ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 3339458
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

槍ヶ岳 北鎌尾根

2021年07月31日(土) ~ 2021年08月01日(日)
情報量の目安: S
都道府県 長野県 岐阜県
 - 拍手
体力度
7
1~2泊以上が適当
GPS
12:18
距離
27.9km
登り
2,733m
下り
1,185m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
6:55
休憩
0:49
合計
7:44
距離 24.5km 登り 1,883m 下り 913m
7:12
5
7:17
7:18
22
7:40
3
7:43
27
8:21
28
8:49
25
9:14
6
9:20
9:22
4
9:26
9:27
17
9:44
9:57
18
10:15
10:22
36
10:58
11:00
34
11:34
11:50
82
13:12
13:19
94
2日目
山行
3:55
休憩
0:37
合計
4:32
距離 3.5km 登り 874m 下り 272m
5:11
87
6:38
7:04
141
9:25
9:36
7
上高地には15:14着。
天候 曇り時々晴れ
過去天気図(気象庁) 2021年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
松本駅よりバスで上高地へ
コース状況/
危険箇所等
○上高地〜ババ平
高速コース。

○ババ平〜水俣乗越
入る沢を間違え、本来入る手前の沢に進んでしまう。ルートが外れているのに気がつき、間違えたところまで引き返す。約30分のロス。水俣乗越までは急登で距離は短いものの体力を結構削られた感があった。振り返ると槍沢や横尾尾根が綺麗に見えた。

○水俣乗越〜北鎌沢出合い
下降点の序盤からザラザラの急下りで脇にある木や枝など掴みながら慎重に降りていった。実際に来るまではそんなに大した下りではないだろうと思っていたので、度肝を抜かれた。標高2150くらいから傾斜が緩くなってきたので、これでテンポ良く進めると思ったら、今度は雪渓に道を阻まれる。幸いそれ程大きい雪渓ではなかったため、スパイク無しでも慎重に通過できた。以降は浮き石がそれなりにある多少歩きにくい涸沢を進む。道中でご丁寧にもケルンや赤テープがあったため、迷うことは殆どない。出合いの分岐は目立つケルンがあったが、北鎌沢が目立つので回りを観察していれば通り過ぎることはないと思う。

○北鎌沢出合い〜北鎌のコル
直線距離にして約1km程度に対して高度差は約600m。約60%勾配とか前代未聞な急登。私がこれまで経験してきたバリエーションルートでもこんな急登経験はなかったと思う。序盤はよくある岩稜帯の斜面だったが、上にいくにつれて傾斜がどんどん強くなり、終盤は簡単なスラブ登攀をやらされているような感じになっていた。これまでのクライミングスキルを活かす事ができたので、クライミングをやっていて本当に良かったなーとすごく実感できた。北鎌のコルには誰もおらず、予定通りここでテント泊とした。まとわりつく虫が多かったのは情報通りだったが、風は弱く、雨は夜間に結構激しく降ったが、比較的快適に過ごすことができた。

○北鎌のコル〜天狗の腰掛
出発してすぐにハイマツや草に阻まれる。昨夜の大雨によりハイマツや草を掻き分ける度と下半身がずぶ濡れになってしまったが、昨夜の降りっぷりでなんとなくこうなる予感はしていた。道は明瞭で迷うことはないと感じたが、急登な道が多いため、足の置き方に気を遣わないと滑り落ちてしまいそうな感覚があった。ある程度登ってくると視界が開けて、北鎌尾根の前半部が一望できた。天狗の腰掛に来るまで、テント一貼できそうなスペースが何箇所か点在していた。

○天狗の腰掛〜独標
独標までは地味なパークを登り降りするが、登り降りの落差が地図上で見る時よりも大きく感じられたのとザレの急斜面も多かったため、注意して進まなければならなかった。独標は結構すぐに到達できると思っていたが、気を遣わなければならない箇所が多く、想像以上に時間を取られてしまった。

