ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 284871
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
丹沢

さらば青春の蹉跌 【大倉→塔ノ岳→蛭ヶ岳→大室山→山中湖】

2013年04月13日(土) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
44.3km
登り
4,110m
下り
3,399m

コースタイム

大倉24:00-02:10塔ノ岳02:20-03:03丹沢山03:10-04:22蛭ヶ岳04:30-06:38檜洞丸青ヶ岳山荘07:05

-08:32犬越路08:43-09:50大室山09:57-10:50加入道山11:00-13:00大界木山13:15-15:04菰釣山15:20

-17:35高指山-18:15山中湖平野

※上記時刻は実際の時刻より10分進めてます。
天候 晴れ時々曇り

風がとても冷たく、春とは思えない底冷えの一日でした。
過去天気図(気象庁) 2013年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス タクシー 自家用車
山中湖平野に車をデポし、タクシー・バス・電車を乗り継いで出発ポイント渋沢に移動しました。

平野からタクシーを呼ぶ場合:富士急山梨バス05-5572-6877
コース状況/
危険箇所等
蛭ヶ岳と犬越路の下りクサリ場は注意したほうが良い区間とされています。
その他の区間は基本安全だと思われます。

前半部は夜間歩行でしたので、危険箇所にかかわらず慎重に歩きました。

新調した100ルーメンのヘッドライトを丹沢山から使ってみたのですが、昼間の歩行と
ほぼ変わらないイメージで歩くことができました。30ルーメンとは雲泥の差で、
蛭ヶ岳下りのクサリ場も見えすぎるくらいクリアでした。緊張感のある夜間歩行では
照度の差が疲れに直結すると思いますので、装備のバージョンアップも大切である
ことを実感しました。尚、照度が上がると電池の消耗が早くなりますのでバックアップ
ライトと予備電池の携行は大切かもしれません。30ルーメンは何度か使用していたので
丹沢山直前で電池が切れてしまい狼狽しました。

日帰り山中湖を検討されている方の参考になるかわかりませんが、自分の山場を以下
あげておきたいと思います。

このルートは5つの大きな山場がありました。前半2つの山場をいかに自制し、
飛ばさないで体力を温存できるかが自分にとって課題でした。

‖臍卮根登り(急登の長い登り) 
桧洞丸登り (ダラダラ続く登り) 
B膽嫉嚇个蝓 焚甬遒離肇薀Ε沺
ぢ膤μ攣嚇个蝓陛个蠅離澄璽ホース)  
ジ崢犹嚇个蝓 紛仔佑八丁)

今回最も厳しかったのは大界木山の登りでした。前半飛ばし過ぎていたら、この
大界木山でへばっていたかもしれません。当初の見込みでは、城ヶ尾峠〜中ノ丸〜
菰釣山の一連のアップダウンが最重要区間と考えていたのですが、疲れのピークは
大界木山で迎えました。2回目のチャレンジのときに撤退しただけあって、この山は
自分にとって体力限界箇所だったようです。前回と異なり、平均ペースを落とした
ことで、この先の山場を歩ききる脚を温存できたのだと思います。

30祖度の距離は日帰りでよく歩くのですが、フルマラソン以上の距離を荷物を
担いで日帰りで歩いたのは今回が初めてでした。距離以上に標高差が後半ボディー
ブローのように効いてきて、35舛らの10舛糧莽は今までに経験したことのない
異質なものでした。

山と高原地図の標準コースタイムを合算したところ1,465分。時間に直すと24時間
41分の所要時間でした。6時間半ほど早く歩いた計算ですが、脚の状態はいっぱい
いっぱいでした。体力的というよりは膝への負担が限界でした。日帰りに固執せず、
一度泊まりで同じルートを試歩しておいたほうがよかったかもしれません。

