聖地巡礼 高野山より熊野三山詣で、熊野古道 小辺路・小雲取越・大雲取越(高野山~那智)
- GPS
- 39:26
- 距離
- 89.7km
- 登り
- 6,548m
- 下り
- 6,780m
コースタイム
- 山行
- 8:06
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 8:26
- 山行
- 10:58
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 11:53
- 山行
- 4:40
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 5:11
- 山行
- 11:20
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 12:04
過去天気図(気象庁) | 2021年04月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
高野山8:25-(バス,300円)-8:35千手院橋 移動:4/30西中大谷橋BS14:02-(十津川村村営バス,490円)-昴の郷BS14:27 5/1熊野大社前BS12:17-(バス,310円)-12:22渡瀬温泉BS 5/2渡瀬温泉BS7:02-(バス,250円)-下地橋BS7:11 5/3那智の滝前BS7:18-(バス,490円)-7:33那智駅BS7:38-(バス,570円)-8:09新宮駅BS8:30-8:38神倉神社前BS 復路:5/3新宮駅11:27-(JRくろしお22号,6820円(大阪市内+特急料金))-15:50新大阪 |
コース状況/ 危険箇所等 |
小辺路: 良く整備された登山道 小雲取越・大雲取越: 越前峠の少し下から地蔵茶屋間へは、迂回路(所要時間:プラス40分)有り |
その他周辺情報 | 無人避難小屋: 萱小屋 小さいがとっても綺麗な小屋、小屋前はテン泊適地 収容4人くらい、水場有、薪があり暖が取れる、 伯母子峠小屋 収容8人くらい、水場(小屋から5分と7分の所に2箇所)、 バイオトイレ有 テン場: 観音堂 水場(水量豊富)、トイレ有、風がしのげてテン泊適地 渡瀬温泉 おとなしの郷 渡瀬緑の広場キャンプ場 ・料金1400円 ・水道、水洗トイレ、温泉まで完備 ・温泉は何度でも入り放題13:00~21:00(受付:20:30まで) 高野巡り・熊野古道 街道マップ: 事前に下記からPDF(小辺路、中辺路)をダウンロードして、ジップロックに入れて持参 https://www.wakayama-kanko.or.jp/plan-your-trip/model-courses/route-map/ |
写真
感想
今回は、熊野古道 小辺路を歩きました。
◆1日目 高野山〜伯母子峠(避難小屋泊)
高野山へ向かう南海電車で、本降りの雨空を見上げる。ちょっとは期待していたのだけれど、いきなり雨か〜。小辺路の入口となる千手院橋バス停で、覚悟を決めて、カッパにテムレスを身に付ける。まずは、高野山へ。金剛峯寺、壇上伽藍、金堂などを参拝。お大師様の開いた寺社仏閣で道中安全を祈念した。
小辺路の起点となる、金剛三昧院入口から歩き始める。(雨のため、カメラはザックに収めた)。登山道と高野龍神スカイラインを繋いで、大股集落へと下りる。そこから伯母子峠に登り返す。途中、萱小屋でランチ休憩。湯を沸かし、パンとコーヒーを頂く。雨の日は、休みも取りづらい。更に歩いて、伯母子峠避難小屋まで歩き切った。雨の中、歩き続け、疲れ切って、ご飯を食べて、速攻就寝。
◆2日目 伯母子峠〜伯母子岳(ピストン)〜三浦峠〜西中〜(バス)〜昴の里〜果無集落〜観音堂(テン泊)
ビシャビシャのままシュラフに入って寝ると、夜は寒かった。いつもの様に、体温で乾かそうとしたが、ベースレイヤーは乾いたが、ズボンが乾かなかった。おかげで、大事なダウンが濡れてしまった。
