奥北ア/折立〜薬師〜黒部五郎〜鷲羽〜高天原〜雲ノ平〜新穂高
- GPS
- 100:01
- 距離
- 69.0km
- 登り
- 5,248m
- 下り
- 5,498m
コースタイム
これにより以下の区間はルートを手書きしているため、通過時刻・写真の位置が必ずしも正確ではありません。
・8/4 中俣乗越前後の約600m区間
・8/5 黒部五郎小舎から約200m区間、三俣蓮華岳巻道の雪渓付近から高天原山荘まで
・8/6 全区間
・8/7 全区間
8/3
折立 7:44→青淵三角点 9:18→五光岩ベンチ 10:58→太郎平小屋 12:00(14分休止)12:14→薬師峠 12:32(52分休止)13:24→薬師平 14:05→薬師岳山荘 14:46→薬師岳避難小屋跡 15:22→薬師岳 15:40→薬師岳避難小屋跡 15:58→薬師岳山荘 16:20→薬師平 16:54→薬師峠 17:32
9時間48分、17.5km
8/4
薬師峠 5:58→太郎平小屋 6:22→太郎山分岐 6:36→神岡新道分岐 8:22→北ノ俣岳 8:40→赤木岳 9:36→中俣乗越 10:34→黒部五郎の肩 13:06→黒部五郎岳 13:25→黒部五郎の肩 13:40(16分休止)13:56→黒部五郎小舎 16:15
10時間17分、14km
8/5
黒部五郎小舎 6:35→三俣蓮華岳巻道分岐 8:16→三俣山荘 9:34(30分休止)10:04→鷲羽岳 11:46(20分休止)12:06→ワリモ岳 12:45→ワリモ北分岐 13:06→岩苔乗越 13:14→水晶池分岐 15:25→水晶池 15:34→水晶池分岐 15:48→高天原分岐 16:36→高天原山荘 16:45
10時間10分、10.85km
8/6
高天原山荘 5:08→高天原温泉 5:22(32分休止)6:04→高天原山荘 6:14(40分休止)6:54→高天原分岐 6:58→高天原峠 7:44→雲ノ平の森の道 8:56→奥スイス庭園 9:00→コロナ観測所 9:25→雲ノ平山荘 10:04(10分休止)10:14→祖父岳分岐 11:16→黒部川水源地標 12:28→三俣山荘 13:25(40分休止)14:05→三俣峠 16:06→双六岳直登道合流 17:04→双六小屋 17:20
12時間12分、15.05km
8/7
双六小屋 5:45→くろゆりベンチ 6:25→花見平 6:42→弓折乗越 6:56→鏡平山荘 7:35(10分休止)7:45→イタドリヶ原 8:56→チボ岩 9:16→秩父沢出合 9:38→小池新道入口 10:22→わさび平小屋 10:40→笠新道分岐 10:52→新穂高温泉駅 11:46
6時間1分、12.25km
※10分未満の小休止は記載を省略しています。
天候 | 8/3 曇のち晴 8/4 雨一時晴 8/5 雨 8/6 雨一時止む 8/7 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
富山地鉄バス 夏山バス有峰線 富山駅→折立(3400円) http://www.chitetsu.co.jp/?page_id=741#arimine ※事前予約制。予約していない場合は空席がないと乗れません。予約は富山地鉄チケットセンターへ電話かネット(発車オ〜ライネット)にて。 復路 アルピコ交通 特急バス松本・新穂高線 新穂高ロープウェイ→松本バスターミナル(2800円) http://www.alpico.co.jp/access/express/matsumoto_takayama/ ※新穂高温泉から松本までの直通バスは1日2本だけで、それ以外は平湯温泉で高山からのバスに乗り換えとなります。 なお新穂高から平湯までは870円、平湯から松本までが2300円ですが、あらかじめ新穂高で松本までの直通乗車券を買っておけば、運賃は通しでOK。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●折立〜太郎平〜薬師岳 ・折立から太郎平、薬師峠までは危険箇所はありません。 ・薬師峠から薬師平までの登りは沢沿いを通過します。