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Yamareco

記録ID: 3375902
全員に公開
沢登り
日高山脈

エサオマントッタベツ岳〜シュンベツ岳〜カムイエクウチカウシ山

2021年07月20日(火) ~ 2021年07月22日(木)
 - 拍手
GPS
56:00
距離
38.1km
登り
2,817m
下り
2,840m

コースタイム

1日目
山行
11:32
休憩
1:55
合計
13:27
4:13
50
林道通行止め地点
5:03
0:00
48
エサオマン戸蔦別林道分岐
5:51
0:00
132
入渓点
8:03
8:10
119
山スキー沢出合
10:09
10:55
94
北東カール
12:29
12:42
55
14:49
15:20
140
17:40
・1760
2日目
山行
7:42
休憩
0:41
合計
8:23
5:20
120
・1760
7:20
7:30
80
8:50
9:10
154
シュンベツ岳
11:44
11:55
108
1917m峰
13:43
・1732
3日目
山行
10:05
休憩
1:12
合計
11:17
5:05
97
・1732
6:42
6:54
120
1903m峰
10:15
10:35
62
11:37
0:00
125
13:42
0:00
68
14:50
15:02
80
七ノ沢出合
16:22
札内川ヒュッテ
ルートの軌跡は一部手動入力です。
天候 7/20 晴れ
7/21 晴れ時々曇り→曇り
7/22 晴れ時々曇り
過去天気図(気象庁) 2021年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
札内川ヒュッテにバイクデポ
コース状況/
危険箇所等
【稜線上の主なテン場】
札内分岐 2張
札内分岐のすぐエサオマン寄り 1張
札内分岐とエサオマンの間 1張
エサオマントッタベツ岳 1張
・1760ピーク 2張
・1760ピークから南に20分下った所 1張
ナメワッカ分岐 2張
シュンベツ岳 1張
1917m峰 1張
・1732コル 2張
1903峰への分岐 1張
カムイエクウチカウシ山 2張

