記録ID: 2389440
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無雪期ピークハント/縦走
奥秩父
十文字山
2020年06月10日(水) [日帰り]
![情報量の目安: S](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
体力度
9
2~3泊以上が適当
- GPS
- 18:20
- 距離
- 35.1km
- 登り
- 3,283m
- 下り
- 3,266m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 17:39
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 18:19
19:37
十文字峠にシャクナゲを鑑賞しに行きました。
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【 栃本観光トイレ 〜 川又バス停 】 アスファルト舗装の生活道路。古くから秩父往還として栄えた道だけあって、道端には歴史を感じさせる石仏や石標が多くある。 【 川又バス停 〜 赤沢吊橋 】 かつての入川森林軌道跡で平坦なダート道。昨年の台風19号によって所々で崩落があるが、トラウトオン!入川(旧・入川渓流観光釣場)までは、ほぼ安全に歩行出来る(車両通行禁止)。東京発電川又発電所の取水口手前で大規模な崩落があり、渡るためのトラロープが張られているが極めて危険なので留意されたい。 その他、落石に注意。 【 赤沢吊橋 〜 柳小屋 】 山と高原地図では実線で記載されているが、踏跡不明瞭および廃道化が進んでいる印象に加え、危険な沢の渡渉が数カ所あることなどから、破線未満レベルの危険なルートであると言える。特に道迷いに注意されたい。 なお、クマのフィールドサインを複数確認したので留意されたい。 【 柳小屋 〜 十文字小屋 】 山と高原地図では実線で記載されているが、踏み跡不明瞭、倒木による高巻き等々、破線レベルの注意を要するルートであると思われる。道迷いに留意されたい。また、クマのフィールドサインが複数あり注意が必要。なお、栃本分岐 〜 十文字小屋は、整備された登山道である。 【 十文字小屋 〜 十文字山 】 整備された登山道で危険箇所はない。 【 十文字小屋 〜 栃本観光トイレ 】 秩父と信州を結ぶ古道(信州往還)で整備された登山道だが、トラバース道の所々で路肩が緩んでいる箇所があるので留意されたい。また、道迷いの懸念は少ないものと思われる。 ※ 登山ポストは、栃本の白泰山登山口にある。 ※ 入川林道および股ノ沢林道のルートは、危険箇所が多数、かつ、ルートファインディングを常に要求される難ルートであるので、安易な入山は控えられたい。 |
写真
入川森林軌道跡を歩いています。写真はピンボケですが、マニアには有名な上り下り入替えのための複線部分。以後、赤沢吊橋まで枕木も残った軌道跡が続きます。なお、入川森林軌道は昭和45年に廃止されました。
ひょえ〜。写真では良く分からないですが、トレイルが崩落していて足場の悪い急傾斜地をトラバースしなければ進めません。東京発電が張ったと思われる心許ないトラロープに頼って渡らざるをえません。
赤沢吊橋を渡って10分後、ルートをロストしました。GPSで現在地は捕捉できるものの、暗闇では地形が見渡せず難儀。適当に動くとドツボにハマりそうなので、夜明けまで待機することにしました。写真は林業の山男達の宴の跡。
栃本分岐。ここまで来れば安心だ。
なお、この手前の苔生す森の中で、昨日から私と同じルートを登ってきた初老の紳士がお昼寝をされていました。情報交換やら両神山域の話、鶏冠尾根の話、和名倉山のマイナールートの話などで10分程度お話ししました。
なお、この手前の苔生す森の中で、昨日から私と同じルートを登ってきた初老の紳士がお昼寝をされていました。情報交換やら両神山域の話、鶏冠尾根の話、和名倉山のマイナールートの話などで10分程度お話ししました。
三里観音。この信州往還は、古から昭和初期まで信州と秩父を結ぶ物流や信仰の道でした。江戸時代には、三峰神社への参詣道として、はてまた善光寺への参詣道として人馬が歩き、明治17年には決起に敗れた秩父困民党の農民達が、佐久の主力部隊と合流するために栃本から信州の梓山へと向かった道です。
二里観音。耕地の少ない奥秩父の集落では、炭や繭などを十文字峠を経て信濃に運び、穀物を購入して秩父に持ち帰っていたほか、栃本集落では信濃で買った仔馬を育て、成長した馬を信濃の馬市で売っていたそうです。古道にロマンを感じます。
装備
個人装備 |
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
