「黒部の山賊」の世界を楽しんできました!


- GPS
- 30:45
- 距離
- 39.1km
- 登り
- 2,726m
- 下り
- 3,005m
コースタイム
- 山行
- 4:50
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 5:16
- 山行
- 8:07
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 8:57
- 山行
- 7:18
- 休憩
- 1:31
- 合計
- 8:49
- 山行
- 5:22
- 休憩
- 1:44
- 合計
- 7:06
天候 | 雨・雲り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
https://www.chitetsu.co.jp/?page_id=741 ◎新穂高ロープウェイ ? 高山、濃飛バス \2,200 https://www.nouhibus.co.jp/route_bus/shinhotaka-line/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
定番のルートだけあって適所に案内があり、概ね路面も良く整備されています。 祖父岳西側の第一・二雪田での雪渓歩きはありませんでした。 双六岳から双六小屋への下りは、前週の情報に従い春道から中道ルートに合流しましたが、稜線ルートが通れたようです。 |
その他周辺情報 | 中崎山荘 奥飛騨の湯 \900 湯の華がいっぱい、内湯1、露天1 https://www.okuhida.or.jp/archives/3311 |
写真
まずは十三重之塔慰霊碑にお参り
昭和38年厳冬期、愛知大学山岳部13名の薬師岳での遭難は、あまりにも有名
いくつかの本で読んだけど、気象が及ぼす影響は未だ変わらない
Yamakei Onlineで詳しく紹介されてました
https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=1272
今日は午後から小雨とガスで薬師岳も見られず残念
でも台風8号で大荒れを覚悟していたので、ダイさんとお互い幸運、持ってますね〜っと
夕食後に散歩、ガスガスの中、陽が沈んで行く
明日は晴れて〜
カッパが化ける原っぱ が名前の由来らしい
「オーイ、オーイ」と声をかけられ、誘われて行くと行方不明に...
「ヤッホー」と返すと止まるらしい
標高差500m、マップタイム70分にしては、4日分の荷物の重さが地味に効いて、何度か休憩、思いのほかキツかった
昨年からホームページを見てきたけどドキュメントは膨大
読み応え十分、写真も美しいので行かれる方は必読かと
https://kumonodaira.com/index.html
この梁が高瀬ダムに浮かんでた樹齢400年のヒメコマツか〜
https://kumonodaira.com/features/ito.html
セザンヌテーブルもいいね!
https://kumonodaira.com/features/handcraft.html
360°、遮るものなく見えるのは、ただただ北アルプスの山々
標高2600mにこんな広大な空間が広がってることが驚き
十万年前から火山活動と川の浸食がこの台地を生んだのか〜
いつもながら信州大学原山先生の解説には、へ〜
https://kumonodaira.com/features/nature_01.html
また、フリーの質問でヘリ問題などもお話してもらいました
https://kumonodaira.com/news/helicopter.html
ガスで展望は限られてたけど、いつかここから西鎌尾根で槍ヶ岳に登ってみたいな〜
http://www.sugorokugoya.com/sugoroku/shokai/sugoroku_shokai.html
感想
北アルプス最奥、雲ノ平と黒部源流域、三俣蓮華岳、双六岳を山友ダイミサオさんと楽しんできました。
この山域は、2019に歩いた表銀座から見た裏銀座の山々の印象が鮮明に残っていて、日に日に歩いてみたいな〜と。