というか、道自体がほとんど沢状態です。 足元が滑りやすいのと、(特に下りの時)間違って沢に入り込まないよう注意が必要です。…はい、そうです一度やらかしました(恥)。後から下ってきていたお二人、声をかけてくれてありがとうございました。 ●太郎平〜黒部五郎岳〜黒部五郎小舎 ・赤木岳山頂の前後に岩場があります(写真参照)。危険というほどではありません。 ・黒部五郎岳の山頂から黒部五郎小舎までは、いったん黒部五郎の肩まで戻ってカールへ下りていくルートと、そのまま稜線を進んでいくルートがあります。 所要時間は前者のほうが短く、黒部五郎小舎のサイトによれば30分程度は違うようです。 ●黒部五郎小舎〜三俣山荘〜鷲羽岳 ・三俣山荘までの区間、三俣蓮華岳直下で巻道と山頂経由の道が分岐します。 巻道の途中に雪渓があり、トレースは比較的明瞭でしたが、雪渓中央部に幅数十cm〜1mほどの氷の帯が上から下まで走っており、氷の幅の狭いところを探して乗り越える必要がありました。 雪渓自体は特に危険ではなく、下り斜面でしたがアイゼンなしで大丈夫でした(写真参照)。 ●鷲羽岳〜岩苔乗越〜高天原 ・ワリモ岳山頂の手前にやや高度感のある岩場のトラバースがあり、張ってあるロープを頼りに進むことになります。 ・岩苔乗越から高天原へ下りていくルートは樹林帯の中で、頭上に木の枝が張り出している箇所が多く、頭をぶつけないよう注意です。 ●高天原〜雲ノ平〜三俣山荘〜双六小屋 ・高天原峠から雲ノ平までの登り、鉄製のハシゴが3つ連続している箇所があります(写真参照)。 ・祖父岳の巻道の途中、大きく開けている区間があります(写真参照)。視界が利かない時は道を外れないよう要注意です。 ・三俣峠から双六小屋までの巻道の途中に崩壊地があり、道幅が狭くなっています(写真参照)。 ●双六小屋〜鏡平山荘〜新穂高温泉 ・特に危険箇所はありませんが、双六小屋から尾根に登り返した付近で熊の出没情報があるようです(写真参照)。 |
その他周辺情報 | 下山後の温泉は「中崎山荘 奥飛騨の湯」を選択。フロント前にザック置き場があって登山者に優しい温泉です。 |
写真
感想
6月に丹沢へ行った時の記録
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-307680.html
で、「この夏は長めの山行をやりたいと思っている」と書きました。
その「長めの山行」に、満を持して挑戦。
もともとは、数年前から雲ノ平に行きたいと思っていたのがきっかけだったのですが、計画を考えていくうち、あそこにも寄りたい、ここも通ってみたいと、どんどん経由地候補の数が膨らんでいって、いつの間にやら4泊5日という広大な計画になってしまいました。
欲張りすぎなのは自分でも分かっているのですが、ちょっと言い訳をさせてもらうと、埼玉県民としては北アルプスのこっち側ってなかなかアプローチが難しいのですよ。
だからできるだけ1回にまとめて、行ける時に行けるだけ回ってしまおうと、まあそういうことなんです。
というわけで、行ってきました北アルプスの最奥部。
●1日目【折立〜薬師岳〜薬師峠】
前泊していた富山駅近くの宿を朝早く出て、駅前からバスに乗って折立へ。
登山口の手前、駐車場に入りきらない路上駐車の列がずらっと並んでいます。さすがは土曜日だ。
5日分の荷物(水込みでおおよそ20kg弱)の重さを肩に感じながら、じっくり一歩一歩登っていきます。
登り始めは曇りだったのが、三角点のあたりからは次第に晴れ始め、太郎平に着く頃には(雲は多いものの)青空になっていました。
太郎平小屋で登山届を提出。
計画をチェックした山岳警備隊の方から一通りアドバイスを受けた後、「今年は10年に一度のコバイケイソウの当たり年です。黒部五郎カールに咲き乱れていますよ」と教えていただき、期待が高まります。
薬師峠へ下り、一旦テントを設営してから、アタックザックで薬師岳へ往復。
山頂は人が多く、また時間もだいぶ遅いこともあって、長居せずに薬師峠へ下りました。
テントに戻って少し休んでいると、なんだか頭痛がしてきて、どうも高山病ぽい感じがします。