朝一で、空身で伯母子岳に登る。相変わらずガスが濃かったけれど、今日は天気が良さそうだ。(どこかで、シュラフを乾かさなければ...と思っていたが、この日晴れたおかげで、バス待ちの間、天日干しにして、萎んだロフトを戻すことができた。ラッキーでした)。
三浦口集落まで下りて、三浦峠に登り返す。ここは、なかなかの急登だ。なんとか突破し、峠の東屋で大の字になる。青空の下、吹く風が心地よい。やっぱり、山は晴れの日に限る。(でも長期縦走では、雨の日もある。行くと決めたら、山の神様と契約したも同然。少々の天候の崩れは想定範囲内とする)。
西中まで下りて、バスを待つ。バス停で中国人のご夫婦と出会う。この時期に珍しいなぁと思ったら、日本に来てもう25年になり、日本国籍を取得済だそうだ。大阪の東大阪市に在住とのこと。今回は、「高野山からバスと歩きで那智まで行く」と伺った。私とほぼ同じコースでした。宿はホテルで、バスも積極的に使って移動していた。国は南の方(香港近辺)だと伺った。日本語検定1級でペラペラ。日本の生活はどうか?と聞けば、住めば都。仕事があって生活が成り立てば、どこでも幸せ、とのことでした。
昴の里バス停で下車して、そこで別れた。(その後、出会うことはなかった)。そこから果無集落へ登り返す。なんだか、暑くってペースが上がらない。流石に疲れたか?果無集落を通過して、テン泊予定地の観音堂までがやたら長く感じられた。なんとか到着し、テントを張って、今日も速攻就寝。
(お堂の中に鎮座まします観音菩薩・千手観音・不動明王は、よく祀られており、気持ち良い場所でした)。
◆3日目 観音堂〜本宮大社〜(バス)〜渡瀬温泉(テン泊)
4時半起床で6時に出発。今日も天気が午前中から崩れるようだ。できれば、雨が降る前に本宮大社に滑り込みたかった。(が、その願いは叶わなかった)。果無峠を越えて進む。途中、分岐をよく確認せずに七色分岐を間違ったが、ヤマレコアプリの警告で気が付き、登り返す。(こんな時、ヤマレコアプリは便利です)。
道の駅には、9時前に到着。私も開店待ちの列にならぶ。ここで、突然の雷雨に打たれる。雨は土砂降り。バスの運転手のおっちゃんと二人、隣の東屋でお弁当を食べた。ここから中辺路の発心門王子まで行くバスの運転手さんでした。でも、今年は減便対象となり、人は全然歩いていないとのこと。本宮大社までバスで移動しようかと思い、尋ねてみたが「午前中にバスの便はない」とのことで、結局、歩いていくことにした。カッパを着て歩き始めると、雨は小振りとなった。ラッキー。
小一時間歩いて、本宮大社に到着。今年も熊野大権現に参詣することができた。バスの時間を確認し、まだ40分ほどあったので、大斎原も参拝。ここはいつ来ても気持ち良い場所でした。
そこからバスで渡瀬温泉に移動。水もトイレも温泉まで完備の至極、快適なキャンプサイトに、テントを張った。ご飯を食べて、テントでウトウト気持ちよくしていると、突然の雷雨と大風が吹き荒れることに。おちおち寝ていられない状況だ。幸いにして、私のテントは、なんとか持ちこたえたが、大きなタープは風に弱い。風が止んだ後、外に出るとタープや大型テントが被害にあっており、キャンプ場主が急いでコーナンで買いこんだタオルを皆に、配って回っていた。
この日、二度目となるお風呂に行くと、ライダーの方と一緒になった。大型バイク乗りの方でした。先の大風でテントポールをへし折られ、今日はキャンプ場脇の小屋で寝るとのことでした。山間部にある渡瀬温泉で、ここまで天候が荒れるのは記憶に無いとのこと(キャンプ場主さん談)。普段は、すごく快適なキャンプサイトなのにびっくりです。夜は、道の駅で買い込んだおでんを食べた。夜にも少し雨が降ったが、風はなく、よく眠れた。
◆4日目 渡瀬温泉〜(バス)〜下地橋〜小雲取越〜大雲取越〜那智高原公園(テン泊)