【水場】
ルート上にあるのは北東カールと八ノ沢カールのみ。
シュンベツ岳付近の十ノ沢カールは標高差もあり、上り下りが大変そう。
九ノ沢カールは1732コルから短時間で取水に行けると思う。
戸蔦別川橋の1.2km先、通行止め地点よりスタート。
戸蔦別川橋の1.2km先、通行止め地点よりスタート。
林道は4月に歩いた時より藪がうるさい。
不自然にちぎられた蕗と糞がたくさん・・・熊の食事場になっていたのか。
林道は4月に歩いた時より藪がうるさい。
不自然にちぎられた蕗と糞がたくさん・・・熊の食事場になっていたのか。
分岐からエサオマン戸蔦別林道へ入る。
2
分岐からエサオマン戸蔦別林道へ入る。
この林道はさらに藪が濃く、踏み跡程度しかない。
ダニはあまり付かなかったけど、全身がむず痒い。
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この林道はさらに藪が濃く、踏み跡程度しかない。
ダニはあまり付かなかったけど、全身がむず痒い。
崩壊個所も多く、脆い斜面を登ったり降りたりの繰り返し。
1
崩壊個所も多く、脆い斜面を登ったり降りたりの繰り返し。
地形図で道路の線が切れた少し先で入渓。水量も少ないし問題無さそう。
1
地形図で道路の線が切れた少し先で入渓。水量も少ないし問題無さそう。
ちょっとした滝壺のようなところ
エメラルドグリーンでいい雰囲気。
3
ちょっとした滝壺のようなところ
エメラルドグリーンでいい雰囲気。
平らな岩盤は歩きやすい。
平らな岩盤は歩きやすい。
ゴーロは重装備だとちょっとしんどい。
ゴーロは重装備だとちょっとしんどい。
北東カールとエサオマンが近づいてきてテンションが上がる。
雪解けもだいぶ進んだようだ。
3
北東カールとエサオマンが近づいてきてテンションが上がる。
雪解けもだいぶ進んだようだ。
・997の山スキー沢出合を右に進むと、少し傾斜が出てきてようやく沢登りらしくなってくる。
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・997の山スキー沢出合を右に進むと、少し傾斜が出てきてようやく沢登りらしくなってくる。
滝の手前まで来ると僅かに雪渓が残っていた。
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滝の手前まで来ると僅かに雪渓が残っていた。
1280mの滝。2段目まで右岸を巻いて登った。
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1280mの滝。2段目まで右岸を巻いて登った。
途中から左岸に移るとロープも付いていた。
2
途中から左岸に移るとロープも付いていた。
そして長いナメ滝が登場。
足掛かりも多く、登る分にはそれほど難しくない。
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そして長いナメ滝が登場。
足掛かりも多く、登る分にはそれほど難しくない。
ナメ滝が終わり、1500mの二股を右に進むとカールはもうすぐそこ。
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ナメ滝が終わり、1500mの二股を右に進むとカールはもうすぐそこ。
北東カールに到着。熊はいない。
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北東カールに到着。熊はいない。
緑と残雪、切り立ったカール壁が囲むこの景色は素晴らしい。
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緑と残雪、切り立ったカール壁が囲むこの景色は素晴らしい。
稜線へは一番左のガレ沢を詰めて札内分岐の手前に出るのが簡単らしいが、行けるだろうか。
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稜線へは一番左のガレ沢を詰めて札内分岐の手前に出るのが簡単らしいが、行けるだろうか。
水9Lを満タンにして、推定26kgくらいになった。
ザックの重さは命の重さ。
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水9Lを満タンにして、推定26kgくらいになった。
ザックの重さは命の重さ。
カールからガレ沢を詰めていく。
1
カールからガレ沢を詰めていく。
案の定、途中で間違えて一本右に入ってしまう。
藪漕いで軌道修正し、左の細い沢型へ進む。ピンテも数か所あって分かりやすかった。
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案の定、途中で間違えて一本右に入ってしまう。
藪漕いで軌道修正し、左の細い沢型へ進む。ピンテも数か所あって分かりやすかった。
振り返ると、エサオマンが美しい。
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振り返ると、エサオマンが美しい。
踏み跡はあるものの、急斜面とザックの重さと猛暑でめちゃくちゃ辛い。
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踏み跡はあるものの、急斜面とザックの重さと猛暑でめちゃくちゃ辛い。
この踏み跡は自然にできたものなのか、人間が作ったのか・・・不思議なほど分かりやすいルートだった。
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この踏み跡は自然にできたものなのか、人間が作ったのか・・・不思議なほど分かりやすいルートだった。
カール壁を登り切り、札内分岐手前に出た。
3
