山上ヶ岳〜八経ヶ岳〜天川村 周回
- GPS
- --:--
- 距離
- 45.7km
- 登り
- 2,885m
- 下り
- 2,886m
コースタイム
- 山行
- 12:10
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 13:10
天候 | 晴天 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
山上が岳頂上付近早朝の木道階段は霜のため凍結滑落注意。大普賢岳〜七曜岳付近のトレースは幅狭い。栃尾辻から林道にでてしまうと林道崩壊しており通過するのに正規ルートの倍くらい時間がかかる(泣き)。 |
その他周辺情報 | 安定の洞川温泉はPM8:00まで。 |
写真
感想
【紀行文】
大峰山駐車場で夜明けを迎え、女人結界をくぐり針葉樹林帯のつづら登りとトラバースの繰り返しを両手ポールで一息で登りあがると視界が明るくなった。遠くの峰には日が差し込んでいるのが見える。よく整備された道を稜線にあがってもこちらには日はまだ差し込んでおらず、また既に紅葉は終わり場所によっては落葉もみられため一層寒々しい。洞辻茶屋を超えると鐘掛岩、このあたりの稜線は風の通り道なのか体感は零下であった。霜が降りた木道を進む。傾いている木道に足を滑らせ、自分が少し焦って登っていることに気づかされる。気を取り直して慎重に三点支持を取りながら登ることにする。先月登った早月尾根を思い返す。洞辻茶屋の横に立っている不動明王像に今日の安全と自分をもっと律せられるようお祈りをする。剱岳は不動明王に例えらているとは今年初めて知った事であった。朝日が差し込んできたが風が冷たすぎて日のぬくもりはまだ、ない。
山上ヶ岳山頂まで上がると台高山脈の山々の折り重なりがまぶしい。これから向かう大普賢岳は手前の木々で見えづらいが最高到達地点八経ヶ岳は遠くに尖っているのが見えて興奮が高まる。山上ヶ岳から大普賢岳への下りトラバースははじめは東斜面であるため朝日がしっかりあたり体があったまるのがわかった。7年前の3月に来た時には雪が溶けて危なかったのを思い出す。小笹の宿は木々の下に小さな平地が広がり、近くの沢からは水が湧き出ており絶好の野営地。いつかここで夜を明かすことをイメージしてみた。このあたりですれ違いの登山者と初めて出会い挨拶をするが、なぜが不満そうな顔をされる。こちらが走って降りているからか?阿弥陀の森まで来ると白い立ちがれ木と深緑の針葉樹林、倒木に生えたコケの黄緑、それと大峰ブルーの蒼い空、そこに日が差し込みそれらのコントラストが今日の登山の成功をすでに感じさせる。
和佐又からの分岐あたりからはすでに大普賢岳山頂にいる人々の声が聞こえてきている。無風なようだ。山頂では梅おにぎりとゼリーを補給をする。前回のトレランの時に空腹時=食べられる時にはできるだけたべるようにしてからシャリバテになりづらくなっている。大普賢岳からの下りは弥山と八経を遠くに眺めながら、行者還岳を山座同定しながら急斜面を下る。反対側からも数名の方とすれ違うがどこからこの方々は来たのだろうか。七曜岳手前の七つ池を超えたあたりの大木と岩を縫う道は、どこといっても正しいようであり間違っているようでもある。ルートの方向は明らかなのに登山者に道を選ばせる、人の道のようでもある。自分がいつも間違うということだけは覚えていながらただしい道はいつも選べない。反対側から見るとしっかり大きな梯子がついているのにである。
