錦秋の苗場(新潟遠征2日目9/24)
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- GPS
- --:--
- 距離
- 13.4km
- 登り
- 1,224m
- 下り
- 1,218m
コースタイム
- 山行
- 9:00
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 10:20
天候 | ガスガス&小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
祓川よりピストン。神楽ケ峰から少し下った雷清水はこんこんと湧き出していました。少し細いですが1L数分で満たせます。滑りやすい石の道が50%ぐらいあって、雨の日は要注意。泥寧の道が続くので、ロングスパッツ着用がおすすめ。 祓川Pにはトイレあり。洋式できれいです。水は見当たらなかったので準備しておいた方が無難。 |
その他周辺情報 | 道の駅みつまたに温泉あり。600円 二居温泉宿場の湯600円 |
写真
下の芝に出て少しガスが晴れ、薄日が差してくる。
しかし真っ白け。残念無念です。でも無事登りきれた事に感謝。
しかたなく、頂上へ向かって記念撮影。
近くの方に撮っていただきました。
ありがとうございました。
感想
新潟遠征第2日目の備忘録です。
平標山から下山し、GPV天気予報とてんくらと天気図で明日のお天気を確認。曇ながら、てんくらはC→Aに変わっており、天気図は北高型に変わって、それほど悪くはなさそうな苗場にしてみることに。GPVの予報では14時には小雨予報になっており、早立ちした方がよさそうだ。
元橋Pより、2割引券戴いた二居宿場の湯へ向かい、良い温泉で汗を流し、すっかりくつろいだのち、道の駅みつまたへ移動。途中食べ物屋やコンビニは皆無。道の駅のレストランも17時終了ですでに店じまいしていた。仕方なくこのような事態も想定して、持ってきたコンロとカレーメシ&かんづめでお腹を満たす。
コロナがあるので、宿には泊まらず、連続車中泊の計画だったが、さすがに2日目となると、疲れて眠ってしまうと甘く考えていた。幸いそれほど冷え込んでいないので、寒くて眠れないということはなかったが、なにせ狭い軽の車内、下は硬くて、ぼこぼこ段差あり、なかなか熟睡とはいかなかった。せめてマットだけでも持って来ればよかったと、後悔するが後の祭り。結局寝たような眠れない夜を越し、携帯目覚ましにハッとする。3時半起床。朝ごはんも夜に続き連荘でカレーメシを食べ、身支度と荷物の支度をして、4時半には道の駅を出発。20分で着くと思ったが、ガスの中の運転で安全運転したため、予想以上に時間を要し、しかもガスで視界悪かったため、間違えて工事用の道路に迷い込んでしまい10分ぐらいロス。結局祓川に着いたのは、倍の時間がかかって、5時16分でした。駐車場は相変わらずガスガスでテンション↓。駐車場はまだ数台の状態でガラガラ。やはり谷間の平日のせいかな。もう一度念のためにトイレに行ってから身支度する。5時出発予定にしていたが、お天気反映して、気持ちが乗らず、実際出たのは5時45分となった。
最初は舗装道を和田小屋まで歩く。道の両脇はウメバチソウ、ゴマナ、ヤマハハコがわんさか咲いてる。帰りに時間があったら、撮ってみよう。まだ明け方で暗く、上手く撮れそうにないので、先を急ぐ。あとから来た人には次々多い抜かれて、いつしか最後尾に!小屋でようやく登山道に乗る。
ここから下の芝までは我慢の道だ。鬱蒼とした樹林帯の中のじめじめした泥寧の道で、石も多くとても滑りやすい。ガスガスで眺望もなく、紅葉の先駆けの色づき始めた木々を慰めに、ひたすら登る。やがてリフト終点からの道と合流。そのすぐ先が、高層湿原の下の芝であった。ここまで標高差250m。ここにきて少しあたりが明るくなって、今日の中で、一瞬だけお日様を拝めた場面だった。その時は好転するだろうと淡い期待をもっていたが、標高が上がるにしたがってガスは濃くなり、その期待も後に打ち砕かれる。
下の芝ははっきり言ってそれほど大きな高層湿原ではなく、期待外れ。ここから中の芝までが長かった。地図で一番高い神楽スキー場のリフト降り場のすぐ上が、中の芝だ。標高差で200mほどあって、結構なアルバイトを強いられる。しかし中の芝は思わず歓声をあげてしまうほどの素晴らしい高層湿原でした。とくに紅葉のドウダンツツジ、ナナカマド、ミネカエデの木々、アオモリトドマツの緑、草紅葉のコラボレーションが絶妙で、紅葉のタイミングもジャストでした。ここで大休止にしてロールケーキとバナナでエネルギー補給する。ここでもガスは流れたり、ときおり、視界が効くようになったりと、目まぐるしく変化。帰りもあるので、見切りをつけ先を急ぐ。上の芝はここから10分ほど、さらに小松原分岐まで10分ほど。つまり中の芝まで来れれば、登りの核心部は乗り越えたようなもの。上の芝は下の芝と同様に小さな高層湿原であまり見どころ無し。
