巻機山/米子沢
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.0km
- 登り
- 1,129m
- 下り
- 1,120m
コースタイム
8/31(日)
桜坂駐車場6:25−
6:35米子沢ゴーロ(入渓)−
7:20標高1000mナメ沢二俣−
9:10標高1340mゴルジュ入口−
10:30大ナメ−
11:42標高1730m奥の二俣−
12:06標高1770m遡行終了点−
12:12巻機山避難小屋12:50−
井戸尾根下降−
15:12桜坂駐車場=
入浴(金城の里)=
夕食(ヘギ蕎麦/田畑屋 国道17号沿い)
天候 | (悪天予報を裏切り)曇り時々晴れ! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・60台くらい駐車可能 ・トイレ、登山届ポストあり ・駐車料金500円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
日本百名山の一座、巻機山に上がる名渓「米子沢(こめごさわ)」。 前半はゴーロ歩きから大滝の高巻き、中盤はゴルジュルートファインディング、 後半は開放的なナメ床と平和な詰め・・・様々な沢のエッセンスがギュッと 詰まった素晴らしい沢です。 ■登川水系 米子沢(地元の方は「コメゴ」と濁ります) この沢は水量多いと思わぬ苦労を強いられることもあり、またナメ徒渉の際に 踝程度の深さでも思わぬ水圧に足元を掬われ流されて下部の滝に滑落する事故 が何度も起こっている。水量多寡の目安は、桜坂駐車場脇の橋から見て、米子沢 の石積み堰堤から水が流れ落ちているなら”水量多い”と判断してよい。 それにより前半のナメ滝とその上部のナメのルート取りが変わってくる。 リーダーにはその判断が必要だ。 平水ならば涸れていることが多い。 遡行グレード:2級下(水が少ない時)〜2級(多めの時) ヾ惘杣動車道/塩沢石打IC料金所を出て左折。しばらく走り突き当りの 交差点(早川交差点)を右折し国道291号を走る。 早川交差点を右折してすぐのところに7−11がある。 清水集落で巻機山登山口方面へ細い舗装路を左折して7-8分で桜坂駐車場。 シーズン中や紅葉の時期などは結構混雑する。 トイレは駐車場手前の橋を渡ったところに男女兼用の古いものがある。 登山届ポストは駐車場奥側の巻機山入口にあるので計画書はそこで提出。 米子沢への入渓は橋を渡って清水集落側に少し戻り、駐車料金所小屋の対面に 伸びる細い舗装林道へ入る。 緩い登りの林道を歩いていくと、まず分岐があり左の道は3つの石が道を塞ぐ ように置かれて、その先で米子沢のゴーロに入れるが、これには入らず さらに林道を進むと再び左に進むブッシュが少し生えた道が出てくる。 この分岐には最近「米子沢」と書かれた標識が設けられているのでわかりやすい。 この標識の分岐を左に進むと米子沢の広いゴーロ帯に出られる。 すぐ上流には中央が開いたスリット型の堰堤があるので、この中央を抜けていく。 広く長いゴーロ帯をしばらく歩くとようやくナメ小滝が連続している箇所に着く。 20mほどのナメ滝を快適に越えていくと、左手正面から一筋の真っ直ぐなナメが 天から落ちているように支流となって合わさってくる。これは支流のナメ沢で 標高1000mで米子沢と合わさっている。 本流の米子沢はその先に3段40mほどの大滝が出てくるので、ナメ沢二俣の 少し上流から右岸のヤブ内にある僅かな踏み跡を見つけて、最初は沢と並行する ようにトラバース、その後上部の尾根(ナメ沢との界尾根)に向かって急登して 界尾根近くまで登ってから右へトラバースするよう高巻く。 踏み跡はトラバースから下降に入り、最後は下に見える白いナメ床へ下りる。 I弦1100mくらいにある10m滝は右側ブッシュに入れば薄い踏み跡があり それを使って巻く。 10m滝の上にも2段ほどのナメ滝があり、水量少ない時はその落ち口へ出て ナメ床を進むのだが、水量が多い時ここは足元をすくわれ滑落する事故が 非常に多いところだ。 