カール壁を登り切り、札内分岐手前に出た。
・1869、札内分岐に到着。2張りほどのテン場がある。
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・1869、札内分岐に到着。2張りほどのテン場がある。
南に続く主稜線。目指すカムエクは遥か先だ。
3
南に続く主稜線。目指すカムエクは遥か先だ。
北日高の山々を背景にそびえるエサオマン。
札内岳から見たときは双耳峰のように見えたけど、端正な形をしていたんだな〜
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北日高の山々を背景にそびえるエサオマン。
札内岳から見たときは双耳峰のように見えたけど、端正な形をしていたんだな〜
踏み跡を辿ってエサオマンへ向かう。
札内分岐のすぐ先に風を避けられそうな1張分のテン場があった。
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踏み跡を辿ってエサオマンへ向かう。
札内分岐のすぐ先に風を避けられそうな1張分のテン場があった。
コルのあたりにもテン場あり。
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コルのあたりにもテン場あり。
エサオマントッタベツ岳(1902m)登頂!
2月に登った札内岳が目の前に。
7
エサオマントッタベツ岳(1902m)登頂!
2月に登った札内岳が目の前に。
この山頂標識、程よい大きさで景観に馴染んでて良い感じ。
5
この山頂標識、程よい大きさで景観に馴染んでて良い感じ。
北日高の眺望も素晴らしい。
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北日高の眺望も素晴らしい。
北ピークの向こうに幌尻岳〜戸蔦別岳。
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北ピークの向こうに幌尻岳〜戸蔦別岳。
神威岳〜戸蔦別岳に続く主稜線。
見た感じ、藪が濃くても神威岳まで丸1日あれば行けそうな感じもする。
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神威岳〜戸蔦別岳に続く主稜線。
見た感じ、藪が濃くても神威岳まで丸1日あれば行けそうな感じもする。
札内分岐へ戻る。
北東カールから稜線まではこんな感じで登った。(中央あたりが間違えて軌道修正したところ)
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札内分岐へ戻る。
北東カールから稜線まではこんな感じで登った。(中央あたりが間違えて軌道修正したところ)
札内分岐に戻ってきた。
ここから札内岳への稜線も藪が濃そうだ。
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札内分岐に戻ってきた。
ここから札内岳への稜線も藪が濃そうだ。
・1760の小ピークを目指して稜線を進む。
十勝側の草地の中に踏み跡が付いているところが多かった。
2
・1760の小ピークを目指して稜線を進む。
十勝側の草地の中に踏み跡が付いているところが多かった。
稜線の上部はあまり踏み跡が無いし、ハイマツが覆いかぶさるように伸びていてしんどい。
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稜線の上部はあまり踏み跡が無いし、ハイマツが覆いかぶさるように伸びていてしんどい。
・1760に到着。ここには2張分のテン場がある。
沢、急登、藪、猛暑・・・もう疲労困憊。
7
・1760に到着。ここには2張分のテン場がある。
沢、急登、藪、猛暑・・・もう疲労困憊。
開放的な良いテン場だった。
幌尻岳に沈む夕陽を眺めて、飯食ってすぐ寝た。
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開放的な良いテン場だった。
幌尻岳に沈む夕陽を眺めて、飯食ってすぐ寝た。
2日目(7/21)
東の空が少しずつ赤く染まっていく
2
2日目(7/21)
東の空が少しずつ赤く染まっていく
札内とカチポロの間からご来光。
札内とカチポロの間からご来光。
まずはナメワッカ分岐を目指して稜線を南下する。
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まずはナメワッカ分岐を目指して稜線を南下する。
20分ほど下ると、強風時に良さそうな1張分のテン場あり。
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20分ほど下ると、強風時に良さそうな1張分のテン場あり。
コルのあたりもハイマツが濃い。
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コルのあたりもハイマツが濃い。
札内分岐〜ナメワッカ分岐の間はこんな感じのところばっかりだ。
2
札内分岐〜ナメワッカ分岐の間はこんな感じのところばっかりだ。
ナメワッカ分岐に到着。
ここからナメワッカ岳までは日高でもトップクラスの・・・と山谷に書いてあるが、実際のところ藪の程度はどうなんだろう。
2
ナメワッカ分岐に到着。
ここからナメワッカ岳までは日高でもトップクラスの・・・と山谷に書いてあるが、実際のところ藪の程度はどうなんだろう。
上下2段、計2張分のテン場がある。
ここでテン泊し、軽装でピストンするのが得策だと思われるが・・・
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上下2段、計2張分のテン場がある。