北アルプス最奥と称されるのは、黒部川の西側、劔岳、立山、薬師岳の立山連峰と、東側の白馬連峰から針ノ木、烏帽子岳の後立山連峰、そして南から穂高岳、槍ヶ岳の三つの山稜に囲まれていてどの登山口からも2日は掛かるから。
それまでも山友さんから雲ノ平の名前は聞いていただけど、調べてみたら伊藤正一さんの著書「黒部の山賊」を知り、現代の登山道・山小屋が整備される前に黒部源流域を開拓、守られてきた猟師、いや「山賊」の面々とのエピソードは、超人的、不思議、面白過ぎ。
彼らの舞台、黒部源流域と伊藤正一さんが惚れ込んで開拓された雲ノ平に行ってみたいな〜と。
また、薬師沢小屋やまとけいこさんの著書「黒部源流山小屋暮らし」では、ステキなイラストと山小屋暮らしを楽しまれてる様子があふれている。
今回の山行きの楽しみは
1.伊藤正一さんが手がけられた雲ノ平山荘と三俣山荘に行きたい
2.山賊の面々が闊歩した黒部源流とカベッケが原に行きたい
3.伊藤二朗さん、やまとけいこさんにお会いしたい
4.三俣蓮華岳で富山、長野、岐阜の三県境を踏みたい
5.裏銀座(三俣山荘〜双六岳間)から表銀座を眺めてみたい
6.双六岳と鏡池から槍ヶ岳と西鎌尾根を見てみたい
ルートは 〇交通アクセスと時間 〇槍ヶ岳を見ながら歩ける 〇下山場所に温泉がある事が決め手で、富山側折立から入り新穂高温泉へ下山に決定。
余裕を持って楽しみたいので、太郎平小屋、雲ノ平山荘、双六小屋の三泊、ルート定数は一日最大26、活動時間は9時間(休憩込み)とした。
山小屋予約を去年と同じ2か月前ぐらいでいいでしょとノンビリしてたら、雲ノ平山荘だけ8月は月末まで満員、何とか 7/28で予約出来て良かった。
昨年見送った方&新型コロナワクチン接種済みの方達で賑わったのかな?
◎前泊 7/26(月)
ダイさんと富山地鉄ホテルで合流、台風8号の進路予想と降水予報マップを見ながら打合せ。
これまでの山行きで雨量20mm以上の赤色マップは初めて見たけど、暴風雨に襲われたら耐えられるだろうか?
まあココまで来たら腹をくくろう。
◎初日 7/27(火) 折立登山口 〜 太郎平小屋
富山駅 6:10発の富山地鉄バスで折立登山口へ。
折立は昨年クマが居ついてキャンプ場閉鎖、車荒らし、ザック強奪事件があったけど、クマよけスプレー出番なしで無事通過。
懸念した台風8号は北にそれ、小雨・弱風、ガスで展望は無かったけど、予定通り太郎平小屋に到着できてラッキー。
・太郎平小屋
http://ltaro.com/?page_id=5554
太郎平小屋では、代表の五十島さんにお会い出来て驚き。
昭和38年1月愛知大学13名の薬師岳遭難のお話を伺わせてもらった。
当時24才の五十島さんは前年十月の荷揚げから世話をされていて、想いはひとしお。
捜索隊に加わり全員を荼毘にふされたそうです。
最後のお一人をお父さんが執念で発見される話も直接伺えました。
この事は、ふわく山の会ホームページに資料がありました。
http://fuwaku-yamanokai.com/wp-content/uploads/2014/06/ddb86b3977c087494838cb2189cec02c.pdf
◎二日目 7/28(水)〜 薬師沢小屋 〜 雲ノ平山荘
太郎兵衛平から薬師沢に下り、薬師沢小屋のやまとけいこさんにお会い出来ました。
やまとさんの著書「黒部源流山小屋暮らし」は山小屋暮らしを楽しまれてる様子とステキなイラストがいっぱい。
前夜五十島代表から2冊目の本「蝸牛登山画帖」を出版されたことを伺い、直接購入してサインをもらえればと思ったけど、6月に出版されたばかりで荷揚げされておらず残念。
今日は台風予報でキャンセルが多く時間に少し余裕があるので、2ショット写真とイラストとサインを書いてもらいました。
やまとけいこさんのホームページはこちら。
https://www.yamatokeiko.com/
雲ノ平は「黒部の山賊」の著者伊藤正一さんが美しさに惚れ込んで開拓、1963年に雲ノ平山荘を建てられ、今は二代目伊藤二朗さんが原型を保ちつつ 2010年に新築されてます。