もし滑落すれば10m滝の下まで落ちてしまうので、水量多い時は落ち口よりも さらに上に登って根曲がりブッシュを掴みながらトラバースして慎重に巻いた 方が無難であろう。初心者がいる場合はロープ出しも躊躇しない方がよい。 状況、ルーファイ、対応、この辺の判断がリーダーには求められる。 ど弦1140mで右から水量比2:1の栂ノ沢(つがのさわ)が合わさる。 栂ノ沢はゴーロの沢である。 その後は2条15m、4〜5m滝が矢継ぎ早に出てきて、標高1240mで 正面にツバメ岩と呼ばれる岩壁がある二俣状のきれいな赤茶色15m滝。 右よりから中央の乾いた部分を登って越す。 ズ犬ら2段20mほどの滝で合わさる短い支流を過ごし、5mほどの滝を 2、3越え、溝状10×20m滝を越して、標高1340mで日影沢が右から滝で 水量比5:1で合わさってきて、本流は東南東から北東へ向きを変える。 ここから本流は中盤戦のゴルジュとなる。 ゴルジュ入口5m滝は日影沢との間の岩を登り、5m滝落ち口へ抜ける。 落ち口へのトラバースをしないで、そのまま上部の昔拓いたと聞く救助用の踏み跡 へ上がらないよう注意。巻き道と思ってこれを上がってしまうと本流に戻るのに 懸垂下降をしなくてはならない。 ゴルジュに入り左壁を上がってから微妙なバランスで一旦水際に下りる。下に足を 伸ばすとき剥がされないようにガンバ。 次の5m滝で左側を登ると2段10m滝が出てくる。右の凹状を登って一旦下り、 上段も引き続き右の凹状をクライミングする。(卦蕁 続いて2mCS。これも左壁を一旦登ってクライムダウンして越える。 すぐの2m滝は右に渡って越える。 立て続けて釜を持った2段8m滝。釜の右縁の水際をへつって進み、右壁を登る。 その先は狭いゴルジュとなり奥に7mチムニー滝が架かっている。 7mチムニー滝は流芯左側を登ることもできるが、先ほどの2段8m滝を登って からゴルジュに入らず右側の急な草付きの中にトラバースできる踏み跡があるので 足元をしっかり決めながら7mチムニー滝を巻くこともできる。やや高度感がある ので慎重に。 次の6m、3段5×12mを越えると2条20m滝がドーンと出てくる。 右壁を見た目よりも楽にクライミングできる。 ゴルジュも終わり2段12m滝。下段は右から登って少しシャワーを浴びながら 左へ渡り、上段は左のえぐれを巻くように落ち口へ抜けていく。(卦蕁棔 なお上段左手流芯に古いアブミ用のリングボルトと残置スリングも架かっている。 昔、米子沢に初めて来た時は登った記憶があるけどね。 すぐに3段15×20m滝。左コーナーをクライミング。(卦蕁 今まで息つく間もなくきれいな滝を登ったら・・・初めて来た人たちはほとんどが 「おぉ!」「すごい!」と歓声を上げてしまうであろう、この沢のハイライトで ある大ナメが開放的な草原山稜の間をどこまでも伸びている。 記念写真を撮ったり、お尻を浸したり、一本取って堪能できるところ。 振返れば上越のマッターホルンと呼ばれる大源太山が際立っている。 できるだけ乾いた床をヒタヒタと登っていけばよい。 ただ茶色く苔が付いた床部分は滑りやすいので注意が必要。 また水量が多い時、水流がナメいっぱいに流れていることもあるのでかなり慎重 になる。 長い大ナメを登っていくと5m級の滝が幾つか点在してくる。 最初の幅広2段6mは右壁から落ち口へ、幅広2条5mは全体的にヌメっている ので左流芯に足を決めていけば滑りにくい。 2条4m滝は左隅をクライミングする。左足をクラックに入れて右へカンテを 乗り越していく。 右の水量が多い2条4mは右の流芯も卦蕕らいでシャワークライミング可能だが 右側から小さく巻き登ることもできる。 さらに2条5m滝を越えていくと、右から5m滝で沢状の浅い支流が入ってくる。 この辺は傾斜も次第に緩くなりきれいなナメ床が平和な渓相を呈している。 沢はまったく平坦な様相になり標高1730mで奥の二俣となる。 右俣は植生保護のため立入禁止ロープが張られているので、左俣へ進む。 水量も細くなり平穏な小川となって、他の大多数の沢の詰めとはまったく逆だ。 時期になればブルーベリーや野苺も摘まめる。 標高1770m辺りで左から小岩で始まる窪をやり過ごして、すぐその先で踏み跡と 目を凝らせば木にテープが出てくるので、沢を離れて左の踏み跡を登る。 すぐに視界が開け広々した草地の先に巻機山避難小屋が見え遡行終了となる。 避難小屋の裏側と小屋内にトイレもある。 なお小屋内のトイレはバイオ式で自転車漕ぎが必要。 時間に余裕があれば日本百名山である巻機山に行くのもよい。 下山は一般登山道である井戸尾根を下る。早い人で2時間くらい、通常2時間半 〜3時間少しで桜坂駐車場に戻れる。 井戸尾根はクマの生息域であるので念のため注意を。 |