○独標
独標下には、かの有名なFixロープが貼られていてロープ側がトラバース路入口。左からの直登ルートの選択肢もあったが、余計なリスクを背負いたくなかったので、トラバース路を選択。トラバース路で小チムニーまで行こうとしていたが、早めに上がってしまいたい思いがあったため、登れそうな所から登攀。登攀の中盤あたりでハーケンが打ってあった場所があったため、そこから上がろうとしたが、岩せり出して多少ハングしている岩だったせいか登攀していて内心ヒヤヒヤした。結局、行く予定ではなかった独標まで上がってしまったが、素晴らしい景観と槍ヶ岳までの北鎌尾根の展望を拝むことができた。

○独標〜p13(2871m)
ここのパートは小ピークを何箇所越えていく事が多く、地図上だと稜線を無難に通るだろうと思っていたが、小ピークの直登すると今度は自分の足で下る事ができなくなる問題が発生した。降りることができる箇所を探して降りる事ができたが、懸垂下降用の残置スリングやカラビナが残っていたので、懸垂下降で降りた方が安全だと感じた。無くてもクライムダウンするところを探せば見つかるため、使うかは状況によると思う。

○P13〜北鎌平
P13以降も下降をどうするか問題は続いたものの、一部の残置ロープの手助けも活用して進めていった。ロープがあると降りが本当に捗ると思った。北鎌平への本格的な登りに差し掛かると、直登の隣にある巻道がすごく小綺麗でいかにも来て下さいアピールが強かったが、これが罠なのは事前に分かっていたので、頭の中では登攀一択だった。ここからの登りはただひたすらに登ることを考えれば良いので、これまでのクライムダウン問題と比べたら気持ちはすごく楽だった。この辺りから山頂の祠や山頂で待機しているハイカーが見え始める。