ちなみに山賊、いや猟師の面々は、雲ノ平に関心が無かったそうで、台地に狩猟対象のカモシカ、クマ、岩魚がいなかったからというのも面白い。
雲ノ平山荘のホームページは、これまで発信されてきたドキュメントや写真が蓄積されていて相当な分量、素晴らしいです。
・雲ノ平山荘
https://kumonodaira.com/
夕食後、伊藤二朗さんに2010年新築工事風景の上映とお話してもらえました。
美しい山小屋をこのキビシイ環境下で 200年使えることを目指されたことは驚き。
ヘリ問題は産業構造の変化もあり深刻、友人がヘリのNPOを立ち上げられたそうです。
あつかましくも本を書いてほしいとお願いしてしまいました。
◎三日目 7/29(木)〜 三俣山荘 〜 双六小屋
第一・二雪田を通り、黒部川の始まり黒部源流へ、美味しい水は格別でした。
三俣山荘は、伊藤正一さんが昭和21年に経営権を買い取り、北アルプス最初の拠点とされた場所
・当初山賊達が占拠していて、自分の小屋に宿料を払って泊まった
・小屋を再建しながら超人的な能力を持つ山賊達と暮らした
・命からがら辿り着いたけど小屋で亡くなられた方が毎年命日にお礼に来る
等々、逸話がいくつも。
三俣蓮華岳〜双六岳の裏銀座から眺める表銀座と双六岳のなだらかな稜線越しに槍ヶ岳を眺めることを楽しみにしてたけどガスガスで残念、そう上手くは行かない
でも夕食後ガスが晴れて西鎌尾根と遠〜くに燕山荘が見えた。
一度見てしまうとダメだ。いつか西鎌尾根から槍ヶ岳を歩きたくなった
双六小屋は、これまでの山小屋で食事、設備面で一番良かった。
・双六小屋
http://www.sugorokugoya.com/sugoroku/shokai/sugoroku_shokai.html
◎四日目 〜 新穂高温泉
いよいよ最終日、雲が多めだけど雨は下山まで無さそう。
展望は無さそうと諦めていたら、弓折乗越手前でどんどん雲が流れ出し、短時間だけど槍ヶ岳と穂高連峰、そして鏡池からも一瞬槍ヶ岳の穂先が見えて大満足。
定番の鏡平山荘のかき氷とわさび平小屋のソーメン、冷えたキュウリでパワーをもらい新穂高温泉に無事下山しました。
中崎山荘さんの温泉は気持ち良過ぎ〜
高山駅までバスで行き、名古屋へのバス待ち時間に夕食中、隣のテーブルの方が、
どこに登って来たの?
→雲ノ平です
私は飛騨高校の教員をしていた時、生徒を連れて雲ノ平に行ったことがある
中崎山荘の女将さんは教え子だよと
最後まで楽しい出会いがありました。
4日間、完全にはカッパが手放せなかったけど、台風8号の影響も最小限で済み、6つの楽しみのうち、5つも実現できて大満足な山行きでした。
実現できなかった1つ、双六岳から見る槍ヶ岳は、次回までお預け。
それまでは、入道岳から見る鎌ヶ岳を楽しも〜っと。
◎コース定数
88 ※スマホのデータで計算してますので、正確ではありません。
北アルプス最奥、雲ノ平と黒部源流域、三俣蓮華岳、双六岳
風波も、あこがれています。
3年前に色々計画だけはしていたのですが
コロナ禍で頓挫したままです。
newayさんは、事前準備も万端、歴史も勉強済み
台風の影響も最小限で楽しい山行であることが、大作の山行記録から溢れ出していますね。
風波も、双六小屋泊はしたことがあります。
やはり、風波の記憶においても
双六小屋は、風波評価ランキング上位ですね。
美味しい食事を、お腹一杯食べた記憶があります。
ご飯は3杯、味噌汁も3杯、お替りしたかな
風波
レポにもあげさせてもらいましたが、出発前に台風の進路予想内にありましたので、迷ったのですが、結果オーライでした。
おかげで皆さんのキャンセルもあってガラガラ、特に雲ノ平は誰にも会わず貸し切り状態でした。
さすがに双六小屋まで来ると人が多かったですが、それでも中房温泉から燕山荘の混雑レポを見てると、時期と行先は大事だと思いました。
前回の表銀座と穂高は事前の勉強不足で帰ってきて後悔しましたので、今回は調べまくり、その分、楽しみもふえて大満足でした。
山小屋の食事、設備はそれぞれの事情があるのでしょうけど、3泊するとどうしても較べてしまいますね。
どうも有難うございました。
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