ここでテン泊し、軽装でピストンするのが得策だと思われるが・・・
・1831を越えると尾根は岩混じりのナイフリッジに。
先ほどよりも藪は薄くなった。
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・1831を越えると尾根は岩混じりのナイフリッジに。
先ほどよりも藪は薄くなった。
・1831を振り返る。
十ノ沢カールのカール壁は切り立っていて、急峻さでは周囲の山にも負けず劣らずな感じ。
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・1831を振り返る。
十ノ沢カールのカール壁は切り立っていて、急峻さでは周囲の山にも負けず劣らずな感じ。
シュンベツ岳(1855m)到着。
4
シュンベツ岳(1855m)到着。
左にナメワッカ岳と、辿ってきた主稜線。
2
左にナメワッカ岳と、辿ってきた主稜線。
十ノ沢カールとエサオマン方向。
稜線からカールまでは急で標高差もあり、水汲みのために降りるのは大変そうだ。
2
十ノ沢カールとエサオマン方向。
稜線からカールまでは急で標高差もあり、水汲みのために降りるのは大変そうだ。
十勝側斜面に風を防げるテン場あり。
2
十勝側斜面に風を防げるテン場あり。
左から1903m峰、本峰、1917m峰
カムエク三山と言われる山が一同に並んでいるのは壮観だった。
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左から1903m峰、本峰、1917m峰
カムエク三山と言われる山が一同に並んでいるのは壮観だった。
稜線を下り、南側から見たシュンベツ岳。
日高は三角形の山ばかりだけど、それぞれの山に個性があって面白い。
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稜線を下り、南側から見たシュンベツ岳。
日高は三角形の山ばかりだけど、それぞれの山に個性があって面白い。
ナメワッカ岳が嘲笑うようにこちらを見ている気がした。
なんか悔しかった。
2
ナメワッカ岳が嘲笑うようにこちらを見ている気がした。
なんか悔しかった。
シュンベツ岳からアップダウンを繰り返して1917m峰へ向かう。
これほど存在感のある山に名前が無いのが不思議だ。
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シュンベツ岳からアップダウンを繰り返して1917m峰へ向かう。
これほど存在感のある山に名前が無いのが不思議だ。
1917へは岩とハイマツの急登が続く。
2
1917へは岩とハイマツの急登が続く。
岩登りのようなところもあって緊張した。
コイカク北側の岩場と同等かそれ以上かもしれない。
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岩登りのようなところもあって緊張した。
コイカク北側の岩場と同等かそれ以上かもしれない。
振り返ると、シュンベツ岳からはず〜っと岩尾根だった。
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振り返ると、シュンベツ岳からはず〜っと岩尾根だった。
岩の急登が終わると今度はハイマツが濃くなった。
1
岩の急登が終わると今度はハイマツが濃くなった。
1917m峰到着。1張分のスペースあり。
ここからカムエク北面を見たかったのだが、あいにくガスってしまった。
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1917m峰到着。1張分のスペースあり。
ここからカムエク北面を見たかったのだが、あいにくガスってしまった。
1917m峰の先もハイマツが濃いところが多かった。
1917m峰の先もハイマツが濃いところが多かった。
九ノ沢カールに目をやると、ブルーシートがかけられた飛行機のような物が・・・
後日調べてみたら、2013年3月に墜落したモーターグライダーの機体と判明。
2
九ノ沢カールに目をやると、ブルーシートがかけられた飛行機のような物が・・・
後日調べてみたら、2013年3月に墜落したモーターグライダーの機体と判明。
植生が薄くて歩きやすいところは一部だけ。
2
植生が薄くて歩きやすいところは一部だけ。
ハイマツが順目でも抵抗は大きく、なかなか脚が進まない。
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ハイマツが順目でも抵抗は大きく、なかなか脚が進まない。
こんなんで本当に「踏み跡は明瞭」なのかよ・・・とか思いながら漕いでいく。
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こんなんで本当に「踏み跡は明瞭」なのかよ・・・とか思いながら漕いでいく。
ガスってきたし、2日目は・1732コルで早めに終了。
2張分のテン場があり、風も避けられて良い場所だった。
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ガスってきたし、2日目は・1732コルで早めに終了。
2張分のテン場があり、風も避けられて良い場所だった。
お花畑のすぐ下に雪渓があり、10分も下れば水が取れそう。
(水の残量は足りていたので行かなかったが)
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お花畑のすぐ下に雪渓があり、10分も下れば水が取れそう。
(水の残量は足りていたので行かなかったが)
3日目(7/22)
昨日のガスもだいぶ取れているようだ。
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3日目(7/22)