自宅を出る前の晩、準備やら何やらで2時間くらいしか寝られなかったからな。
晩メシの時間ではありますが、食欲はあるもののすぐに休みたい気分のほうが強く、結局そのまま寝てしまいました。
●2日目【薬師峠〜黒部五郎岳〜黒部五郎小舎】
朝起きると頭痛はすっかり解消。よかったよかった。
しかし出発の支度をしていると、ポツリポツリと雨が落ちてきて、やがてシトシトと降りだしてきました。
ザックも撤収中のテントも濡れてしまい、気の滅入る中で出発。
おっかしいなあ、天気予報によれば昨日が曇りで、今日からは晴れの日がしばらく続くはずだったんだけど…。
今日の主目的である黒部五郎岳へ向かいますが、水分を含んだ荷物はずっしりと重く、ガスに包まれて視界も効かず、テンションだだ下がり状態。
おまけに途中、北ノ俣岳あたりでは雨脚が強くなり、ただでさえ遅いペースがさらに遅くなってしまいます。
濡れているのは荷物だけじゃない。おれの心もズブ濡れだぜ…(←ちょっとカッコいいこと言ったつもり)
それでも、ちょうど同じコースを歩いていた5〜6名ほどのおじさまおばさまグループと、前になったり後ろになったり、あるいは一緒に休憩したりして、どうにかこうにか、黒部五郎岳までやってきました。
黒部五郎の肩にザックをデポし、空身で山頂へ。
雨は途中で上がっていましたが、山頂に到着した時には雲も少し切れ、真下のカールが見渡せる状態になっていました。
よかったよかった。
再び肩に戻って、カール経由で黒部五郎小舎まで下ります。
山岳警備隊の方が教えてくれた通り、カールの斜面は一面のコバイケイソウでした。
この群落と、下から見上げる山頂部に見とれながら、一気にカールの底へ。
しかし、カールは思いのほか広く、五郎小舎までずいぶん遠く感じられました。
この日は、本来の計画では三俣山荘まで行くはずだったのですが、時間的にとても無理な話となり、結局五郎小舎でテン泊することに。
おじさまおばさまグループと少し話をした際に、リーダー格の方が「五郎もいいテン場だよ、三俣はいつでも泊まれるだろう?」と言っていたことも決め手になりました。
長い長い下りを経てたどり着いた五郎小舎は、これまたコバイケイソウに包まれたオシャレな小屋でした。
テントを設営して一息ついていると、よりによって再び雨が。あちゃー。
結局この夜は一晩中ずっと雨で、夜中には風も多少吹いてテントを揺らされ、決して快適とは言えないテン泊になりました。
ただ今になって思うと、ここは他のテン場と比べるとだいぶ静かで落ち着いたところで、場所柄なのか騒がしい団体もおらず、その点では確かにいいテン場だったような気がします。
●3日目【黒部五郎小舎〜鷲羽岳〜高天原山荘】
朝、雨は相変わらず降り続いていました。
晴れの日が続くという天気予報はいったいどうなったんだ。
本来の予定では、今日は三俣山荘から出発するはずだったので、鷲羽岳・水晶岳を経由して温泉沢を高天原まで下るはずだったのですが、スタート地点が手前になって時間的に厳しいのと、天気も天気ということで、水晶は外すことにし、鷲羽岳の先からショートカットして高天原へ下りるルートに変更。
水晶、正直なところ登りたかったですが、まあ仕方ありません。
まずは三俣山荘を目指して、再び急な登りに挑みます。
昨日あれだけ下ったのに、また登り返さなきゃいけないなんて、登山って時としてすごく理不尽ですね。そう思いませんか皆さん? 思いませんか、そうですか…。
三俣山荘へは巻道ルートと三俣蓮華岳山頂経由のルートがあり、ここは当然巻道を使いたいところですが、太郎平小屋の山岳警備隊の方が「巻道には大きな雪渓が残っているので、危ないかなと思ったら山頂経由にしてください」と言っていたため、若干不安が残ります。
そもそも危ないかどうかなんて、実際に見てみなきゃ分からないし!(しかも実際に見てみて危ないと思ったところで、引き返すのも難しいし!)
なんてことを考えていると、上手いこと向こうから人がやってきて、巻道を通ってきたというので、雪渓の状況を聞いてみました。
「ああ、全然大丈夫ですよ。アイゼンも必要ないですね」。
そうですか!ありがとうございます!