朝一のバスで下地橋まで移動。小雲取越に取り付く。この日は最高に天気が良かった。百間ぐらからの眺めが綺麗でした。
桜茶屋跡で、ソロの女性の方と少しお話させて頂く。「昨日は那智から登った。でも雷雨で恐れをなし、大雲取越を途中で中止。小口までバスで移動して、小雲取越に取り付いた」とのこと。明日、宿が新宮に取れれば、もう一度、大雲取越にチャレンジしたいとのことでした。(まだ経験は少ないが、山をやる気まんまんの彼女。越前峠越えは、めちゃ大変だけど、気合は十分でした)。
小口まで下りて、南方商店でランチ休憩。アイスとカップ麺を頂く。パワーをチャージして、泣く子も黙る胴切坂を目指す。必死のパッチで登り切って、越前峠で大の字になった。ここは何度来てもきつい。
「地蔵茶屋へは迂回路を通るべし」と南方商店のおばちゃんから聞いていたが、すれ違った登山者からの情報では、「ロープも付いてて通れるよ」とのこと。慎重にパスして地蔵茶屋に無事到着。(この道は、通れないことはないですが、濡れていると滑りやすいので雨の日は迂回路の方が無難かと思います。)
15時頃、地蔵茶屋に到着できたので、気力を振り絞って更に先へ。途中、なんかかわいい動物が向こうからやってくる。おっ、アナグマやん。まだ、私には気が付いていないようだ。カメラを出して撮影しようとすると、こちらに気がつく。カメラのシャッター音をトリガーに一目散に逃げていった。こちらも結構、緊張したけど、臆病なアナグマちゃんでした。
明るい間に、那智高原公園まで下りることができた。トイレに立ち寄るも「(上水ではなく)、水は飲めません」とのこと。南方商店のおばちゃん情報では「公園には、水道があるはず」とのことでしたが、実際にはありませんでした。テン泊ハイカーを見つけて水場を聞いてみるも、「水場はない(水は担いできた)」とのこと。(おばちゃんはテン泊せんから、しゃーないなぁ)。
手持ちの水は少なかったので、テント設営後、最寄りの水場(熊野那智大社)まで下りる。結構な標高差を下りて、神聖な那智の命の水をゲット!味はクリアで極上の美味さ。延命水をしみじみと体感!苦労して下りてきた甲斐がありました。神社はもう閉まっていたので、翌朝参詣することに。登り返して、テントで就寝。
◆5日目 那智高原公園〜熊野那智大社〜(バス)〜JR新宮駅〜(バス)〜神倉神社〜ゴトビキ岩〜熊野速玉神社〜JR新宮駅
朝一(6時過ぎ)に、熊野那智大社に参詣。もう、神社は開いており、神様に詣でることができた。更に大滝へ。こちらの受付は8時からでしたが、中に入らなくても十分に神聖な那智の大滝を堪能できました。
そこからバスを乗り継ぎ、新宮に移動。ゴトビキ岩と熊野速玉大社に参拝した。お土産(ド定番の鈴焼き、美味しい)を買い、特急くろしおで大阪への帰途に就いた。
大雨、雷雨にも合ったが、無事、予定コースを歩いて、熊野三山を参詣することができて満足です。
今日も良い山でした。
(1日の消費量 水1L、燃料80ml(夜30ml+朝30ml+昼20ml)
荷重17kg、アルファ米 7/10食、行動食 500ml×0.2本)
コメント
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お見事です。充分に楽しまれたことでしょう。機会を逃さず、温めていた計画を実行という事でしょうか。元気をもらいました。
shirou58さん、毎度!
今回は、上空が荒れ模様で、初っ端から大雨に振られてしまいました。長期縦走で、多少の雨は計画に折り込み済みですが、「神様、もうちょっと手加減してよ」って感じでした。(^^)
よく祈られた場所は、清らかで本当に気持ち良い。その意味で熊野三山は素晴らしい!旧社殿のあった大斎原が特に好きですね。本宮大社周辺は、温泉三昧で長旅の疲れを癒やすことができ、のんびり過ごすのも良い場所ですね。
kickeyさん🎵(人´エ`*)♪お疲れちゃんでした!!