ヤマレコの24時間企画に参加してみたい気持ちはあるのですが、あと6時間も余計に
歩くイメージは今のところ持てないので、これから少しでも長く歩けるようトレーニングを
重ねていきたいと考えています。
クルマを山中湖にデポするために平野にやってきました。これで途中エスケープはできません。
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クルマを山中湖にデポするために平野にやってきました。これで途中エスケープはできません。
湖畔を散歩します、明日の道程に想いを巡らせました。必ず戻ってきます。
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湖畔を散歩します、明日の道程に想いを巡らせました。必ず戻ってきます。
タクシー・バス・電車を乗り継いで出発点の渋沢まで戻ります。時間調整のためビジホを探します。
タクシー・バス・電車を乗り継いで出発点の渋沢まで戻ります。時間調整のためビジホを探します。
・・・が、どこも満室。しかたなくラブリーな場所に避難しました。
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・・・が、どこも満室。しかたなくラブリーな場所に避難しました。
仮眠したかったのですが、そんなに早く眠気がくるはずもなく・・・。
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仮眠したかったのですが、そんなに早く眠気がくるはずもなく・・・。
スロットを楽しんでみたり・・・。
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スロットを楽しんでみたり・・・。
ジャグジーでエイリアンvsプレデターを鑑賞したり・・・。
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ジャグジーでエイリアンvsプレデターを鑑賞したり・・・。
カラオケで熱唱してたりしたらあっという間に出発時間に!
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カラオケで熱唱してたりしたらあっという間に出発時間に!
23時35分。タクシーで大倉登山口に到着。メチャクチャ寒いです。服装の選択を完璧誤ったようです。
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23時35分。タクシーで大倉登山口に到着。メチャクチャ寒いです。服装の選択を完璧誤ったようです。
とりあえず寒い中23時50分まで待ちました。深夜零時になったことにしてスタートします。
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とりあえず寒い中23時50分まで待ちました。深夜零時になったことにしてスタートします。
暗闇が不気味な30ルーメンの視界。エイリアンvsプレデターなんぞ見なければ良かったと・・・。
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暗闇が不気味な30ルーメンの視界。エイリアンvsプレデターなんぞ見なければ良かったと・・・。
それでも宝石のようにキラキラ光る秦野の夜景が視界に入ってくると楽しくなってきました。
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それでも宝石のようにキラキラ光る秦野の夜景が視界に入ってくると楽しくなってきました。
深夜の花立山荘通過。今晩の寒さは尋常ではありません。体感温度は厳冬期並です。
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深夜の花立山荘通過。今晩の寒さは尋常ではありません。体感温度は厳冬期並です。
2時10分。無事塔ノ岳に到着。厚木の夜景まで見えてます。しばしうっとり。
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2時10分。無事塔ノ岳に到着。厚木の夜景まで見えてます。しばしうっとり。
3時3分丹沢山に到着。深夜だと登山道まで獣の匂いが充満してます。聴覚と嗅覚が敏感になってきます。
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3時3分丹沢山に到着。深夜だと登山道まで獣の匂いが充満してます。聴覚と嗅覚が敏感になってきます。
4時22分神奈川最高峰蛭ヶ岳に到着。ここに来なければ見えない夜景を堪能。
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4時22分神奈川最高峰蛭ヶ岳に到着。ここに来なければ見えない夜景を堪能。
蛭ヶ岳クサリ場。ブラックダイヤモンドストーム100フルパワー!暴力的な明るさで華麗にスルー。
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蛭ヶ岳クサリ場。ブラックダイヤモンドストーム100フルパワー!暴力的な明るさで華麗にスルー。
臼ヶ岳到着。空が明るくなってきましたが谷はまだ深い眠りについてます。孤独感全開。
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臼ヶ岳到着。空が明るくなってきましたが谷はまだ深い眠りについてます。孤独感全開。
しばらく待っていると姫次あたりから日の出の兆候が!不思議な浮遊感を感じました。
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しばらく待っていると姫次あたりから日の出の兆候が!不思議な浮遊感を感じました。
神ノ川乗越のあたりで夜明け。太陽の光が人間に与える勇気を改めて感じました。ここでライトの電源を切ります。
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神ノ川乗越のあたりで夜明け。太陽の光が人間に与える勇気を改めて感じました。ここでライトの電源を切ります。
金山谷乗越からのモルゲンロート。山容がはっきりしてきました。奥多摩秩父の稜線もキレイに染まっています。
