【廃村を巡って鈴鹿最北部縦走】霊仙山から今畑・鍋尻山・五僧峠を経て横根〜三国岳・御池岳・藤原岳


- GPS
- 29:46
- 距離
- 52.0km
- 登り
- 4,779m
- 下り
- 4,809m
コースタイム
JR柏原駅8:00−8:57一合目9:05−10:00四合目避難小屋10:05
−11:07八合目(上丹生分岐)11:17−11:58霊仙山山頂12:00−12:13最高点12:25
−13:40?笹峠−14:00今畑廃村14:15−14:45妛原(あけんばら)集落−14:50取付地点
−15:35大杉−15:55 510m 16:07−17:00ダケノ峠−17:20 740m展望地(幕営)
【2日目】3:15起床
5:05幕営地−5:27鍋尻山5:32−6:00保月(ほうづき)廃村6:18−
7:24五僧(峠)廃村7:45−8:40 680m標高点 8:50−9:45東横根9:50−10:55 675m 11:10
−12:03ダイラの頭12:18−13:02三国岳13:20−14:35鞍掛峠14:50−15:37 1050m 15:48
−16:14鈴北岳16:20−16:40真ノ池〜日本庭園あたりの樹林(幕営)
【3日目】3:05起床
5:05幕営地−5:34御池岳山頂5:36−5:50奥の平5:55−6:08真の谷への分岐6:23
−7:53真の谷テン場8:19−8:49白船峠8:55−9:10木和田尾分岐−9:15頭陀ヶ平
−10:10藤原山荘11:02−(表道)−11:46六合目11:51−12:34神武神社
−12:40藤原岳山口休憩所12:53−13:10三岐鉄道西藤原駅
天候 | 23日24日は晴れ。25日は曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
三岐鉄道西藤原駅:トイレ、自販機あり。商店なし。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※バリエーション(破線・廃道)ルートを含みます。地形図・コンパス必携。 JR柏原駅〜霊仙山 ・危険個所特になし。 ・高速道路をくぐると登山ポスト。用紙あり。(写真6) ・養鶏場の手前は左へ。(写真9) 。 ・柏原道の一合目(写真12)付近は荒れ気味だが通行には問題なし。 ・1合目までの林道に水場マークがある(山と高原地図に記載)。または柏原駅で汲む。 霊仙山〜五僧峠 ・近江展望台あたりまで一部踏み跡不明瞭。 ・近江展望台を過ぎて笹峠への下り樹林帯へ入るまでが急峻。 ・水場は今畑(写真71の他に蛇口あり)、保月(写真107の裏手に水道)。 五僧峠にも水場があるようですが未確認(山と高原地図に記載)。 ・トイレは今畑〜妛原にはありません、保月には神社に簡易トイレがあります。 ・妛原の鍋尻山への取り付きは、鉄の橋を渡り、民家の左手を奥に入ったところ(写真77)。 ・二本杉(写真84)までは踏み跡が比較的明瞭ですが、 植林帯に入ると、落葉で踏み跡が殆んど消えている。 テープ類も殆んどなく、斜面の登りやすいところを探して歩く感じになる。 ・ダケノ峠から鍋尻山頂までも同様にテープ類は殆んどありません。 鍋尻山頂〜保月間は一転して整備された歩きやすい道。 ・保月から五僧峠まで舗装道歩き。 五僧峠〜三国岳 ・五僧峠の由緒の説明板の左側(写真117)から入ると、薄い踏み跡があります。 最初は左の山腹をトラバースするように登り、それから尾根に乗ります。 ・最初の700mピークを過ぎて東横根への登りがルート不明瞭。 ・全体的にはテープ類は適度にありますが、東横根〜ダイラの頭の区間などで 灌木のヤブがひどく、一部ルート不明瞭箇所あり。 三国岳〜御池岳〜藤原岳 ・鞍掛峠への下りが急峻かつ登り返しがきつい、 ・鞍掛峠からは危険個所なし。鈴北岳からは広い草原、丘陵状の山容なので視界不良時は注意。 ・山頂〜奥の平から真の谷・コグルミ方面へのショートカット道分岐(写真167)は、 標示がないので踏み跡で判断する。 ・ショートカット道は最初バイケイソウの群落(写真169)で踏み跡が判り難いが、 左側に掘割の登山道がある。 ・写真171の分岐から真の谷へは、トラバース気味に上るコグルミ谷への道と別れて 伏流の沢を下る。しばらく下ると渓相が穏やかになり、水流が現れる(写真174)。 ・真の谷のテン場は数張可能。渓流から水も汲める。(写真175、176)。 ・2013年5月現在、裏道(聖宝寺道)は通行止め。 |
写真
感想
亡兄の7回忌法要の帰省ついでに休みを貰い、
2泊3日で滋賀側から三重へ鈴鹿山脈最北部の踏破と、気になる廃村巡り。
バリエーションハイキングのルートも入って密度の濃い、充実した山歩きになりました。
幸い3日間とも天気が良く、湿度も低めだったせいか、
用心していた山ビルはまだ発生しておらず、
2日めのテン場でブヨに1カ所噛まれただけで済みました(噛まれた箇所は酷い有様ですが)。
それにしても自然が濃いというか近いというか。
人里(廃村含め)に近いのに、鹿は縦横無尽に駆け回り、
小さな生き物にもたくさん出会えました。
勿論、出会って嬉しくない生き物も中にはいますが、
それはきっとお互い様でしょう(笑)。