毎度毎度のテント担いでの縦走🎵ホントびっくりです。
そろそろテントを買わねば🎵
wataharuさん、毎度!
私が、初めて目指したロングトレイルは高島トレイルでした。そこでテン泊の大変さと同時に面白さを知りました。頼れるものは自分だけ。テントと寝袋とありったけの食料を背中に背負い込んで、なんとしても歩き通すぞ!って気合を入れると、自然と神様も味方してくれる気がします。
北アルプスや八ヶ岳などは、山小屋などのユーティリティが充実しており、営業小屋を繋いで縦走が可能ですが、そんな地域はまだまだ少ない。テント担いでロングトレイル。これからも、山男の夢とロマンを追っかけてみます。
いいね👍ありがとうございました。
同世代で100キロオーバーの山旅、素晴らしいです。
見ていてワクワクします。
フォローもさせてくださいね。
よろしくお願いします。
fumi-recoさん、初めまして。
fumi-recoさんは、中辺路を歩かれたのですね。私も昨年歩かせて頂きました。今の時期、まだ高いお山は、雪が残っており、夏山専業ハイカーの私は、熊野古道歩きがお気に入りです。山の風景は、今も昔も変わらない。そして神様もずっとそこにいらっしゃる。神様に文明の利器に頼らず、自分の足で詣でることができるのは幸せなことだと思います。心身共に、健康でないとできないですからね。
フォローありがとうございます。こちらこそ、宜しくお願いします。
kickeyさん、こんばんわ。大型連休、有意義にロングトレイルされましたね。死ぬまでに一度は歩いて見たい熊野古道、かなりの距離と高低差ですが、やっぱりいいですね。高野山の町石道を歩いたときに、その先のことが気に掛かりました。那智の滝とかゴトビキ岩とか、そういうのが繋がる、ってことに感動しそうです。お寿司も旨そう。テントがないと難しいのかもしれないけど、いつか歩きたい。来年のGWは飛び石だし、定年はどんどん延長されてるしで、モタモタしてると体力、気力、財力ともども失せてしまいそうな気がする昨今です(^^;
yamaonseさん、毎度!
熊野本宮大社、熊野那智大社、熊野速玉大社の熊野三山を歩いて繋ぐ巡礼の旅は面白いと思います。
熊野古道は、小辺路、中辺路、大辺路、伊勢路、更には、大峰奥駈道と、バラエティ豊かですが、私は山道区間だけを好んで切り出して歩いています。世界遺産登録されて、歩く人も多く、途中の集落には宿(民宿、温泉宿、ゲストハウスなど)が充実しています。熊野古道歩きに、テントは特に必須装備ではありません。バスをうまく利用すれば、本宮大社近辺の宿をベースに、各セクションを繋いで歩くことも可能でしょう。
初めて歩くなら、中辺路がお薦めです。(小辺路は3つの大きなピークを越える必要がありますが、中辺路は越前峠越え1つだけで、アップダウンも少なく歩きやすいです)。滝尻王子〜本宮大社で1泊2日、さらに、本宮大社〜那智大社で1泊2日で歩けば、結構な距離になりますが、日数も有るので余裕を持って歩けるかと思います。特に後半部の小雲取越、大雲取越は、新緑のこの時期、晴れれば気持ち良いハイキングコースですね。那智大社からは、バスで移動すれば、速玉大社は近いです。更に、翌日、お伊勢さんにも立ち寄り、内宮・外宮を参拝すれば、完璧か?
山深い紀伊山地には、手つかずの自然がまだ多く残されています。太地のクジラやマグロ、柚子締めサンマ寿司など、海の幸も豊富。機会を見つけて、是非!お薦めします。
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