○北鎌平〜山頂
北鎌平以降はひたすら岩登り。終盤に向かって傾斜がきつくなっていき、核心と呼ばれているチムニー状の登攀。特に最後のチムニーが1番難度が高いようだった。最初の取り付きが少しやっかいだったが、靴のフリクションを活かして対処可能。疲れと背負っている荷物重量にもよるが、荷は軽くしてきていたので普通に登攀できた。後々確認したところによると、チムニーを避けて登ることは可能とのこと。上に着いた時はちょうど景観がガスっていたので、ちょうど空いている時に来れた。北鎌のコルから4時間半弱で来れたので慎重に行動していた割には予定の4時間に対して悪くないペースだった。
約1年ぶりの上高地。天気は思っていたより良かったので、まずは一安心。
2021年07月31日 07:12撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 7:12
約1年ぶりの上高地。天気は思っていたより良かったので、まずは一安心。
序盤は猿の群れが出迎えてくれました。
2021年07月31日 07:16撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 7:16
序盤は猿の群れが出迎えてくれました。
横尾山荘。ここまでは約10劼領啼司發。行きは良いけど、帰りで精神的に辛いのがこの区間。
2021年07月31日 08:49撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 8:49
横尾山荘。ここまでは約10劼領啼司發。行きは良いけど、帰りで精神的に辛いのがこの区間。
ババ平キャンプ場。天気は微妙ですが、良い感じのペースでやって来れました。
2021年07月31日 10:16撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 10:16
ババ平キャンプ場。天気は微妙ですが、良い感じのペースでやって来れました。
水俣乗越に続くと勝手に勘違いして100mくらい登った沢。地図の軌跡とは異なり、さらにそういえば看板あったよなーと思って引き返しました。30分くらいのロス
2021年07月31日 10:36撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 10:36
水俣乗越に続くと勝手に勘違いして100mくらい登った沢。地図の軌跡とは異なり、さらにそういえば看板あったよなーと思って引き返しました。30分くらいのロス
やっぱりありましたよー。水俣乗越行きの看板。
2021年07月31日 10:56撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 10:56
やっぱりありましたよー。水俣乗越行きの看板。
水俣乗越までの登りはそれなりに急。ようやく登山やっているって感じがしてきました。
2021年07月31日 10:58撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 10:58
水俣乗越までの登りはそれなりに急。ようやく登山やっているって感じがしてきました。
途中振り返るとババ平キャンプ場方面が良く見えました。
2021年07月31日 11:21撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 11:21
途中振り返るとババ平キャンプ場方面が良く見えました。
水俣乗越に到着。ここからが本番。
2021年07月31日 11:37撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 11:37
水俣乗越に到着。ここからが本番。
この白いロープの先を下っていくのですが、序盤から滑り台のようなザレ場が出迎えてくれました。
2021年07月31日 11:38撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 11:38
この白いロープの先を下っていくのですが、序盤から滑り台のようなザレ場が出迎えてくれました。
ガスった視界の中、足元に気をつけながら少しずつ下った行きます、涸れ沢の右隣に小道がつづら状になっていたので、こちらを使って下ってきました。
2021年07月31日 11:49撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 11:49
ガスった視界の中、足元に気をつけながら少しずつ下った行きます、涸れ沢の右隣に小道がつづら状になっていたので、こちらを使って下ってきました。
親切な赤テープ。
2021年07月31日 11:55撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 11:55
親切な赤テープ。
天上沢にはやはり雪渓が残っていました。雪渓には極力入らずに左脇のガレ場から下って行きました。チェーンスパイクを持参していればもっと早く下れたかも。
2021年07月31日 12:10撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 12:10
天上沢にはやはり雪渓が残っていました。雪渓には極力入らずに左脇のガレ場から下って行きました。チェーンスパイクを持参していればもっと早く下れたかも。
涸れ沢を進んで行くと誰かが落としたのか置いていったのかと思われるものがいくつかありました。
2021年07月31日 12:30撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 12:30
涸れ沢を進んで行くと誰かが落としたのか置いていったのかと思われるものがいくつかありました。
途中でケルンが沢山ありました。この目立つケルンが北鎌沢出合いの分岐路。
2021年07月31日 13:12撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 13:12
途中でケルンが沢山ありました。この目立つケルンが北鎌沢出合いの分岐路。
沢の横に小道がありましたが、こっちは下り用ですかね・・・
2021年07月31日 13:12撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 13:12
沢の横に小道がありましたが、こっちは下り用ですかね・・・