昨日のガスもだいぶ取れているようだ。
コルから見上げる1917m峰。
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コルから見上げる1917m峰。
1903m峰に向かって登っていくと、カムエク北面が間近になった。南側から見るよりも急峻さが際立っていてカッコイイ。
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1903m峰に向かって登っていくと、カムエク北面が間近になった。南側から見るよりも急峻さが際立っていてカッコイイ。
こんな所にもチングルマが
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こんな所にもチングルマが
1903m峰分岐、狭いが1張分くらいのスペースあり。
ここから1903m峰へピストンしていく。
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1903m峰分岐、狭いが1張分くらいのスペースあり。
ここから1903m峰へピストンしていく。
分岐から17分で1903m峰に到着。
エサオマンから辿ってきた主稜線がよく見えた。
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分岐から17分で1903m峰に到着。
エサオマンから辿ってきた主稜線がよく見えた。
1917m峰と九ノ沢カール
テン泊した1730コルから沢の源頭までは一直線に続いている。
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1917m峰と九ノ沢カール
テン泊した1730コルから沢の源頭までは一直線に続いている。
カムエクまではもうすぐだ。
2
カムエクまではもうすぐだ。
1903分岐からは十勝側斜面のお花畑の中に踏み跡(熊の通り道?)が多かった。
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1903分岐からは十勝側斜面のお花畑の中に踏み跡(熊の通り道?)が多かった。
主稜線の盟主らしく、コルから見上げる存在感は圧倒的だった。
2
主稜線の盟主らしく、コルから見上げる存在感は圧倒的だった。
おや、頂上に人がいる。
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おや、頂上に人がいる。
新鮮な角度から見たピラミッド峰と1823峰。
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新鮮な角度から見たピラミッド峰と1823峰。
踏み跡はうっすらあるのだが、ここまで伸びているとハイマツの上を歩いたほうが楽だったりする。
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踏み跡はうっすらあるのだが、ここまで伸びているとハイマツの上を歩いたほうが楽だったりする。
カムイエクウチカウシ山到着!
過去3回登って3回とも晴れ、この山とは相性が良いのかもしれない。
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カムイエクウチカウシ山到着!
過去3回登って3回とも晴れ、この山とは相性が良いのかもしれない。
少しモヤがかったような感じではあったが、エサオマンから辿った稜線を振り返ることができた。
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少しモヤがかったような感じではあったが、エサオマンから辿った稜線を振り返ることができた。
八ノ沢カールへ下る途中。
ピラミッド峰の斜面に熊を発見。うまく距離を取ってくれているようだ。
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八ノ沢カールへ下る途中。
ピラミッド峰の斜面に熊を発見。うまく距離を取ってくれているようだ。
カールの残雪もだいぶ少なくなった。
2
カールの残雪もだいぶ少なくなった。
歩き慣れた八ノ沢を下っていく。
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歩き慣れた八ノ沢を下っていく。
三股の雪渓は中途半端に崩れていてちょっと面倒だった。
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三股の雪渓は中途半端に崩れていてちょっと面倒だった。
札内川本流の渡渉も足首くらいで、水量は過去一番少なかった。
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札内川本流の渡渉も足首くらいで、水量は過去一番少なかった。
七ノ沢出合の自転車の数がすごい。
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七ノ沢出合の自転車の数がすごい。
幌尻ゲートがここまで混んでいるのは初めて見た。
幌尻ゲートがここまで混んでいるのは初めて見た。
札内川ヒュッテにデポしておいたカブで車の回収へ。
自販機のコーラで生き返った。
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札内川ヒュッテにデポしておいたカブで車の回収へ。
自販機のコーラで生き返った。
戸蔦別川林道では巨大な砂防ダム(?)が建設中。
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戸蔦別川林道では巨大な砂防ダム(?)が建設中。