分岐からだらだらと登り降りしながら、神楽峰を通過。相変わらず視界無し。ゆるやかにジグザグをきりながら、下っていくと、右側に突然雷清水が現れた。沢のイメージがあったが、湧き水といった方がいい。細い水量だがおいしいお水だった。さらに下ってコル付近がお花畑。このあたり確かに高山植物が多い。緩くのぼりにかかると、ここでも奇跡的にガスが突然切れて、神楽峰が薄く見えてくる。すごい勢いで頂上にはガスが流れている。標高が高いところはしっぽりガスに覆われてることが確認できた。このパターンは晴れないなと直感する。
ここからしばらく登ると9合目、そして苗場本峰への最後の急登が始まった。偽ピークがいっぱいあって、登れど登れど次のピークが見える。標高差で270m近くあるから簡単には着かない。ガスはますます濃くなり、視界は最悪だが、どちらかというと、びしょぬれになる湿ったガスでなく、乾いたガスだったので、悪天とは言え、大崩れはないお天気ともいえると考え、ひたすら登っていく。最後高層湿原の台地に乗る手前に、湿原迄あと3分標識があり、やがてぽっかりと別空間に導かれた。やっと着いた苗場だったが、ガスガスで何もみえない。うっすら池塘群がみえてくると、苗場らしいなと雰囲気だけは感じられた。道標に導かれ山頂を踏んだ。木々に囲まれた山頂は見晴らしはなく、ガスでも晴れても変わらないと負け惜しみ。頂上で先客がセルフで撮影準備されてたので、お声かけさせていただき、記念写真をお互いに撮りあって、残念なお天気の話題に。その方は赤湯方面への幕営山行との事。装備が大変だが、秘湯赤湯温泉は一度は行ってみたい場所で、羨ましかった。
頂上小屋はここから1分ぐらい。ここのベンチをお借りして、早い昼食。カップ麺を食べてる最中に小雨が降って来た。この期に及んで、今日はこれでお終いと腹をくくり、またのリベンジを誓って、本降りになる前に早めに和田小屋まで戻るプランに変えることにした。本当は赤湯方面の湿原を1時間ぐらいかけ、ピストンするつもりでいたが、このお天気ではどうしようもない。雨具もつけて早々に下山開始。雨が降って、下が濡れてるので、急坂の雲尾坂は十分時間をかけて慎重に降りていく。コル迄下ったら、ガスは薄くなり、小雨エリアから抜けた。少し薄日も晴れたりして、急に雨具をつけてると暑くなった。雨具は脱いで先を急ぐ。
雷清水で保険に湧き水を汲んで、水分補給。余ったらおみやげにするつもり。最後の登りをなんとか乗り切って神楽峰。ここから上の芝、中の芝までがんばり、13時20分中の芝到着し、大休止にした。ここで最後の撮影タイム。予報では13時〜14時の間で雨が降り出し、15時には本降りに変わる。なのでまだ雨にならない最後のチャンスだ。視界は相変わらずだったが、中の芝でも奇跡的に視界が広がり、田代湖まで見渡せたので、午前中とはまったく違う印象だ。見晴らしがよい一方で、ガスがかかっていた方が俗界と隔絶された幻想的な雰囲気になることも実感。ここでランチパックたまごとロールケーキを食べてエネルギー補給。雨だとついつい何も食べず、足が吊ったりするので、歩きぬくには食べることも重要だ。そうこうするうちまた小雨が降り出す。予報通りの変化にちょっと感動。しかしここまで来たらもう開き直ってる。十分撮影できたし、もう濡れても戻って着替えればよいから、急に気持ちが軽くなった。この先は樹林帯になり、小雨ならしのげるし、特に暑くて汗かく方が濡れそうなので雨具もつけず、出発。
下が濡れだしているのでスリップだけは絶対ダメ、絶対滑らない足の置き方に集中して、下だけ見ながらひたすら歩く。やがて下の芝を通過して、リフト乗り場まで到着。この下が最もシメジメしてスリッピーな登山道だ。最後の標高差250m、さらに集中を高め、足に負担がかからぬようにゆっくり下ってゆく。そしてやがて和田小屋が見えてきた。長かった下りもこれでおしまい。なんとか下って来れた。膝も思ったほどに悪くない。2日間連続での標高差1000m以上の山をやってのけた達成感と安堵感が湧いて来た。
あとはゆっくり舗装道を祓川迄下っていけばよい。途中いろいろなお花の写真を撮りながら本当にかみしめるように下っていく。途中また小雨が降り出し、どんどん強くなっていったが、気にせず濡れながら、駐車場まで歩く。車に着いたとたんに本降りになった。何というタイミングだろう。いろいろな幸運があったが、最後もなにかついてた気がする。
お天気には恵まれなかったが、苗場の奥深さ、自然の素晴らしさ、山の大きさ、いっぱい感じられた満足できる山行であった。また何より膝が悪くてもある程度はまだ自分に山が行けるんだと言う自信につなげられたことは大きい。まだまだ工夫しながら負担にかからない歩き方をつきつめ、続けていけたらいいなと思う。
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