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金山谷乗越からのモルゲンロート。山容がはっきりしてきました。奥多摩秩父の稜線もキレイに染まっています。
同角ノ頭も輝いています。谷間から見上げるモルゲンロートも捨てたものではないです。
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同角ノ頭も輝いています。谷間から見上げるモルゲンロートも捨てたものではないです。
6時38分檜洞丸青ヶ岳山荘に到着。ちょっとペースが早かったので時間調整します。
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6時38分檜洞丸青ヶ岳山荘に到着。ちょっとペースが早かったので時間調整します。
冬季は避難小屋として開錠されています。本日は寒いので中でお休みさせてもらいました。
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冬季は避難小屋として開錠されています。本日は寒いので中でお休みさせてもらいました。
凍ってます。寒すぎて喉が乾きません。ここまででまだ0.5リットルしか消費してません。
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凍ってます。寒すぎて喉が乾きません。ここまででまだ0.5リットルしか消費してません。
檜洞丸の鹿。兄弟かな?顔と動作が瓜二つです。今日はゆっくり色々なものを観察します。
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檜洞丸の鹿。兄弟かな?顔と動作が瓜二つです。今日はゆっくり色々なものを観察します。
山頂で冬枯れのブナの造形を鑑賞していると・・・。
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山頂で冬枯れのブナの造形を鑑賞していると・・・。
霧が出てきました。あっという間に太陽を覆い尽くします。山の天候変化は急激ですね。
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霧が出てきました。あっという間に太陽を覆い尽くします。山の天候変化は急激ですね。
これから下る犬越路スカイフォール稜線もガスの中。霊峰富士の姿は期待できません。
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これから下る犬越路スカイフォール稜線もガスの中。霊峰富士の姿は期待できません。
小笄〜大笄区間の切れた稜線。緊張感のある実に良い稜線です。霧が晴れてきました。
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小笄〜大笄区間の切れた稜線。緊張感のある実に良い稜線です。霧が晴れてきました。
クサリ場をサクッと処理して前進します。
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クサリ場をサクッと処理して前進します。
次のターゲット大室山が見えてきました。過去の苦い経験はもう払拭されてます。
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次のターゲット大室山が見えてきました。過去の苦い経験はもう払拭されてます。
8時32分犬越路到着。年配の方とお話しました。10分ほど休憩して出発します。楽しんで登ります。
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8時32分犬越路到着。年配の方とお話しました。10分ほど休憩して出発します。楽しんで登ります。
登りの途中で富士山が一瞬顔を出してくれました。「あそこまで絶対たどり着くんだ!」気持ちが昂ぶりました。
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登りの途中で富士山が一瞬顔を出してくれました。「あそこまで絶対たどり着くんだ!」気持ちが昂ぶりました。
9時50分大室山到着。撮影していただいた方ありがとうございました。冬は「大」文字以外雪に埋もれてました。
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9時50分大室山到着。撮影していただいた方ありがとうございました。冬は「大」文字以外雪に埋もれてました。
芽吹き始めた新緑の甲相尾根。加入道山に向けて気持ちの良い尾根を歩いていきます。
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芽吹き始めた新緑の甲相尾根。加入道山に向けて気持ちの良い尾根を歩いていきます。
春ですね〜。生命の息吹に西丹沢が溢れてます。
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春ですね〜。生命の息吹に西丹沢が溢れてます。
10時50分加入道山到着。想定タイム誤差10分。「前」へ行きたい気持ちを抑えて想定ペースを堅持します。
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10時50分加入道山到着。想定タイム誤差10分。「前」へ行きたい気持ちを抑えて想定ペースを堅持します。
1回目チャレンジしたときの撤退ポイント白石峠。クリア!
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1回目チャレンジしたときの撤退ポイント白石峠。クリア!
毎年春になると生えてくるニョキ。名前は知りませんのでニョキと勝手に呼んでます。
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毎年春になると生えてくるニョキ。名前は知りませんのでニョキと勝手に呼んでます。
大空に映えるブナの大木。疲れていても丹沢を味わうことを忘れたくありませんでした。
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大空に映えるブナの大木。疲れていても丹沢を味わうことを忘れたくありませんでした。
2回目チャレンジしたときの下山ポイントモロクボ沢の頭。クリアしましたが足取りは重くなってきました。