問題の右俣と左俣の分かれ道。水が沢山流れている方が左俣。事前情報を仕入れていればここで迷うことはないはず。
2021年07月31日 13:30撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 13:30
問題の右俣と左俣の分かれ道。水が沢山流れている方が左俣。事前情報を仕入れていればここで迷うことはないはず。
沢だからなのか、上へ登るほど斜度と岩登りがグレードアップしてきます。
2021年07月31日 13:55撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 13:55
沢だからなのか、上へ登るほど斜度と岩登りがグレードアップしてきます。
途中で下を見下ろすともはやここを下ることはあり得んなと思ってしまうくらいの斜度になっていました。
2021年07月31日 14:12撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 14:12
途中で下を見下ろすともはやここを下ることはあり得んなと思ってしまうくらいの斜度になっていました。
情報で良くみかける木の目印。ここら辺から草付きの岩登りになってくるので、足元が見えずらくて結構面倒。
2021年07月31日 14:37撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 14:37
情報で良くみかける木の目印。ここら辺から草付きの岩登りになってくるので、足元が見えずらくて結構面倒。
昨日に大雨が降ったせいかここまで水が流れていました。これ以降は槍ヶ岳を降りるまでは水がないので、水を満タン(3ℓ)にしておきました。
2021年07月31日 14:42撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 14:42
昨日に大雨が降ったせいかここまで水が流れていました。これ以降は槍ヶ岳を降りるまでは水がないので、水を満タン(3ℓ)にしておきました。
コル付近までくると踏み代がありました。詰付近は基本的に岩を狙って登ると登り易いです。登攀したくないからといって回避しようと左右に逸れるとかえって危険。
2021年07月31日 14:42撮影 by  iPhone XR, Apple
7/31 14:42
コル付近までくると踏み代がありました。詰付近は基本的に岩を狙って登ると登り易いです。登攀したくないからといって回避しようと左右に逸れるとかえって危険。
コルの広場にテントを設営して1日目終了。数時間後にもう一人ハイカーがきて、丹沢のバリエーションルート談議に花を咲かせながら夜を明かしました。夜間に大雨が降ってしまい、明日のハイマツ漕ぎが悪夢だなと思いながら就寝。
2021年07月31日 15:15撮影 by  iPhone XR, Apple
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7/31 15:15
コルの広場にテントを設営して1日目終了。数時間後にもう一人ハイカーがきて、丹沢のバリエーションルート談議に花を咲かせながら夜を明かしました。夜間に大雨が降ってしまい、明日のハイマツ漕ぎが悪夢だなと思いながら就寝。
天気は予定通り晴れました。これは北鎌尾根をとっとと踏破してこい!との天命が下ったものと思われる。去年のジャンダルム縦走の時もこんな展開でした。
2021年08月01日 05:07撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 5:07
天気は予定通り晴れました。これは北鎌尾根をとっとと踏破してこい!との天命が下ったものと思われる。去年のジャンダルム縦走の時もこんな展開でした。
序盤は踏み代がしっかりしている草付きの道を行きます。
2021年08月01日 05:07撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 5:07
序盤は踏み代がしっかりしている草付きの道を行きます。
コルにあるレリーフ。時代を感じます。
2021年08月01日 05:10撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 5:10
コルにあるレリーフ。時代を感じます。
朝焼けで緑がオレンジ色に色付いていました。
2021年08月01日 05:13撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 5:13
朝焼けで緑がオレンジ色に色付いていました。
ところどころにテントを設営できるポイントを発見。
2021年08月01日 05:17撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 5:17
ところどころにテントを設営できるポイントを発見。
大天井岳方面から日が登ってきて、今日は暑くなりそうです。
2021年08月01日 05:17撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 5:17
大天井岳方面から日が登ってきて、今日は暑くなりそうです。
踏み代がしっかりしていても滑落要素が満載の道なので、慎重に一歩一歩確実に進んで行くように心がけました。
2021年08月01日 05:23撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 5:23
踏み代がしっかりしていても滑落要素が満載の道なので、慎重に一歩一歩確実に進んで行くように心がけました。
またテントスペース発見。
2021年08月01日 05:29撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 5:29
またテントスペース発見。
暫く登ると独標までの稜線が見えてきました。ここまでは特に問題なし。
2021年08月01日 05:48撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 5:48
暫く登ると独標までの稜線が見えてきました。ここまでは特に問題なし。
天狗の腰掛でもテントが設営できそうなスペースが何か所かありました。