マグライト
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
エマージェンシーシート
ナイフ
|
---|
感想
梅雨入り直前に休暇が取れたことから、以前から日の長い時期にと計画していた、入川林道から入山し股の沢歩道から十文字峠を経て信州往還で栃本に戻る山歩きを実行しました。
計画段階では、十文字山の他にも以前悪天候で登頂を諦めた赤沢山、一度登ったことがある白泰山にも登る予定でしたが、結局、十文字山しか登りませんでした。
その理由(いいわけ)としては、序盤に3回ほどルートをロスして計60分程の時間を消費し、かつ、体重増加により歩行速度が全くあがらなかった結果、日没前の下山に余裕がなくなったこと。赤沢山の手前で雷鳴があったこと。疲労で足が残っていなかったこと。。。などです。
さて、目的のシャクナゲは十文字峠周辺で満開で、それはそれは美しく、柄にもなく癒やされました。
以上、久々に長い距離を歩きましたが、デブったせいか、正直、奥様と歩いた槍ヶ岳日帰りよりもキツく感じました。
※ 令和2年6月14日追記
今回の山行にあたり、山田哲哉著『奥秩父 山、谷、峠そして人』を再読しました。特に第三章の「奥秩父 峠」にある十文字峠 は、大いに参考になりました。
また今回、十文字小屋の設立者 山中邦治氏のご子息である徳治氏(通称徳ちゃん)と十文字小屋でお会い出来たことは素晴らしい偶然でした。
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コメント
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こんにちは!
いや〜
凄いと言うか 素晴らしいと言うか
奇行と言うか 難しいですね
そんな 熊も生息している知らない怖い夜道を延々と歩く
凡人には理解できない快感があるんですかね〜
まあ いいか?
その近辺 興味あります
昔 丹沢のへその大石山で会った地下足袋スパイクの方が
蛭ヶ岳南陵と
真の沢から甲武信に登りたいって言っていて
興味を持った次第ですが
いつかと言いながら10年たってしまいました
大変お疲れ様でした
on-boroP
おこんばんは〜🎵
奇行って言わないで〜 (≧∇≦)b
未明にトレイルを見失って、夜が明けるまで1時間程待機していた時、クマさんが怖いのでずぅーっと歌を歌ってました。端から見たら奇行ですね (;^_^A
さて、甲武信ヶ岳への真ノ沢林道。私も憧れているルートなんです ( ̄∇ ̄)
今では踏跡がほとんど消失してしまっているそうで、かなりの難路と聞きますが、、、
色々と課題の残る山行でしたが、どっぷりと奥秩父の自然林を堪能することが出来ました (´▽`)ノ
kazu5000さん、おこんにちは〜
おお!川又起点の入川渓谷ルート↑白泰山ルート↓、こいつを弾丸でやってしまうといは!!
この時期の鬱憤を一気に晴らす、すんごい気概が感じられ、アッパレであります!!
距離も凄いですし
もう充分ヘ○タイの領域です、スンバラシ〜
デブったってホントですかね?
ワタクシには到底無理であります
特に往路の入川渓谷のコース、ワタクシが歩いた約2年前でも結構荒れてましたよ…
アップダウン多いし、ヤな感じのトラバース、重装備でツラかったです
柳小屋で、一期一会した篤志家風の初老の山屋さんが「悪路」って言ってました
多分台風19号の爪痕でもっと酷いことになっていたかと思われます
いや〜、そこを漆黒の闇の未明時から歩くとは…アンタも好きね〜、何度も言わせていただきますよ!!
しかし、道迷いに見舞われながらも、明るくなるまで待つ、や、雷の懸念で登頂を見送るなどの判断は、流石はベテランですなぁ
そして奥様の次に美しいシャクナゲも見れたようで、何よりです
奥秩父のこのエリア、いいですよねー
苔生した空間もスバラシイ
白泰山のルートはアタクシまだ未踏ですの
歩きたいなぁ〜
さて、アタクシはといえば、同日夜に激しい腰痛にみまわれ…動けなくなり…
しばらく整骨院通いで治療&休養となりそうです、トホホ…
おこんばんは〜🎵
マチャさまがテン泊装備で歩いた入川渓谷の記録を拝見して、いつか私も歩いてみたいなぁって思っていました (*^^*)
しかし、マチャさまは重装備を背負って数々の危険箇所をよくぞクリアされましたね (;^_^A
さて、計画では難所を通過する頃に夜が明ける予定だったのですが、赤沢吊橋を渡ってすぐの道迷いは想定外でしたので焦りました (-ω-;)
初見のマイナールートのナイトハイクは危険だと反省しました。
赤沢山や白泰山をパスしたのは、根性が無かったからで、雷鳴のせいにしたりして全く私は軟弱者です (T_T)
でも、終わってみれば実に楽しい山行でした (^_^)v
あらら。ぎっくり腰のヘルニアですか?