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2回目チャレンジしたときの下山ポイントモロクボ沢の頭。クリアしましたが足取りは重くなってきました。
13時ジャストに大界木山に到着。ここの登りから脚が止まりはじめました。これより以西は未体験ゾーンです。
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13時ジャストに大界木山に到着。ここの登りから脚が止まりはじめました。これより以西は未体験ゾーンです。
城ヶ尾峠到着。丹沢縦走日帰り歩行距離を更新!急激な体調変化に不安が脳裏をよぎりはじめました。
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城ヶ尾峠到着。丹沢縦走日帰り歩行距離を更新!急激な体調変化に不安が脳裏をよぎりはじめました。
水ノ木沢での左肩負傷により左手でストックつけず左膝の状況が厳しくなってきました。中ノ丸通過。
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水ノ木沢での左肩負傷により左手でストックつけず左膝の状況が厳しくなってきました。中ノ丸通過。
菰釣山避難小屋に到着。中では数名の方が宿泊に備えて準備していました。
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菰釣山避難小屋に到着。中では数名の方が宿泊に備えて準備していました。
いよいよ菰釣山のファイナルアプローチ。左肩を犠牲にしても左手でストックを突くことに決めました。
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いよいよ菰釣山のファイナルアプローチ。左肩を犠牲にしても左手でストックを突くことに決めました。
坂の上の雲に向かってあゆみを進めると見慣れたベンチと太陽光パネルが視界に入ってきました!山頂に出ると・・・
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坂の上の雲に向かってあゆみを進めると見慣れたベンチと太陽光パネルが視界に入ってきました!山頂に出ると・・・
そびえ立つ霊峰富士山と山中湖! 曇っていてもその存在感は半端なかったです。魂が震えました。
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そびえ立つ霊峰富士山と山中湖! 曇っていてもその存在感は半端なかったです。魂が震えました。
15時04分菰釣山到着。浅瀬から椿丸経由のバリエーションで歩いてきた方に写真を撮っていただました。
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15時04分菰釣山到着。浅瀬から椿丸経由のバリエーションで歩いてきた方に写真を撮っていただました。
ここからは時間との勝負。山伏峠あたりは必死の形相だったと思います。初めての大殿筋痙攣。
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ここからは時間との勝負。山伏峠あたりは必死の形相だったと思います。初めての大殿筋痙攣。
山ぎわに沈みゆく太陽。焦ります。左膝をかばっていては時間を刻めません。痛覚は無視することに。
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山ぎわに沈みゆく太陽。焦ります。左膝をかばっていては時間を刻めません。痛覚は無視することに。
沈み始めた太陽激速・・・時よ止まれ! 
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沈み始めた太陽激速・・・時よ止まれ! 
富士岬平へラストスパート。この坂を登りきると眼前に・・・。この時の光景は一生忘れないと思います。
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富士岬平へラストスパート。この坂を登りきると眼前に・・・。この時の光景は一生忘れないと思います。
嗚咽とともに訳のわからない言葉を発してました。心の底から湧き上がる感情でした。遂にここまで来た!ヤッタ!
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嗚咽とともに訳のわからない言葉を発してました。心の底から湧き上がる感情でした。遂にここまで来た!ヤッタ!
いくつのピークを越えてきたのだろうか?年甲斐もなくポールを何度も大空に突きたて独り狂気乱舞してしまいました。
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いくつのピークを越えてきたのだろうか?年甲斐もなくポールを何度も大空に突きたて独り狂気乱舞してしまいました。
あかね色に染まる標識。17時35分高指山到着。ぎりぎり日没までに到着できました。
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あかね色に染まる標識。17時35分高指山到着。ぎりぎり日没までに到着できました。
夕暮れに染まるススキと三国山。
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夕暮れに染まるススキと三国山。
刻一刻と色を変える富士山。本日はあまり姿を見せなかったのに劇的なフィナーレに感謝!
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刻一刻と色を変える富士山。本日はあまり姿を見せなかったのに劇的なフィナーレに感謝!
沈みゆく太陽。今日一日ありがとうございました。
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沈みゆく太陽。今日一日ありがとうございました。
デポした湖畔荘に無事到着しました。相棒を回収して帰ります。本日登られた方お疲れさまでした。完!
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デポした湖畔荘に無事到着しました。相棒を回収して帰ります。本日登られた方お疲れさまでした。完!

