りましたが、水面から湯気?が出ていて幻想的な光景でした。
300円の価値はあったということで。
そして上高地に到着。5日ぶりの下界は少し懐かしい感じがしました。
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