2021年08月01日 05:53撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 5:53
天狗の腰掛でもテントが設営できそうなスペースが何か所かありました。
天狗の腰掛のテントスペースその2
2021年08月01日 05:54撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 5:54
天狗の腰掛のテントスペースその2
天狗の腰掛から少し下ったところの岩陰にも設営スペースがありました。ここは風の影響を受けなさそうでこれまで見てきたスペースの中で一番いい感じでした。
2021年08月01日 05:55撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 5:55
天狗の腰掛から少し下ったところの岩陰にも設営スペースがありました。ここは風の影響を受けなさそうでこれまで見てきたスペースの中で一番いい感じでした。
独標名物のFixロープ。
2021年08月01日 06:29撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 6:29
独標名物のFixロープ。
ロープは無しでもまぁ行けるかなと思いましたが、あるものは全て使いました。
2021年08月01日 06:29撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 6:29
ロープは無しでもまぁ行けるかなと思いましたが、あるものは全て使いました。
独標から振り返った光景。尾根の緑が良いですが、昨日の大雨で草漕ぎとハイマツ漕ぎで下半身びしょ濡れ状態。こんなに天気が良いのになんで雨具を着てるんだろうと思いながらここまで歩いてきました。
2021年08月01日 06:29撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 6:29
独標から振り返った光景。尾根の緑が良いですが、昨日の大雨で草漕ぎとハイマツ漕ぎで下半身びしょ濡れ状態。こんなに天気が良いのになんで雨具を着てるんだろうと思いながらここまで歩いてきました。
巻道で独標をパスしようかと思ったら、なぜか独標に立っている自分。去年行った天狗尾根のトラバースでかなり痛い目にあっていたので、果敢に登攀しにいった結果こうなりました。
2021年08月01日 06:57撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 6:57
巻道で独標をパスしようかと思ったら、なぜか独標に立っている自分。去年行った天狗尾根のトラバースでかなり痛い目にあっていたので、果敢に登攀しにいった結果こうなりました。
独標のピークと思われる草地。ここでも一応ビバークは可能。
2021年08月01日 06:57撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 6:57
独標のピークと思われる草地。ここでも一応ビバークは可能。
お隣の硫黄尾根が良く見えます。硫黄尾根って行けるところなんだろうか?
2021年08月01日 07:18撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 7:18
お隣の硫黄尾根が良く見えます。硫黄尾根って行けるところなんだろうか?
この辺りから緊張のクライムダウン。登りよりも気を遣いました。
2021年08月01日 07:24撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 7:24
この辺りから緊張のクライムダウン。登りよりも気を遣いました。
残置スリング。恐らくは懸垂下降の視点。
2021年08月01日 07:24撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 7:24
残置スリング。恐らくは懸垂下降の視点。
残置スリングあったところの下降する岩場。左上の岩隙間は私の身体が軽々入るくらいの隙間と高さといえば、結構大変な下りだとお分かり頂けるだろうか。
2021年08月01日 07:25撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 7:25
残置スリングあったところの下降する岩場。左上の岩隙間は私の身体が軽々入るくらいの隙間と高さといえば、結構大変な下りだとお分かり頂けるだろうか。
クライムダウンにびくびくしながらもまた設営スペースを発見。
2021年08月01日 07:34撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 7:34
クライムダウンにびくびくしながらもまた設営スペースを発見。
この辺りは小ピーク登った後にクライムダウンも考慮入れなればならないので、ルート取りに結構悩まされました。
2021年08月01日 07:46撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 7:46
この辺りは小ピーク登った後にクライムダウンも考慮入れなればならないので、ルート取りに結構悩まされました。
久々のFIXロープの登場。約10mの高低差。ロープ無しでも行けなくはない雰囲気でしたが、あるものしっかり使いました。
2021年08月01日 07:53撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 7:53
久々のFIXロープの登場。約10mの高低差。ロープ無しでも行けなくはない雰囲気でしたが、あるものしっかり使いました。
ロープで降りきった後の岩模様。
2021年08月01日 07:56撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 7:56
ロープで降りきった後の岩模様。
微妙なトラバース路がそこら中に沢山のありますが、基本的に直登が正解のケースが多いです。
2021年08月01日 08:10撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 8:10
微妙なトラバース路がそこら中に沢山のありますが、基本的に直登が正解のケースが多いです。
北鎌平へ続く登り。進行方向右手に巻き道がありますが、巻いたところで結局はどこかで登るので、最初から登りを行くのが正解だとここでは判断しました。