ルートから少しだけ外れる行者還岳には往復が必要であるから少し行くかはためらったが行くことにする。案内は0.1劼箸△襪すぐではない。大普賢岳を背中に感じながら明るい登り道を行くと石楠花の林が少しだけ現れる。南奥駆の涅槃岳をなぜか思い出す。真夏に息も絶え絶え八経から向かった釈迦岳もそうだったように思い出す。先行登山者に写真を撮っていただく。分岐から行者還小屋は落石の巣、二人組登山者が崖下で休憩しているの目が入り足を止める。なかなか山のルールを知らない人もまだいるようだ。
行者還小屋から奥駆出合までは、広く広がった東の空からの日光とそれを反射した明るい笹原を進むことができる。実は大峰山脈の縦走ルートでも有数の気持ちの良い道ではないかと思える。数年前登山者のいない晩秋の晴れた昼に、このあたりで一人目をつぶり、あぐらを組んでい人生を考えたことを思い出したが、今回は場所は特定することはできなかった。
八経ヶ岳から一気に金引き橋分岐に降りてくると、西日が紅葉した葉越しに見え、赤く黄色い空気の中を駆けることになる。ただし朝の生き生きとした日差しではなく、10月最後の日の夕日だから美しさとともに侘しさも沸き立ち、それが自分の帰途へも急かしているのも感じられた。栃尾辻以降は林道を見ながら尾根線を行くべきところを林道に出てしまい、おそらく数年前の大雨の土砂崩れにより崩壊した箇所を迂回しながら進むことになってしまった。それは自分の心の弱さがそうさせたのだろう。さらに地図には鉄塔沿いの道であることを示していたから、一つ手前の尾根にある間違った鉄塔巡視路に向かってしまった。途中で思い直し(よく思い直した)引き返して正規ルートに戻ったが、これは大きくタイムロスにつながった。夕日に映える広葉は美しくもありながら、夕日が沈んだ後のことも予想させる。正規ルートにもどった時の安ど感は今回の山旅の終了を感じさせるものであり、同時に終わってしまう寂しさも湧いてきたのには自分で少し苦笑した。
*この後実際は川合を降りてから漆黒のみたらい渓谷の闇を20分、漆黒ロードを30分提灯の洞川温泉街を30分、さらに巨大石灯篭と鹿におびえた20分ののちに駐車場に到着でやっと終了。
【感想】
紅葉を楽しみながら絶好の秋晴れの下、大峰山を丸一日満喫しながら、トレラン大会に向けてトレーニングもした上で温泉を楽しむという贅沢プランでした。ヤマレコ内のvonさんという方が走られコースを参考(ありがとうございました)にさせていただき、長距離ではあったがしっかり補給もでき、バテもせず気持ちよく充実した山行でした。ただ最後の林道での道迷いとみたらい渓谷以降は真っ暗で単なる夜間ハイクは失敗。時折りでてくる鹿と巨大石灯籠にビビりながの駐車場までの歩きになってしまった。いつもの道でもあと少しでも油断大敵。紅葉にはすこし遅かったかもしれないが、行者還トンネル上の奥駈出合までは人も少なく、秋のひんやりした空気と朝日にあたりながら静かな山道を自分の息遣いだけを聞きながら登っていると、大峰山系にいる喜びを感じる。
八経からの明星分岐までの短い間でおはなしした方は翌日熊野まで行かれる予定との事でしたがーご無事でしょうか。自分も来年はまずは一泊で通しでいきたちいと思いました。次回このコースに来る時は下に自転車置いて行こうと思いました。
先日は八経ヶ岳からの下りでお話させて頂いたものです。今朝、熊野本宮大社に着きました。バスの時間待ちの為に結局ビバークしました。
早速のご連絡ありがとうございます‼お疲れ様でした‼‼大峰奥駈達成おめでとうございます。深仙の宿から熊野までぶっ通しですかー!?すごい。結構夜は冷えたでしょうから大変だったんでしょうね。ブラックスタイル半ズボンで南奥駈に駈けていかれる姿がかっこよく、羨ましかったです。私の方は川合村に着いてから洞川温泉までが長くて、最後は凍えて歩いてました。また機会がありましたらいろいろ教えてください。よろしくお願いします。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する