その他周辺情報 | 金城の里 ・10時〜21時(受付は20時半終了?) ・入浴料320円 ・国道291号、魚野川を渡ってすぐ左折し約150m左側。 |
写真
感想
開放的な米子沢へ行ってきました。
諸氏の感想はきっと後ほどあげてくれるでしょう。
「名渓にはよい沢屋さんも集まる」
毎回、最年長のkaitoです。
みなさん元気なのでついていくのたいへんでした。
しかし予報に反して好天に恵まれ、またまた最高に楽しい沢でした。
米子沢も素晴らしかったし、良き先生によき仲間達にも恵まれ、申し訳ないくらいに楽しみました。
初沢のanさんは先生についてガンガンいくし、metaさんはリクエストに答えてジャボジャボ行くし。そしてharuさん面白すぎ!いまだにharuさんの怖いよ!怖いよ!が耳について離れません。
最後に米子沢、初級の沢のように言われますが、そんなに簡単ではありませんよ。ナメを侮ってはいけないことしっかり教わりました。
先生、みなさん、爺にお付き合いくだされありがとうございました。
追伸、壊れた入れ歯すぐ直りました。ヒヒヒ・・・
今回、人生初の沢デビューでございました。
「うわぁ水量多いな・・」後藤さんの言葉にとてもびびってましたが、
どういう場所で巻けばいいのかやルートの選び方、歩き方など色々教えていただき、とっても楽しく歩くことが出来ました。
そしてなんといってもあの景色!
米子沢、やばいです!
結果、沢に惚れました♡
kaitoさんもmetaさんもharuさんもこの時期は沢ばかりというもの納得です。
metaさんにはいろいろと無茶ぶりをしましたが、体を張って水中へ入っていかれましたね〜
喜んでるようだったので良しということで(^-^)
沢は仲間が大切ですね
後藤さん、kaitoさん、metaさん、haruさん 大変お世話になりました。
またの機会があると信じて☆彡
今回最年少の私、担当のお笑いを体をはってやらせていただきました。
というのは冗談で。沢講習初参加で今回も大変勉強になりました。
地図準備、地図読みからはじまり。増水時の対応などもその場その場で知ることができました。今までナメは癒しのものだと思っておりましたが、癒しの反面怖い存在にもなることがわかりました。
ナメ滝は、くるぶしほどの水圧で足払いをくらいつるつるに滑る川床に流され、滝の下までまっしぐらという事故が多いというのもよく理解できました。このあたりの判断は経験値等からしか知る由がないのかもしれません。こんなところ巻くの??なんて一瞬思いましたが、そこは前述したことが起こりうる場所だったのです。自分がCLで安易に踏み込んだ場合こういうことになるというのがよくわかりました。平水時ではなんでもない場所の沢の横断をしている場所でです。
沢やアルパインは、失敗ができない分こういう経験値をあげて危険回避、危機管理ができないといけないということをよく学べました。
肝心の米子沢についてですが、ほんとうにほんとうに素晴らしい沢でした。遡行感度もとてもよく登攀要素もあり、癒しのナメもあり美渓の沢でした。ハイライトとなる青空に向かってナメ滝を登っていくあたりなどはもうたまりませんでした。
終始大興奮の米子沢、多くの方を魅了するわけがよくわかりました。来年も行きたい、次は秋に紅葉を満喫しながら遡行したいものです。そして、ゴトーせんせ おすすめの“雲天”で季節のおいしいモノを食べたいです。
kaitoさん anthemさん haruさん ごとーせんせ お世話になりました。記憶に残るすばらしい遡行となりました。
metaさん、お仲間の方こんばんは〜
ついに行かれましたね〜 超絶激奨(笑)の米子沢!