感想

ヤマレコでは多くの方が達成されているので今更感は否めませんが、自分にとっては
大きなイベントだったのです。

学生時代2度チャレンジして2度とも敗退。

その敗退の原因は、ペース配分の失敗と給水の不備でした。
当時は無謀にもヤビツ峠発で16時間程度の計画を企てていたのです。
いきさつは過去の記録に書かせていただきました。

http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-273142.html

若くて脚力にも自信があり、体力的には楽勝と考えていたのですが結果的には大室山を
過ぎたあたりで心が折れ、とても山中湖までたどり着く余裕は残っていませんでした。
「すごいタイムを出したい。」というよこしまな考えだけで、山と向き合う気持ちは
これっぽっちもありませんでした。

当時と比べて体力脚力が著しく劣化しているため、「どうせまた途中でリタイヤするに
決まってる・・・」「山中湖まで日帰りで行くことに何の意味があるのか?」「そんな
ことに時間を費やすより釣りに行ったほうが楽しい」と長い間自問自答を繰り返し、
もやもやした時間を過ごしておりました。

そんな自分が、もう一度チャレンジしてみようと再考したきっかけはヤマレコの記録
写真でした。その写真では苦い想い出の大室山がとても魅力的に写っていたのです。

「しばらくぶりに大室山を歩いてみようかな。」

このきっかけがなければ、再チャレンジはなかったと思います。

そういう意味では、ヤマレコでみなさんが投稿している写真や記録は人を動かす大きな
力があるんですね。少なくとも自分が丹沢をもっと知りたいと思ったのは事実です。

自分はコンデジカメラなのでいい写真は撮れませんし、文才がないので楽しい記録は
書けませんが、危険箇所やコースコンディションなどの情報提供などは可能な限り
シェアしていこうと考えるようになりました。

毎週末にアップされるみなさんのレポートには、色々な山の楽しみ方が記録されており、
その中でも、レベルの云々はさておき自分の中で、自分のみが納得できる目標を設定し、
クリアしていく楽しみに溢れておりました。花を徹底的に極める方、美しい風景写真を
ひたすら極める人・・・。

「これだ!」

一般的な難易度・困難度とは関係なく、自分のみが満足できる目標を設定し、それに向けた
準備を着々と進めていく。ヤマレコに出会ってからとても充実した時間がやってきました。

山登りを趣味とする父親の影響で、中学生時代に谷川岳で初登山。その後、高校では部活に
熱中し、山岳競技では神奈川県代表でインターハイに出場したりもしました。北アや南ア
などの山々も登り、どんどん難易度の高い山に活動の拠点が移っていきました。

その頃を境に丹沢から足が遠のいてしまったのです。

たかが丹沢、たかが奥多摩・・・高い山、難しい山を制覇していくと「たかが」病が進行
していき、低山では満足いかなくなってしまいがちです。

自分もしばらく「たかが」病に侵された時期がありました。しかしその「たかが」の中にも
さまざまなドラマがあり、興味津々な記録や場所、そして花や草木がたくさんあることを
知ったのです。

「丹沢ってなんて良い山なんだ!」幾度となく登った丹沢が、新鮮な驚きで満ちていました。

盲点をつかれた想いがしました。自分は山に何を求めていたんだろう・・・。

丹沢に再び向き合うきっかけが生まれた瞬間でした。

大倉から山中湖まで日帰りで歩く目的は、過去のリベンジではなく、深夜の丹沢、夜明けの
丹沢、昼の丹沢、夕暮れの丹沢・・・めまぐるしく表情を変える丹沢の一日の移り変わりを
肌で感じてみたいという目的に徐々に変わっていったのです。

不動ノ峰の満天の星空と富士岬平からの夕暮れは忘れることのできない想い出となりました。

歩ききれるかどうかは、直前まで自信がもてませんでしたが、ゆっくりと流れる時間に身を
ゆだねて、周囲を見渡しながら一歩一歩確実に歩いたことで老脚でも山中湖まで到達する
ことができました。