2021年08月01日 08:10撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 8:10
北鎌平へ続く登り。進行方向右手に巻き道がありますが、巻いたところで結局はどこかで登るので、最初から登りを行くのが正解だとここでは判断しました。
さらに登りが続きます。
2021年08月01日 08:15撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 8:15
さらに登りが続きます。
細い稜線が続くのと一部脆く剝がれやすい岩もあったので、基本的に気は抜けないです。
2021年08月01日 08:21撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 8:21
細い稜線が続くのと一部脆く剝がれやすい岩もあったので、基本的に気は抜けないです。
北鎌平からの景色。ようやく終盤に差し掛かってきました。
2021年08月01日 08:32撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 8:32
北鎌平からの景色。ようやく終盤に差し掛かってきました。
北鎌平でのテント設営場。風の問題さえクリアできればここで野営しても良いですね。
2021年08月01日 08:40撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 8:40
北鎌平でのテント設営場。風の問題さえクリアできればここで野営しても良いですね。
最後のレリーフ。
2021年08月01日 08:52撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 8:52
最後のレリーフ。
槍ヶ岳山頂は霧が晴れたり覆われたりの微妙な天候。
2021年08月01日 08:52撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 8:52
槍ヶ岳山頂は霧が晴れたり覆われたりの微妙な天候。
ここら辺からジャンダルムっぽい岩質になってきました。
2021年08月01日 09:08撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 9:08
ここら辺からジャンダルムっぽい岩質になってきました。
このタイプの岩は比較的歩きやすいです。浮石に注意は必要ですが。
2021年08月01日 09:12撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 9:12
このタイプの岩は比較的歩きやすいです。浮石に注意は必要ですが。
チムニーっぽいところを何か所かクリアして、最後の難関。初手の足場(左側)がないのがネックですが、靴のフリクションを上手く活用して登りました。
2021年08月01日 09:22撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 9:22
チムニーっぽいところを何か所かクリアして、最後の難関。初手の足場(左側)がないのがネックですが、靴のフリクションを上手く活用して登りました。
チムニーを登ったところから見下ろした風景。
2021年08月01日 09:25撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 9:25
チムニーを登ったところから見下ろした風景。
山頂まであと一息。ハイカーが記念撮影しているところが見えてきました。
2021年08月01日 09:25撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 9:25
山頂まであと一息。ハイカーが記念撮影しているところが見えてきました。
山頂に無事到着。
2021年08月01日 09:27撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 9:27
山頂に無事到着。
到着後の小休止中にぞろぞろ人が登ってきたので、そそくさ退散することにしました。
2021年08月01日 09:28撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 9:28
到着後の小休止中にぞろぞろ人が登ってきたので、そそくさ退散することにしました。
これまでの進んできた道を振り返ると方向印やチェーンが神対応に感じてしまいますね。
2021年08月01日 09:33撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 9:33
これまでの進んできた道を振り返ると方向印やチェーンが神対応に感じてしまいますね。
無事に槍ヶ岳山荘に到着。
2021年08月01日 09:42撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 9:42
無事に槍ヶ岳山荘に到着。
ヘリがホバリングしていたので、事故かと思いきや荷揚げの最中でした。
2021年08月01日 09:59撮影 by  iPhone XR, Apple
8/1 9:59
ヘリがホバリングしていたので、事故かと思いきや荷揚げの最中でした。
孫槍か小槍に登攀している人を発見。私も近いうちに登ってみたいですね。
2021年08月01日 10:01撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 10:01
孫槍か小槍に登攀している人を発見。私も近いうちに登ってみたいですね。
時計のバッテリーが切れそうだったので、槍ヶ岳山荘から上高地までのログを取るのはあきらめました。夕立直前にバスに乗車できたので、雨に濡れることもなくめでたしめでたしな山行でした。
2021年08月01日 15:14撮影 by  iPhone XR, Apple
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8/1 15:14
時計のバッテリーが切れそうだったので、槍ヶ岳山荘から上高地までのログを取るのはあきらめました。夕立直前にバスに乗車できたので、雨に濡れることもなくめでたしめでたしな山行でした。
撮影機器:

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ ソフトシェル タイツ 靴下 グローブ 雨具 日よけ帽子 着替え ザック 昼ご飯 行動食 飲料 ガスカートリッジ 食器 調理器具 ライター 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ GPS ファーストエイドキット 日焼け止め 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ナイフ テント テントマット シェラフ ヘルメット
備考 ストック、チェーンスパイク

感想

去年から目指していた北鎌尾根を踏破について、終わったみてから振り返ると

)務尾根まで着くのが結構大変
北鎌のコルに辿り着くまでの天上沢と北鎌沢右俣が想像に以上に険しかった。水俣乗越以降の登りが基本的に急登で、一般登山道ではまず出てこないであろう斜度が当たり前のように出てくる。当然歩きにくいので、登りパートでは体力も普段より削られ、降りパートは滑落に気を遣わないといけないため、慎重に下ることで、普段の下りよりも時間を要する。今回は上高地からスタートだったが、1日のテント泊である北鎌のコルまでは約24kmある。

登攀経験はあると何かと便利。
登攀はそんなにないとの事前情報だったが、簡単な登攀はガンガンやるため、登攀経験がある程度ないと進むのに苦慮することが多い。また、荷物の大小で登攀できる選択肢が狭くなっていくため、ルーファイ経験が求められる。間違うとタイムと体力を無駄に費やすのに加え、ルート難度も増えることにになるため、地図を確認しながら先の地形を想像して行動する必要がある。今回は荷物を最軽量、コンパクトで行った。ある程度の登攀は難なくこなす事ができた。精神衛生状は全く宜しくなかったが・・・。去年の秋からクライミングを初めてみたが、やっておいて本当に良かったと心底思った。

ロープはお守りとして持っておくと安心できるかも。
単独行だとおそらく使用機会はないかもしれないが、残置スリング、カラビナの所も含めて懸垂下降点はそれなりにあったので、ロープを出した方が早い降りもあるかもしれない。その他に必要になるケースとしては、北鎌尾根から撤退する際に北鎌沢右俣の下りで、おそらくロープで懸垂下降でないと下るのが相当しんどいと予想される。登ってきた感想として、ここを下るのは無理だと強く感じた。

ぅ船А璽鵐好僖ぅもしくはストックは欲しいなーと思った。
水俣乗越から天上沢への降りパートにおいて、序盤のザレ場がとにかく急斜面で、何かにつかまらないと滑り落ちていってしまうくらいの斜度。雪渓に関しては7月末時点でまだ残っていたが、傾斜が緩くなっていたのと踏み固めた部分もあったので、上手くやり過ごす事ができたが、涸沢に入るまでは転倒の危険が付きまとうので、持参しておくのが無難。私はテクニカルルートではストックが邪魔になると思って持参しないのだが、こういうこともあるので、転ばぬ先の杖という意味で一本くらいは持っておいても良かった。

1番必要なのはやっぱり体力
北鎌尾根に必要なもので真っ先に挙げられるのが体力と言われるが、山に必要な知識、技術を始め、全て活動に必要な源泉となるのが体力であり、これがないと知識、技術を活かすための判断力が乏しくなるため、余計な事故リスクを抱えることになる。時間や金を融通する事である程度は補える事ができるが、山行を優位に進めるためにやはりあるに越したことはない。

Ψ變眠
滑落、転落事故リスクを少しでも減らすのと、体力を可能な限り温存しておくためにも荷物は必要最低減の方が良いが、これに関しては一長一短な意見もあるので、個人的に許せる範囲で軽さを最優先しました。参考までに今回担いだザックはOMM Phantom25で、最大積載量が11kgでした。

思ったこと、感じたこと、反省すべきこと等々、挙げてみるときりがないくらいに内容が濃かった2日間でした。結果オーライな部分も確かにありましたが、装備のリスクについては何カ月も考えて結局答えが見いだせず、結局は自分が今持っている能力で自信が持てる装備がベストだという形で北鎌尾根に挑んで無事に予定通りに踏破できたので、これも正解の一つだったかと思いました。今後の新たな目標に向けて、この経験を活かせるようにしていきます。

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