感想

6月のカムエク〜コイカクに続き、今夏の日高縦走第2弾として未踏のエサオマン〜カムエクを繋ぎに行ってみた。

この区間は夏山ガイドにも記載されているし、山と高原地図にも破線ルートが書かれていて、日高の稜線としては割と歩く人は多い区間なんだと思う。そこで、エサオマン〜カムエクにナメワッカ岳へのピストンも加えた4日(+予備1日)行程で計画。稜線繋ぎと、日高で最も困難な山の登頂を同時に達成してしまおうという目論見だった。

エサオマンの長い沢を遡行できるか心配だったので、7月初めに日帰りで1300m辺りまで下見もして、本番に備えた。


【1日目 7/20】
前夜に札内ヒュッテにバイクを置きに行ってから車で戸蔦別林道に向かい、通行止め地点で車中泊して出発。
林道は残雪期に歩いた時よりも藪っぽくなっていて見通しが悪い。蕗が食いちぎられた跡や熊糞も多く、かなり熊の気配が濃かった。エサオマン戸蔦別林道はさらに藪が濃く、完全に自然と同化していて時折踏み跡を見失ってしまうほどだった。

エサオマントッタベツ川に入渓。997の山スキー沢出合まではゴーロや岩盤の多い平坦な沢歩きが延々と続く。河畔に踏み跡もあるらしいが、藪に覆われてよく分からなかった。適当に渡渉しながら進む。1280の滝を巻いて上がると、この沢名物のナメ滝が現れた。ウォータースライダーのようにツルツル滑るのを想像していたのだが、意外と凸凹が多くて足掛かりはしっかりした感じ。傾斜がついてくる所は左岸の藪も掴みつつ、着実に登って行けた。

北東カールで水9Lを満タンにし、沢靴から登山靴に換装して稜線に向かう。それまでの涼しい沢登りから一転、ザックの重さも相まって拷問のような登りだった。稜線に出れば風が吹いて涼しいだろう・・・と思いきや、無風。先が思いやられる。

札内分岐で水やテントなど重量物をデポして山頂へピストン。踏み跡はそこそこあるが、ハイマツが被る所も多かった。初登頂のエサオマンからは、北日高の素晴らしい眺望が広がっていた。好天の日に登れて良かった。

札内分岐に戻り、主稜線を南下する。札内分岐の少し先までは踏み跡があったが、そのうち無くなってしまう。稜線上は濃密なハイマツでびっしりと埋まっていた。十勝側の草地に踏み跡があり、そこをトラバース気味に進むと歩きやすいのだが、注意しないと下りすぎて稜線を外してしまう。稜線に戻るのもかなり消耗した。

この日は下界は35℃の猛暑日。熱中症のような症状をなんとか抑え込みながら・1760ピークに付いたころにはもうヘトヘトだった。初日にナメワッカ分岐まで行く計画だったが、猛暑と予想外に濃いハイマツにやられてたどり着けず。水の残量などを考慮し、今回はナメワッカ岳は断念することに・・・。

水の消費量:3.9L


【2日目 7/21】
この日は初日に比べれば少しはマシな暑さだ。まずはナメワッカ分岐へ進む。札内川10.5の沢源頭のコルに降りて登り返すが、この辺もハイマツが濃い。エサオマン〜カムエク間で最もハイマツが濃いのは札内分岐〜ナメワッカ分岐ではないだろうか。

ナメワッカ分岐からシュンベツ岳〜1917m峰までは岩と濃密なハイマツが交錯する。アップダウンと暑さで水の消費も進み、あまりペースも上がらない。明瞭な踏み跡は多くないが、岩場の急登を越えて1917m峰直下まで来るとようやく歩きやすくなった。

1917m峰からカムエク北面を見たかったのだが、ちょうどガスって視界が無くなってしまった。ガスが抜けるのを待とうかとも思ったが、大量の虫が周囲を飛び交っていて不快なのでそそくさと下る。