天候わるそうなんで、取りやめかと思ってましたがもったのですね〜〜
快晴とはいかなかったようですが、時折青空ものぞいたみたいで何よりです。ただ水量は多いですね 去年の自分の遡行時と較べると違いがわかりました。フェルトでいって一部苦労しましたがラバーはばっちりだったでしょうか。
たしかにここは秋がベストかもしれませんね。あの大ナメ、日本とは思えない光景また見たいものです〜
STKさん 激奨のこめご沢!!去年gankoyaさんとのコラボレコをみてから今年は絶対行くと決めていました。そして、せっかくの機会なので指導してもらうことにもしました。いろんな意味で満足度が高いです。
来年は秋に再訪予定です。天国へのナメ・・・心奪われました。
このレコの他に番外編レコを出しますんでまたみてください(笑)
stkさん 初めまして
沢のレコやサイトも拝見しました☆
いや〜かっこいいですね!
今回はついて行くので精一杯だったので、次回(今月末?)は地図読みして
しっかり復習してこようかと思ってます。
駐車場の隣の親子です♪
明らかに井戸尾根ではないのだろうとは感じておりましたが、ヌクビ沢でも天狗尾根でもなく米子沢なんてコースがあったのですね〜。
登山口で、息子と、お兄さん達はあっちからだと言っていたから、どこか岩場があるんだね。と話していました。
まさかゴールは同じだったとは!
山頂で逢えなかったのが残念。私たち、かなり驚いただろうなぁ〜。
お写真の雰囲気、とても楽しそう♪
私も沢デビューしたい!と強く感じるレコです。
いつかは、一度でもいいから沢歩きをしたいですね〜。
未知の世界です。
mikiwhiteさん こめんとありがとうございます。
我々は思ったより時間がかかり山頂でお会いするという願いはかないませんでした。
mikiwhiteさんのお子さんたちは感じのいいお子さんたちですね、いい山好きな方になってほしいです。
容易に沢登りはおすすめできないものの是非足を運んでほしいという願いもあります。ちなみに今回自分たちの講師してくれたkamogせんせーは講習で案内してくれるかもしれませんよ。はっきりいってコストパフォーマンスはすごいです。山雑誌の地図読み10回分の知識を一回の講習で身に付けられますよ。
mikiwhiteさん おはようございます
お、山ガール 単独か?…と思ってたら
車からかわいいお子様が2人も!
親子登山 ステキですね
下山中、お会い出来るかな?と言ってたんですよ〜
沢は危険がいっぱいだからこそ楽しさも倍増です。
私はデビューは後藤さんに!と講習をお願いした次第です(営業営業!)
metaさん、こんばんは。
皆さま、はじめまして、こんばんは。
米子沢、スケールが大きくて明るい美渓ですね。
見ていて自分も行きたくなりました!
紅葉の時期が良さそうですけど、でも水が冷たいですね
(寒いの苦手・・)
自分はフェルト靴しか持ってませんが、ここはラバーの方が良さそうですかね。
コース状況がガイド本より詳しく書いて頂いてるので本当に助かります
Isさん おはようございます。
米子沢ぜひ、遡行してほしいです。去年soulさん以外にもstkさんやgankoyaさんがレコを上げてくださってて絶対に行きたくなりました。
天気が良ければ紅葉の時期(10月前半から中旬?)でもぽかぽかして暖かい日もあるようです。フェルトでいけなくはないですが、ラバーの方が楽のようですよ。Isさんたちのレコをお待ちしております。goechanさんの許可が下りましたら、段取りを踏んで、いつかお供させてください
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