それはトホホですねぇ (*_*;
お大事にされてくださいね (´▽`)ノ
梅雨入り前の執念ですね
一人で真夜中に、ほぼ「ハセツネ」の秘密自主トレじゃないですか?
次は「表銀座日帰り」をおススメです。
おはようございます
真ん中もっこり水曜日にサボリーマンしました
確かに、表銀座とかメジャーなルートであれば、ナイトハイクでも進路を見失わないでしょうね。。。って、表銀座日帰りなんて、やりませんよ
kazuさん 距離35km 累積標高3000m近くって、人間技とは思えません
すっごい、でも読んでて面白かったです、でも行きたいくは無いかもです
元々は歴史ある道なんですね
十文字峠のシャクナゲは数年前に行きました、甲武信ループした時ですが、。十文字小屋のトイレ作ってました、。
でわ、、また、、楽しみに次回待ってます
muttyann
おこんばんは〜🎵
肌感覚では、もっと累積標高があると思ったのですが、やはりデブって体が重くなっているのかなぁ (;^_^A
さて、往路で歩いた入川林道は森林軌道跡、股ノ沢林道は明治時代に開通した仕事道なんだそうです。そして、復路の信州往還は、古くは縄文時代から歩かれていた道だそうで、秩父地域で発見された黒曜石(長野県霧ヶ峰周辺が産地)は、このルートで運ばれていたと推察されます (*^^*)
そんな信州往還を下山しながら「つかれたなぁ、、、もうこんな長いのは止めよう、、、」と思ったりしたのですが、下山して数日経つと、また歩きたくなるのが不思議です (´▽`)ノ
まいど(^^)/
自粛の鬱憤を晴らすようなロングトレイルですやん。
クマの恐怖もルートロスも良いスパイスですね!
個人的に今年はナイトハイク・ロングハイクに挑戦したいので、
kazuさんの顔を思い出しながら計画してみよーっと。
おこんばんは〜🎵
せっかく自粛が解除されつつあるのに、梅雨入りなんて、、、ホントやるせないですねぇ (-ω-;)
およよ!ナイトハイク&ロングハイクにチャレンジしたいですって!(≧∇≦)b
てことは、古傷のある足の調子が良いのですね ( ̄∇ ̄)
老婆心ながら、ロングハイクの計画では、コースタイムを多め(1.0〜1.2倍くらい)に設定すると、行程に余裕が生まれますよ (´▽`)ノ
YMOカズさまの真骨頂ですね〜
十文字小屋 再訪したいと思ってましたが
秩父から日帰りとは
信じられない長距離ですね
おこんにちは〜🎵
今回、十文字小屋には甲武信山荘の徳ちゃんさんが詰めており、私たちがお世話になった小屋番さんや毛木平で会った女将さんは不在でした。
徳ちゃんさんは「コロナで誰も来やしねぇよ💢せっかくシャクナゲが咲いてんのによぉ💢」と仰っていました ( ̄∇ ̄)
cdさん、泊まってあげてください (´▽`)ノ
kazuさん こんばんは 遅コメ失礼します
昨日ここが先週kazuさんが通過した所か〜とありがたく見学してきました
車だと川又からクネクネ登って行くのでとっても遠くちょっと寂しく感じました
このレコに触発されていつか泊りで(笑)歩いてみたいと思うようになっています
3年前のCDさんとのレコがあったんですね ずぶ濡れ山行を見て来ました
ところでYMOってなんの略か気になります🙄
おこんばんは〜🎵
雁坂峠の記録、拝読しました〜 ( ̄∇ ̄)
奥秩父のジメジメした陰湿な雰囲気(←良い意味で)、たまりまへんね〜 (*^^*)
さて、白泰山登山口を視察されたんですね。ここから7時間〜8時間歩けば十文字峠です。
昔は人々の往来が絶えない街道だったなんて信じられませんねぇ (≧∇≦)b
ところで、CDさまが名付けたYMOですが、イエローマジックオーケストラではなくて、「やっちゃう マゾな おっさん」なんですって (´▽`)ノ
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