そして実際に突入してみた雪渓は、中央部に氷の筋が走っていて乗り越えるのに少々気を使いましたが、全体的には確かにアイゼンなしでも何とかなる程度でした。
ああよかった。
というわけで無事に三俣山荘に到着。
今夜は小屋泊なのと、明日またここを通るので、その間使わない荷物を預かってもらうことにしました(預かり料1泊500円)。
テント・マット・シュラフ・下山後の着替えなどをザックから出し、まあ少しは身軽になったかなという感じで、鷲羽岳へ出発。
高度を上げるにつれて強まる風雨と戦いながら、前を歩くお年寄りの姿にも「あのおじいちゃんがあんなに頑張っているんだから自分も頑張らなくては!」と励まされて(?)、何とか山頂に到着。
しかしガスで展望はなく、携帯の電波が入っているのを見てスマホ(一応防水)で「鷲羽なう」と打とうとするも雨滴でタッチパネルがうまく反応せず、結局は風で体を冷やしてしまっただけでした。
冷えた体でワリモ岳へ進みますが、ここがまた悪天候下で通過するには冷や冷やものの岩場で、岩と岩の間にザックが挟まりそうになったりもし、なかなかひどい目に遭いながら通過。
ワリモ北分岐から折れて岩苔乗越へ下り、さらに折れて高天原へ下る道へ突入します。
谷間に入ったので風も弱まり、お花畑も広がっていることもあって、しばらくは気楽な歩きが続きました。
しかし、高度を下げて樹林帯に入ると、あとは代わり映えのしない道をひたすら進んでいくことに。
だらだら長い道で、逆に疲れました。
途中、水晶池に立ち寄ったこともありますが、この区間でも思いのほか時間がかかり、ようやく高天原峠からの道と合流した時にはホッと安堵。
ニッコウキスゲの群落に迎えられて、何とか高天原山荘に到着しました。
受付で「夕食は17時からです」と言われ、すでに16時半だったため、この日の温泉は断念。
着替えてから食堂に出向き、夕食をかき込みながら他のお客さんたちと歓談します。
この日の宿泊者は私を入れて8名でした。
同じテーブルの方に、今日はどこから来たのかと聞かれたので「黒部五郎から」と答えると、なぜか(隣のテーブルも含めて)食堂中にどよめきが走りました。
えっ?おれ何か変なこと言いましたかね?と思ったのですが、後で聞いたところでは黒部五郎から来る登山者はほとんどいないのだそうです。
「黒部五郎からなんて凄いねー」「よく歩いてきたねー」と口々に感心されて(?)、「いやー大したことないですよー」と謙遜しつつも、褒められてちょっとイイ気分。
それにしても、普段テント泊ばかりしていると、こうやって他の登山者といろいろ話ができる機会があまりないので、これはなかなか新鮮な経験でした。
ちなみに、同じテーブルの向かいに座っていた青年は、やはり私と同じく折立から入って薬師岳へピストンし、この日薬師沢・雲ノ平経由でここまで下りてきたそうです。
翌日は温泉沢を登って水晶岳・鷲羽岳を経由し五郎小舎まで、翌々日は五郎小舎から一気に折立まで下りると言っていました。おい!むしろそっちのほうがスゲーだろ!
●4日目【高天原山荘〜雲ノ平〜双六小屋】
久しぶりに布団で寝られたためか、爽やかな気分で目が覚め、朝食(自炊)後に温泉へ。
岩あり沢ありの道を辿ること15分弱、ついに秘湯中の秘湯・高天原温泉に到着。
しかし、昨日までの雨が入っているのか、お湯が若干ぬる目でした。
のんびりじっくり入っていたいところですが、そうもいかないので30分ほどで再び小屋へ戻ります。
温泉のさらに奥にある龍晶池も寄ってみたかったものの、前日に水晶池を見ていることもあって、今回はパス。
そちらも合わせて、またいずれ来たいなあと思った高天原温泉なのでした。
小屋で荷物をまとめ直している間にまたも雨が降り出し、雨具を着込んで出発。
本当に、晴れが続くっていう天気予報は何だったんですかね…。
まずは雲ノ平への登りですが、高天原峠までは予定より若干早く着いたものの、そこから先は急登が続くこともあって、結構時間を取られました。
ようやく雲ノ平に入ったかなと思っても、その雲ノ平が思いのほか広く、行けども行けども雲ノ平山荘にたどり着きません。
おまけに、地形図上では割となだらかに見えても実際には意外とアップダウンがあり、地味に疲れてきます。
正直、雲ノ平をナメてました…。
そんなこんなで、ようやく雲ノ平山荘が見えた時には、思わず「見えたー!」と口に出していました。いや、他に人がいない時はいつも口に出すんですけどね(苦笑)。
朝方からの雨もこの頃までには降り止んで、気分も上昇気味です。
小屋の前で一息入れてから、三俣方面へリスタート。
雲ノ平、お花畑は広がっているし池塘もあるし、ずっと遠くまで開けていて展望もいいしで、みんな(もちろん自分も)が憧れる理由がよく分かります。
高天原もそうでしたが、通過するだけでなくゆっくり時間を取って楽しみたいところです。何しろとにかく広いしね!