自分の中では、記憶に残るとても良い山行となりました。

これからも丹沢や奥多摩の知られざる魅力を味わいたいと考えています。

ご拝読ありがとうございました。


【山行後記ー歩行速度】

大倉から午前零時に歩き始めて、山中湖に日没までに到着する為には18時間30分以内で
歩く必要があります。1時間の平均ペースは2.5km/h。

※平均ペース2.5/h ×18時間=45km  

大倉〜蛭ヶ岳まで約4時間半で歩き切るペースを山中湖まで保ち続ける計算です。
丹沢ハイカーの皆様にはだいたいの目安がつく数字だろうと思います。

自分の場合、歩行速度の基準は大倉尾根を参考にしています。どこの山に行っても
頭の中にあるのは大倉尾根の歩行速度です。

体調が良い時は2時間を切るペースで、悪い時だと2時間10分程度に落ちます。

塔ノ岳ピストンのように短い距離の場合や、体調の良いときは、1時間台のタイムで
歩いたりしますが、ちょっと遠出する場合は、この尾根を2時間切って歩いてしまうと
後半に影響が出てしまいます。大倉尾根は、自分の体力を測るバロメーターなのです。

今回は長い距離を歩くため、悪い時のペースをターゲットタイムに設定しました。

学生時代、歩荷訓練で死ぬほど登った尾根なので愛着があり、ここに戻ってくると家に
帰ってきたような安心感があります。本当は逆コースでゴールを大倉にすれば良かった
かもしれません。

還暦まで健康を維持して、愛すべき尾根を何度も歩いていきたいです。

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コメント

お疲れ様でした!感動しました。
souldoctorさん、お疲れ様でした!

そして、目標達成おめでとうございます。2月に行った丹沢2回で、2回ともsouldoctorさんとお会いできたものとしてすごく嬉しく思います

そして、素晴らしい写真に文章、souldoctorさんの青春時代、山に対する思いに触れる事が出来て、胸熱くして、じっくり読ませて頂きました。特に、クライマックスの富士山登場、臨場感あふれ、まるで自分も同じ場所にいたかのように感じましたよ!!本当に劇的ですね。長年の思いに新しい思いを加えられての目標を達成された充実感がヒシヒシと伝わってきて感動しました

なにはともあれお疲れ様でした!
また、どこかでお会いできること楽しみにしています
2013/4/14 21:34
お疲れ様です!
souldoctorさん、お疲れ様でした。
日記も拝見しましてレコ出るのを楽しみにしてました (セコイヤのチョコ!!実は大好きなんです。前回も気になっており今回は是非コメントしたいなぁ。な〜んて思っていました

コース状況、写真、感想等々今回の山行の思いがとても伝わってきました。山には色々な楽しみ方ありますね
地元の丹沢をもっともっと知りたいな!と改めて思い
ました。

これからの季節、ヒルは怖いんですけどねcoldsweats01
2013/4/14 22:02
ご苦労様でした。
souldoctorさん、初めまして、Futaroと申します。

同じ日に大倉〜山中湖に挑戦していた人がいるとは奇遇です。3回目で成功するなんて早いですね。自分は4度かかりました。もっとも毎回少しコース取りを変えていましたが。。。

確かにこのルート、ヤマレコでも段々達成者が増えていますが、自分で挑戦して得られる達成感は変わりません。是非、再来週の丹沢24時間にご参加を
2013/4/14 23:01
太陽の力
souldoctorさん、はじめまして。

同日、souldoctorさんの10分後ぐらいに大倉を
出発したものです。

途中で霜柱に踏み後がついていたので、先行者が
いるんだなと思ってましたが、ヤマレコユーザーさん
だったとは。

私はよく夜スタートをするのですが、夜明けが一番
好きです。
辺りが次第に明るくなって、そしてヘッデンを消灯、
太陽の力ってほんと実感できますよね。

大倉から山中湖、目標達成おめでとうございます。
2013/4/15 0:58
funkyさんおはようございます!
ありがたきお言葉恐れ入ります

自分も丹沢を歩いていてひと月に同じ方に二度もお会いする事など
初めての経験でしたので不思議な縁を感じておりました。

funkyさんとは波長が合うのできっとどこかでまたお会いできる日が
来ると思ってます。今年は奥多摩にも顔を出そうと考えているので
その時は奥多摩案内よろしくお願いいたします