技術的には破線ルートでの読図とヤブ漕ぎぐらいですが、
体力的には2日目、アップダウンが続くルートで、夏のような暑さも相まって
結構きつかったです。
2日目、鍋尻山から下りた保月の廃村で水を行動用2リットル、幕営用に2リットル
補給して県境縦走路に入りましたが、行動用の水は鈴北岳への登り途中で尽きてしまい、
幕営用から0.5リットル行動用に回しました。
その日のテン場は、予定していた、水場のある真の谷ではなくなったので、
翌日、真の谷の水場に着くまで軽く節水してもたせました。
なぜか節水してると余計に喉が渇く気がします。
その分翌日の水場では、一人歓喜に小躍りしてしまいました。
廃村の佇まいには、何か郷愁というよりも、喪失感に近いものを感じます。
どのような理由で村が棄てられたのかわかりませんが、
今もここに人の暮らしが営まれていたら、と思うと残念な気持ちになります。
自然の恵み豊か(に思える)な山間での暮らしが維持できない国って
本当に豊かなのか、などと柄にもないことを、
廃村から廃村をつなぐ林道を歩きながら、とりとめもなく考えました。
次回がもしあれば、今度は廃村をもっとじっくり探訪してみたいと思っています。
【個人的備忘録】
出会った動物:カエル、アカゲラ、カッコウ(声)、ウグイス(声)、シカ、マムシ、リス、モグラ(亡骸)、ブヨなど昆虫たくさん。
食糧消費
1日目行動中:おにぎり2個、ランチパック1袋、茹でピー、梅飴、ナッツ少々。
夕食;煎り玄米炊飯、大豆ミート炒め、味噌汁
行動中水消費 約2リットル
幕営中2リットル
2日目朝:煎り玄米残りをほうれん草スープで雑炊風。
行動中:くるみゆべし4個、菓子パン1個、茹でピー、梅飴、ナッツ少々。
夕食;棒ラーメン+乾燥野菜 ナッツ少々。
行動中水消費 約3リットル
幕営中1.5リットル
3日目朝:ほうれん草スープ+ポテトサラダ
行動中:くるみゆべし1個、梅飴、ナッツ少々
昼 棒ラーメン+乾燥野菜
ガス消費量:約100g
アルコール消費量:ウィスキー(40度)200ml←全然足りない(笑)。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
はじめましてyuconと申します。
OH!素晴らしい!
私もいつかやってみたくて計画だけ
はまとめていましたが、この記録は大変
勉強になります、クォリティーの高い
参考書を手に入れた気分です。とてもありがたいです!
いつかはやってみたい霊仙、御池、藤原の縦走
ワクワクしながらレコを拝見させて頂きました。
期待を大きく上回る内容にとても興奮しています、
まさに鈴鹿ロマン!! 男のロマン!!
素晴らしい! いつかは私も……!
yuconさん、はじめまして。
ご受難の記録、山をやるものとして大変興味深く、
また自戒として拝読させてもらっていました。
山を続けて下さってうれしく思っています。
廃村巡りに破線ルート、私の探検心冒険心をくすぐるんでしょうか、
一昨年に茨川の廃村を訪れて以来、ずっと気になっていたルートでした。
今回充実した山歩きができて達成感もひとしおでした。
ただ、暑さとヤブが想像以上だったので、適期は10-11月かもしれません。
決して万人にお薦めできるコースではないですが、
この魅力を分かって下さる方には是非いつか歩いていただきたいです
これからもお互い安全で良き山行を
はじめまして。kyubearsと申します。
大学でワンダーフォーゲル部に所属しております。
11月中旬にkoodooさんの逆ルートプランを考えているので、大変参考にさせていただきました。詳細なレコありがとうございます
天気が良いと絶景が待っているようで...ますます楽しみになっています
初めましてなのに申し訳ないのですが、
リーダーとして下級生を連れて行くため万全の準備で臨みたく、情報収集を行っています。
もしよろしければ、koodooさんがテン場にしたところ以外のテン場適地、携帯電波状況、水場について等でレコにない情報があればいただけないでしょうか。
お時間ある時で構いません、少しでも情報をいただけると嬉しいです。
kyubearsさん、コメントありがとうございます。
天候に恵まれ、良い山行になると好いですね。
西藤原起点で朝発の逆ルート、一般的なコースタイムでという前提で、
初日のテン場適地は、水の入手も考えると真ノ谷一択でしょうか。
御池〜鈴北間は平坦なのでどこでもテント張れそうです。
午後発だと藤原山荘周辺ですね。
2日目、どこまで足を延ばせるかによりますが、鍋尻山、ダケノ峠以外だと
テント張れそうなスペースがあるのは、妛原の集落か五僧、保月、今畑の廃村ぐらいかと。
妛原は人が住んでいますし、保月も、往来があるようなので、
地権者等とトラブルにならないよう配慮する必要がありそうです。
ルート上の水場は、全てレコに書いたと思います。
携帯は泊まった鍋尻山と御池岳は圏外でした(AU)。
その他は柏原駅と西藤原駅周辺以外は基本電源オフでした。
参考になれば幸いです。
返信ありがとうございます。
下界より山中でテントを張った方が良さそうですね...
情報ありがとうございました!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する