祖父岳の巻道から黒部川源流部へ下りていき、黒部川水源地標の石碑を経由して三俣山荘に到着。
ここで前日に預けていた荷物を回収し、パッキングし直していると、よりによってまたも雨が降ってきました。
なぜいつも降ってほしくない時に限って降ってくる…。
この雨のせいで(いや、雨以外にも原因はあるのですが)またも時間を取られてしまいました。
朝からすれ違う人に「今日はどちらまでですか?」と聞かれて「双六まで」と答えるたびに「うわー遠いですねー」という反応がいちいち返ってくるので、ああそうか遠いのか、と自分でも気づきはじめた(遅いよ!)こともあり、この日これから登るはずだった三俣蓮華岳と双六岳もパスすることにし、三俣峠から巻道で双六小屋へ下りることにしました。
水晶はともかく、三俣蓮華や双六はまたいつか来る機会もあるでしょう。
三俣峠から下りはじめてすぐ、双六小屋の赤い屋根がチラッと見えましたが、今回もやはり、ここからが遠かった。
しかも思ったよりも登り返しがあって、ずっと下りだろうという予想はアッサリと裏切られました。
冷静に考えてみたら、巻道だからといって登りがないということにはならないですよね。はあ…。
それでもどうにかこうにか双六小屋に到着し、この日も長い行程を終えることができました。
明日はいよいよ下山だ!
●5日目【双六小屋〜新穂高温泉】
双六小屋テン場の夜は見事な星空で、天の川まで見えるほどでした。
朝も予想通り、抜けるような青空が広がっています。
3日目の夜に高天原山荘で小耳に挟んでいた業務無線の内容では、この日から晴れが続くという予報で、つまりその予報が当たったというわけですが、なんで下山する日になってから晴れるかなあ!まったく!
ま、雨の中下山するよりは晴れているほうがいいですね。
天候が回復したからか、各小屋へ向かって飛んでいく荷揚げのヘリの音があちらこちらで響く中、新穂高温泉を目指して出発。
一旦尾根に上がり、弓折乗越から再び下りになって、鏡平へ下りていきます。
その間にも、まだ早い時間なのに双六方面へ登ってくる人たちと続々すれ違い。
いい天気でよかったですね皆さん。少なくとも私のような目には遭わずにすむと思いますよ(苦笑)
鏡平、イタドリヶ原、秩父沢といったポイントを(相変わらずゆっくりペースながら)順調に通過。
だんだん下りに飽きてきたころ、ようやく林道と合流しました。
しかし延々と続く林道は単調そのもので、これまたアッサリ飽きてしまい、登山道を抜けてからさらに1時間ほど、ようやく車止めのゲートが現れるまで、じっと我慢を強いられました。
ゲートからはすぐロープウェイ駅に到着し、長かった今回の山行も無事に終了。
駅で松本までのバスの乗車券を購入しておき、バスの時間まで近くの「中崎山荘 奥飛騨の湯」でリフレッシュしました。
ところが、松本までのバス車中で、中崎山荘にストックを置き忘れてきたことに気がつき、最後の最後でやっちまったー!と、しょんぼり。
無事にゴールして気が緩んでいたのでしょうか。
ストックは、翌日向こうに電話して着払いで送ってもらえることになりましたが、皆さんもぜひ気をつけてくださいね。家に帰るまでが登山ですよ!
このほかの失敗として、
・(日程欄で書いた通り)防水仕様ではないGPSロガーが内部浸水し、大半の区間でログが取れなかった
・自分の鈍足を考慮すると当初の計画には若干無理があった(そもそも行く前から、薬師峠から三俣山荘まで、テン泊装備を担いで1日で移動できるのか?と自分でも思っていた)
・いつものことだが、朝の出発が遅い(そこそこ早起きしてはいるのだが、それでも撤収に時間がかかってしまう)
・荷物はまだまだ軽量化の余地があるはず
といったことがありました。
一方で、基本テン泊ながら途中に小屋泊を一晩組み込んだことで、行程が多少楽になり、また普段とは違う経験もできて、いい気分転換になりました。
これは我ながら上手いこと考えたなと思いますので、いつもテン泊という皆さんもぜひ一度お試しあれ。
なお、元サイズの写真は
http://photozou.jp/photo/list/74507/7899014
で公開していますので、「写真小せーよ!」という方はそちらへどうぞ。
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