とても嬉しいコメント深ありがとうございました
2013/4/15 6:37
goechanさんおはようございます!
みなさん定番は、スニッカーズがブラックサンダーなのに
セコイヤ好きの方ががいらっしゃったとは嬉しい限りです。

サクサク感が美味しいですよね〜食べると元気が出ます

isさんとの探検記いつも楽しみにしています

goechanさん視線の丹沢の魅力、ぜひぜひ発信しちゃってください

嬉しいコメントありがとうございました!
2013/4/15 6:40
Futaroさんはじめまして
丹沢24時間の起案者の方からのメッセージをいただけるとは
思ってもおりませんでした。

恐れ入ります

今回やっとのことで完歩することができましたが、まだまだ
皆さんと歩けるようなレベルではありませんので、精進を重ね、
次回にはぜひ参加したいと考えています。秋開催ありますよね?

今回のルート、かなり楽しそうですね

みなさまのご活躍と感動のドラマ楽しみにしております。

今後ともよろしくお願いいたします。
2013/4/15 6:42
millionさんはじめまして
夜をサクっと歩ける方の強心臓には敬服してしまいます

自分の場合は夜間歩行の経験があまりなく、
歩き始めはかなりビクビクしてました。

太陽の力って偉大ですよね!

ヘッドライトを消して暗闇から開放された時の安堵感は、
なにものにも代え難いものがありました

夜間歩行にはまってしまうかもしれません

夜にどこかでお会いできる日を楽しみにしております

コメントありがとうございました!
2013/4/15 6:46
秋は多分やらないと思います。
日が短くって、ナイトハイクが長すぎると分かったので。。。24時間耐久で無い別の企画になるかもです。

まあ28日の打ち上げで考えたいと思っています。
2013/4/15 8:36
やりましたね!
とても興味があった企画なので、自分の事のように心が熱くなりながら読ませて頂きました。

それまで顔を見せなかった富士山も最後に雄大な姿を見せてくれましたね。
とても印象的な写真ばかりです
きっと頑張って完走したご褒美だったんでしょう。
私にはまだ無理ですが、このルートをチャレンジする勇気をもらった気がします。
まずは2日に分けて挑戦したいと思います

バカ尾根と蛭ヶ岳ピストンのタイムは私も体力のバロメーターとして考えています。
蛭のピストンなら2時間切ったくらいで行けますが、この距離で2時間10分、蛭に4時間20分は早すぎです。
でもこのペースじゃないと明るいうちに下山は無理ですね。

お疲れ様でした
2013/4/15 17:54
is5389さんありがとうございます!
出発前の激励コメント本当に力になりました。嬉しかったです

今回歩いてみてわかったのですが、問題は、膝などの関節系ダメージと
筋肉痛をどうケアするか?だと思われます。今回大界木で脚が止まったのは
膝関節痛と大臀筋の痙攣が原因でした。心肺系はいつもの疲労感とさほど
変わりませんでした

自転車で鍛えていたisさんなら大臀筋の痙攣は出ない症状だと思います。

関節はシングルストックではなく、ダブルストックで下りで膝にかかる
負担を軽減し、終盤まで関節をマネジメントできればisさんならきっと
クリアできると思ってます

Futaroさん情報だと、秋は日が短くなってしまうようなので、梅雨入り前
までくらいの天候の良い日を選んでアタックしてみてはいかがでしょうか?

isさんのレポート楽しみにしてます
 
2013/4/15 20:54
おめでとうございます!!
souldoctorさん、目標達成おめでとうございます!!

お写真や文才のこと、ご謙遜です。
souldoctorさんのお気持ちがビンビン伝わってきて、感動しながら一気に読ませて頂きました
素晴らしいレコ、ありがとうございました

山レコって、ほんとにいいですね
私も山レコ始めて良かったと改めて思いました。

今後ともレコ楽しみにしております
2013/4/16 11:39
FRESCHEZZAさんありがとうございます!
お陰様で無事リタイヤせず山中湖まで歩き通せました

今年になって始めたヤマレコを楽しく続けられているのは、
実はFRESCHEZZAさんの存在が大きいです

とりとめのない記録でも盛り上げてくれたり、事あるごとに
声援をいただいたりしてホント感謝です

今後ともヨロシクお願いいたします(*´∀`*)
2013/4/16 20:20
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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