・1732コルには快適そうなテン場があった。ガスって視界も無いし、明日はカムエクを乗っ越して下山するだけなので、ここまで来れば十分だろう。テントを張って、ラジオを聴きながらごろごろしていたら夜になった。

水の消費量:3.3L


【3日目 7/22】
3時過ぎに起床。ガスは大分抜けているようだった。5時過ぎに出発し、1903m峰へ向かって登る。昨日は見えなかったカムエク北面の姿も見ることができて嬉しかった。急峻さが際立っていてカッコイイ。でも、個人的にはピラミッド峰から見た姿が一番好きかな。
分岐から主稜線をそれて、背の低いハイマツと岩の稜線を20分弱進むと1903m峰に着いた。ここから見渡す主稜線の山々や九ノ沢カールの景色は素晴らしかった。

1903分岐からカムエクまでは最後の大きなアップダウンがあるが、踏み跡もそこそこある。十勝側の草地を使ってコル付近まで下り、背の低めのハイマツを登り返すと先月泊まった頂上直下のテン場に出た。1か月ぶりのカムエク頂上、ちょっとモヤがかかったような景色ではあったが、好天で登れて良かった。

カムエクから八ノ沢に下ると多くの登山者とすれ違う。下山までに20名くらいとスライドしたかな。さすが二百名山だな〜と思った。八ノ沢カールに降りた時点で水の残量は1.5Lだった。そこそこ余裕はあったようだ。

歩き慣れた八ノ沢を下るが、暑さと疲労で集中力が切れそうだった。七ノ沢出合からの道路歩きも地味に長い。濡れた足で長時間歩いてきたせいか、足裏も痛くてたまらなかった。

札内川ヒュッテからデポしておいたカブで戸蔦別川林道に移動し、車を回収して無事に終了。

水の消費量:3.8L



【まとめ】
3日間ともまったく雨が降らず、天候に恵まれたといえば聞こえはいいのだけど、暑さと予想外に濃い藪には苦戦した。それでも、未踏のエサオマントッタベツ岳を好条件で登れたのは嬉しかったし、沢〜尾根〜沢という感じで日高らしい山行ができたのも良かった。ナメワッカ岳登頂が果たせなかったのが唯一の心残り。



【ナメワッカ岳登頂ルートについて】
ナメワッカ岳に直接突き上げる沢(ポンベツ沢、シュンベツ川など)はどれも上級者向きで難しそうな沢ばかり。この山を安全に登るには、主稜線のナメワッカ分岐から藪漕ぎで往復するのが最も確実だと思う。北大山の会編「日高山脈」(1971年)にもそのようなことが書いてある。

ナメワッカ分岐までのルートは今回と同じようにエサオマントッタベツ川からでもいいのだが、「北海道の山と谷2」を読んでいると札内川10.5の沢から主稜線に上がったほうが早いかもしれない。八ノ沢出合まではカムエク登山で慣れた道だし、うまく行けば幌尻ゲートから10時間くらいでナメワッカ分岐まで行けるのではないだろうか。今後、10.5の沢の下見もしつつ、最短かつ容易な登頂方法を検証してみたい。

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コメント

大変お疲れさまでした。
またまた困難なトレッキングを繋ぎ完遂されましたですね、
国土地理院 地形図 を参照しながら貴重な記録を拝見しました。
強靭な体力を駆使しての山行は想像を絶するに余りあります。
おかげさまで僕には簡単に観れない稜線の素晴らしい山群が堪能でき
精神的パワーまでも戴きました。ありがとうございます。
次の記録もまた楽しみにしております。
2021/8/14 11:12
tannayさん、いつも見て頂きありがとうございます。
エサオマンとカムエクは単独ではよく登られている山ですが、2座を繋いで縦走する人は少ないです。
実際に歩いてみると、困難さと引き換えに素晴らしい景色を見ることができました。
今年中にあと数回は日高縦走をやりたいところです。良い報告ができるよう安全第一で行こうと思います。
2021/8/16 19:40
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